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2026年7月31日 (金)

Copilot in SharePoint の2026年7月のアップデート情報が公開されています。

What’s New in Copilot in SharePoint: July 2026 | Microsoft Community Hub

よく読みこみ、これまでの経緯なども知らないと読み取れないところもあるため、補足しながら説明していきます。

量が多く、長くなるので、お手すきの時に読み進めてください。

自然言語を使ってコンテンツを作成する

Copilot に依頼することでSharePoint 内のコンテンツから Word ドキュメント、Excel ワークブック、PowerPoint スライドを直接作成できるようになりました。

これによりサイト内にあるナレッジをコピー&ペーストすることなく数分で共有できる状態に仕上げられます。たとえば、プログラムマネージャーはプロジェクトサイトのメモをリーダーシップレビュー前に最初のトラフト状態のスライドとして作成できるようになりました。

実際に手元の環境で再現しました。次のようなプロジェクト情報をまとめたサイトを作成しています。

このサイトの情報をもとに経営層向けのスライドを作成するようにプロンプトで指示します。

次のビデオでわかるようにCopilot はプロンプトの指示に従い、サイト内の情報からスライドを作成します。スライド内ではタスク数が "11" となっていますが、タスク一覧にある完了件数である “4” と、SharePoint ページに記載しているマイルストーン表の完了件数の “7” を加えて集計していることがわかります。またWordファイルの議事録内容からもきちんと情報が取得できています。

インタラクティブなHTMLレポートを作成する

SharePoint に格納されているコンテンツからインタラクティブなHTMLレポートを生成できます。ちょっとしたものであれば Power BI を使わなくても ExcelまたはSharePointリスト と SharePoint のHTMLレポート作成機能で対応できそうです。ちなみに、これまでも HTMLファイルは SharePoint のドキュメント ライブラリにアップロードはできましたが、ブラウザー上で直接見ることはできず、ブラウザーで見るようにするためにはカスタムスクリプトの実行の有効化が必要でしたが、今回の機能はそういった設定は不要で SharePoint にビルトインのビューアーで表示できます。

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ここでも実際に試しています。次のようなExcelファイルを用意し SharePoint サイトに格納しました。

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このファイルをもとに次のプロンプトでHTMLページを作成します。

このファイル内の今四半期の売上実績データ [ 売上サンプルデータ.xlsx ] を使って、インタラクティブなダッシュボードを作成してください。
含める内容:
・総売上
・目標達成率
・実績が最も高い地域/最も低い地域
・売上の時系列推移(月別トレンド)
地域・製品で絞り込めるフィルターを追加し、経営層向けのレビューに使える見た目・構成にしてください。

これでドキュメントライブラリにインタラクティブなHTMLが生成できます。実際の操作ビデオはX(旧Twitter)で共有しているので、下記に貼っておきます。

ファイルやフォルダーの整理

ドキュメント ライブラリ内のファイルをチャットのやり取りから整理できるようになります。もともと、OneDrive に投入予定の機能でしたが、SharePoint のドキュメント ライブラリに実装されたようです。

フォルダー構造の功罪

弊社ではSharePoint サイトのドキュメントライブラリは、"なるべくなら" フォルダーのみでのファイル整理は避けた方がいいというアドバイスを常々しています。フォルダーを作る前に複数のライブラリに分けること。そのうえで、メタデータを設定して、グループ化表示で対応できるかどうか。うまくいかないようなら、フォルダーを作成するが1階層から2階層程度までといった具合です。

とはいえ、Teamsに接続されている SharePoint のチームサイトなどは既定では1つのドキュメントライブラリのみがTeams のチームに紐づくようになっているため、ファイルの仕分けはどうしても1ライブラリ内でフォルダーを使うことになりがちです。そうした場合に、ファイルを整理するのにはこの機能は使えそうです。

ただ、すでに大量にファイルが格納されている場合は、これらを新しいフォルダー構成に移動することになるため、決まった格納場所を覚えているユーザーにとっては探しにくくなる可能性が高くなります。むろん、検索機能などを使えば見つけられはしますが、こうした整理はちらかり始めた初期の段階で取り組んでいくのがよさそうです。

