2022年3月

2022年3月31日 (木)

2020年から始まった World Wide で同時開催される大規模な Microsoft 365 のコミュニティイベントである「Microsoft 365 Virtual Marathon 2022 」が今年も開催されます! 

おかげさまで、今回で3回目の実施となります。

過去の関連記事はです。

今年のイベント概要は次の通りです。

M365VM2022-web-cover-wide

日程 : 日本語セッションは日本時間の 2022年5月5日、5月6日の2日間の日中

実施方法: Microsoft Teams 会議

参加費 : 無料

事前登録 : 必要 ⇒ Microsoft 365 Virtual Marathon (m365virtualmarathon.com)

イベント ハッシュタグ : #M365VM

このイベントは有志による最大規模のMicrosoft 365 コミュニティイベントであり、米国時間の2022年5月4日から6日にかけて開催される、60時間連続実施の無料オンラインイベントとなっています。世界中からスピーカーを招き、どこかで必ずセッションが進行するため「マラソン」と称しています。Azureを含むMicrosoft 365のさまざまな部分について、私たちと一緒に語り合いましょう。

英語、フランス語、ドイツ語、日本語、韓国語、ポルトガル語、スペイン語のセッションがあります。英語セッション(Microsoft Teams限定)は全てライブキャプション付きです。

イベントでは Microsoft 本社の Corporate Vice President である Jeff Teper 氏をはじめとする著名な方々によるキーノートも用意されています。

私は最初の年から主催者側サポートとして日本チームのリードを担当してきており、今年もチームの取りまとめを担当しています (登壇もします!)

今回は、日本語セッションは全部で32セッションを予定しています! 毎回登壇いただいているおなじみの方はもちろん、新規登壇メンバーも加わります。Power Platform 関連のコンテンツが充実しているだけでなく、今年は教育関係の話も伺いたくお声がけして新たにお二人の先生にも登壇いただく予定ですので、Office 365 を利用している教育機関の方で ICT に携わっている方も必見です! 

<セッションタイトル一覧>

  • Microsoft 365 グループ の歴史と制御
  • SharePoint Syntex を使ったドキュメント管理
  • Viva Insights 活用します?
  • おおたさん、たいちさん、もくだいさんの新機能リリースから見る Microsoft 365 の未来
  • よく聞く「SharePoint リストの 5,000 件問題」ってなんなの?
  • 僕の Microsoft Teams (+α) 便利技紹介 2022年春
  • 最近の SharePoint に関するパネルディスカッション
  • [List Formatting] リストに変身魔法をかけてみよう!
  • Microsoft 365 Zero Trustアプローチ
  • Microsoft Teamsの会議アプリ開発のはじめかた
  • VBA開発者のためのOffice スクリプト入門
  • msal.jsのあれこれ
  • Office Dev MVPがすべて話します!Microsoft 365開発座談会
  • Viva Connections 拡張機能入門
  • 日本におけるGIGAスクール施策~小学校における端末活用~
  • PowerPointとMicrosoft Teamsをさらにユニバーサルデザインに
  • 新型コロナ感染症の蔓延で日本の高等学校ではMicrosoft 365の活用がどう展開されたか
  • 日本全国の高等学校で始まるBYODの現状
  • Azure AD B2B でビジネスパートナーとコラボレーション
  • 失敗しない条件付きアクセス Season3
  • Bing MapsカスタムURLをPower AppsとPower Automateで使ってみた
  • Dataverse for Teams 入門
  • DX365 Journey wiz Microsoft Business Applications
  • Microsoft 365の中でのPower BIの利用
  • Power Apps デバッグテク n選
  • Power Apps 今昔物語
  • Power Platform管理者が考えておきたいこと
  • あなたが作りたいアプリ、どのデータソースを選べばいいか、教えます!
  • 今日から始めるPower Appsでのコンポーネント開発
  • 様々な現場のPower Platform
  • 組織でPower Virtual Agents を導入するために知っておきたいこと
  • Start your RPA and Automation Journey with Microsoft Power Automate [Japanese] ※new!

多くの方のご協力を得て、昨年よりさらに魅力的の増したイベントになりそうです! 
日本語以外の言語のセッションも数百実施される予定です。楽しみですね。

セッション情報の詳細に関しては同じ Microsoft MVP 仲間である 太田浩史さんに今年も Connpass に情報ページを作成していただきました! まだタイムテーブルはこれから決定するのですが、まずはどんなセッションがあるかご確認いただき、ぜひ、イベントにご参加ください! 

