カテゴリ「Microsoft Lists」の20件の投稿 Feed

2025年6月21日 (土)

これまで提供されてきた Android および iOS 版の Microsoft Lists アプリが廃止されます。

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📅廃止予定日は2025年11月中旬です。

廃止に伴い、今後は Microsoft Lists のモバイルブラウザー エクスペリエンスへ移行することが推奨されます。モバイルブラウザーエクスペリエンスではより多くの機能を利用できまた最新の改良などのアップデートも継続されます。

廃止までのタイムライン

2025年6月下旬

アプリ内に情報バナーが表示され、アプリの廃止が近いことまたモバイルWebエクスペリエンスへの移行を推奨することをユーザーに通知します。

2025年9月中旬

新規ユーザーはモバイルアプリをインストールできなくなります。

2025年11月中旬

アプリは新規ユーザーに対してAppleアプリストアやGoogle Play からダウンロードできないように非表示になります。既存のアプリのユーザーはアプリを開くとエラーとなります。

廃止後

以上の通り、

廃止後はアプリのインストールやインストール済みのアプリは利用できくなります。

なお、モバイルアプリが利用できなくなるだけで既存のリストデータに影響はありません。Windows版のリストアプリやモバイルブラザーからは引き続きリストを利用できます。

2025年6月10日 (火)

リストとライブラリの[自動化]メニューに独自の定型的な操作を作成する、"クイック操作" が利用できるようになりました。

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といってもテナントによってはロールアウトが進んでいるところで、まだ利用できないテナントもあるはずです。

📅ロールアウト時期

  • 対象リリース: 2025年5月下旬~6月上旬
  • 一般提供: 2025年6月上旬~6月下旬

クイック操作とは?

クイック操作では、特定のアクションを素早く利用するための操作メニューを独自に追加できるようになります。基本的な使い方はMicrosoft サポート情報にも公開されています。

リストまたはライブラリの簡単な手順を作成する - Microsoft サポート

ただ、あまり詳細までは書かれていないためここでは少し詳しく説明していきましょう。

作成できるクイック操作

作成できるクイック操作はリストとライブラリとで多少違いがあります。また、選択したファイルやアイテム単位で操作できるものとリストやライブラリ全体に対して操作するものと2種類あります。

[リスト]

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[ライブラリ]

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リストに対してクイック操作として利用できるのは次の機能です。

リスト ライブラリ
選択済みの場合 現在のリストの場合 選択されたファイル用 現在のドキュメントライブラリの場合
メールの下書きを書く フローを実行する メールの下書きを書く フローを実行する
Teams チャットを開始する Teams チャットを開始する
値を設定する   値を設定する
フローを実行する   フローを実行する
    ファイルまたはフォルダーを移動する
    ファイルまたはフォルダーをコピーする

メールの下書きを書く

この操作では特定のユーザーに対してメールの下書きを素早く作成できます。

クイック操作を作成するときに宛先を指定できますが、そのほかにも CC や件名を指定できます。アイテム(ファイル) のリンクを本文に追加するかどうかを決定することも可能です。

ちなみに、このクイック操作は閲覧権限を持つユーザーでも利用できます。

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クイック操作を作成するとアイテム選択時に[自動化]メニューにクイック操作が表示されます。ただし、同時に複数のアイテムを選択している場合はこの機能は利用できません。

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クリックすると、ローカルのメーラーを立ち上げようとします。手元の環境では Web版の Outlook をPWA としてインストールしているためこれを起動しようとします。ちなみに、直接 Web版のOutlook を起動するように指定することはできないようです。

実際にOutlookを起動してみると、次のようなメールの下書きが表示され、指定したToのアドレス、件名、アイテムへのリンクが生成されていることがわかります。必要に応じて本文を追記して、メールを送信することになります。

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Teams チャットを開始する

指定したアイテムやファイル/フォルダーに対して特定のメンバーとTeams チャットを開始します。メッセージの本文にアイテムのリンクを含めるかどうかを選択することも可能です。

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チャットを開始する場合は、一度に選択できるアイテムまたはファイル/フォルダーは1つのみです。複数の項目を選択している場合は、自動化メニューには当該クイック操作は表示されません。ちなみに、このクイック操作は閲覧権限を持つユーザーでも利用できます。

