2011年11月

2011年11月25日 (金)

周知のとおり SharePoint 2010 はIIS 7.0 および IIS 7.5 で動作します。Visual Studio 2010 でアプリケーション開発をする場合にデバッグを行う際にはIISのワーカプロセスにアタッチする必要がありますが、ワーカプロセス ID が多数あり、どれにアタッチしてよいか迷うことがあります。IIS 6.0 まではスクリプトを使って、ワーカプロセスと IIS Web サイトの関係(マッピング)を表示していましたが、IIS 7.0 / 7.5 ではどのようにすればよいでしょうか。

答えは簡単です。IISマネージャーから直接確認できます。手順は次の通り。

  1. IIS マネージャー(inetmgr.exe) を起動する
  2. サーバー名をクリックする
  3. IIS セクションにある "ワーカープロセス" をダブルクリックする
    Workerprocess1

以上で、現在 Web サーバーで動作しているワーカプロセスに関する情報が確認できます。

Workerprocess2

意外とご存知ない方が多くいらっしゃると思うので、ご参考まで。

2011年11月17日 (木)

「ひと目でわかる SharePoint Server 2010」を一緒に執筆させていただいた西岡さん(InfoShare社)のところで、大変素敵な SharePoint ソリューションの提供が始まっています。弊社でも販売させていただくこととなりましたので、ご案内します。

InfoShare 社 - InfoNote の製品紹介 -

SharePoint では複数のメンバーでナレッジ共有などの目的で、情報を互いにやり取りする方法としては以下のアプローチが考えられます。

  • ディスカッション掲示板
  • ブログ (記事とコメント)
  • メモ掲示板、ステータス メッセージ (ソーシャル機能)

このうちQ&Aやアイディア交換などには、一般的には「ディスカッション掲示板」使用することが多いでしょう。しかし、ディスカッション掲示板は Webブラウザー上だけで使う場合は使い勝手があまり良くありません。標準機能は非常にシンプルな用途にしか向かず、未読既読管理、スレッド形式の表示、評価設定が等々を見ると、「フォーラム機能」、Notes ライクな「掲示板機能」や「ディスカッション機能」として不十分に感じる点が多々あります。

InfoShare 社の InfoNote は、SharePoint のディスカッション掲示板をベースにしたアプリケーションであり、使い勝手の悪さを格段に補ってくれるツールです。特に Notes 掲示板を使ってきたユーザーにとっては似たような直感的な操作感で利用できます。

InfoNote

通常のディスカッション掲示板にはない主な機能は次の通りです。

  • スレッド形式で必要な情報が素早く表示できる
  • 未読既読管理ができる
  • ファイルのドラッグアンドドロップができる
  • お気に入り☆マークを設定できる
  • SharePointの検索画面に切り替わることなく、InfoNote 上からキーワード検索でき、ヒットしたキーワードにはハイライトが表示される
  • SharePoint の検索ページでファイルのみを対象に検索しても、検索結果にInfoNote の関連記事へのリンクが表示されるのでどの話題で扱っていたファイルなのかを簡単に把握できる

以上のように、非常に高機能で優れています。

仕組みとしては、既存のディスカッション掲示板が持つ標準機能を生かすためにデータの格納先として利用していますが、ユーザーは直接ディスカッション掲示板を利用する必要はありません。ユーザーが操作するのはあくまでも InfoNote の画面であり、ここには様々な便利機能を追加した使い勝手のよい操作画面を InfoNote の画面として利用できるようになっています。InfoNote 上にドラッグアンドドロップしたファイルは、ファイルはファイルとして別途整理して保存できるように自動的にライブラリに保存するなど、InfoNote が裏でよろしく処理してくれます。

  INFONOTE-CONCEPT

つまり、ユーザーは、どこにデータが格納されているかを意識することなく、スムーズな操作間で情報の共有ができるようになるのです。特に、ナレッジ共有では「思考を止めない操作感」というのは案外大切なものです。また、蓄積された情報はSharePointの機能を使っても検索できるので、情報が埋もれがちになりません。

※InfoNote はSharePoint Server 2007, SharePoint Server 2010 のいずれにも対応しています。また、この製品を利用するには Silverlight 4 が必要です

デモへのリンク ← InfoNote のデモ動画はこちら

弊社からの販売について

InfoNote を弊社にてお買い求めいただけます。なお、弊社にてお買い求めいただいた方には、同時に弊社の SharePoint サービス用クーポンを 5 クーポンお付けします。

  • InfoNote の販売、導入支援 
  • サービス クーポンの 5 クーポン (メールベースのQ&A対応)
  • 追加でのクーポン購入時には 10 % オフ

