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2024年5月28日 (火)

Power Platform の製品エンジニアリング チームはそうとウェアを更新しており、修正とマイナーまたはメジャーアップデートを含む更新は毎日もしくは毎週行われています。ただし、すべての地域の顧客環境に更新を展開するには数日から数週間かかることもあるわけです。

Microsoft は顧客からフィードバックを得るために Power Apps プレビュープログラムを用意しており、これを利用するためには、従来は、組織内に「米国(プレビュー)」という地域を選択した環境を作っておくというのがこれまでのアプローチの一つでした。この環境を利用することで、数日間の間、最初に機能が展開されるためユーザーは新機能をいち早く把握でき、フィードバックできたのです。

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ですが、現在、環境を新規に作成する際に「米国(プレビュー)」という地域は選択肢から削除されています。その代わりに早期リリースサイクルの環境というものが新たに利用できるようになっています。

早期リリースサイクル環境 - Power Platform | Microsoft Learn

新規に環境を作成するときに地域とは別に「新機能を早期に取得する」オプションをオンにすることで早期リリースサイクル環境になります。20240528_130345

現時点では、このオプションを選択できる地域は限られており、2024年5月28日現在では以下の地域のみになっているようです。

  • 米国
  • ヨーロッパ
  • オーストラリア
  • カナダ

ちなみに、従来の「米国(プレビュー)」には Dataverse データベースは追加できませんでしたが、この新しい機能は Dataverse データベースの追加も可能です。

どの環境が早期リリースサイクルを採用しているかは Power Platform 管理センターの「環境」一覧にある「リリース サイクル」列で確認できます。

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2024年5月24日 (金)

Power Apps のキャンバスアプリは、これまではテナントレベルの設定では「disableShareWithEveryone」設定は既定でオフでしたが、Microsoft 365 メッセージセンターにて2024年5月23日付でこの設定が既定でオンになることがアナウンスされました。

つまり、キャンバスアプリは既定では「すべてのユーザー」という特殊グループを使って共有できなくなるということです。

これは、Microsoft の最近のセキュリティの推奨として掲げている「 Secure by default 」(既定の状態でセキュア)であるようにするためです。

※余談ですが Default とは「既定値」と一般的に訳されますが英語の本来の意味合いは「ほっといても」とか「なにも特別なことをしないでも」です。

このような設定に変更されたため不用意な範囲にアプリが共有されデータがさらされることがないようになるわけです。

ロールアウト時期

これから数週間でロールアウトされるということなので、2024年の夏ごろまでにはこの設定に変更されるようです。管理者側で特別な設定は不要で自動的にオンにかわります。

今後の影響について

すでに「すべてのユーザー」と共有しているキャンバスアプリに関しては、既定の設定変更による影響は受けません。この設定がオンになる前に行われたあらゆる接続には影響しません。

この既定値の変更をオプトアウトする場合は、PowerShellコマンドで設定を変更する必要があります。

Microsoft Learn | 全員との共有を制御する

マイクロソフトとしては、キャンバスアプリを「Everyone」グループと共有しないことを推奨するとのことで、その代わりに大規模なグループと共有する必要がある場合は、1つ以上のセキュリティグループを使って共有することを検討してほしいとのことです。

2024年1月12日 (金)

昨年末に行われた Japan Power Platform Conference 2023 で登壇したセッションの録画が公開されています。

登壇資料は下記の通りです。

すべてのセッションの録画は下記の YouTube に公開されています! 

Japan Power Platform Conference 2023 の全ての録画

Japan Power Platform Conference 2023 - YouTube

2023年8月16日 (水)

Power Apps や Power Automate などでコンテンツの翻訳を行うには手軽に利用できるのが Microsoft Translator コネクターです。

Microsoft Translator の初期バージョンはすでに廃止になっており、2023年8月現在は Microsoft Translator V2 が主流ですが、Microsoft Translator V3 がプレビューとして登場しています。

ドキュメントでアクション一覧を確認してみると、V2では3つのアクションのみが提供されており、単純に文字列を翻訳するだけでした。

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これに対してV3ではドキュメント自体を翻訳できるようになるようです。アクション数も格段に増えています。

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2023年5月19日 (金)

Power Apps でキャンバスアプリを作成するときに、最初にタブレットか携帯かいずれかのレイアウトを選択しなくてはいけません。どちらの端末でも共通のアプリで対応したいと思うことは少なくないはずです。

そこで提供されているのが、コンテナコントロールでありこれを使うことでどの端末でもうまくレイアウトが適用されるように「レスポンシブ デザイン」を用いることができます。

詳しくは下記のリンク先を参照してください。

📝 レスポンシブなキャンバス アプリの構築 - Power Apps | Microsoft Learn

ただし、この記事を書いている2023年5月15日時点ではプレビューに難点があります。それは、タブレットや携帯画面をエミュレーションできないということ。ですが、これができる新しいプレビュー機能が利用できるようになります。一足早く試すには、現在、プラットフォームのバージョンが 3.23053.23 以降でないと試せません。

まずはアプリの設定を切り替えます。設定メニューから、[サポート]をクリックし作成バージョンを確認しておきましょう。この例では 3.23052.19 です。別バージョンに切り替えるためすぐ下の[編集]をクリックします。20230519_174333

これで作成バージョンを3.23053.23に切り替え、[再読み込みおよびバージョンの適用]ボタンをクリックします。

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アプリが再開したら、プレビューしてみましょう。すると、タブレット、携帯、ブラウザー、向きを切り替えるメニューが表示されます。これでそれぞれの端末をエミュレートできるわけです。

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この新しいプレビュー機能を使えば、レスポンシブ対応なキャンバスアプリ作成もスムーズに取り組めますね。