値を設定する

特定の列の値を指定した値に変更します。指定できるのは1つの列のみです。またシステム列は対応していません。

この操作はアイテムの更新を行うことになるため使用するユーザーは投稿アクセス許可レベル以上を持っている必要があります。

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複数のアイテム/ファイルを選択している場合は一括で操作できます。

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フローを開始する

Power Autamate のフローを呼び出せます。

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選択したアイテムまたはファイルの場合

事前に Power Automate 側でSharePoint コネクターの「選択したアイテムの場合」または「選択したファイルの場合」のいずれかでフローを作成しておく必要があります。フローの作成先は「既定の環境」であることも確認しておきましょう。またユーザーはこのフローに対して実行できる権限を持っている必要があります。

フローを開始するクイック操作を作成するときには、作成したフローのIDが必要です。

実行時は複数のアイテムの同時選択はできません。アイテム(ファイル)を1つだけ選択して実行します。

現在のリストまたはドキュメントライブラリの場合

リスト全体またはライブラリ全体のアイテムに対する処理を行うフローを実行することになります。

事前に Power Automate のフローを作成する必要がありますが、特定のアイテムやファイルを選択したトリガーは使えません。この操作はリストやライブラリ内のアイテムを何も選択していない状態でないと表示されないためです。フローを手動でトリガーするといったトリガーでフローを作成する必要があります。また、フローの作成先は「既定の環境」であることも確認しておきましょう。そうしないとフローIDが見つかりませんというエラーが表示されます。

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ファイルまたはフォルダーの移動

この操作では選択したファイルやフォルダーを特定の場所に移動できます。任意のサイトのライブラリおよびフォルダーを指定できます。移動であるため登録者や更新者、更新日時、登録日時などは操作した日付で更新されることはありません。

複数のファイルやフォルダーを同時に移動できます。

ファイルまたはフォルダーのコピー

この操作ではファイルやフォルダーを特定の場所にコピーできます。任意のサイトのライブラリおよびフォルダーを指定できます。コピーであるため登録者や更新者、更新日時、登録日時などは操作した日付で更新されます。

複数のファイルやフォルダーを同時に移動できます。

注意点

移動やコピーする際には移動先に対して少なくともアイテムの追加ができる権限以上が必要です。たとえば、投稿や編集アクセス許可レベルなどを持っておく必要があります。

この点、SharePoint Premium のライセンスがある場合はルールでファイルの移動やコピーを行えますが、移動およびコピー先に対するユーザーのアクセス権限は問わないため、例えば法定保存文書を補完するような一般には読み取り専用のサイトへの移動なども手軽に行えます。

必要な権限

クイック操作を作成および管理するにはユーザーが “編集” アクセス許可レベル以上を持っている必要があります。

2024年8月28日 (水)

2024年8月より、Microsoft Lists (& SharePoint リスト) で、アイテムの並び替えをドラッグ&ドロップで行える新機能がロールアウトされてきています。標準ビューはもちろん、グリッドビュー、グループ化、ボードビュー、ギャラリービューでも利用できます。

Introducing Drag and Drop to Reorder Items in Microsoft Lists - Microsoft Community Hub

ドラッグ アンド ドロップしてリスト アイテムを並べ替える - Microsoft サポート

ドラッグ&ドロップするためのビューの設定

ドラッグ&ドロップによる並び替えを行うためにビューのオプションを切り替える必要があります。ビューの並び替えオプションに新たに[順序の設定]が追加されています。これを選択しているときにドラッグ&ドロップによる並び替えができます。

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つまり、従来の列ごとの並び替えオプションとは別になるということです。併用はできません。たとえば、[順序の設定]をオンにした状態でドラッグ&ドロップで並び替えたとします。この並び替え状態は保持されます。そのため「ステータス」列での並び替えを選択した後、再び「順序の設定」をクリックすると先ほどのドラッグ&ドロップで並び替えた状態に戻ります。

「元に戻す/やり直し」機能

ドラッグ&ドロップを利用する場合は、「元に戻す」および「やり直し」ボタンは利用できません。そのため、元の状態に戻すには自分で元の並び順に戻す必要があります。

アイテムの更新トリガー

アイテムを並び替えると「アイテムの更新」がトリガーされます。そのため Power Automate フローや自動化処理、アラートなどアイテムの更新に紐づいているものがアクティブ化される可能性があります。

