カテゴリ「Microsoft Lists」の17件の投稿 Feed

2022年3月 1日 (火)

現在、Microsoft Lists の MSA (Microsoft アカウント) 利用のプレビューが行われています。先着 20万あかうんとまで無料で試用できます。

Microsoft Lists - MSA Preview | Microsoft 365

2022-03-01_9-35-15

Microsoft アカウントとは (簡単解説)?

本機能に触れる前に Microsoft アカウントについて説明しておきましょう。Microsoft Teams を使っている学校の配布資料を見ても時々、 Microsoft アカウントをあいまいに書いてあったりします。まぁ、わかりにくいんですが。

まず、Microsoft が提供するクラウド環境でのアカウントは個人で管理するもの組織で管理するものとの2種類があります。基本的には個人アカウントは無料で作成でき、組織アカウントは多くが有償です。

Microsoft アカウントといえば、個人でサインナップして管理するアカウントを指します。個人の場合はたいていは、○○@outlook.com などのメールアドレスを持っています。

Microsoft アカウントとは

組織で管理するアカウントとしてはMicrosoft 365 (Office 365 も含む) を組織や学校で使っている場合は、利用するアカウントは一般的に「組織または学校のアカウント」と呼ばれます。アカウントの管理を組織で一元的に管理します。

ついMicrosoft 社が提供するアカウントだからと大雑把に「マイクロソフト アカウント」と書きがちです。ですが、意味があって用語が分かれているので、こう書いてしまうと組織管理とそうではないものの区別がつきにくくなってしまいます。一般ユーザーにはなじみがないからと、妙に変えてしまうのはあまりいいことではないように思っています。IT に携わる人は、Microsoft 365 を使っている組織のアカウントは Microsoft 365 アカウント、個人所有のMicrosoft アカウントは MSA と略語で呼んで区別することが多いようです。Microsoft 社がそうしていますし。

Microsoft Lists with MSA

さて、本題の Microsoft Lists with MSA ですが、これは文字通り個人アカウントで利用できる Microsoft Lists であり、Microsoft 365 の契約なしで使えます。ですが、本来この機能は Microsoft 365 で提供される SharePoint の一部であり、どんな機能差があるのだろうと興味がわきます。

そこでざっと比較検証した結果を下記にまとめておきます。機能的には有償である Microsoft 365 版のMicrosoft Lists の方が基本的には多機能です。ただ、MSA版の方が最新機能がいち早く追加されている部分もあります。

まずMicrosoft 365 版と画面はほぼ同じですが、リストの作成画面に Excel から作成する代わりにCSVから作成できるようになっているのが違います。提供されるテンプレートも同じです。Microsoft 365 の場合は組織で独自に用意したリスト テンプレートを使うことができますが、MSA 版はそれがありません。

MSA 版 Microsoft 365 版
2022-03-01_9-59-54 2022-03-01_10-05-53

リストを作成する際に Microsoft 365版は作成先となる SharePoint サイトまはたマイリスト(OneDrive for Business) を選択できますが、MSA盤にはそれがありません。

MSA 版 Microsoft 365 版
2022-03-01_10-08-30 2022-03-01_10-08-37

リストの操作画面にも違いがあります。リスト作成後に、MSA版はグリッドビューの編集画面になります。一方の Microsoft 365 版はそうはならない。他にもコマンドバーのメニュー構成やビューの設定が異なります。

MSA 版 Microsoft 365 版
2022-03-01_10-09-49 2022-03-01_10-09-56

先頭のタイトル列を固定する機能はMSA版では標準利用できるので横にスクロールしやすいのですが、Microsoft 365 版はまだ利用できません。またフィルターも MSA 版の方が最新版で、リストの上部からフィルター条件を素早く削除することもできるようになっています。

MSA 版 Microsoft 365 版
2022-03-01_10-21-23 2022-03-01_10-21-30

追加できる列も異なります。MSA では集計値や参照列は使えません。

MSA 版 Microsoft 365 版
2022-03-01_10-24-45 2022-03-01_10-24-57

列の設定が異なっており、グループ化表示できないのと、合計値などは出せません。

MSA 版 Microsoft 365 版
2022-03-01_10-26-43 2022-03-01_10-26-54

列の書式やビューの書式はどちらも同様に利用できます。

MSA 版 Microsoft 365 版
2022-03-01_10-27-28 2022-03-01_10-27-35

リストの設定ページはMSA版では提供されておらず利用できるのはごみ箱のみです。

MSA 版 Microsoft 365 版
2022-03-01_10-27-47 2022-03-01_10-27-54



リストの共有リンクの設定は MSA 版は OneDrive (for Business ではない一般消費者版) とほぼ同じですね。一方のMicrosoft 365 版は SharePoint サイト側で権限管理ができます。

