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2025年10月12日 (日)

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20205年10月8日 9:00 AM (米国時間)より OneDrive の最新情報がデジタルイベントでアナウンスされました。

💻デジタル イベント

イベントは現在オンデマンドで配信されています。

Copilot + OneDrive—Intelligence in every click, inspiration in every memory | Microsoft Community Hub

今回のイベントのサブタイトルは「Intelligence in every click, inspiration in every memory」です。

「クリックするたびに利用できるAIの知性。あらゆる記憶にインスピレーションが宿る」といったところでしょうか? 前半はOneDrive 上のファイルからいつでも素早くCopilotを利用できるということでしょう。後半の記憶と言っているのは写真が中心となる話。イベントの後半では写真に関する数々の新機能が登場します。

このイベントにあわせて下記のブログも公開されています。

Copilot + OneDrive: Intelligence in Every Click, Inspiration in Every Memory | Microsoft Community Hub

ということで、この記事では今回発表された OneDrive の最新情報を整理していきます。

💡注意: Microsoft 365 Copilot 有償ライセンスについて

なお今回の発表はタイトルにあるように "Microsoft 365 Copilot の有償ライセンス" が対象となる機能が多いのですが、むろん、Copilot のライセンスが関係しない機能もあります。

とはいえ、もし現時点で当該ライセンスを持っていなかったとしても、その潜在能力を知ることができますし導入への後押しとなる情報といえるでしょう。

📝OneDrive に関する基礎知識について

OneDrive についてあまり詳しくないという方は製品の変遷についてまとめた以前の記事を読んでおくと理解が深まると思います。

SharePoint Technical Notes : OneDrive for Business の歴史 (~2023年)

🎞️デジタルイベントの概要

※各スクリーンショットは公開されている YouTube から取得していますが一部、画質があまりよくないところもありますがご了承ください。

このイベントでは Microsoft OneDrive に関わるMicrosoft の6人の方々が各トピックについて説明をしていきます。

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ちなみに、上記の画像は OneDrive の写真機能の新しいUXです! 

イベントの導入と事例紹介

トップバッターは SharePoint の父とも呼ばれる Microsoft President, Collaborative Apps and Platform | Jaff Teper 氏からで、デジタルイベントの内容の導入部分の話と pwc の OneDrive (Business) の活用事例の紹介です。デジタル改革を数年にわたり進めてきた中でも特に変革をもたらしたのが文書の要約の機能だそう。スタッフは1ファイルあたり20~30ページほどのドキュメントを要約しているそうで、日々の業務フローに組み込まれているとのこと。そもそも組織には45億ものドキュメントがあるそうで洞察を得るのは大変です。ですが、Copilot のおかげで税務チームの一部ではトレーニングプロセスが効率化でき、以前はトレーニングに80~100時間かかっていたのが、今は4~5時間で済むようになったとのこと。またOneDriveの同期機能の導入により、移動中でもいつでも手元にデータがあるので必要なデータにすぐにアクセスできるようになったのはメリットの一つ。

ということで、事例については実際にビデオを見るのがいいと思います。

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OneDrive (Business) Web版と同期アプリの新機能

さて、導入部分がおわり次のスピーカーは、Microsoft OneDrive Product Manager | Cami Mejia 氏 です。

Copilot のフローティングメニュー

OneDrive (Business) に Copilot のフローティング メニューが追加されます。現在、SharePoint の Knowledg agents はフローティング メニューになっているので同様に OneDrive でも画面右下にフローティングが表示されるようになります。

例えば、複数のファイルを選択している状態で Copilot のフローティングメニューをクリックすると次のような項目が表示されます。

  • 選択したファイルの要約をする
  • 選択したファイルを比較する
  • Copilot が自分に対して何ができるのか聞いてみる
  • 選択したファイルに関する質問をする

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デモでは、要約の例が紹介されていました。以前から選択したファイルの要約は可能でしたが、使用されている生成AIのモデルがアップデートされていくたびに情報量やその精度などが向上していることがわかります。

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OneDrive と同期されたローカルPC上のファイル

続いては Windows などに搭載されているOneDrive 同期アプリに関して。同期されたファイルやフォルダー群はローカルPC上で ファイル エクスプローラー上から直接アクセスできますが、この同期されたファイルからも直接 Copilot が利用できるようになります。

ファイルを選択した際に表示される「OneDrive」をクリックするとこの中に、Copilot を利用する「要約やFAQの作成、質問など」のメニューが表示されます。既にこの機能は利用できるようになっているようで、手元の環境でスクリーンショットをとってみました。オンデマンドビデオとは異なり日本語なのでイメージしやすいと思います。

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ちなみに、現時点でもPC上のローカルファイルを右クリックしたときに表示されるコンテキスト メニューには "Ask Copilot" がありますが、これをクリックするとWindows 上の Copilot が起動するだけで選択したファイルに特化したアクションではありません。また、OneDrive で同期されているファイル以外でもローカルファイルにはこのメニューが存在します。

さらに、OneDrive の同期アプリ自体をクリックした際に表示される「アクティビティ センター」からファイルの横の三点マークをクリックするときにも Copilot のメニューが表示されるようになります。

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またファイル エクスプローラー上からOneDriveに同期されたファイルを右クリックすると新たに「AI アクション」メニューが利用できるようになります。

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この機能は現在 SharePoint のドキュメント ライブラリにロールアウトされてきているものであり、これまでコマンドバーにあった Copilot メニューは 「AI アクション」に変更されています。これをOneDriveと同期されているローカルPC上のファイル(フォルダーも含む)からも直接利用できるようにしようということのようです。