キーボード操作およびスクリーンリーダーの利用者

キーボードやスクリーンリーダーを利用している場合は、上へ/下へ移動するための機能を実装しています。

アイテムを1つ選択して[その他]から実行できます。ただし、複数アイテムを選択している場合は[上へ移動]または[下へ移動]メニューは表示されません(マウスを利用する場合は複数アイテムのドラッグ&ドロップは可能)。

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2024年4月25日 (木)

SharePoint リストおよび Microsoft Lists は Windows デバイスと自動的に同期をとるようになっています。ローカルストレージにWebコンテンツをキャッシュできるようになるため、リストで操作する際のパフォーマンスが向上します。その代わりデータを更新してすぐに画面上に最新情報が表示されないことがあります。その場合は同期のタイミングを確認し、更新されるまで少し待ってみてください。

Microsoft Lists アプリのオフライン利用

Microsoft Lists アプリを PWA (Progressive Web Apps) としてインストールしておけば、同期の仕組みと組み合わせることで、オフライン状態やインターネット接続が失なわれた状態でも作業が継続できるようになっています。

同期の仕組みは?

リストの同期は、OneDrive 同期アプリの既存のメカニズムを通じて行われます。この同期機能は Project Nucleus (ニュークレアス)と呼ばれています。まずは、Microsoft Lists で利用されますが、これ以外にも Webアプリケーションに応用していく予定のようです。

この機能の背景にあるのが “Microsoft.SharePont.exe” であり OneDrive の同期と同時に提供されるコンポーネントです。このコンポーネントがインストールされると、ローカルデバイス上に Webアプリのデータをキャッシュすることで Webアプリとリンクします。Webアプリは常にクラウドからデータを取得するのではなく、ローカルキャッシュにデータをプルしたり、プッシュしたりするようになり、ローカルのWebサーバーとして機能することになります。

コンテンツの変更は最初にローカルキャッシュ内で行われ、その後、クラウドにプッシュすることになります。オフラインの場合は接続が回復するときにクラウドにプッシュします。このようにすることで、ネットワーク帯域も節約でき、ボトルネックを解消できるようになります。また、ビュー内のアイテム数やインデックス化された列の有無にかかわらず、スロットルされることもなくなります。

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同期されているか確認する

同期しているリストにアクセスするとリスト名の隣に同期のアイコンが表示されます。マウスホバーするといつごろ同期されたのかがわかります。

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同期を組織で制御したい

Microsoft Lists (SharePoint リスト)の同期はグループポリシー オブジェクト(GPO)で管理できるようになっています。具体的には次のような指定ができます。

  • このデバイスで Lists 同期が実行されないようにする
  • ユーザーが他の組織から共有されたリストを同期できないようにする
  • ユーザーが Web上のオフラインエクスペリエンスにサイレント サインインできないようにする

Lists 同期ポリシー - SharePoint in Microsoft 365 | Microsoft Learn

参考資料

2024年3月21日 (木)

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Microsoft Lists アプリから新規フォームを直接作成できる機能のロールアウトがいよいよ始まりました! 

Microsoft の公式ブログでもアナウンスされました。

Collect information like a pro New Microsoft Lists forms experience in Microsoft 365

リストに情報登録してもらうために、これまでだと Microsoft Forms のフォームを別途作成してそこから Microsoft リスト (=SharePoint リスト) に登録するよう Power Automate でフローを作成することも多かったと思います。また Power Apps でリストへの登録用アプリを独自に作成して、リストにはユーザーが直接アクセスさせることなく必要項目に直接入力してもらうこともあるでしょう。

ですが、この機能によって フォームを別途作る必要はなくなりますし、リストに登録するのに Power Automate も Power Apps も不要で直接入力用のフォームを作成できてしまいます。もちろん、モバイルからも利用できます。

ちなみに、Microsoft Forms と似たUIであり、Power Apps で作成するアプリと比較するとできることは限定的なので、Power Apps が完全に不要になるわけではありませんが、ちょっとしたリスト登録用ならこのフォームで事足りることも多いと思います。

作成方法および利用方法

Microsoft Lists アプリを開いて任意のリストにアクセスしてコマンドバーに表示される「Forms」をクリックして作成を始めます。このメニューはリストに対して「編集」アクセス許可レベル以上を持っていれば表示されます

