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2026年5月 4日 (月)

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2025年9月に発表された SharePoint のナレッジエージェントですが、2026年3月3日付で新たに「AI in SharePoint」へと名称が変わり機能面でも大幅にアップデートされました。ちなみに、2026年4月30日時点ではこの機能はパブリックプレビューです。

これまではSharePoint 上の情報を AI を使って探したりメタデータを付与しながら整理するといったところに焦点が当たっていました。しかしAI in SharePoint では様々なタスクも実行できるようになっています。つまり、これまでのように既存コンテンツをAIで整理するだけでなく、新たにコンテンツを基盤から作成できます。

この記事では新たに追加された機能を2026年4月30日時点のパブリックプレビューをベースにまとめています。一部、イメージしやすいようにデモしているビデオを適宜追加し、公式に公開されている情報を日本語で少しまとめたりしてみました。ビデオは取り急ぎ撮影したものなので、ほとんど手間をかけていませんが、実際の操作感が伝われば十分かなと思っています。

利用条件

従来のSharePoint のナレッジエージェントの利用条件は、Microsoft 365 Copilot (Premium) ライセンスがユーザーに付与されていることと、テナントまたはサイト単位でのナレッジエージェントのオプトインを行うことでした。オプトインは組織の管理者がPowerShellを使って行います。当時の基盤モデルはGPTでした。

今回、新しくなった AI in SharePoint はすでにナレッジエージェントをオプトインしていれば、そのままの状態で新しい機能が使えるようになります。ただし、新機能は基盤モデルが Anthropic の Claude がベースとなるため、組織テナントで Anthropic をサブプロセッサーとして許可しておく必要があります。2026年3月末までのアップデートで何もしなければ既定で Anthropic はオンになるため、必要に応じて、Ai in SharePoint のオプトインをナレッジ エージェントと同様に PowerShellコマンドで有効にする必要があります。

なお、Anthropic をサブプロセッサーとして許可しない場合は、従来のナレッジエージェントと同様に GPT ベースで動作します。ただし、一部の機能は使えなくなります。

詳しい手順等については次のMicrosoft Learn の記事を参照してください。

SharePoint での AI の概要 (プレビュー) - SharePoint in Microsoft 365 | Microsoft Learn

AI in SharePoint で提供される機能

AI in SharePoint で提供される新しい機能は次の通りであり、ほとんどがAIとの対話で対応できます。つまり人間の代わりに操作を行ってくれます。

  • サイト作成
  • リスト/ライブラリ
    • リスト/ライブラリの作成・更新・削除
    • 列の追加・変更・削除
    • リストアイテムの作成・更新・削除
    • 削除したリストの復元
  • ビュー・書式設定
    • ビューのフィルター・並べ替え・グループ化のプレビューと適用
    • 列の書式設定
    • ビューの書式設定
  • 自動化・ルール
    • クイックステップの管理
    • 承認ワークフロー
    • 承認の有効・無効化
    • 承認リクエストの作成・確認・承認/却下
  • フォーム
    • リスト用のカスタムフォームの作成
  • ページ
    • ページの作成・編集・コピー
    • ニュース投稿の作成
  • 構造ドキュメントの生成
  • スキルによるAI拡張
  • その他
    • 組織図・人物情報の検索
    • バージョン履歴の確認

従来のナレッジエージェントから引き続き利用できる機能は次の通りです。

  • ページの要約
  • サイト・リスト・ライブラリ内のコンテンツに対する質問
  • ファイルの要約・比較・分析
  • 組織内のファイルやドキュメントの検索
  • 自動化・ルール
    • メール通知のルール作成・更新・削除
  • サイトの改善
    • アクティビティの少ないページの廃止
    • コンテンツギャップの検出 (検索キーワードの情報などをもとに、ユーザーが必要とするコンテンツが充足しているかを確認)
    • リンク切れの修正

ドキュメント ライブラリの作成および編集

ドキュメントライブラリを AI を使って作成および編集できるようになりました。列の追加や編集、ビューの追加、ルールの追加なども可能です。特に列に関しては日本語で列名を指定しても内部列名を適切な英語に変えてくれます。むろん、自分で決めた英語表記がよければそれを支持すればその通りに列を作成してくれます。ライブラリの場合は後述の「オートフィル列」を作成してくれるため、列の値はドキュメント内の情報を利用することができます。