OneDrive 内でのフォルダー整理機能が未実装な理由を考察する

現在、OneDrive 内ではCopilot を使ったフォルダーの整理はできません。未サポートです。
それでも実際にOneDrive内で Copilot によるフォルダー整理を無理やり試すと、フォルダーの構成案を考えて作成までできますが、肝心な移動は日本語フォルダー名だとうまくいかなかったり大量のファイルがあると少しずつしか移動できないなど、問題が見つかります。もちろん、もともと未サポートですから運用環境では試さないようにしてください。

しかし、そもそもOneDrive に先に追加される予定の機能が未実装なのはなぜか? という疑問が残ります。

ここからは憶測です。OneDrive の場合は様々なアプリやPower Automate フローなどが決まったフォルダーを作成してそこに成果物を作成するようになっています。Loop, Whiteboard, Copilot Cowork のスキルなどもそうです。そのため、チャットによりフォルダー階層を変更する場合、これらのアプリが影響を受ける可能性があるため、そこが課題になっているのではないかと考えています。

ファイル共有

Copilot チャットから特定のファイルを特定のユーザーと共有できます。

作成するリンクは共有リンクではなく、固有のアクセス権を付与してURLを共有します。

承認の構成

Copilot にライブラリに対して承認を構成するよう依頼できます。ビューの作成も依頼できるので、レビュー段階に応じたトラッキング用のビューなども手軽に作成できます。また、承認期限の切れたコンテンツや次の対処に関する提案なども依頼できます。

次のビデオでは、承認の構成を行った後、ビデオ内では省略していますが、承認や却下をいくつかのファイルに対して行っています。その後、次のプロンプトを指定しています。

承認期限を過ぎた案件や、レビュー・承認が途中で止まっている案件を強調表示し、対応策を提案してください。

ルールやクイックステップの作成

Copilot に指示することで、コンテンツやメタデータが変更された際にシンプルなメールを送信するルールを作成できます。

ただし、あくまでも指定できるのは SharePoint のビルトインの機能を使える範囲です。

例えば、ルールの場合、「レビュー日の5日前にファイルの所有者にリマンドメールを送信して」とは指示できますが「5営業日前」までに送る指定はできません。また、送信先は「ルール」ではファイルの「登録者」や「更新者」などのシステム列は指定できないため、基本的には固定のメールアドレスを利用するか、別途、「ユーザーとグループ」列を使って新規に「ドキュメントの所有者」列などを指定しておき、この列をメール送信先に使う必要があります。

Copilot in SharePoint を使ってルールを作成する

Copilot in SharePoint を使ってクイックステップ列を追加する

スキルの作成と利用

現在、SharePoint には複数のビルトインのスキルが用意されています。カスタムスキルを作る create-skills や SharePoint.md を作る init 、ルールやクイックステップ及び承認の構成などをする automateなどいくつかあります。複数のスキルを組み合わせた Plan をすれば、複数のスキルを連続的に呼び出して複雑な処理を行うオーケストレーションも可能になっています。

ここで、サイトのビルトインのスキルについて補足しておきましょう。

SharePoint には次のビルトインのスキルが用意されています。これは /Skills コマンドを実行すると確認できます。

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各ビルトインのスキルは次の通りです。

 Built-in Skills

Skill 説明
automation

Quick Steps、Approvals、Workflows、Rules、Audits に関する要求を処理します。

自動化の検討、適切な仕組みの選択、通知、承認、ワンクリック操作、定期実行やイベントを契機とした処理、ルールやワークフローのレビューに利用します。

自動処理には Workflows を優先して使用し、Rules の利用は最後の選択肢としてください。

check-skills

スキル管理と品質評価を担当するスキルです。

サイト内のスキルを分析し、スキル選択の適切性、プロンプトや説明文によるトークン使用量、リンク切れや無効な参照、ツール名の不整合、重複スキル、類似した目的を持つスキルを検出してレポートします。