MSA 版 Microsoft 365 版
2022-03-01_10-29-12 2022-03-01_10-29-30




そのほか、検索機能はMSA版では提供されていません。Preview で特に気になるのは日付ですね。これがU.S 表記になっているのですが、ロケール変更ができないので面倒です。

色々と違いはありますが、Preveiw 版ですし、これだけの機能が個人利用できるのはうれしいです。ちょっとした台帳管理などに便利に使えるのではないでしょうか?

2021年11月24日 (水)

すでに Twitter (@ai_yamasaki) 等では告知しておりますが、久しぶりに新たに書籍を出版する運びとなりました。

Microsoft 365 の SharePoint (SharePoint Online) に対応したひと目でわかる SharePoint の最新版です。発売日は 2021/12/2 となっており、現在、Amazon にて予約受付中です。

Hitome-m365-sharepoint

発売日: 2021/12/2
※発売日に Kindle 版も入手可能になる予定です。

出版社: 日経BP

ページ数: 864ページ

価格: 単行本 4,950円

Amazon から購入

 

 

 
Microsoft 365 をご利用の SharePoint ユーザーはもちろん、Microsoft Teams を活用したいユーザーの方に最適な内容になっています。ボリュームは 864ページと多く、しっかりと学習していただける内容になっています。Microsoft 365 に特化した SharePoint の体系だった説明をした書籍は国内にはまだないと思います。お役立ていただけると幸いです。
 

目次

目次は次の通りです。長いですよ~。

****************************************************************

第1章 Microsoft 365 の SharePoint の利用を始める前に

第2章 SharePoint サイトに関する基礎知識を身に着けよう

第3章 チームサイトの基本的な使い方をマスターしよう

第4章 リストの使い方を把握しよう

第5章 高度なファイル管理

第6章 コミュニケーションサイトを使ってポータルサイトを構築しよう

第7章 SharePoint ハブサイトを活用しよう

第8章 OneDrive for Business を使いこなそう

第9章 モバイルアプリ

第10章 Delve(デルブ)とユーザープロファイル

第11章 Microsoft Teams と組み合わせて利用しよう

第12章 検索機能を使おう

第13章 Microsoft Viva と SharePoint

第14章 サイトを運用管理しよう 
※アクセス権限管理の説明はこの章

第15章 カスタマイズ・機能拡張に関する基礎知識を身に着けよう

第16章 SharePoint 管理センターを使って管理しよう

****************************************************************

歴代の「ひと目でわかるシリーズ」

最初に「ひと目でわかる Office SharePoint Server 2007」を執筆してから14年が経過しました。オンプレミス版は「ひと目でわかる SharePoint Server 2016」が最後でその後、Microsoft 365 へと SharePoint のプラットフォームが変わり、クラウド特有のアップデートの速さに実は、執筆をしばらく躊躇していましたが、ようやく取り掛かったのが 2019年。実質3年越しでの執筆という非常に長丁場となりましたが、その間に機能アップデートに対応すべくリライトを重ねようやくここまで来ました。コロナ禍もあり Microsoft Teams の導入がぐっと進んだことで SharePoint への注目度もことさら増えることとなりました。そのため Microsoft 365 に対応した SharePoint の書籍は多くの方が待っていたのではないかと思います。

現在も SharePoint は進化し続けており本書が発売される頃にも、色々と機能が変更されてきているのが現状です。書籍は校正の関係から、2021年10月時点の最新情報で構成しています。本書を体系立てた学習をするための素材として活用し、これを土台にしつつ最新のアップデート情報をご自身でキャッチアップしていっていただければと思っています。

さて、今回の書籍は864ページという「ひと目でわかる」シリーズ最大のページ数となりました。「ひと目でわかる SharePoint Server 2016」も実は、当時は「ひと目でわかる」シリーズ最大のページ数となっていて、私自身で一人、この頁数の厚さをコツコツと更新していっている感じです(笑)。もうひと目じゃないよね? という話は各所から届いていますが、「ひと目でわかりやすく書いている、しっかり学べる書籍」として認識していただけると幸いです。さっと読めるという意味ではありませんね。

すでに手元には見本が届いており、これまで執筆してきた書籍を並べてみましたが、年々厚さが増していることがわかります。それだけユーザーの声を反映しつつ、様々な機能を盛り込んできた結果だととらえることもできますね。


