事前に Power Automate 側でSharePoint コネクターの「選択したアイテムの場合」または「選択したファイルの場合」のいずれかでフローを作成しておく必要があります。フローの作成先は「既定の環境」であることも確認しておきましょう。またユーザーはこのフローに対して実行できる権限を持っている必要があります。
フローを開始するクイック操作を作成するときには、作成したフローのIDが必要です。
実行時は複数のアイテムの同時選択はできません。アイテム(ファイル)を1つだけ選択して実行します。
現在のリストまたはドキュメントライブラリの場合
リスト全体またはライブラリ全体のアイテムに対する処理を行うフローを実行することになります。
事前に Power Automate のフローを作成する必要がありますが、特定のアイテムやファイルを選択したトリガーは使えません。この操作はリストやライブラリ内のアイテムを何も選択していない状態でないと表示されないためです。フローを手動でトリガーするといったトリガーでフローを作成する必要があります。また、フローの作成先は「既定の環境」であることも確認しておきましょう。そうしないとフローIDが見つかりませんというエラーが表示されます。
SharePoint リストおよび Microsoft Lists は Windows デバイスと自動的に同期をとるようになっています。ローカルストレージにWebコンテンツをキャッシュできるようになるため、リストで操作する際のパフォーマンスが向上します。その代わりデータを更新してすぐに画面上に最新情報が表示されないことがあります。その場合は同期のタイミングを確認し、更新されるまで少し待ってみてください。
Microsoft Lists アプリのオフライン利用
Microsoft Lists アプリを PWA (Progressive Web Apps) としてインストールしておけば、同期の仕組みと組み合わせることで、オフライン状態やインターネット接続が失なわれた状態でも作業が継続できるようになっています。
リストに情報登録してもらうために、これまでだと Microsoft Forms のフォームを別途作成してそこから Microsoft リスト (=SharePoint リスト) に登録するよう Power Automate でフローを作成することも多かったと思います。また Power Apps でリストへの登録用アプリを独自に作成して、リストにはユーザーが直接アクセスさせることなく必要項目に直接入力してもらうこともあるでしょう。
ですが、この機能によって フォームを別途作る必要はなくなりますし、リストに登録するのに Power Automate も Power Apps も不要で直接入力用のフォームを作成できてしまいます。もちろん、モバイルからも利用できます。
ちなみに、Microsoft Forms と似たUIであり、Power Apps で作成するアプリと比較するとできることは限定的なので、Power Apps が完全に不要になるわけではありませんが、ちょっとしたリスト登録用ならこのフォームで事足りることも多いと思います。
作成方法および利用方法
Microsoft Lists アプリを開いて任意のリストにアクセスしてコマンドバーに表示される「Forms」をクリックして作成を始めます。このメニューはリストに対して「編集」アクセス許可レベル以上を持っていれば表示されます。
※ロールアウトされてすぐなので Forms となっていますけれど、そのうち「フォーム」とカタカナ表記になるはず。
フォーム作成画面は「フォーム ビルダー」と呼ばれます。
具体的な作成方法は下記の Microsoft の Mark Kashman さんの YouTube を確認してみてください。
ついでに、手元の日本語環境でざっと動作確認した際に録画した内容も共有しておきます。
サポートされている列
列は Microsoft Lists 側で事前に用意しておくことも可能ですし、フォーム側から「新しいフィールドを追加する」で追加することもできます。
Microsoft リストフォームは現時点では Microsoft Lists アプリから作成する必要があります。ただし、SharePoint リストも Microsoft Lists と同じUXが段階的に投入されてきており、テナントによって(厳密にはユーザーに単位でロールアウト)は 次の図に示すようにSharePoint リスト側に Forms コマンドバーが表示されます。