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マルチモーダル対応

Copilot はマルチモーダルです。マルチモーダルとは文字以外に画像や音声、会議の録画などにも対応しているということです。

そのため OneDrive に格納されているTeams会議の録画ファイルから直接 Copilot メニューを利用して会議の要約や質問などができるようになります。録画に生成されているトランスクリプトをもとにやり取りすることになります。

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他にもホワイトボードに手書きで書いた内容を写真にとり OneDrive に格納していたとしても、この画像について Copilotを使って説明させたり文字を抽出したり、質問したりできます。

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デモの中では「私が最優先ですべきことは何?」と聞いています。これに対してCopilotはJPEGの画像内の手書き文字を読み取り次のように回答しています。

  • Cami には9/5 までに提案書を提出してもらう
  • Alexにはスライドの最終調整を9/2までに行ってもらう

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オーディオ概要 (Audio overviews)

Copilotはファイルの概要をオーディオ概要として作成できます。Podcast を聞くように内容を聞き流しながら情報を把握できます。通勤中などに便利です。

モバイルデバイスの OneDriveからこうしたオーディオ概要の作成もできるようになります。ちなみに、OneDrive for the web にもオーディオ機能はすでに展開されているはずなのですが英語のみとなっているそうで、いまだに OneDrive にはオーディオ概要を作成するメニューは登場していません。日本語対応にはもうしばらく時間がかかりそうです。

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OneDrive と SharePoint

さて次は、Microsoft OneDrive Principal PM Architect | Arvind Mishra 氏 のパートです。OneDrive とかかわりの深いSharePointについても言及しています。

OneDrive の新しいロゴ、登場!

まずは、OneDrive のロゴが新しくなりました! という話から。ちなみに、Microsoft 365 の製品ロゴがこのイベント前から変わったので SharePointや Word, Excel, PowerPoint, OneNote なども新しくなりましたね。

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SharePoint のドキュメント ライブラリ

SharePoint のドキュメント ライブラリに OneDrive の操作性が加わります。デモの画面はライブラリのイマーシブモード(拡大表示)のようですが、フィルター項目にファイルのアイコンが並んでいたり、コマンドバーの位置が右上に移動したりといろいろと変化していますね。

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ビューの操作アイコンもちょっとわかりやすくなっていますし、デモではグループ化表示も直感的にできるようになっていました。

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OneDrive にショートカットを作成する

何年も前から Microsoft は OneDrive 同期アプリで SharePoint を同期する際に SharePoint から "OneDrive と同期" ではなく、ショートカットを使うよう推奨しています。

今回のデジタル イベントでもこれをことさらに強調していました。ショートカット経由で同期した方がスマートだし、選択したものだけを同期できる。現状では、従来の同期ボタンと比較してショートカットが5倍も使われているのだそうです。実際、Microsoft 社もショートカット機能をより使って欲しいので、目立つ場所にこのメニューを表示するようにしています。従来の同期はメニューの後ろの方に追いやられています。

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また、すでに同期されているコンテンツをスムーズに「ショートカット」へと移行できるようにすでに同期されているファイルなどに対してショートカットを追加すると「置き換える(Replace)」できるようになります。20251011_144832

People Card 

OneDrive と同期しているPC上ではファイル エクスプローラーのホームに OneDrive が統合されています。ここの「共有」タブでは誰と一緒にファイルを利用しているかを確認できます。そのためここにはファイルやフォルダーにつながりのあるユーザーのプロファイルやアクティビティの主体となるユーザーが表示されます。

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この「ひと」のアバターをクリックすると新しい People Card が表示されます。ここでは連絡先や最近自分と共有されたファイル群、TeamsやOutlook でのやり取りなどが確認できます。20251011_230350

新規ファイルの保存場所が既定で OneDrive へ

Word, Excel, PowerPointなどの Office アプリケーションの新規ファイルの保存場所を直接、OneDrive に保存できるようになります。ファイルに書き込みを始めると「AutoSave」が自動的に有効になり OneDrive にファイルが保存されます。そのためすぐにほかの人と共有することが可能です。

この機能は、Windows 版の Word の Insider Channel で現在利用可能です。今のところ Wordのみがサポートされますが、Excel と PowerPoint も近くサポートされるとこと。

OneDrive とチームワーク

Microsoft OneDrive Principal Product Manager の Stephen Rice氏がスピーカーであり、OneDrive とチームワークについて述べています。情報のシェアにフォーカスしながら、運用管理面での新機能などについても言及しています。

Hero Link 

最初に紹介されたのが「ヒーローリンク」です。これはこのブログでも以前取り上げました。詳しくは下記をご参照ください。

SharePoint Technical Notes : Microsoft 365 に導入される次世代の共有機能について: ヒーローリンク

当初は今年の秋ごろ(つまり今頃)に詳細が分かるはずだったのが、Microsoft 365 Roadmap を見ると来年の春ごろにずれ込んだようです。

追加情報としてはヒーローリンクをメールで送信する際に Copilot によるファイルの概要生成ができるというところでしょうか。現在の共有リンクでもサポートされていますが、ヒーローリンクでも利用できるようです。リンクを送信された相手はファイルを開かなくても概要がさっと把握できるわけです。

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アクセス要求画面のアップデート

ユーザーがアクセスしようとするサイトやファイルなどのコンテンツにアクセス権限がない場合は、既定では「アクセス要求」を行えるようになっています(サイトの既定値)。

これまで提供されてきたアクセス要求画面は確か SharePoint Server 2010もしくは SharePoint Server 2013 あたりから提供されているもので、もうかなり古臭くなってしまっていますが、ようやく新しいアクセス要求画面が登場するようです!