2021-11-24_17-34-04

2021-11-24_17-34-04

ちみなに本書は864ページですが、最初は900ページを超える可能性もありました。が、背表紙幅 4cm に収めないと1冊に収まらないということで、ページ数をいくらか削り、レイアウトを限界まで調整していただきなんとかこの頁数に収めています。ぜひ、本を入手した際には余白の少なさを実感しつつ、Tips も盛り込んでいますので隅々まで読んでいただけばうれしいです。

研修もぜひご利用ください

オフィスアイ株式会社では SharePoint に関するオリジナル研修を各種取り揃えています。すべての研修は Microsoft Teams をつかったリモート開催です。

SharePoint 入門者向けの「Microsoft 365 - SharePoint サイト管理基礎」研修では本書を副読本として贈呈しています。私自身が研修コースのテキストを開発して実施していますので、書籍に関する質問なども研修で受け付けますし、実際にデモなども多く実施します。書籍をじっくり読む時間がないという方はぜひ、研修との組み合わせもご検討いただけると幸いです。

 

2020年12月23日 (水)

このブログではこれまでも Microsoft Lists について機能などをご紹介してきましたが、そもそも Microsoft Lists は SharePoint リストと何が違うのか、よく理解できていない方が多いのではないでしょうか。

そこで今回は Microsoft Lists の機能面ではなく、「なぜ、Microsoft Lists 」なのか、という点をしっかりと取り上げておこうと思います。そして、今後の展望も確認していきたいと思います。

なお、この記事は Office 365 Advent Calendar 2020 に参加しています。

Office 365 Advent Calendar 2020

(おさらい) Microsoft 365 の Microsoft Lists アプリ

まずは基本的な内容をおさらいしましょう。Microsoft 365 の Microsoft Lists リストアプリは アプリ一覧から利用できるようになっています。

2020-12-23_14-04-54

ユーザーが利用できるリストの一覧が表示されるだけでなく、リストの新規作成もできます。 2020-12-23_14-08-16

これだけでなく、Microsoft Teams 内からも Microsoft Lists アプリが利用できるようにもなっています。詳しくは後程。

大切なのはSharePoint サイトを意識させず利用できること!

よく言われることなのですが、Microsoft Lists は基本的には SharePoint リストそのものです。ですから、管理したり他人にリストのことを説明する立場にある人は必ず SharePoint リストの基本的な使い方と管理方法を学んでおきましょう。

ここからはSharePoint リストを知っている前提で書き進めます。

SharePoint リストはあくまでもサイト内の1つの機能であるため、リストにアクセスしたり、リストを作成したりするには「サイト」を意識する必要があるわけです。リストだけが使いたくても「SharePoint サイト」が必要です。たとえば、「まずはサイトにアクセスしてから、リストへアクセスする」こともあれば、リストのURLをピンポイントに知っていたとしてもサイトの画面内にリストが配置されるため、サイトを強く意識することになります。

[SharePoint サイト内のリスト]

サイト内のリスト

一方の Microsoft Lists は SharePoint サイトをあまり意識させません。たとえば、Microsoft 365 の Lists アプリを利用すれば、いきなり「リスト」が作成できます。もちろんリストの作成先は SharePoint サイトを選ぶ必要がありますが、Microsoft Lists アプリからアクセスすると画面はリストだけを表示してくれるため 利用者からすればSharePoint サイトを意識しなくてもよいようになっています。

平たく言えば、「SharePoint リストの機能だけを使いやすく改善していこう!」といったところでしょうか。余談ですが、Microsoft Lists アプリからリストにアクセスしたほうが、見た目が少しファンシーな感じです。

[Microsoft 365 のMicrosoft Listsアプリ]

Microsoft Lists アプリ

データベースとリストの関係

SharePoint リストのデータはバックエンドのデータベース (Azure SQL)に格納されており 、リストにはこれまでSharePoint サイト経由でアクセスしてきましたが、新たに Microsoft Lists からアクセスするアプローチも増えたということです。SharePoint サイトからアクセスしても、Microsoft Lists アプリからアクセスしても表示される、列、ビューなどは一緒です。またMicrosoft Lists のリストのアクセス権限管理は SharePoint リストとして管理することになるわけです。機能的な制約も SharePoint リストと同様です。

[SharePoint リストと Microsoft Lists の関係のイメージ図]