※ロールアウトされてすぐなので Forms となっていますけれど、そのうち「フォーム」とカタカナ表記になるはず。

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フォーム作成画面は「フォーム ビルダー」と呼ばれます。

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具体的な作成方法は下記の Microsoft の Mark Kashman さんの YouTube を確認してみてください。

ついでに、手元の日本語環境でざっと動作確認した際に録画した内容も共有しておきます。

サポートされている列

列は Microsoft Lists 側で事前に用意しておくことも可能ですし、フォーム側から「新しいフィールドを追加する」で追加することもできます。

現時点でサポートされている列は次の通りです。

  • 一行テキスト
  • 選択肢
  • 数値
  • 日付と時刻
  • 複数行テキスト
  • はい/いいえ
  • ユーザー
  • ハイパーリンク
  • 通貨

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画像列や添付ファイルは今のところサポートされていません。これが扱えるようになるといいんですけどね。

各列に対してフォーム上から次の操作も行えます。

  • フォーム上への表示・非表示
  • 必須項目の指定
  • 順番の並び替え
  • 列の編集(設定変更)
  • 列名の変更

※そもそもリストはPower Automateなどと連携させる場合は列名は最初は ASCII文字で作成することが推奨されています。列が内部的にもつ「内部列名」というものがUTF-16でエンコードされるためです(文字化けだと思う人もいますが、そうではありません)。ですから、最初にローマ字や英語表記で作成することも少なくないわけです。ですからリスト上はASCII文字で、フォーム上では日本語でわかりやすく書いておくということもできるということ(むろん、リスト側であとから列の表示名を日本語に変えておいても問題はありません)。


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テーマ

フォームには既定で4つのテーマが用意されています。

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「自分のスタイルを作成」をクリックすると背景とテーマの色を別途選ぶこともできます。

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受付期間の指定とお礼のメッセージ

「設定」では回答を受け付け始めるかどうかを指定するトグルと、確認メッセージ欄(お礼などを書くところ)も用意されています。20240321_135020

フォームの保存

フォームは自動保存されます。

プレビュー

フォームを公開する前に、プレビュー表示で送信をテストできます(右上の「プレビュー」をクリックする)。送信すると実際にリストにアイテムが追加されます。プレビューは新しいタブで開くため、確認が終わったらそのタブを閉じます。

フォームの送信

出来上がったら「フォームの送信」をクリックします。とはいえ、これで誰かに送信されるわけではなく単に共有リンクを作成するだけです。生成したリンクをメールやチャットなどで共有して利用することになります。現時点では「リンクを知っている組織のユーザー」に対する共有リンクのみが生成できます。20240321_135321

フォームの複数作成/削除

一つのリストに対して複数のフォームを作成できます。既存のフォームの複製もできます。また既存フォームの削除も可能です。

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複数のフォームが作成できるということは、たとえば、入力項目を変えて複数作成するなどできます。現時点では「組織内のすべてのユーザー」向けの共有リンクしか生成できませんが、当初のアナウンスからすれば、そのほかの共有リンクも作成できるようになるはずで、組織内ではこのフォーム、社外にはこのフォームを利用してもらうとか、特定の部署にはこのフォーム、それ以外は別のフォームというような配布もできるようになるのではないかと思います。

それともう一つ重要な点ですが、フォームを削除してもそのフォームから追加されたリストアイテムはそのまま残ります

既存フォームのリンクのコピー

既存フォームのリンクを再度取得するには リンクのアイコンをクリックして「リンクのコピー」をクリックします。20240321_150129

回答の承諾を停止する

2つ上の図に「回答の承諾を停止する」メニューがあります。これをクリックすると次の画面が表示されます。

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これにより「回答の受付」が終了します。このフォームからの送信は受け付けられなくなると言うことです。

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共有リンクはどうなるのか確認しましたが、リンク自体は削除はされませんでした。再び「回答の承諾を開始する」こともできるため、従来共有していたリンクをそのまま再利用できるということです。ちなみに共有リンクは一度削除してしまうと、再作成してもリンク自体別のものになってしまいます。