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ドキュメント ライフサイクル管理: ファイルの一括転送

退職するユーザーがいた場合、基本的にはそのユーザーのOneDriveは最終的には削除されることになるため、重要なファイルなどを迅速に別の場所に移動させる必要があります。

新しいアップデートでは、OneDrive の所有者は保持していたファイルを別のユーザーやSharePoint のコラボレーションサイトなどに一括移動できるようになります。

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この移動画面では目的のファイルを移動、コピー、ダウンロード、削除ができます。

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この画面に表示されるファイルはフィルターが可能で、他のユーザーと共有されているファイルのみに絞り込んで確認することもできます。

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ファイルのアーカイブ

Microsoft 365 アーカイブは利用頻度の少ないファイルや削除予定のファイルなどを安価なストレージに移動して運用するための仕組みです。利用するには従量課金制の設定をテナントレベルで事前に行っておく必要があります。

現在はサイト単位のアーカイブのみが可能でが、新たにファイル単位のアーカイブが可能になるとのこと。Microsoft 365 アーカイブがアナウンスされた時から多くの方が関心を持っていたトピックでMicrosoft はこれをサポートする予定であるとは明言していました。待望の機能といえそうです。

デモを見るとドキュメント ライブラリに新たに「アーカイブ」メニューが追加されています。

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アーカイブする際に、最初の7日間はすぐに再アクティブ化できることと、再アクティブ化する場合は最大24時間かかることを知らせるメッセージが表示されます。

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アーカイブするとアーカイブされたことを示すアイコンが表示されます。このアイコンは Teams のチームをアーカイブしている場合と同じものですね。

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ちなみに、夏の終わりごろから SharePoint の検索画面ではアーカイブしたコンテンツの検索ができるようになっています。

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OneDrive の同期の正常性ダッシュボード

Microsoft 365 Apps 管理センター(https://config.office.com)に OneDrive同期の正常性ダッシュボードに「OneDriveの同期」があります。

ここでは組織内において同期エラーの発生しているデバイス、フォルダーバックアップを使っているデバイス、最新バージョンを持たないデバイスなどの比率が確認できます。

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レポートはPower BI にエクスポートして分析することも可能です。

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SharePoint 管理センター内の Copilot 

SharePoint 管理センター内でも Copilot は利用できます。デモでは次のようなやり取りをしています。意訳するとこんな感じ↓。

ユーザー「あなたが見つけた過剰に公開されているサイトを削除してほしい」

Copilot 「さすがにそれはリスクの高い操作ですよ。当該サイトを一度確認してから手動で削除する方がいいですよ」

ユーザー「おっと。そうしたサイト上でのサイトアクセスレビューを始めて欲しいという意味だったんだ。」

Copilot 「それはいいね! サイトレビューが完了するまで毎週月曜にサマリーをメール送信しますね」

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ということで、もちろん、SharePoint 管理センターなどでの管理機能を熟知しているうえでとなりますが、Copilot と対話することでスムーズに管理操作を行えるようになります。

ちなみに、弊社では SharePoint 管理センターを利用する管理者向けのオリジナル研修を行っています。他ではあまり扱っていないようなIT管理者向けの濃い内容の研修です。ご参考まで。

【オフィスアイ株式会社】Microsoft 365 SharePoint の構成と管理 ~Microsoft 365 Copilot 対応~

個人向けのOneDrive 

続いては個人向けの OneDrive についてのアップデート情報です。スピーカーは Microsoft OneDrive の Principal Group Product Manager の Kalpana Berman さん。

OneDrive モバイルアプリ

去年、OneDrive のモバイルアプリのUXが大きくに変わりました。

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このUXが OneDrive (個人向け) のWeb版に導入されます。写真に関してはモーメント、ギャラリー、アルバム、ひと、お気に入りなどで分類があります。

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モーメントタブでは特定の日付を選択するとAIがその日に関連する写真をキュレートしてくれます。思い出をうまく整理してくれるわけですね。

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思い出の写真からスライドショーも作成できビデオとして自動保存できます。

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写真の検索もできるようになっており、デモでは「庭にいるうちの子どもたち」で検索しています。

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またモバイルアプリの新機能として選んだ写真をアニメ風に加工したりできるようになります。

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カメラロールには類似する写真が複数あったりしますが、これを1つにまとめてくれる機能も搭載されています。

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スタックした写真から1つだけを残して後は削除するといったことも可能です。

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Photo Agent

Microsoft 365 Copilot チャットに新しく Photo Agent が加わります。これは Microsoft 365 Premium のサブスクライバーが間もなく利用できるようになる機能です。今のところエンタープライズ向けの展開ではないのでご注意ください。

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例えば「Cobo に出かけたときの写真からベストショットを見つけて!」と依頼します。

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目的の写真を見つけてきてくれます。

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プロンプトからアルバムの作成依頼などもできます。

これからのOneDrive 

最後は Microsoft OneDrive チームの VP, Product Management  Jason Moore 氏がスピーカーです。これからの OneDrive について語ります。

ファイルの整理

OneDrive のCopilot フローティングメニューには「Organize your files, without the effort(手を煩わせることなく、ファイルを整理しますよ)」というメニューが用意されます。

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これによって、散らかっている自分の OneDrive の中のファイル群をCopilotが整理してくれます。フォルダーに整理してくれたり、フォルダーを色分けしてくれたりとあれこれ提案してくれます。

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提案内容をプレビューすることもでき、Before / After での比較も可能です。ちょっと魔法使いみたいな機能ですね。家の中なんかもこうやって苦労なくさっと片付くといいのに。。。

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OneDrive のホームにある検索ボックスはもともとサイト(コレクション)横断検索などができるようになっていましたが、これが新しくなり、Copilot 検索と同じような検索になります。