操作ビデオを公開していますが、長めなのでお手すきのときにどうぞ。

リストの作成および編集

リストの作成もAIとのやり取りで行えます。またアイテムの追加や修正、削除なども対話を通じて操作できます。

オートフィル列の利用

オートフィル列はナレッジエージェントから引き続き利用できます。ちなみに、Microsoft 365 Copilot のライセンスがなくても、Microsoft 従量課金を設定しておけばオートフィルの機能は利用できます。これは SharePoint Premium (旧 Microsoft Syntex)時代からある機能であるためです。Microsoft 365 Copilot ユーザーは従量課金の設定をしなくても使えるということですね。ただ、パブリックプレビューの段階ではあるため、詳細な価格体系などは未定です。

ページやニュース投稿の記事の編集

ページやニュース投稿を対話しながらAIが記事を書きます。下書きの作成をしてもらい、その内容を適宜指示しながら校正していきます。たとえば、次のようなやり取りが可能です。

  • 書きたい内容の概要などをざっと書いて下書きを作成してもらう
  • 文章の置き換えを指示する
  • 箇条書きできなく、文章として読みやすく改善してもらう
  • 表にまとめる/表の行列の入れ替え/表の分割などをしてもらう
  • 文章の整合性のチェックしてもらう

ただし、ページ編集時にはAIはWork IQ を使って社内にある情報は参照するものの、インターネット経由などで情報を広範囲からは取得できません。そのため必要があればあらかじめ Researcher などで下調べして資料をWordやPDFなどにまとめておき、OneDrive などに格納しておくことをお勧めします。なお対話画面では OneDriveや SharePoint に格納されているファイルを参照させて、その内容をもとに記事を書くよう指示できます。

他にも注意事項がいくつかあり、ひとの手で調整する必要がある部分もあります。例えば次のことはできません

  • ローカルファイルのアップロードはできない
  • 画像の生成はできない
  • 特定の画像を挿入することはできない

ちなみに、現時点で参照できるファイルの種類は次の通りです。

  • Word
  • Excel
  • PowerPoint
  • PDF

操作している様子をビデオでご紹介しています。ご参考まで。

サイト作成

自然言語を使って「どんなことがしたいのか」を対話していくことでサイトを作成できるようになりました。内容に応じてページ、リスト、ライブラリなどの構造も提案してくれます。生成プランを確認したうえで承認するとサイトが作成されます。

なお、サイト作成は最大30分かかります。進行中はブラウザーは閉じないようにします。

新しい SharePoint のUXでは、ビルドメニューにプロンプトが用意されており、サイトの目的を記載します。

AI in SharePoint を使ったサイト作成の様子は次の通りです。

構造ドキュメントの生成

定型文書となっているWord ファイルを読み込ませてライブラリのフォームを作成できます。ユーザーはフォームに必要情報を入力して送信するとその内容が流し込まれたWordファイルまたはPDFファイルがライブラリ内に作成されます。

フォーム内の各フィールドはWord内のフィールドと連携しますが、SharePointリストとも連携できます。この辺は SharePoint Syntex 時代のコンテンツアセンブリと同じようなコンセプトですね。

なお、2026年4月時点では、元となるWordファイルは英語でないとうまく認識してくれないことが多く、フォーム作成後にWordテンプレートを修正したくてもエラーになってしまいます。日本語での実用的な利用は少し先になりそうです。

どんな使い方ができるかはエラーの起きない範囲でデモを作成しているので参照してください。

SharePoint のAIに教える

SharePoint の AI 機能はパブリック プレビューに数千の組織が参加しているそうですが、このプレビュー期間を通じてMicrosoftに寄せられたフィードバックで特に多かったのは、AI が組織の「仕事の進め方」をより深く理解できるようにすることでした。

つまりサイトごとの規範や手順、プロセス、そして好まれるコンテンツの形式や表現にもっと寄り添ってほしい、ということです。

2026年4月下旬に開催されたMicrosoft 365 Community Conference では、この要望に応える新しい取り組みとして、SharePoint の AI に「何を知っておくべきか」「どう振る舞うべきか」「何を作るべきか」を教えられるようになることをMicrosoftは発表しました。