スキル ライブラリの棚卸し、重複排除、統合候補の検討、運用品質や信頼性の評価に利用できます。

分析結果の報告のみを行い、スキルの変更や削除は実施しません。

create-skill ユーザーが、手順、フォーマット、または定型的な作業パターンを新しいスキルとして登録したい場合に使用します。
init

SHAREPOINT.md の作成・更新を支援するスキルです。

サイト内のライブラリ、リスト、ページ、およびサイトの用途を分析し、エージェントが利用するサイト コンテキスト ファイル (SHAREPOINT.md) を生成または更新します。サイトの初期導入時や情報構造の変更後に利用できます。

SharePoint.md ファイルの作成と更新 (init)

対話によってサイトのスキル(SharePoint.md)を作成する際に、利用されます。サイトのエージェント アセットライブラリに既存の SharePoint.md があれば更新し、なければ新規に作成します。

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SharePoint.md は、サイトごとに用意する「Copilot 向けの説明書」です。Copilot がこのサイトで回答したり、ページや資料の作成を手伝ったりするときに、サイトの目的・用語・判断基準を理解するために参照します。

ポイントは、人が知っている前提や運用ルールを書くことです。なるべくフォルダーは使わわず、メタデータを利用することとか、どういうファイルをどのライブラリにしまうのかといったルールも書けます。これに従って Copilotはライブラリ構成やファイル管理の仕組みを考えてくれます。また、コーポレートカラーの指定しておけば、インタラクティブHTMLなどを生成するときのペースカラーとして使ってくれます。

Skill.md との違い

SharePoint.md は「このサイトについて知っておくべきこと」を書く場所で、Skill.md は「特定の作業をどう進めるか」を書く場所です。

両方がある場合は、まず SharePoint.md でサイト全体の前提を理解し、そのうえで必要な作業に対応する Skill.md を読み込む、という順番で考えると自然です。つまり、SharePoint.md が「このサイトでは何を大切にするか」を先に決め、Skill.md が「その前提でどう作業するか」を具体化します。

SharePoint.md は基本的にサイトに1つです。一方で Skill.md はタスクごとに複数作成できます。たとえば、提案書作成用、FAQ作成用、レビュー用、ページ作成用のように、作業の種類ごとに分けておくと使いやすくなります。

項目 SharePoint.md Skill.md
役割 サイトの前提・目的・用語・判断基準を伝える 作業手順や振る舞いを定義する
対象 サイト全体 特定のタスクや業務フロー
正式情報の場所、命名規則、コーポレートカラーの使いどころ 提案書を作る手順、レビュー観点、出力形式
更新タイミング サイトの目的や運用ルールが変わったとき 作業プロセスや成果物の作り方が変わったとき

迷ったときは、知識なら SharePoint.md、手順なら Skill.md と考えるとわかりやすいでしょう。

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サイトのエージェント アセットライブラリ

SharePoint.md を作成するには、最初にサイトコレクションの機能の「エージェントのアセットライブラリ」のアクティブ化が必要です。これを行っていないと、カスタムスキルを格納するエージェント アセットライブラリが作られません。

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エージェント アセットライブラリは次のように Skills と Plans フォルダーか用意されています。SharePoint.mdは既定では作成されませんが、作成するとエージェント アセット ライブラリの直下に SharePoint.mdは作成されます。

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フォルダーの内容は次の通りです。

フォルダー 格納される内容 役割
Skills SKILL.md 個別の再利用可能な処理単位(1つのタスクの手順)
Plans オーケストレーション定義 複数の Skill やステップを組み合わせたワークフロー定義

スキルの作成 (create-skills)

スキル作成を依頼すると create-skills によってカスタム スキル(Skill.md) が作成されます。

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スキルの品質を監視する (check-skills)

公式ドキュメントにはまだ情報がないのですが、直接、Copilot in SharePoint で確認すると以下の通りだそう。

check-skills は、サイト内のスキル品質を監査するためのビルトインスキルです。

主に確認する内容は次の4つです。

  • 選択されやすさ: 具体的な利用例・トリガー文があるか
  • サイズ: SKILL.md が大きすぎないか
  • リンク切れ: references/ などの参照ファイルが存在するか
  • ツール指定: 手順内で使うツール名が明確か