イメージ図

Microsoft Lists の発表は SharePoint リストを大幅に進化させる大義名分

2020年の5月に Microsoft Lists が発表されたことで、これにあわせてベースとなる SharePointリストの側も大幅なアップデートが追加されていくことになりました。発表されてから、この記事を書いている 2020年12月現在までに新機能としては主に次のような機能が追加されています。

  • 「クイック編集」メニューの名称が「グリッドビューでの編集」に変更された
  • グリッドビューで複数アイテムのコピーができるようになった
  • グリッドビューに新たなビューのオプションとして「高さを固定」と「高さを自動フィット」が追加された
  • グリッドビューで列の書式がサポートされるようになった
  • グリッドビューで、「元に戻す」「やり直し」が利用できるようになった
    2020-12-23_13-22-09


  • 新たにカレンダー表示できるビューが作れるようになった
    2020-12-23_14-51-20

  • ギャラリービューが利用できるようになった
    2020-12-23_14-43-48

  • アイテム単位でコメントが書けるようになった
    2020-12-23_14-53-20

  • SharePoint ホームページからのリスト作成画面が Microsoft Lists と共通化した
  • リスト作成時に Microsoft Lists のテンプレートが利用できるようになった
    2020-12-23_14-23-05

トラッキングアプリの意味

ところで、Microsoft Lists はマイクロソフト社からは「トラッキング アプリ」だと説明されています。何かを追跡するということです。では、これの意味するところは? 一番のポイントはアイテム単位で「コメント」なり「チャット」なりのコミュニケーションが取れることにあります。この部分は 「SharePoint リスト / Microsoft Lists 」を使っているのか、「Teams 内の Microsoft Lists」アプリを使っているのかで、すこし機能が異なってきます。

「SharePoint リスト / Microsoft Lists 」では、アイテムのタイトル列のところやコマンドバーにある[会話](吹き出しのアイコン) をクリックすることで、アイテム単位でコメントが書けるようになっています。ちなみに、現時点では @メンションはできません。ロードマップ上は、メンションもできるようになるようです。

2020-12-23_15-30-59

つまりアイテムを起点として、ことの経緯がコミュニケーションをとりながら追いかけられるということです。

Microsoft Teams 内でも Microsoft Lists アプリがタブとして追加できるようになっています。これもおさらいですね。

このようにして Microsoft Lists をチームのチャネルに追加すると、アイテムの表示や編集画面は Teams のウィンドウに適したレイアウトになります。さらに、アイテムごとのコメントは Teams のチャット機能が利用できるため、@メンションなども自由に行えます。コミュニケーションにおける表現力でいえば、コメント機能より強力です。このように、Microsoft 365 の Lists アプリを使うにせよ、Teams 内の Lists アプリを使うにせよ、アイテムごとにコミュニケーションをとりながら「ことの経緯」を追いかけられるというのが、リストの魅力の一つと言っていいでしょう。

2020-12-23_17-03-35

まだ発展段階にある Microsoft Lists 

Microsoft 365 Roadmap に公開されている Microsoft Lists の機能のうち、In Development (開発中) になっているものだけを取り上げてみました。ちなみに、下記のファイルは弊社の SharePoint 上で共有している Excel ファイルです。
全画面表示したい方は下記のリンクをクリックしてください。

2020年12月現在の Microsoft Lists の開発中の機能一覧

今後にも期待!

ということで、まだまだこれから新機能が続々と投入されてきます。

個人的には

  • Microsoft Lists のモバイルアプリ
  • ルール作成
  • フォームカスタマイズ

あたりが期待しているところですが、皆さんはどんな機能に興味を持たれたでしょうか?

今年は本当にいろんなことが様変わりして大変な一年でしたが、来年は少しでも状況が改善しているといいなと祈りつつ、皆様よいお年をお迎えください。

2020年9月 4日 (金)

表題にある通り Microsoft Teams 内で Microsoft リスト アプリが利用できるようになりました!

詳しくは下記のリンク先に公開されています。

Microsoft Lists in Microsoft Teams is now generally available

使い方

任意のチームのチャネルのタブに Microsoft リストが追加できるようになっています。

タブとして追加 - 1

操作感は次の通りです。

タブとして追加すると次の2つの選択肢が表示されます。

  • リストの作成
  • 既存のリストを追加

タブとして追加 - 2

既存のリストを追加する場合は SharePoint サイト(チームに紐づくサイトも含む)に作成したリストのみが追加できます。Microsoft リストは個人用に作成できますが(OneDrive for Business でホスト)、これはタブとしては追加できません。