  • What to Know(覚えさせる)
    サイト固有のルール・好み・禁止事項を AI に記憶させ、同じサイトの全ユーザーに共有されるコンテキストとして使える。
  • How to Act(スキル)
    チームの業務プロセスを “再利用可能なスキル” として保存し、誰でも同じ手順で同じ成果物を作れるようにする。
  • What to Produce(生成物)
    Word / PowerPoint / Excel / レポート / ダッシュボードなど、実際の成果物を SharePoint 内で直接生成できる。

What to Know(覚えさせる)

What to Know は、サイト内で守るべきルールや好みを AI に「共有ルール」として覚えさせるための仕組みです。たとえばチャットで「Remember that our team color is purple」のように伝えると、その内容がサイトレベルで保存され、同じサイトで他のメンバーが AI を使うときにも自動的に適用されます。色の優先度、禁止表現、文体ルールなどをあらかじめ記憶させておくことで、誰が依頼してもサイトの方針に沿った回答や生成結果を得やすくなります。なお、この記憶は Agent Assets ライブラリにある Markdown ファイルとして保存されます。

How to Act(スキル)

How to Act(スキル)は、チームの業務プロセスを AI に保存して、何度でも同じやり方で再現させるための仕組みです。スキルはサイトに紐づく Markdown ファイルとして保存され、同じサイトのメンバーなら誰でも呼び出せるため、チームの作業手順や成果物の作り方を「標準化」しやすくなります。

これは単なるプロンプトの保存ではなく、SharePoint サイトに紐づく “AI の業務知識” を積み上げていく考え方です。つまりスキルは「複数ステップの業務プロセス」を AI に覚えさせ、同じ品質で繰り返し実行できるようにすることで、チーム全員が同じ手順で同じレベルの成果物を作れる状態を目指します。

スキルはチャットから作成でき、コードは不要です。プロンプトで「このサイトで使う専門的な機能」を定義すると、AI がスキル用の Markdown を自動生成してそのサイトの Agent Assets ライブラリに保存します。

  • 四半期レポート生成(財務チーム):サイトに保存されたデータを読み取り、四半期レポートの構造に沿って Word / PowerPoint / Excel などの成果物を一定の形式で生成する。
  • 過去の提案書から新しい提案書を作る(営業チーム):過去の提案書を参照し、章立てを固定したうえで製品情報や価格表を差し込み、新人でも「チーム標準の提案書」を作れるようにする。

  • プロジェクトトラッカーの標準化(PM チーム):必要な列や列の型、選択肢の値、必須項目をスキルとして定義し、「プロジェクトトラッカー作って」で毎回同じリストを生成できるようにする。
  • 情報アーキテクチャに基づくファイル整理(コンテンツ管理):メタデータ付与、ファイル名の標準化、適切なフォルダへの移動までをスキル化し、「情報アーキテクチャを AI に実装する」という使い方につなげる。

What to Produce(生成物)

What to Produce(生成物)は、SharePoint から直接、Word / Excel / PowerPoint をはじめ、レポートや可視化、インタラクティブな要約といった「実際の成果物」を生成できるようにする考え方です。さらに、生成した成果物の“作り方”自体をスキルとして保存しておけば、毎回同じ構造・同じ品質の成果物を繰り返し再現できます。

  • 「週次レポートを作って」→ 生成 → スキル化 → 毎週同じ形式で出力
  • 「過去の提案書を元に新しい提案書を作って」→ 参照元と構造を固定して、チーム標準の提案書を効率よく生成

SharePoint の AI をスキルで拡張するための具体的な手法に関しては次の資料を参照してください。

2026年4月 3日 (金)

Microsoft 365 アーカイブ機能はストレージコストを低減するためのアプローチの一つです。

利用頻度が著しく下がった SharePoint サイトは、そのまま放置しておくとストレージコストが増大していくだけです。そこで、使わないのであれば、削除するという選択肢もあるわけですが、何らかの理由で削除まではできない場合もあります。そこで利用したい機能がアーカイブです。

基本的には SharePoint のテナントレベルの管理者がサイト単位でアーカイブできるようになっています。アーカイブされたサイトのコンテンツは再アクティブ化されるまで内容を表示することはできなくなります。アーカイブされたサイトのコンテンツの検索は可能ですが、検索結果をクリックしても内容が表示されることはありません。Copilot からも参照はできなくなるため、古くて間違った情報を参照させないように制御するのにも利用できます。