Connpass ⇒ Microsoft 365 Virtual Marathon 2022 Japanese Track - connpass

 

SharePoint ニュースは各サイトに作成されます。作成場所は「サイトのページ」ライブラリで、どのニュースも各サイトのこのライブラリに格納されるわけです。

ニュース配信する場合、各サイトはユーザーにとってみればニュースの「カテゴリ」として捉えられます。

ニュースの配信元

そのためサイトを構築するときにニュース配信を考えてサイトを分けることが大切です。

しかし、このようにサイトを分けたとしてもサイト内で発信するニュースが増えてくると、さらに分類したくなってきがちです。そこで私も色々と試行錯誤しました。最初は「サイトのページ」ライブラリに任意の列を追加して、ページ発行時にカテゴリを指定するという方法を取りました。

下のようにまず列を用意する必要があります。この例では選択肢にしています。

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ページを編集する際に、この列 (プロパティ)を編集できるわけです。

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ですが、この方法はずぼらな私にとっては長続きしません。まず、サイトごとにライブラリに対して列の追加が必要です。選択肢にしていると、場合によっては選択肢の内容を編集したいときにライブラリの設定から変更が必要になります。ページを作成したいのに、カテゴリの編集をするという手間が増えます。さらに ニュースWebパーツや強調表示されたコンテンツWebパーツでカスタム列を使ってフィルターしようとすると検索の設定で管理プロパティを追加する必要があったりもします。とにかく、思い立ったらすぐにページを作って発行したいのに、それに付随する手間がかかりすぎてしまう。もちろん、この方法が合う人もいるでしょうから否定はしません。が、私にとってはあまり向かなかった。

そこで現在取っている方法はページに表示されるキッカーを使うことです。ページを編集するときに「タイトル上のテキスト」というのが表示できるようになっています。小さな見出しです。

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これをカテゴリに使おう! ということです。これなら追加設定はいりませんし、いつでもすぐに使えます。ページテンプレート化でもしておけば、設定忘れも少なくて済みます。

この項目は内部的には「TopicsHeader」と呼ばれます。サイトのページライブラリ上でも「トピックのヘッダー」列として追加表示できます。

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これを利用すると、追加設定なく、ニュースWebパーツや強調表示されたコンテンツWebパーツでフィルターできます。例えばニュース Webパーツの場合は、現在のサイトのニュースを取得する場合も必ずニュース ソースとして「サイトの選択」を選び、現在のサイトを選びます。これでフィルター条件で管理プロパティが利用できます。

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フィルター条件で管理プロパティを選択し、TopicHeaderOWSTEXT を選択しましょう。この列は既定で管理プロパティに TopicsHeaderOWSTEXT として用意されているので、追加設定することなく利用できます。あとは次の図に示すように、一致させたい小見出しを指定するだけです。

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強調表示されたコンテンツ Webパーツを使う場合も同様です。

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参考になれば幸いです。

 

書籍にも、この内容を記載しています。

「ひと目でわかる Microsoft 365 SharePoint 運用管理編」

Hitome-m365-sharepoint

 

SharePoint サイトで動画を表示するためにファイルビューアーWebパーツを利用しているとき、画面上部にファイル名が表示されます。

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これをきちんとした名前に変更したい場合は、動画ファイルの「タイトル」プロパティを設定しましょう。

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これで、Webパーツ上にはタイトルが表示されるようになります。

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2022年3月28日 (月)

SharePoint サイト(※モダンサイトです) でサイトページまたはニュースを作成していて、ついうっかり目的のサイトではないところに作成してしまうことがあります。しかし、サイトのページライブラリで操作メニューを確認してもページのコピー先は同一サイトに限られます。残念ながら既定ではサイト間でのページのコピー機能は用意されていません。ですが、どうしても別サイトに一から作成しなおすのは大変だということもあるでしょう。

そんな時には、Power Automate を使ってサイト間でページをコピーするのが最も手っ取り早い方法です。ただし、この場合も注意しなくてはいけないことがあります。まず、コピーしたときには元のサイト内のコンテンツのリンクを持っているとそのままコピーされることになるので、アクセス権限の設定状況によってはユーザーが画像やファイルなどのコンテンツを参照できないかもしれません。また、リストWebパーツやドキュメント ライブラリWebパーツを追加している場合も、もともと同一サイト内にリストやライブラリがある前提となっています。そのため、同一の名前のリストやライブラリがコピー先のサイトにあればそれを取得することになりますが、当該するものがなければWebパーツは空になります。

このように、いつかの懸念事項があるため技術的にはコピーできるものの、運用上のユーザーが混乱することを懸念して、既定では別サイトに安易にコピーができないようになっているのではないかと推測しています。ですから、Power Automate が使えるからと言って安易に利用せず、注意深く利用するようにしてください。

事前準備

今回はSharePoint コネクターの「ファイルのコピー」アクションを使いますが、このアクションでは、コピー元のサイトの「サイトのページ」ライブラリのGUIDが必要です。これを手軽に取得するには、まずサイトのページライブラリの「設定」ページにアクセスすることです。このページを表示しているときのURLを確認しましょう。

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例えば、URLは次のようになっています。

https://<サイトのURL>/_layouts/15/listedit.aspx?List=%7B39a28bb9-3567-475b-a289-f54555841fc8%7D

この末尾の List=の部分がサイトのページライブラリのGUIDです。%7B は "{" のことで %7D は "}" のことです。そのためこのライブラリの GUID は 39a28bb9-3567-475b-a289-f54555841fc8 ということになります。サイトのページライブラリの GUIDは Power Automate から取得することもできますが、フローを実行することなくWebブラウザーだけでさっと確認できるためこの方法も覚えておくとよいでしょう。

