2009年9月

2009年9月17日 (木)

VSeWSS v1.2 を利用して遭遇した不具合とその対処方法です(なお、VSeWSS v1.1 では動作確認していません)。

※ VSeWSS はマイクロソフトの技術サポート対象外のツールであり、記載する内容はあくまでも私見ですので、実施される際には個人の責任で行っていただけるようお願いいたします。

不具合が出る操作

VSeWSS を使用して、Webパーツなどが開発できます。Webパーツの展開を行うには、デバッグの設定で展開先のSharePoint サイトのURLを指定し、展開を行います。

[図.デバッグ設定]
Vsewssdebug

しかし、同じソリューションで一度展開したプロジェクト内容をそのまま同一サーバー上の別の Web アプリケーション (IIS サイト) に展開したいと考え、VSeWSS のデバッグ設定で別の URL を指定して、再び展開しようとすると「このソリューションに同じ名前のアセンブリが2つ含まれているか、指定した名前のアセンブリが SharePoint サーバーにすでに存在します」というエラーメッセージが表示されます。

一度、エラーになってしまうとURLを元のURLに戻して再展開しようとしてもその後展開できなくなってしまいます。

[図.エラーの出力メッセージ]

Vsewssdebugerror

これは、ついやってしまいがちなミスです。

調査した結果

VSeWSS で ソリューションを展開すると WSPファイルが作成され、これがソリューションとしてSharePoint の構成データベースに登録されます。

(参考) http://msdn.microsoft.com/ja-jp/library/aa544500.aspx

そもそも、ソリューションを利用する場合の展開の大まかな流れは次の通りです。

1.ソリューションを追加する
2.ソリューションを展開する
3.フィーチャーをアクティブ化する

ソリューション展開の詳細は、日本のマイクロソフトのサポートチームのブログ記事が参考になります。

「ソリューションを展開する」
http://blogs.technet.com/sharepoint_support/archive/2009/07/15/wsp.aspx

VSeWSSでは上記の処理を自動的に実行しますが、この2.のソリューションを展開する際に、VSプロジェクトにおいてデバッグ設定で指定した SharePoint WebアプリケーションのURLに対してのみ適用します。同じプロジェクトを再度展開する場合は、いったん展開したものを削除して、再度インストールしなおす処理が行われます。

このとき、最初に展開した場所と異なるURLを指定していると、ソリューション(WSP)は情報は削除されるのですが、フィーチャーのみがアクティブのまま残るという状況となるようです。どうも、これが再展開できないエラーの原因であるようです。

対処方法

フィーチャーが残っていることが原因ですから、まずはフィーチャーを削除してからIISを再起動します。

1.当該フィーチャーの非アクティブ化 (管理サイト または stsadm.exe)
2.フィーチャーの削除 (stsadm.exe)
3. IIS の再起動

フィーチャーの削除は、最初に展開したフィーチャーのうちアクティブになっている全てのフィーチャーを非アクティブ化後、 stsadm.exe を使用して削除します。

[参考]
stsadm.exe を使ってフィーチャーを非アクティブ化する
https://www.microsoft.com/japan/technet/archive/prodtechnol/office/sharepoint/library/5fa25274-170a-42e1-a24b-4811fe4e5482.mspx?mfr=true

stsadm.exe を使ってフィーチャーを削除する
https://www.microsoft.com/japan/technet/archive/prodtechnol/office/sharepoint/library/5fa25274-170a-42e1-a24b-4811fe4e5482.mspx?mfr=true

以上、ご参考まで。

2009年9月 2日 (水)

本日は以下のトピックについてお知らせいたします。

  • Microsoft Tech Ed 2009 Japan BoFセッションの結果公開
  • オフィスアイ株式会社 Webサイトリニューアルおよび新サービス&価格改訂のお知らせ

Microsoft Tech Ed 2009 Japan BoFセッションの結果公開

Microsoft Tech Ed 2009 Japan にて SharePoint 関連セッション(BoF-11)をSharePoint MVP 北端さん、及川さんとともに実施致しました。

ご参加くださいました皆様、ありがとうございました。今回は受講者全員参加のディスカッション形式という、初めての試みだったてのですが、参加者の方々からは非常に有用な情報をたくさん伺うことができ、登壇者ともども非常に感謝しております。