さらに、複数スキルの役割が重複していないかも確認します。要するに、スキルが「ちゃんと呼ばれる・壊れない・運用しやすい」状態かを点検するものです。

通常はCopilot が必要に応じて内部的に使うけれど、明示的に呼ぶのは、たとえば「このサイトのスキルを監査して」「check-skills を実行して」のように依頼したい時だけです。

よりクリアで信頼できるチャット エクスペリエンス

2026年7月の更新では、回答の読みやすさ・検証しやすさ・信頼性が向上しています。

  • 引用がより簡潔で、クリックして元情報を確認できます。
  • チャットに秘密度ラベルが表示され、過度な共有を防ぎます。
  • リンクが正しく整形され、すべてクリック可能になりました。
  • 推論モデルでは、回答に至る思考過程(チェーン・オブ・ソート)を表示できます。

信頼できるという意味では、これまでよりもより賢く振る舞うようになっています。たとえば、ファイルの本文まはたメタデータに「下書き」や「承認済み」が含まれていた場合でそれぞれに書かれている製品の価格が異なっていたとします。この時、優先するのは「承認済み」と書かれているドキュメントであり、単に金額を示すだけでなく、根拠として承認済みと書かれていたためという引用まで記載してくれます。

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そのためこうした情報の正確さを図れるようなステータスなど指標があれば、内容の異なる複数のファイルを一覧して、比較することもできます。

Copilot ボタンで素早く始める

1-click Q&A

SharePoint サイト内に表示される Copilot ボタンから素早く質問ができるようになっています。質問するのにフルペインを表示する必要がありません。

Helpful nudges

Agent Builder や Copilot Studio ではおなじみのスタータープロンプト(推奨プロンプト)がCopilot ボタンに表示されるようになったため、Copilot in SharePoint を初めて使う今アクセスしているページやリスト, ライブラリなどで行える操作をイメージしやすくなっています。

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--about コマンド

現在使っているAIモデルとそのバージョンを確認できます。

右のスクリーンショットでは、2026年7月31日時点では、AIモデルが GPT-5.5 reasoning モデルであることがわかります。

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管理者とサイト所有者のために

現在 Copilot in SharePoint は ワンモデル プロバイダー(One model provider) となっています。以前の AI in SharePoint は Claude ベースであり、Claude が利用できない組織では GPT にフォールバックすることもありました。ですが、現在は、最新の OpenAIモデル上で動作しており、モデルのフォールバックはありません。

これにより高品質な回答が得られ、また管理も容易になったということです。

またCopilot ボタンはサイトごとに表示・非表示できるようになっています。これはサイトの歯車アイコンから 「サイトAI」 にアクセスすることでトグルメニューから切り替えられます。

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最後に

以上が、2026年7月の Copilot in SharePoint に関する最新情報でした。

現在、SharePoint では以前から利用できているオートフィル列は非常に高速に処理できるようになっており、ドキュメントからメタデータを素早く抽出できるようになっています。またリストやライブラリも Copilot に作成してもらえます。

SharePoint のサイトの設計を効率よく行い、基本操作を知っていれば、自分で操作しなくても Copilot と相談しながら作業も依頼できますし、ドキュメントも生成してくれます。しかも、既存の SharePoint サイト内のコンテンツを使い Work IQの恩恵も受けつつです。

やりたいことはあるけど、操作は外注に依頼するというようなスタイルはもはや成り立たず、自分たちの業務にフィットする形を Copilot とともに自分たちで作り上げて時代になりました。とはいえ、Copilot も全知全能では当然なく、ときには適さない提案をしてくることもあります。そこは人が介入して、「そうではない、こうしたほうがいいと思う」というディスカッションを重ねていく必要があります。引き続き SharePoint の基本機能やよりよいサイト設計のありようをしっかりと把握したうえでデータ基盤を整えていく必要はあります。新機能をキャッチアップするといった「製品学習」は必要です。

しかし、これらがそろえば、実現したいことに思考を集中できるというのは非常にありがたく、生産性は非常に向上するといえます。うまく活用したいですね。

2026年7月 3日 (金)

Microsoft_365_sharepoint_no3

2026年6月30日に Microsoft 365 SharePoint 勉強会を行いました。

Microsoft 365 SharePoint 勉強会 #3 - connpass

1時間ほどのセミナー形式であるため、デモを中心に SharePoint の最近のアップデートから厳選して興味深いものなどを選びました。特に Copilot in SharePoint は進化のスピードが目覚ましく、この部分に興味を持った方が多かった印象です。