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キーワード検索ではなく、自然言語による文脈に配慮した検索ができるわけです。

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OneDrive カスタム エージェント

SharePoint ですでにカスタム エージェントが作成できるようになっていますが、ようやく OneDrive にも同様のものがお目見えです。

特定のフォルダー内のファイルに特化したエージェントを作成できます。

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エージェントの作成画面は SharePoint のものと同じですね。

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Researcher Agent

OneDrive のCopilotからResearcher による推論が可能になります。特定のフォルダー内の複数のファイルを横断的に調査しレポートを生成します。

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画面はあえて小さくしているようですが、詳細なレポートが画面に表示されています。

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OneDrive 内からワンストップで戦略までたてることができるわけですね。この機能は近く利用できるようになるそうです。

OneDrive Photos in Windows

来年に登場する予定なのが Windows の OneDrive Photo アプリです。Web版のOneDrive の写真と同様の機能が Windows にも投入されます。

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その他の参考情報

2025年11月18日~12日(米国)にはサンフランシスコにて Microsoft Ignite が開催されます。

こちらでもいろいろな情報がでてくるとのことで期待大ですね。有償の現地開催ではありますが、ハイブリット開催となっているためデジタル イベントとして無償で参加することも可能です。

2025年9月11日 (木)

Chromium 141 (Google Chrome/Microsoft Edge) ではローカルアクセスに対してユーザーの許可が必要になるため、OneDrive for WebとSharePoint のドキュメント ライブラリ、Microsoft Lists への影響がでるので急ぎ対応するよう Microsoft 365 のメッセージセンターにアナウンスが届いています。

20250911_160720メッセージID: MC1150662

対応期限

Chromium 141 のリリースは9月末を予定しているため、それまでの対応が必要です。

未対応の場合の影響

未対応の場合は、ユーザーに「ローカルネットワークアクセスの許可」プロンプトが表示されます。これをユーザーが許可しない場合は、次の影響が生じます。

  • パフォーマンス最適化が無効(データアクセスが遅くなる)
  • オフライン機能が利用できない
  • ユーザーの混乱やヘルプデスクの問い合わせの増加

対象ブラウザー

  • Microsoft Edge (バージョン140以降)
  • Google Chrom (バージョン141以降)

必要な準備

1. ドメイン名を確認する

例) https://contoso.sharepoint.com

2. ブラウザーポリシーを構成する

ブラウザーポリシーを構成する必要がありますが、次のいずれかで設定します。

  • グループポリシーによる設定
  • Intune による設定

ポリシー名: LocalNetworkAccessAllowedForUrls

Windows 環境でのグループポリシーによる設定

1. ADMX のテンプレートを入手します。

2. テンプレートを配置

  • C:\Windows\PolicyDefinitions に .admx ファイルを配置
  • 対応する言語フォルダ(例:ja-JP)に .adml ファイルを配置

3. グループポリシーエディタで設定

グループポリシーを利用する場合は次のように構成します。

[コンピューターの構成] > [管理用テンプレート] > [Microsoft Edge] > [ネットワーク設定] > [ローカルネットワークエンドポイントへのリクエストを許可するサイトの一覧を指定する]

レジストリキーの例:

[HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Policies\Microsoft\Edge\LocalNetworkAccessAllowedForUrls]
"1"="https://yourtenant.sharepoint.com"
"2"="https://yourtenant-my.sharepoint.com"
※ "yourtenant" はご自身のテナント名に置き換えてください。

Intune による設定

設定カタログから「LocalNetworkAccessAllowedForUrls」を検索し、対象 URL をリストに追加します。

JSON 構成ファイルの例

{
"LocalNetworkAccessAllowedForUrls": [
"https://YOURTENANT-my.sharepoint.com",
"https://YOURTENANT.sharepoint.com"
]
}

追加ポリシーの展開(混乱防止のため)

以下のポリシーが既に有効であっても、明示的な許可リストの展開を推奨します:

  • DisableNucleusSync
  • DisableOfflineMode

これにより、将来的なプロンプト表示やユーザー混乱を防止できます。

 適用確認方法

ブラウザの chrome://policy または edge://policy にアクセスし、ポリシーが反映されているか確認できます。「LocalNetworkAccessAllowedForUrls」が表示され、設定したURLが含まれていれば成功です。

 推奨アクションチェックリスト

  • 対象テナントの URL を確認する
  • グループポリシーまたは Intune でポリシーを設定する
  • テスト環境で動作確認を行う(プロンプトが表示されないか確認)
  • 本番環境へ展開する(9 月末までに完了)

今回のアップデートでローカルアクセスがなぜ影響するのか?

OneDrive やSharePoint のファイルを開く時にローカルにインストールされている OneDrive アプリ(同期アプリ)と通信し、次のような処理を行います。

  • ファイルのローカルキャッシュの確認
  • オフライン編集の準備
  • 「開く」や「保存」操作の高速化

この通信がローカルネットワーク経由で行われます。

またMicrosoft Lists もIndexedDBや Searvice WOrker を使ってローカルキャッシュを保持しているためオフライン時でもある程度の操作ができるようになっているのですが、これもローカルネットワークアクセスとして扱われる部分があり、この制限を受ける可能性があるようです。

SharePointやOneDriveはブラウザーとOS間でバックグラウンド通信を行い、ファイルのプレビューや編集リンクの生成を高速化しています。これもローカルネットワークアクセスに依存しています。

[参考情報]
Microsoft Edge Browser Policy Documentation LocalNetworkAccessAllowedForUrls | Microsoft Learn

2025年5月31日 (土)