なお、OneDrive (Business) は対象外です。

アーカイブしたサイトのコンテンツにアクセスするには再アクティブ化が必要ですが、過去7日以内にアーカイブされたサイトはすぐに再アクティブ化できます。7日を超えている場合は、再アクティブ化に最大24時間かかることがあります。また再アクティブ化後は4か月経過しないと再アーカイブはできません。

[アーカイブ] SharePoint 管理センターの「アクティブなサイト」から操作する

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[再アクティブ化] アーカイブされたサイトの再アクティブ化は SharePoint 管理センターの「アーカイブされたサイト」から行います。

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ファイルレベルのアーカイブ

2026年3月末から新機能としてファイル レベルのアーカイブはサイトのユーザーがアーカイブをファイル単位で行えるようになっています。現在、パブリック プレビューです。

料金

アーカイブストレージにかかる料金は、アーカイブされたストレージ容量と SharePoint の現在利用されているストレージ容量とが、テナントでプールされている容量制限を超えた場合にのみ課金されることになります。

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テナントの既存プール容量を超えなければ課金されることはありません。2025年3月までは再アクティブ化時に課金されていましたが、2025年の3月末以降はこの課金の仕組みは撤廃されています。

料金の詳細は下記のリンク先を参照してください。

Microsoft 365 のドキュメント処理の従量課金制の価格 | Microsoft Learn

設定

Microsoft 365 アーカイブはすでに説明した通り従量課金制であり、これを利用するにはテナントに対して Azure のサブスクリプションの紐づけが必要です。

ファイル レベルのアーカイブを行う場合は、テナントレベルでこの機能をアクティブ化する必要があります。これには SharePoint 管理シェル(16.0.26714.12000以降)を使用します。

Set-SPOTenant -AllowFileArchive $true

詳細は次のリンク先を参照してください。

Microsoft 365 アーカイブを管理する - Microsoft 365 Archive | Microsoft Learn

2026年3月29日 (日)

OneDrive および SharePoint 内の SharePoint ワンタイム パスコードに(SPO OTP)認証が2026年7月に廃止されます。

2026年5月から、外部共有の招待と認証は SPO OTPではなく、Microsoft Entra B2B を使うようになります。

🎓SharePoint ワンタイム パスコード認証とは?

SharePoint のワンタイム パスコード認証に関しては下記の記事に詳しく書いていますが、簡単に整理するとこれまではMicrosoft 365 アカウントや Microsoft アカウントを持たない社外のユーザーに SharePoint のコンテンツを共有する際に、これまでは SharePoint 独自のワンタイム パスコード認証を使ってきていました。このワンタイム パスコード認証では Microsoft Entra ID にゲストアウントを作ることなく認証できるというものです。

しかし、今後は Microsoft Entra ID の B2B統合が自動的に有効になり、Microsoft 365 アカウントや Microsoft アカウントを持たない社外のユーザーに対しても必ず Entra ID にゲストアウントを自動生成できるようになります。ゲストアウンとがあれば、ゲストアカウントのライフサイクル管理が可能になるだけでなく、条件付きアクセスポリシーによるコントロールなどもできるようになります。

これによってEntra B2B でのゲストアカウントが利用できるようになります。現在、B2B統合は SharePoint の eSignature や社外との秘密度ラベルで暗号化したドキュメントのやり取りなどで必須の設定であり、これを明示的に行わなくてもよくなるのは朗報だといえそうです。

🎓SharePoint ワンタ

EnableAzureADB2BIntegration 設定の今後

これまでMicrosoft Entra ID とB2B統合を行うには SharePoint 管理シェルコマンドを使ってテナントのEnableAzureADB2BIntegration オプションを有効化する必要がありました。しかし、B2B統合は自動的に行われることになるため、この設定自体が無効になります。逆に、従来のようにこのオプションを無効化することもできなくなります。

⚠️外部ユーザーへの影響

すでに Entra B2B ゲストアカウントを持っている場合は特に変更はありません。

テナントに更新が適用された後

Entra B2Bゲストアカウントを持っていない外部ユーザーは、特定のユーザーと共有されるリンクは、Entra B2B Invitation Manager 経由でゲストアカウントが自動的に作成されます。認証は Entra B2B を使います(メールのOTPが有効になっている場合)。