あとは、管理面ではファイルレベルでのアーカイブ機能やファイルレベルでのバックアップからの復元なども比較的関心が高かったようです。

X(旧twitter)における「SharePoint はファイルサーバーではない」という議論について

当勉強会では冒頭付近で、これまでも常に同じ論調で話をしてきているんですが単に「SharePoint をファイルサーバーとはとらえないでほしい」という趣旨で「SharePoint はファイルサーバーではない」という話をしています。ただ、この部分のみが X で独り歩きして、一部においてはネガティブな意見に取られてしまったようです。ただ、録画を見ていただくとわかりますが、コンテンツ管理システムとして捉えてほしいし、そもそもコンテンツ管理システムってなんだろう?というところに興味を持ってほしいという趣旨で説明していますので、その点はご承知おきください。

次回以降について

不定期ですが、今のところ、また開催していこうとは思っておりますので、時間のご都合が合えば、ぜひリアルタイムでご参加ください。

録画


YouTube: 第3回 Microsoft 365 SharePoint 勉強会の録画公開: 25周年を迎えた SharePoint の最新情報を整理しよう

スライド

スライドにはいくらか情報を追記しています。

2026年7月 2日 (木)

組織における SharePoint ストレージの管理をより柔軟にし、過剰な容量確保を回避するために、Microsoft が SharePoint ストレージの超過分に対して従量課金(Pay-as-you-go)モデルを導入します。

このオプションによりテナントの容量を超えて使用したストレージ容量分のみを課金対象とし、事前に余分な容量を購入する必要がなくなります。 Microsoft 365 アーカイブと組み合わせることで柔軟なストレージ管理ができるようになります。

[参考]

SharePoint Technical Notes : Microsoft 365 アーカイブ: ファイルレベルアーカイブがGA

従来通り、追加ストレージを購入することも可能であり、従量課金ベースとどちらの方が適しているのか評価する必要があります。

有効化すると請求は自動的に行われます。この機能はオプトインであり、既定ではオフです。

ロールアウト

  • パブリックプレビュー: 2026年6月上旬~6月中旬
  • GA: 2026年9月~10月末まで

※現時点では教育機関向けテナントではこの機能は利用できません。

ストレージを追加するための条件

従量課金モデルを使用するには次の条件を満たす必要があります。

  • Azure サブスクリプションとリソースグループが必要
  • Azure サブスクリプションの所有者ロールまたは共同者ロールと、同じ Azure サブスクリプションにリンクされているリソースグループが必要

従量課金を有効化する

従量課金を有効化する場合は、最初に請求ポリシーを作成しておきます。

Microsoft 365 管理センターから[課金情報]>[従量課金制]にアクセスし、課金ポリシータブから請求ポリシーを追加します。

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ポリシーが作成できたら、「サービス」タブをクリックします。

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「Microsfot 365 SharePoint ストレージ」の “ポリシーを接続する” をクリックし、設定を保存します。

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参考情報

OneDrive と SharePoint ストレージ容量をさらに購入する | Microsoft Learn

2026年6月26日 (金)

SharePoint の B2B統合 とは SharePointおよび OneDrive の外部共有を Microsoft Entra B2B (旧 Azure AD B2B) に統合する仕組みです。

これにより従来は外部ユーザーとコラボレーションするためにSharePoint 独自のメール認証やワンタイムパスコードを使ってユーザー認証を行っていましたが、B2B統合を行うことで外部ユーザーは Microsoft Entra ID のゲストユーザーとしてディレクトリ登録されるようになります。そのため多要素認証(MFA)や条件付きアクセスなどのポリシーも適用できるようになります。

外部共有の際に対象となるのは次の相手です。

  • 他の Microsoft 365 テナントのユーザー
  • Microsoft アカウントを持つユーザー
  • 上記を持たない電子メールアドレスのみのユーザー (Gmailなど)