さて、既に参加者の方々にはご連絡しておりますが、このディスカッションでどのような話が出たのかなど、このブログをご覧になる皆様もご興味があると思いますので、結果をファイルにまとめてダウンロードできるようにしました。ちょっとした私の所感なども入れておりますので、参考にしていただければ幸いです。

ダウンロードは弊社のWebサイトから行えるように致しましたので、是非ご利用ください。

オフィスアイ株式会社 Webサイトリニューアルおよび新サービス&価格改訂のお知らせ

弊社のWebサイトをリニューアルし、より使いやすくしました。また、Webサイト刷新に伴いサービスメニューの刷新など行いましたので、この場をかりてご案内させていただきます。

◆SharePoint 活用および運用管理の見直しのためコンサルティング サービスのご提供開始

SharePoint の導入は着実に進んできているようです。しかし、導入済みの方からは上記 BoF のセッションでも取り上げたように、SharePointサイトをうまく活用できていないという声も多く聞かれます。また、活用できたらできたで、バックアップやアーカイブの見直しなども改めて考え直さなければとお考えの方々も多くいらっしゃるのではないでしょうか。そこで、SharePoint 導入後に色々とお悩みに抱えている方々に対して、「SharePointの見直し」をご提案するコンサルティング サービスのプランの提供を2009年9月より始めました。

プランは"活用見直し"と"管理の見直し"の2種類です。

「SharePointの活用見直しプラン」

"活用見直し"では、SharePoint の機能をよりよく使いこなせるようご提案します。SharePointサイトをたてたが、ユーザーに使ってもらえていない。また、ある程度使ってもらっているが、もっと活用できる方法がないか相談したいというかたにはうってつけです。SharePoint に限らずこうした情報共有のツールを活用する秘訣は「具体的な目的をもって利用を始めること」また「活用をうながす運用ルールとともにどういった機能を使うかを選定すること」です。弊社では、こうした原点に立ち返り活用の見直しのお手伝いを致します。

また、なんといっても実際に利用するのはユーザーですから、SharePoint というツールを使いこなせるスキルを身につけられるようなユーザー育成のお手伝いも致します。SharePointはエンド ユーザー コンピューティングを目指しているといわれますが、残念ながらSharePoint は様々な情報を格納できる分、黙っていても万人が使えるということはありません。また、仮に誰もが使えるとしても、無秩序に多種多様な大量の情報が蓄積されていけば、いくら検索機能があるとはいえ、却って後から目的の情報検索をする際に必要な情報が見つからないということになってしまいます。できるかぎり、運用ルールを決定したら、適切な場所に適切に必要な情報を蓄積していくにはユーザーの協力なくしては成り立ちません。そのためユーザー教育は欠かせないと考えています。

「SharePoint 運用管理の見直しプラン」

活用の他にもう一つご提案するのが運用管理の見直しです。弊社オフィスアイ株式会社では AvePoint Japan 社と業務提携を行い SharePoint 管理ツールの販売や管理者向けの教育サービスをご提供しています。

現在、SharePoint の標準的な管理機能を一通り学ぶことのできるコンテンツをご用意しています。さらに、現在 AvePoint 社の製品である "DocAve" 用の研修カリキュラムも開発中です。ご提供が開始できるようになりましたら、改めてご案内いたします。

◆価格改定

弊社では、SharePoint に関する「コンサルティング サービス」や素朴なお悩みに等の相談にの家庭教師派遣サービスのような「メンタリング サービス」などをご提供しています。こうしたサービスをある程度の期間に渡り、比較的低価格でご提供できるように致しました。サービス内容および価格に関しては以下のURLをご参照ください。

また、技術研修に関してはこれまで同様サービスをご提供してまいります。コンサルティング&メンタリングサービスと組みこんでご利用いただいたり、研修のみを単体でご利用いただくことも可能になっています。また、弊社では、各組織に適した技術情報をご提供できるよう、少人数制のオンサイトのハンズオン研修が可能です。ハンズオンの場合、1名様から最大8名様までの小規模での実施を承ります(セミナー形式の場合は、参加者数の上限はこの限りではありません)。なお、価格については、1名様より複数でご参加いただいた方がお得になるよう料金体系を改めました。

以上、よろしくお願いいたします。