テナントに更新が適用される前

2026年7月まで SharePoint の OTP認証は引き続き利用できます。ただし、2026年7月を過ぎると、これらの対象となるユーザーは B2B ゲストアカウントの照合ができるようになるまでアクセスが拒否されることになります。

🛠️管理者としての準備

2026年7月から、SharePoint のOTPを利用する古いリンクを使っている際に外部の共同作業を行うユーザーはアクセスが拒否される可能性があることをユーザーに通知します。

組織がEntra 経由でのEmail OTP認証を利用するのであれば、Entra External ID 設定のEmail OTP認証を無効化しないようにします。

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外部共有ポリシーを見直すだけでなく、SharePoint および Entra 管理センター内のゲストへの条件付きアクセス設定を確認しておきます。

ゲストアカウントを持たない外部の共同作業者は外部共有レポートを通じて特定できます。アクセスを維持するために、事前にゲストアカウントを作成する対応も考慮しておきましょう。

⏱タイムライン

改めてタイムラインをまとめておきましょう。

2026年5月

新たに外部共有する際の招待および認証は Entra B2B に移行します。以前の SharePoint のOTPを使った認証を利用していたユーザーはB2Bゲストアカウントがなくても、引き続き特定のユーザーとの共有リンクを利用できます。

2026年7月

SharePoint のOTP認証の廃止が開始されます。ゲストアカウントがない場合は、以前の特定のユーザーとの共有リンクに基づくアクセスは拒否されます。

外部ユーザーに再びアクセスさせるには、Entra B2Bにゲストアカウントを作成する必要があり、またファイル/フォルダー/サイトの共有リンクの再作成が必要です。

2026年8月31日

廃止完了見込みです。

参考

2026年3月27日 (金)

2026年2月下旬までのアップデートで、OneNote がMicrosoft Purview の秘密度ラベルをサポートするようになりました。ラベルは OneNote のセクション単位で適用でき、暗号化がサポートされます。セクション内のページはセクションの秘密度ラベルに従うことになります。

OneNote の Microsoft Purview 秘密度ラベル - Microsoft サポート

対象

次のOneNoteクライアントが秘密度ラベルをサポートします。

  • OneNote Win32 (Desktop) - 最小バージョン: 16.0.19426.20218
  • OneNote for Web
  • OneNote for iOS - 最小バージョン: 16.103
  • OneNote for Android - 最小バージョン: 16.0.19426.20218
  • OneNote for Mac - 最小バージョン: 16.103
  • Windows 10 用のOneNote ではこの機能はサポートされません。

⚠️注意

ユーザーはラベルを各OneNote のセクションに手動で適用する必要があります。自動ラベル付けや既定のラベル、ラベルの強制などの機能は現時点では対応していません。

🛠️設定

OneNote に秘密度ラベルを適用するには SharePoint 管理シェルによる追加設定が必要です。最新の SharePoint管理シェルにアップデートしておきましよう。

Enable sensitivity labels for files in SharePoint and OneDrive | Microsoft Learn

テナントレベルの構成の変更となるため、反映されるまで最大15分ほどかかります。

次のコマンドを実行します。

Set-SPOTenant -EnableSensitivityLabelforOneNote $true

PowerShellコマンドを実行すると OneNote のノートブックのタイトル直下にWordやPowerPoint などと同じく秘密度ラベルが表示されるようになります。セクションを選んで変更します。20260327_211726

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SharePoint Advanced Management の機能として「コンテンツの検出の制限 (Restricted content discovery:RCD)」があります。

Restrict discovery of SharePoint sites and content - SharePoint in Microsoft 365 | Microsoft Learn

これはサイト単位に設定するもので、Copilot から任意のサイトをグラウンディングの対象から外すのに利用できます。たとえば Copilot の全社導入する際に、データ整備が整っていないサイトでは不用意に Copilot が検索機能を通じてコンテンツを検出してしまう可能性があります。そこで整備が整うまで一時的にグラウンディングできないよう制限しようというものです。最終的には、機密情報などをしっかりと見極めてコンテンツに対して秘密度ラベルをきちんと適用し、Microsoft Purview の DLP(データ損失防止)などと組み合わせることで、機密情報を保護する方向にもっていくのが王道だといえます。その準備が整うまでの中継ぎですね。