5月初旬に米国ラスベガスで開催された Microsoft 365 Community Conference 2025 を受けて、AI 時代の SharePoint, OneDrive, Teams におけるコンテンツガバナンスの最新情報が Microsoft のブログで2025年5月7日付け(米国時間)で公開されました。

What’s new in Content Governance in SharePoint, OneDrive, and Teams for AI era | Microsoft Community Hub

詳しくは上記のリンク先を参照してください。とはいえ記事は英語のみですし、ここでは日本語で主要なポイントを整理していきたいと思います。

現在、Microsoft 365 の利用者は毎週新規ドキュメントを20億追加しているという現状があり、増え続けるコンテンツをいかに効率よく確実に管理していくのかが組織における課題です。

そこで重要になってくるのが、Microsoft 365 E5 またはSharePoint Advanced Managment ライセンスで利用できる各種ガバナンス機能群です。機能によって必要なライセンスは変わってくるので注意してください。

ちなみに、SharePont Advanced Managment のライセンスは2025年1月よりMicrosoft 365 Copilot の有償ライセンスに含まれています。これ以外に別途追加購入することが可能です。

さて、このライセンスに含まれる各機能の最新の展開状況が公開されていますので表形式で共有しておきます。

1. SharePointのアクセス権とポリシー管理

機能 ステータス
ユーザー/グループごとのアクセス許可レポート プライベートプレビュー
制限付きコンテンツ検出(RCD)ポリシー 一般提供中
Entraセキュリティグループを活用した制限付きアクセス制御(RAC) 一般提供中
AI駆動のコンテンツポリシー推奨 プライベートプレビュー

2. SharePointサイトのライフサイクル管理

機能 ステータス
非アクティブなサイトポリシー v2 一般提供中
サイト所有権ポリシー 一般提供中
サイト確認ポリシー(Site Attestation Policy) プライベートプレビュー
制限付きサイト作成ポリシー 一般提供中

3. SharePoint管理者向けの洞察とツール

機能 ステータス
エージェント洞察 v1 一般提供中
エンタープライズアプリケーション洞察(第三者) 公開プレビュー
SharePoint管理者向けCopilot 一般提供中

4. 組織のライフサイクル管理とソリューション

機能 ステータス
SharePointクロステナントサイトコンテンツ移行 一般提供中

ユーザー/グループに付与されているアクセス許可レベルのステータスレポート

Copilot の展開に備えて、重要なのはコンテンツに対するアクセス権限が適切に管理それていることを確認することです。過剰な共有やアクセス権限の付与が行われているサイトを特定し、問題解決のための適切な措置をとる必要があります。

以前、以前、Microsoft は過剰共有のベースラインレポートをリリースしました。これはテナント内で多くのユーザーがアクセスできる状態になっているサイトを把握し、適切な対応をとるために役立ちます。ちなみに、このレポートの生成には PowerShellを利用する必要があります。詳しくは下記のリンク先を参照してください。

Manage Data access governance reports using SharePoint Online PowerShell - SharePoint in Microsoft 365 | Microsoft Learn

さらに Microsoft は、新しいレポートとして「Content accesible to a user/group」のプライベートプレビューをアナウンスしました。このレポートを使って特定のユーザーやグループにアクセス許可が付与されているすべてのサイトを識別できます。

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SharePoint の管理者は特定のサイトアクセスレビューを開始しすると、サイトの所有者はサイト/ドキュメントライブラリ/フォルダー/ファイルといった様々なレベルで詳細な概要を知ることができる各コンテンツに対して適切な対応をとることができます。

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[関連情報]SharePoint サイトのデータ アクセス ガバナンス レポート - SharePoint in Microsoft 365 | Microsoft Learn

サイトの制限されたコンテンツの発見: Restricted Content Discovery(RCD) for sites

Copilot を使う際の心配事の一つが Copilot による意図しないコンテンツの発見です。 意図しないコンテンツが見つかってしまう原因はサイトのアクセス許可の範囲が広がりすぎてしまったり、過剰共有されていたまま、アクセス許可レベルの設定が更新されずにいたことにあります。データ アクセス ガバナンス レポートを通じて過剰共有のあるサイトを特定したあと、次に行うのはMicrosoft 365 Copilot がこうしたサイトを偶発的に発見しないように制限することです。

制限されたコンテンツの発見ポリシー: RCDポリシー

制限されたコンテンツの発見ポリシーがGAとなりました。このポリシーはCopilot内や検索時に意図しないコンテンツが発見されないように支援します。RCDポリシーがSharePointサイトに適用されると、ユーザーは Microsoft Copilotエクスペリエンスや組織全体検索からこうしたコンテンツを発見できなくなります。

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Entra セキュリティ グループと Microsoft 365 グループを使用したすべてのサイトに対するRAC: 制限されたサイトアクセスポリシー

今日の一般的な課題の一つがサイトの過剰共有による権限の乱立を管理することです。データ アクセス ガバナンスレポートを使って過剰共有サイトを特定した後は、次に必要なユーザーにのみアクセスを制限することです。制限されたアクセス制御(RAC)は、Microsoft 365 グループとEntra セキュリティグループとを利用して、Microsoft 365 に接続されたチームサイトやTeamsに接続されたチームサイトなどあらゆる種類のサイトに対して適用できるようなりました。一度、RAC ポリシーが適用されるとユーザーはコンテンツへのアクセス許可を持っているかもしくは制限されたアクセス制御グループのメンバーであるコンテンツにだけアクセスできるようなります。

ちなみに、従来サイトの管理者が意図した権限設定をユーザーの裁量で特定のコンテンツの共有範囲を広くとることができるのが「共有リンク」のメリットですが、RAC を適用することで特定のサイトではたとえユーザーが誤った範囲での共有リンクを作成したとしても、組織で決められたメンバーしかアクセスできないように制限するのがこの機能です。