確認事項

2024年3月現在、ロールアウト中であり初期リリースです。これから徐々に機能が追加されていくことになるはずです。その点を踏まえたうえで現時点での確認事項です。

作成の開始場所

Microsoft リストフォームは現時点では Microsoft Lists アプリから作成する必要があります。ただし、SharePoint リストも Microsoft Lists と同じUXが段階的に投入されてきており、テナントによって(厳密にはユーザーに単位でロールアウト)は 次の図に示すようにSharePoint リスト側に Forms コマンドバーが表示されます。

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もし、ロールアウトが未達でSharePoint サイト内のリストからのアクセスではコマンドバーに「Forms」がでてこない場合は、SharePoint リストのURLの末尾に「?env=WebViewList」を指定するとMicrosoft Lists アプリに簡単に切り替わります。

フォームを利用できるユーザーを制限できるか?

現時点で生成できる共有リンクは「組織内のすべてのユーザー」に対するリンクだけです。

共有リンク経由でアクセスすれば、文字通り組織内のユーザーは誰でもリストに対して送信できるということですが、なにか制限はできないだろうかと考えます。例えば、テナントでMicrosoft Syntex SharePoint Advanced Managment (SharePoint の高度な管理)のアドオンライセンスを持っている場合は、サイト単位で策定のグループ内のユーザーでないとサイトにアクセスできないように制限できます。これはもともと過剰共有を低減するための仕組みであるため、組織内のすべてのユーザーが利用できる共有リンクが作られたとしても、利用できるユーザーを限定できます。

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制限されたアクセスにした場合、許可されたグループメンバー以外がリンクにアクセスすると「アクセス拒否」されます。20240321_152452

このように共有リンクの利用者を制限する方法もあるにはあるわけです。

共有リンクの作成者を制限しているサイトではどうなるか?

SharePoint サイトでは既定でサイトの共有設定オプションは「サイトの所有者(サイトの管理者も含む)またはメンバーが共有できる」ようになっています。ですが、このオプション設定はサイトの所有者もしくはサイトの管理者が変更できます。そのため「サイトの所有者だけ(サイトの管理者も含む)が共有できる」ように変更することもできるわけです。


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上図のように、「サイトの所有者(サイトの管理者も含まれる)のみがサイト内のコンテンツを共有できる」ように制限することもできるわけです。このように設定すると、管理者以外は共有リンクが作成できなくなります。

そのため、サイトのメンバーはリストからフォームビルダーは開くことができるフォームも作成できるのですが、最後に「フォームの送信」から「リンクのコピー」をするときに「アクセス権限がありません」といわれてしまい共有リンクが生成できません。ですが、フォーム自体は作成されているので、リンクの生成のところだけサイトの管理者が行うという分担も可能です。

ユーザーに対するリストの隠蔽

以前、このブログで共有リンクの仕組みについて記事を書きましたが、この機能でも使われます。

SharePoint Technical Notes : SharePoint の共有リンクの仕組み (lekumo.biz)

その記事でも説明した通り共有リンクを作成するとリストは固有の権限になります。実際にリストのアクセス権限設定を確認するとリスト自体が固有の権限になっているのがわかります。20240321_155840

ではリストの権限がどうなっているのか PnP PowerShellで探ってみましょう。すると SharingLinks グループに「ファイルの送信」というアクセス許可レベルが付与されていることがわかります。特殊なアクセス許可レベルです。

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さて、どういった挙動になるのでしょう。

サイトにアクセス権限を持っていないユーザーがこのフォームのリンクからアクセスするとフォームにアクセスし、情報を送信できます。リンク経由だとリストアイテムの書き込み権限があるということ。

ですが、このリストのURLまたはリストのURLに直接アクセスすると「アクセス許可がない」といわれてアクセスできません。

20240321_162139つまり、サイトにアクセスできないユーザーはリンク経由でリストにデータは追加できるが、リスト自体にユーザーはアクセスできないということです。※アイテムレベルではアクセス許可レベルは親であるリストから継承します。

最後に

Microsoft 公式ブログによると、リスト内でのフォーム作成方法についての公式ヘルプなどもこれから公開されるということです。

また、Microsoft リストに関するフィードバックポータルも用意さています。実際に利用してみて気になる点などあればフィードバックするようにしましょう。

Microsoft Lists · Community

社外共有と添付ファイルができるととても強力なんだけどなーと個人的には思っていますが、まずは社内利用でも十分使えるのではないかと思います。