「コンテンツの検索が制限された」サイトでは Microsoft 365 Copilot、SharePoint エージェント、組織全体の検索結果に表示されなくなります。ただし、サイトへの権限があるユーザーは直接、そのサイト内で検索する分には検索は可能です。SharePoint スタートページなどから検索するときには組織全体検索ができますが、これが抑制されるということです。

たとえば、設定した対象のサイトはSharePoint のスタートページやホームサイトなどの全体検索から検索結果に表示されなくなります。ただし、OneDrive などに表示される「最近使ったコンテンツ」の表示には影響はありません。また検索に対する影響だけであり、アクセス権限の設定には何の影響もありません。また、この設定ではテナントの検索インデックスからコンテンツが削除されるわけではないため、電子情報開示や自動ラベル付けなどの Microsoft Purview の機能には影響しません。

⚠️注意事項

制限付きコンテンツ検出を過剰に利用すると検索によって情報が得られなくなるため、Copilot 全体のパフォーマンスだけでなくそもそもの検索機能にも悪影響ができます。必要なサイトにのみ適用するようにしましょう。

たとえばデータアクセス ガバナンス レポートや SharePoint 管理センターのアクティブなサイトから目的のサイトを絞り込みます。

必要なライセンス要件

次のいずれかの基本ライセンスが必要です。

  • Office 365 E3、E5、または A5
  • Microsoft 365 E1、E3、E5、または A5

これに加えてさらに次のライセンスの少なくとも1つが必要です。

  • Microsoft 365 Copilot のライセンス(組織内で少なくとも1人のユーザーにCopilot のライセンスを割り当てている)
  • Microsoft SharePoint 高度な管理ライセンス

設定

SharePoint 管理センターの「アクティブなサイト」から目的のサイトにアクセスし「設定」タブを開きます。「Microsoft 365 Copilot からのコンテンツを制限する」をオンにします。

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変更が有効になるまでには時間がかかる場合があるとのことで、FAQを確認するとサイトのアイテム数に依存するとのことで、たとえば500,000アイテムを超えるコンテンツを抱えるサイトの場合は、この変更が完全に処理されて反映されるまでに1週間以上かかる可能性もあるとのこと。

どうしても即時に Copilot からのグラウンディングを制御する必要があるのであれば、検索に影響がでてしまいますが、サイト単位で検索をオフにすることも考慮に入れることも考えて居かもしれません。サイト単位での検索のオフはサイトの設定ページにアクセスして「検索」カテゴリにある「検索とオフラインでの使用制限」から構成します。

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このアプローチはRCDが登場する前にサイト単位でグラウンディングをブロックする方法も一つでした。ただこれだとサイト内検索もできなくなるため、検索ができなくてもさほど影響が大きくない場合に限定しましょう。

RCDの設定をサイト管理者に委任する

2026年3月に公開された新しいアップデートではSharePoint サイトの管理者に委任できるようになりました。ただし、2026年3月の現時点ではパブリック プレビューです。

既定ではオフになっているため、オンにするには SharePoint 管理シェルの実行が必要です。

Set-SPOTenant -DelegateRestrictedContentDiscoverabilityManagement $true

この設定を行うと、サイトの情報画面に「Restrict content from M365 Copilot」オプションが表示されるようになります。

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有効にするにはこの設定を On にします。なお、オンにしたあと[保存]ボタンをクリックすると追加画面が表示され変更理由を提供する必要があります。設定の変更を行うたびに正当な理由を提供しなくてはいけません。

オプションは次の3つです。

  • Setting no longer applies (もう適用する必要がなくなったため)
  • Setting was incorrect (設定が適切ではなかったため)
  • Other reasons (その他の理由)

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監査

RCDの設定に関しては、次のアクティビティが監査ログに記録されます。

  • サイトのコンテンツの検出制限設定をオンにする
  • サイトのコンテンツの検出制限設定をオフにする
  • サイトのコンテンツの検出制限を更新するための理由

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実際にログを確認してみると「RCDJustification」というプロパティに変更理由が記載されていることがわかります。

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コンテンツ検出が制限されているサイト

コンテンツ検索が制限されているサイトは画面上部に「制限付き」と表示れるためユーザーは簡単に識別できます。

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以上が、コンテンツの検出の制限という機能の概要です。冒頭のMicrosoft Learnの技術記事には、PowerShellコマンドなども詳しく掲載されているので、管理者はしっかり目を通すようにしておきましょう。