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SharePoint サイトと OneDrive アカウントのAIドリブンなサイトマッチング

組織のデジタル資産が拡大するにつれ、アクセスの管理とコンテンツポリシーは次第に複雑になっていきます。このことは、ユーザーが素早く情報にアクセスできるこの現代において非常に重要です。つまり、従来のサイトのアクセス権限設定のみに頼った「隠蔽によるセキュリティ」モデルはもはや有効ではありません。

そこで、Microsoft は「SharePoint/OneDriveに対するAI駆動型コンテンツポリシーの提案」機能のプライベートプレビューを発表しました。ユーザーは類似したコンテンツを持つ正しく構成されたサイトの一覧を提供することで、AIの力を使って対象のサイト群をスキャンします。このエンジンは入力されたサイト一覧から意味的にサイトを一致させ、外部共有やダウンロードのブロック、制限つきアクセス制御や特定のサイトに対するデバイスポリシーといった関連するポリシーを推奨します。

Copilotの応答を適切で最新のものにするためのSharePoint サイトのライフサイクルポリシー

  • 非アクティブなサイトポリシー v2 - GA
  • サイトの所有権ポリシー GA
  • サイトの証明ポリシー - プライベートプレビュー
  • 制限されたサイト作成 (Restricted sites createion) - GA

非アクティブなサイトポリシー v2

SharePoint サイトを使っていれば一定期間を過ぎれば使われなくなるサイトがどうしても出てきます。Copilot のユーザーは現在使われなくなっているサイト内のコンテンツから生成された古くなった情報を受け取る可能性があります。また外部ベンターや3rdパーティアプリケーションがこうした非アクティブなサイトへのアクセスを継続しているような場合、情報漏洩やセキュリティインシデントにつながる可能性もあります。

こうした問題に対応するためにSharePoint管理者は、特定のサイトに対してカスタムポリシーを実装できます。このポリシーでは、非アクティブなサイトの所有者や管理者は自動的に送信される通知を受け取り、サイトをそのまま残すが削除するか判断できるようになります。加えて、SharePointの管理者はこうしたサイトの管理者などからなんの応答もないような場合にはサイトを読み取り専用にしたり、アーカイブするといったアクションを自動的に行うように設定できます。

Microsoftはさらに新しく次の機能を発表しています。

  • SharePoint 管理者はサイトポリシー内のメール内容をカスタマイズできるようになる
  • SharePoint 管理者はCSVファイルを使って最大10,000のサイトにポリシーを適用および対象設定できるようなる(2025年6月より一般提供開始)

[参考] Manage inactive sites using Site lifecycle management - SharePoint in Microsoft 365 | Microsoft Learn

サイトの所有権ポリシー

従業員が退職するなどして所有者のないサイトが生じることがあります。こうしたサイトは公開してよいかどうか確認が取れていないデータがある可能性があり、そうした情報が Copilot を通じて公開されてしまうリスクがあります。

サイトの所有者ポリシーは、SharePoint 管理者が各サイトの所有者の最低人数を設けることができます。既定では最低2人のサイトの所有者が必要であるよう強制できます。このポリシーにより、所有者がいないようなら最近活動のあるサイトのメンバーや以前の所有者の上長などに通知を送信して、だれが責任者となるのかを確認することができます。ただし、3回の通知後もサイトの所有者が不在のままになった場合は、強制措置も実施できます。その措置の一つにアーカイブ機能があり、2025年6月にGAとなる予定です。ポリシーを通じて3回通知しても所有者がいないままであれば、当該サイトを自動的にアーカイブできるようになります。

次のスクリーンショットは現時点での私のテナントのものです。

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サイトの証明ポリシー

SharePoint サイトを各サイトの所有者と管理者が定期的に確実にレビューすることは、アクセス権限、アクセス、サイト情報のガバナンスを維持するために重要です。責任のある所有者が定期的なレビューすることによって、古くなったコンテンツ、過剰共有、管理されていないサイトに関連するリスクを軽減できます。

サイトの証明ポリシーは現在プライベートプレビューであり、サイトのライフサイクル管理ツールキットに新たに加わります。このポリシーでは、サイトをレビューする責任者をサイト所有者に割り当て、サイトが非アクティブになったり所有者がいなくなってしまうことを防ぎます。サイトの所有者や管理者はサイトの目的や所有者、メンバー、アクセス権、共有設定といった大事なポイントを定期的に確認することが要求されます。ちなみに確認期間は任意に指定できます。レビューの通知から3か月以内もし何のアクションもとられなければ、自動的ににサイトをアーカイブしたり、読み取り専用にするなどの措置が適用されます。このポリシーは特定のユーザーには通知しないようにも設定できます。

制限されたサイト作成 (Restricted sites createion) - GA

新しい「制限されたサイト作成」機能を利用すると、様々な種類のサイトの作成を許可されている組織内のユーザーグループを制御できるようになります。

このポリシーにより、SharePoint 管理者は制限されたサイト作成特権をグループに設定したり、組織内の特定のグループにサイト作成権限を付与することができます。このポリシーはTeamサイト、コミュニケーションサイト、OneDrive for Business などあらゆる種類のサイトに段階的に適用できます。この設定は SharePoint Online 管理シェルコマンドを使って構成します。

Restrict OneDrive and SharePoint site creation - SharePoint in Microsoft 365 | Microsoft Learn 

SharePoint 管理者向けのエージェントのインサイトとガバナンス

  • エージェント インサイトv1 - GA
  • SharePoint のサイトレベルでのエンタープライズ アプリケーション インサイト (3rdパーティ) - パブリック プレビュー