B2B 統合が登場した背景

B2B統合が登場した背景にあるのがセキュリティ強化と統一管理です。これまでは SharePoint 独自の外部共有モデルを利用しておりID管理が分散してしまい結果的に条件付きアクセスポリシーの適用が困難でした。理由としては、SharePoint で外部共有する際に SharePoint 独自のOTP(メールによるワンタイム パスコード認証)を行っており、ゲストアカウントの作成が必須ではなかったことにあります。そのため外部ユーザーからアクセスされた場合も監査ログなどに残る情報は限定的で匿名性が高かったのです。

ですが、B2B 統合後は外部共有する際にはEntra IDを使った認証へと変わり、ゲストアカウントを必ずEntra ID にB2Bゲストとして登録することになります。そうすると条件付きアクセスも適用ができるようになり、監査ログも完全対応できるようになります。

項目 統合前(旧モデル) 統合後(B2B統合有効)
認証方式 SharePoint独自のOTP(メールでコード送信) Entra IDの認証(Microsoftアカウント、職場アカウント、またはEntra OTP)
ゲストアカウント作成 なし(ディレクトリに登録されない) あり(Entra IDにB2Bゲストとして登録)
条件付きアクセス / MFA 適用不可 適用可能(Entra IDポリシー)
監査・ログ管理 制限あり(匿名性が高い) 完全対応(Entra ID監査ログ)
リンクの種類 OTPリンク、匿名リンク B2B招待リンク(Entra ID管理)
セキュリティリスク 高い(リンク漏えい時の不正アクセス) 低い(IDベース、ポリシー適用)
サポート状況 将来廃止するとのアナウンス(2025年7月1日) ゲストに対する既定の認証方式となる

B2B 統合後の対応

B2B 統合を有効化したテナントでは旧OTPリンクは完全に使えなくなるため再共有が必須になります。また外部共有は Entra B2B Invitation Manager を通じて行われ、ゲストアカウントが必ず作成されます。 

参考

2026年6月 9日 (火)

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しばらくパブリック プレビューだった Microsoft 365 アーカイブ機能の「ファイル レベルのアーカイブ機能」がいよいよい GA です!

ここで改めてファイルレベルのアーカイブ機能について整理していきたいと思います。

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📅ロールアウト

GA (World wide) は、2026年7月上旬からロールアウトが開始されます。ロールアウト完了見込みは 2026年7月下旬です。

概要

これまで Microsoft 365 アーカイブではサイト単位のアーカイブのみをサポートしていました。サイトのアーカイブは SharePoint 管理センターからテナントレベルの管理者が対応してきました。

今回のアップデートでは、新たにファイルレベルでのアーカイブができるようになりました。つまり、ユーザーによってドキュメントライブラリ内のファイルを個別に、低いコストのストレージに移動させることが可能になるのです。これにより「現状、まったく使っていないけれど、今後、使う可能性は否めないので削除はしたくない」といったファイルをアーカイブできるわけです。

Microsoft 365 Copilot (Premium) を持っている場合は、SharePoint 内のコンテンツをグラウンディングできますが、アーカイブされたファイルは グラウンディングから外れるため、古く間違った情報を誤ってCopilot が参照することがなくなります。

なお、引き続き検索は可能であり、検索結果の「ファイルの種類」でのフィルター項目から「アーカイブ済み」を選択することでアーカイブされているファイルも検索はできます。これはサイトをアーカイブしていても同様です。なお、検索結果からファイルを開こうとアーカイブされているため開くことはできず、再アクティブ化が必要になります。

Photo

ストレージコスト

ストレージ使用料はGB単位で月額で課金されますが、SharePoint のアクティブストレージとアーカイブストレージがテナントのストレージ容量の制限を超える場合にのみ課金されます。制限を超えない場合はアーカイブされたサイトおよびファイルに対しての追加のストレージコストは発生しません。再アクティブ化は無料です。

テナントの SharePoint のストレージ容量を超えた場合は、Microsoft 365 アーカイブでは、$0.05/GB/月 課金されます。アーカイブでない場合のテナントのクォータを超えたストレージ(Microsoft 365 SharePoint ストレージ)は、$0.20/GB/月となっています。つまり、GB単位で言えば単純に1/4のコストでストレージを利用できるということになります。