クーポンはご購入いただいたから原則 3 か月以内に、メールベースの Q&A 対応もしくはワークショップ セミナーの実施に利用できるものです(※ワークショップ セミナーの実施には 50 クーポン以上が必要です)。

詳しいお問い合わせは、info@office-i-corp.jp までメールにてご連絡ください。

2011年11月16日 (水)

SharePoint Server 2010 で階層化メタデータを使用する際に役立つツールが公開されいます。開発環境などから運用環境に用語セットを移行したい場合やバックアップ的な使い方にもよいかもしれません。

「SharePoint 2010 CSV Bulk Taxonomy TermSet Importer/Exporter」
http://termsetimporter.codeplex.com/

CodePlex サイトは、マイクロソフトの オープンソース コミュニティです。そのため公開されているものは無償であり、サポートはされません。またほとんどが英語のみの提供です。利用する際は自己責任で。もちろん、ソースコードが公開されているので、サンプルコードとして入手するというのもよいですね。

 

 

2011年11月12日 (土)

Windows Server 2008 R2 に搭載されている Web サーバー コンポーネントである IIS 7.5 では認証設定に新機能が加わっています。最近仕事でアプリケーション開発をする機会が増えインフラ回りも知識を整理しようと思い、備忘録として記載しておきます。

IIS 7.5 では Windows 認証の詳細設定から利用できるプロバイダーとして "Negotiate" , "NTLM" ともう一つ、"Negotiate:Kerberos" が追加できるようになっています。

IIS7.5-WindowsAuth
ここで疑問となるのが Negotiate と Negotiate : Kerberos との違いです。それぞれの挙動は以下の通りです。

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Negotiate 

相手が Kerberos 認証をサポートしている場合は Kerberos を使用し、サポートされいなければ次に NTLM を使用する (※従来からの挙動です。ちなみに、よく誤解されますが、Kerberos 認証に失敗したらNTLM を試みるという意味ではありません。)

Negotiate : Kerberos

相手が Kerberos 認証をサポートしている場合は Kerberos を使用しますが、NTLM は使用しない(NTLM へのフォールバックはしない)

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繰り返しになりますが "Negotiate : Kerberos" は Windows 2008 R2 からの新機能で "Negotiatable 2" または "Nego2" とも呼ばれます。なお、この構成にする場合は、カーネルモード認証を無効化しておく必要があります。

[ Negotiatable 2 に関連する情報 ]

2011年11月 8日 (火)

SharePoint 2010 では Wiki ベースのWebページにも Web パーツが配置できますが、コンテンツ エディタ Web パーツを配置すると、Web パーツのプロパティ画面から以前のバージョンでは非表示設定にできたのに、できなくなっていることに気づきます。非表示設定が可能なのはWebパーツ領域に配置したときのみで、Wiki ベースのページは内部的に Webパーツ領域は持つもののちょっと特殊であるためオンにできないようです。

しかし、コンテンツ エディタ Web パーツはちょっとした JavaScript や スタイルシートを記述するのに便利なので非表示で使いたいというニーズがあるわけです。一見、枠線をなしに設定してやれば、非表示のように見えますが、これでは完全に非表示にはなりません。Webパーツは数ピクセル程度の矩形領域として表示はされています。

これを完全に非表示にするには、裏技的になりますが、SharePoint 2007 でも行えた

"ページのURL?toolpaneview=2"

というパラメータを指定して、従来のバージョンと同じWebパーツの追加画面を表示することで、Wiki ページ内に隠れている Web パーツ領域が表れるようになります。この方法でページにアクセスすると、Webパーツ領域は画面の最下部に表示されます。したがって、このWebパーツ領域に改めて コンテンツ エディタ Web パーツを配置してやると非表示設定ができるわけです。

  ContentsEditor

ただ、あくまでも裏技的な方法なので、アップグレード時などの障害になる可能性などリスクが潜在しているかもしれません。リスクをできるだけヘッジしておけるよう、これを設定する場合はあくまでも範囲を最少に抑え、いつでも削除できるようドキュメント化などしておくのがよいでしょう(あくまでも、自己責任で試してみてください)。

ちなみに、コンテンツ エディタ Web パーツと SharePoint Designer 2010 を効果的に使った、ごく基本的なHTML,CSS などによる SharePoint ページのカスタマイズ方法のワークショップセミナーも実施しています。3時間程度で基礎が分かります。HTMLや CSS にそれほど詳しくないけど、とりあえず、見た目を何とかしたい方などご興味のある方はお問い合わせくださいませ~。

UI カスタマイズ入門 -SharePoint Designer 2010 を用いたHTML, CSS の基本的な利用方法-