エージェント インサイトv1 - GA

現在サイトごとにSharePoint エージェントを作成できるようになっています。このエージェントの利用状況を把握するために SharePoint 管理者向けにエージェントインサイトが導入されました。このレポートにより、SharePoint エージェントの利用率の高いサイトを特定し、セキュリティ強化のために「制限されたサイトアクセス制御(RAC)」や「制限されたコンテンツ発見(RCD)」を適切に適用できるようになります。

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SharePoint のサイトレベルでのエンタープライズ アプリケーション インサイト (3rdパーティ) - パブリック プレビュー

エンタープライズ アプリケーションインサイトはSharePointサイトのうちテナント内に登録されている3rd アプリケーションにアクセスが許可されているサイトを識別するためのレポートです。このレポートにはアプリケーションのアクセス許可スコープ(例. Files.Read.All)や要求数などに基づく情報が含まれており、サイトのセキュリティを強化する対策を講じることができます。

SharePoint 管理者向けの Copilot - GA

2025年5月に SharePoint 管理センターに Copilot がやってきます。これにより、管理を強力に簡素化および簡素化できるようになります。注目すべき機能としては自然言語でのやり取りができることであり、管理者は複雑なメニューに誘われることなく日常の言葉を使ってタスクを遂行し、情報を取得できます。

たとえば次のような機能の提供が予定されています。

  • コンテキスト Q&A

管理者は、自分の環境に関する「やり方」について質問し、Microsoft Learnのコンテンツに基づいた正確なリアルタイムの回答を受け取ることができます。

  • 複数値のサイト検索

管理者がサイトの作成者や作成日、ストレージ使用量といったフィルターを使うことで特定のサイトを簡単に見つけられるようになり、時間を節約しつつ効率を向上します

また近く Copilot に高度な機能が追加される予定となっています。

  • 複数サイトに対して一括操作を実行できる
  • 意図しないサイトの削除など、リスクを伴う操作があれば警告しミスを防ぐための保護機能の提供
  • テナント設定の統合ビューを提供することで、設定を把握しやすくなる
  • SharePoint の高度な管理レポートなどとの統合

組織のライフサイクル管理とビジネスソリューション

  • SharePoint のクロステナントサイトのコンテンツマイグレーション-GA

企業の合併や買収(M&A)は、組織の成長や事業戦略の重要な一環であり、Microsoft 365 を活用した統合プロセスが進められています。2022年に OneDrive やメールボックスのテナント間移行が実現したのに続き、この夏には SharePoint サイトのテナント間データ移行機能が正式リリースされる予定です。

この新機能により、PowerShell コマンドを使用して、コミュニケーション サイト、モダン チーム サイト、Teams またはグループに接続されたサイトなど、さまざまな種類の SharePoint サイトを異なるテナント間で移行することが可能になります。さらに、旧URLへのアクセスも新URLに自動リダイレクトされる仕組みが導入され、リンクの利便性が確保されています。この進化は、グローバルな組織統合をより円滑に進めるための大きな一歩です。

弊社オリジナル研修のご案内

この記事で紹介した SharePoint のガバナンス管理機能については弊社の下記の研修でも扱っています。組織全体を管理する SharePoint 管理者は自身の知識の整理やアップデートのために弊社の研修をぜひご活用ください。

【オフィスアイ株式会社】Microsoft 365 SharePoint の構成と管理 ~Microsoft 365 Copilot 対応~

2025年5月16日 (金)

Microsoft OneDrive BLOG に 2025年春のアップデート情報が公開されました。やはり目玉は Microsoft 365 Copilot ですね(有償版ライセンスが必要)。

OneDrive: Personalized Intelligence. Seamless Collaboration. Always On | Microsoft Community Hub

特に注目したいのは次の3つです。

  • Audio overviews
  • Copilot +PCs でのインテリジェント検索
  • ファイルエクスプローラー内からの Copilot の利用

Audio overviews: 音声概要

Word ドキュメント、PDF、会議のトランスクリプトなどのどんなファイルでも、まだ読んでいないファイルがあれば、OneDrive の Copilot メニューから "Audio overvie)をクリックするだけで、数秒でファイルの概要を音声で聞くことができるようになります。単にファイルを読むのではなくリスニングコンテンツにしてくれるところが魅力です。

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ブログには実際のオーディオのサンプルが公開されているので一度確認してみてください。

Copilot +PCs でのインテリジェント検索

Copilot + PCs があれば、 ローカルのファイルエクスプローラー上で検索することでローカルファイルとクラウドの両方を検索し、一度に最適な結果を提供してくれるとのこと。

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ファイルエクスプローラー内からの Copilot の利用

OneDrive で同期しているローカルのファイルエクスプローラー上でも OneDrive webアプリと同じように、ファイルを開くことなく Copilot を呼び出すことでファイルの概要をまとめてもらったり、FAQを作成してもらったり、インサイトを得ることなどができるようになります。

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2025年5月に米国ラスベガスで開催された Microsoft 365 Community Conference にて2025年後半に導入される次世代の共有の仕組みがアナウンスされました。

Microsoft Tech Community の記事

Simple, Smart, and Secure: The next step in sharing files in Microsoft 365 | Microsoft Community Hub

この機能がリリースされるとユーザーにとっては非常にインパクトが大きいものになるため、現段階で公開されている情報の要点を日本語で補足しつつ抑えておこうと思います。

ヒーローリンクの登場

2011年に SharePoint Online では直接アクセス権限を付与することで共有できるようにしていました。これはオンプレミス時代の SharePoint と同じです。