※教育機関はアーカイブされたデータに対して$0.02/GB/月で課金されます。

SharePoint で新しいストレージを追加購入してアクティブなまま使い続ける場合に比べるとアーカイブで使われるストレージコストは最大で75%まで抑えることができます。

Microsoft Purview のコンプライアンスとの関係

アーカイブされていても Microsoft Purview からは検索はできます。また、Microsoft Purview の保持や秘密度ラベルもそのまま利用できます。

 
項目 SharePoint 標準ストレージ層 Microsoft 365 アーカイブ層
読み取り 再アクティブ化後、24時間以内に読み取れる
価格 ディスカウントなし 75%ディスカウント
eDiscovery (電子情報開示)対応
保持ポリシー
秘密度ラベル
Microsoft 365 セキュリティ
メタデータ
リーガル ホールド

Microsoft 365 アーカイブの設定

Microsoft 365 アーカイブの設定については次のリンク先を参照してください。

Microsoft 365 アーカイブを設定する - Microsoft 365 Archive | Microsoft Learn

操作

編集アクセス許可レベルを持つユーザーには SharePoint 上のコマンドバーなどに「アーカイブ」メニューが表示され、任意のファイルをアーカイブできます。ファイルはコールドストレージ層(Tier)にアーカイブされます。

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編集アクセス許可レベルを持つユーザーには SharePoint 上のコマンドバーなどに「アーカイブ」メニューが表示され、任意のファイルをアーカイブできます。ファイルはコールドストレージ層(Tier)にアーカイブされます。

アーカイブされると、ファイルは表示できなくなります。

再びファイルにアクセスするには、再アクティブ化が必要であり、読み取りアクセス許可のあるユーザーは再アクティブ化が可能です。

再アクティブ化された場合、すべてのバージョンが復元されます。メタデータなどもそのまま維持されます。

先ほど述べた通り再アクティブ化には料金はかかりません。

[参考] 以前のブログにも Microsoft 365 アーカイブに関して触れています。ファイルレベルのアーカイブの挙動についてはビデオも公開しているのでご参考まで。

SharePoint Technical Notes : Microsoft 365 アーカイブ: ファイル レベルのアーカイブサポート

ファイルレベルのアーカイブ機能の制御

パブリックプレビュー時点では、ファイルレベルのアーカイブは PowerShellコマンドでテナントレベルのアーカイブを明示的に有効化する必要がありました。しかし、GA後はMicrosoft 365 アーカイブが有効になっている場合は、すべてのSharePoint サイトでファイルレベルのアーカイブは既定で有効になります。

ただし、GA後もSharePoint 管理者またはグローバル管理者は、SharePoint 管理シェルを使ってファイルレベルのアーカイブを有効または無効化にすることができます。SharePoint 管理シェルのバージョン16.0.26714.12000以降で利用できます。

サイトのアーカイブのみに限定する

ファイルレベルのアーカイブを無効化して、サイトアーカイブのみを利用できるようにしたい場合は、次のコマンドを使用します。 

Set-SPOTenant -AllowFileArchive $false

特定のサイトのみファイルレベルのアーカイブを許可する

サイト単位でファイルレベルのアーカイブを許可するかどうかは、Set-SOP-Siteコマンドの -AllowFileArchive プロパティを使って制御します。true だとファイルレベル アーカイブが利用できます。例えば、上記の Set-SPOTenant では-AllowFileArchive false にしておき、特定のサイトで true にします。

Set-SPOSite -Identity <site_url> -AllowFileArchive $true

新しいサイトの既定値を設定する

今後、新しく作成されるサイトでファイルレベルのアーカイブを制御する場合は Set-SPOTenant コマンドの -AllowFileArchiveOnNewSitesByDefault コマンドを使用します。これが true の場合は、ファイルレベルのアーカイブが有効になります。

Set-SPOTenant -AllowFileArchiveOnNewSitesByDefault $true

ファイル レベルのアーカイブのストレージの使用料を確認する

ファイルレベルのアーカイブの使用状況は Get-SPOSite コマンドの ArchivedFileDiskUsedプロパティで確認できます。バイト単位で示されます。

Get-SPOSite -Identity <site_url>

参考資料