フローの構築

今回のフローでは SharePoint コネクターの「選択したファイルの場合」トリガーを利用します。これにより、いつでもコピーしたいページから直接フローを開始できるようになります。ただし、この「選択したファイルの場合」トリガーを使う場合はフローは必ず既定の環境に作成するようにしてください。

なお、ライブラリ名はドロップダウンからは選択できないためカスタム値として先ほどの GUID を指定しましょう。

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次に「ファイルのプロパティの取得」アクションを追加します。ここではトリガーと同じサイトのアドレスとライブラリ名を指定します。IDは「選択したファイルの場合」トリガーで取得したIDを指定します。

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最後に「ファイルのコピー」アクションを追加します。

現在のサイトのアドレスはコピー元のサイトを選択します。コピーするファイルは「ファイルのプロパティの取得」アクションで取得した識別子を選択します。

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送信先サイトのアドレスはコピー先のサイトのアドレスを指定します。インストール先フォルダーはフォルダーアイコンをクリックして SitePages を選びます。

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別のファイルのがすでに存在する場合の指定は、今回は Copy with a new name を選択します。

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あとはフローを保存して、コピー元のサイトの「サイトのページ」ライブラリから任意のページを選択して、フローを実行するだけです。

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2022年3月10日 (木)

SharePoint サイトを作成すると既定で3つの SharePoint グループが作成され、それぞれのグループに対してサイトのアクセス許可レベルが付与されるようになっています。

例えば Business Travel というサイトを作成すると次の3つのグループが作成され、アクセス許可レベルが付与されます。

  • Business Travel 所有者…フルコントロール
  • Business Travel メンバー…編集
  • Business Travel 閲覧者…閲覧

基本的にはこの3つのグループをうまく活用してサイトを管理していくことになります。

ところでこの SharePoint グループは、管理画面を利用していると権限管理との関係性がわかりにくいものです。特に、サイトの権限管理画面からグループを削除したように見える操作は多くの利用者が混乱します。SharePoint グループとサイトの権限管理の関係を把握し、もしサイトに対する権限を削除してしまった場合でも復元する方法を知っておきたいものです。

次のビデオでは、既定の SharePoint グループとサイトのアクセス権限の関係を説明しています。間違って権限を削除した場合に、元に戻す手順も解説しています。

※ビデオで解説しているサイトは Microsoft 365 グループが紐づかないサイトを使っています。Microsoft 365 グループが紐づいていても原理は同じです。

権限グループと既定の SharePoint グループの関係

サイトの歯車アイコンから[サイトのアクセス許可]をクリックすると表示される次の3つを権限グループと呼びます。

  • サイト所有者
  • サイト メンバ
  • サイト閲覧者

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この画面上からユーザーやグループに対してフル コントロールを割り当てると「サイト所有者」に所属します。また、編集を割り当てると「サイト メンバー」に所属します。読み取りを割り当てると「サイト閲覧者」に所属します。

この権限グループは内部的には次の図に示すように既定の SharePoint グループと既定で付与されるアクセス許可レベルと連動しています。

権限とグループの関係

そもそもこの権限グループは、権限管理をシンプルにするために後から追加された機能です。

従来は SharePoint グループを直接利用していたのですが、実際操作してみると分かりますが、設定手順が込み入っていてわかりにくい難点があります。この仕組みは SharePoint Server 2007 のころからあるもので、UI設計が古いためです。

そこで、より簡単にユーザーが管理できる仕組みとしてこうした権限グループを使えるようになってきているのです。

既定の SharePoint グループを最初から付与されているアクセス許可レベルをそのまま利用する前提で、この権限グループと連動するようになっています。したがって、これらのグループに対するアクセス許可レベルを変更すると、せっかくの権限グループが連動しなくなってしまいます。

もしうっかり既定の SharePoint グループのアクセス権限を削除してしまった場合は、最初のビデオで説明したように権限の付与をし直せば連動は復活します。

SharePoint グループの削除

SharePoint グループ自体を削除することもできます。

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サイトへの権限が削除されただけなら元に戻すのは容易ですが、もし既定の SharePoint グループそのものがなくなってしまうともとに戻すのは少し面倒です。

既定の SharePoint グループを作りなおす

既定の SharePoint グループを削除してしまった場合は、一番、簡単なのは作り直すことです。これには「このサイトのグループのセットアップ」画面を利用します。この画面は次のURLからアクセスできます。

https://<サイトのURL>/_layouts/15/permsetup.aspx

例えば、サイトのメンバーグループを削除してしまったとしましょう。このページにアクセスすると次のような画面が表示され、このサイトように既定のグループを新しく作ることができます。あとは、このまま[OK]をクリックするだけです。

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これで権限グループが再び正常に利用できるようになります。

 

アクセス権限管理の詳細は書籍「ひと目でわかる Microsoft 365 運用管理編」の第14章でも説明していますので、そちらも併せて確認してみてください。