そこから3年後の2014年に「リンクベースの共有」が導入されました。つまり「共有リンク」のことで、これまでは管理者が決めた範囲でのコンテンツの共有だけができていたのですが、これに加え、ユーザー自身が共有範囲を自ら決めて安全な範囲内でそのリンクを他者と共有できるようになりました。

さらに現在はユーザー規模は大幅に拡大し、毎月12億人以上が Microsoft 365 の共有ダイアログを使うようになりました。そんな中で新たなニーズも出てきます。こうした背景から Microsoft 365 の第三世代の共有機能が登場することになったのです。

この第三世代の共有リンクを「ヒーローリンク (hero link) 」と呼びます。

ヒーローリンクの登場により、共有はよりシンプルに、よりインテリジェントに、そして既定でセキュアな状態を保てるようになります。

ヒーローリンクでは、 “リンクをコピー”をクリックしても、電子メールで送信しても、WebブラウザーのアドレスバーからURLをコピーしたとしてもすべてヒーローリンクになります。つまり、これまでは共有方法によってアクセス権限がまちまちになっていたものが統一されるわけです。

また、従来の共有リンクの場合は共有範囲が変わる場合はリンクを再度作り直す必要がありました。ですがヒーローリンクでは送信済みのリンクであっても、共有範囲のみを編集できるようになるためリンクの再作成は不要ですし、リンクを送信後にアクセスできないユーザーがいたとしても素早く対応できます。

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[共有範囲を「追加されているユーザー」から 「組織内の全ユーザー」へと変更している]

Secure by default (セキュア バイ デフォルト)

ヒーローリンクは既定ではドキュメントにすでに追加されているユーザーのみがアクセスできます。そこからコラボレーションを進める中で必要に応じて直接人やチームを追加するなどして共有範囲を広げることも可能です。

外部ユーザーに共有されるファイルについては、共有の設定画面上にゲストとしてタグ付けされ、素早く把握できるようになります。次の図では外部ユーザーの場合は「External」とタグが表示されているのが分かります。Clipboard_image21746639511693

管理者は必要に応じてサイトコレクションやOneDriveごとに既定値を変更できます。

まただれがユーザーを追加したりファイルやフォルダーへのアクセスを更新したりできるかを制御することでよりセキュアにできます。これにより、非常に重要なコンテンツを保護する必要がある場合は、細かなアクセス権限を付与できるようになります。

画面を確認すると、選択肢は今のところ次の2つです。

  1. ファイルの所有者だけがアクセス権限を管理できる
  2. ファイルの所有者と編集権限を持つユーザーに限定する

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新しい用語 「ファイルの所有者」

“ファイルの所有者” というのは新しい用語ですが、フルコントロールを持つすべてのユーザーを意味しています。サイトの場合はサイトの所有者、OneDrive ならOneDrive の所有者などが該当します。

共有ダイアログと管理画面のエクスペリエンスの統合

次世代では、ファイルにアクセスできるのが誰なのかだけでなく、どのようにアクセスするのかもすぐにわかるようになっています。共有ダイアログとアクセス管理のエクスペリエンスが1つに統合されたためです。権限はリアルタイムで更新されます。またアクセス権限の一括更新もできるようになります。

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より細かい単位で共有する必要があれば、特定の用途で利用する追加の共有リンクを作成することも可能です。

これらの追加の共有リンクには名前を付けることができるため、リンクを追跡して特定のタスクに割り当てることも容易に行えます。

次の図は左が追加の共有リンクの作成画面で、上部で名前が付けられるようになっているのがわかります。共有範囲は組織内のユーザー全員または特定のユーザーのいずれかを選択できるようです。

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ちなみに原文では言及はないのですが、画面最下部を見ると社内向けのリンクにも “パスワード”を指定できるようですね。

その他の気になる点

原文の下の方に質問欄があり、いくつかやり取りがされています。その中から主なものをピックアップしておきます。

下位互換性

気になる既存の権限ですが、完全に下位互換性を持つとのことで従来通り動作するそうで、これまでのアクセス権限もダイアログの「追加のリンク」セクションに表示されることになります。

ファイルの名前の変更や移動

共有リンクの場合は同一サイト内であればファイル名を変更したり移動させたりした場合でも動作しましたが、ヒーローリンクも同様に動作することが期待されているそうです。詳細はロールアウトが近くなったら情報を共有するとのことです。

有効期限

リンクの有効期限についても追加のリンク機能としてサポートが続くそうです。

既存のアクセスでの共有

現在、共有リンクにある「既存のアクセス権で共有」するオプションがヒーローリンクの説明画面では見当たりませんが、ヒーローリンクの一部となっているとのこと。ヒーローリンクの既定値は「追加されたユーザーのみ」であり、これが「既存のアクセス権」と同じように機能するそうです。ただし、これまでとの違いはヒーローリンクの方が柔軟性があり、URLを変更することなくセキュリティの範囲や役割を変更できることでにあると言及されていました。

ダウンロード禁止

ダウンロード禁止も引き続き利用できるとのこと。直接のアクセス許可、ヒーローリンクおよび追加のリンクでも引き続きオプションとして選択できるそうです。

従来の「高度なアクセス権限の設定」

これまで通り、高度なアクセス権限の設定画面は引き続き利用できるそうです。

さいごに

さて、ここまで紹介してきた次世代の共有モデルである「ヒーローリンク」ですが、冒頭でも述べたように2025年後半にロールアウトが予定されています。最新情報は下記のMicrosoft 365 Roadmapでも確認できます。

Microsoft 365 のロードマップ | Microsoft 365

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リリースが近くなれば、スムーズに移行できるようにドキュメント、ビデオとガイダンスを提供する予定であるとのことです。