タブとして追加 - 3

新規に作成する場合は、通常の Microsoft リストと同じ次の4つのオプションがあります。

  • 空白のリスト
  • Excelから
  • 既存のリストから
  • テンプレートから

タブとして追加 - 4

このテンプレートは、Teams 内でアプリとして追加するときにだけ次の3つのテンプレートが追加されています。

  • 患者
  • ローン
  • インシデント

タブとして追加 - 5

「患者」は医療機関ですぐ使えるように用意されているテンプレートです。

さて、出張申請を試しに追加してみました。一覧表示は Microsoft リスト 単独アプリと変わりません。

タブとして追加 - 6

しかし、アイテムの新規追加および編集のフォームが通常とは異なります。下記は新規作成画面です。

タブとして追加 - 7

アイテムを登録後はアイテムをクリックすると表示フォームが表示されますが、ここで「会話」ができます。チームメンバーとこのアイテムに関して対話できるというのが新しいところです。

タブとして追加 - 8

ちなみに、会話は「投稿」タブに集約され、ここから各アイテムへのリンクを開くこともできます。

あとは、表示フォームの項目の表示順も手軽に変更できますし、SharePoint リストと同様に列の表示非表示をコントロールする「条件式」も書けます。

ただし、列の選択肢の項目を変更するなどしたい場合は、SharePoint 側から操作する必要があります。ためしに航空会社の選択肢や運賃などを変更しみましょう。

以上が今現在の操作感です。

なお、リスト上でのすべての操作は監査されており、セキュリティおよびコンプライアンスセンターの監査ログ上で利用できるようになっているとのこと。通常の SharePoint のリストのアクティビティと同様に監査できているということですね。

試しに操作してみたい方向けにインタラクティブなデモサイトも用意されています。

Create a list in Microsoft Teams

List in Teams - Click thru

今後、いろいろな機能がアップデートされていくはずですので、楽しみですね。

関連記事

2020年8月 7日 (金)

Microsoft Lists (Microsoft リスト)は、Target Release となっている一部のテナントにはロールアウトが始まっていますが、私の使っているテナントは残念ながらまだです。ところで、表題にある通り、2020/8/5 (US時間)にMicrosoft 社にて Microsoft Lists に関する Webinar と「AMA (Ask Microsoft Anything)」(時間内なら、なんでも質問してね、というものです) がオンラインで開催されました。 それぞれ1時間ずつで、計2時間です。日本時間では 8/6 2:00 AM ~ 1時間という、まさに真夜中だったため、参加できなかった方も多いと思います。私も、眠りにおちながら... という状況でありましたが...

Webinar 

Webinar は Microsoft Teams の Live Meeting で行われており、質疑応答も含めて 1時間ほど実施されましたが、 YouTube に録画が公開されています。

Microsoft Lists の細かな使い方を紹介しているので、使い方を確認するのに是非一度ご覧になることをお勧めします。

あらためて気づいたことなどを書き留めておきましょう。

利用できるテンプレート

リストはテンプレートから作成する方法と、スクラッチ作成、Excel からのインポート作成の 3種類があります。テンプレートは下記の通り。

リストテンプレート

  • Issue tracker
  • Employee onboarding
  • Event itinerary
  • Asset manager
  • Recruitment tracker
  • Travel requests
  • Work progress tracker
  • Content scheduler

通知のところはよくなりますね。下記は既存の SharePoint リストの通知であり柔軟性に乏しいため SharePoint Designer で通知のためのカスタム フローを作ることも少なくありません。特にトリガーの種類が少ないのが難点。

従来の通知

しかし、Microsoft Lists になると複数の条件が指定できます。

ルールのトリガー

特に次のトリガーが嬉しい。

  • 特定の列が変更されたら (A column change)
  • 特定の列の値が変更されたら( A column value changes to something)

こうしたトリガーをもとに作成するルールの画面は次のようになっています。

ルール

Microsoft Lists の新しいルールとともに、Power Automate にも特定のアイテムやファイルの変化を取得するというアクションが利用できるようになっており、これと組み合わせた処理ができるようになっています。

Power Automate 特定の値の変更を取得する

カレンダー表示については Outlook on the web に近いUIですね。これがこのまま Teams にタブとして追加できるはずなので、期待は大きいです。

カレンダー表示

さて、ずっと気になっていたコメント機能ですが、リスト単体で利用するときにはリストアイテムに書き込まれ、Teams に追加して利用する場合は Teams 内の会話に持っていけるということです。

はリスト内でのアイテム単位でのコメント (YouTube の画質が悪いので見えにくいですね...)

コメント

は Teams 内でのアイテム単位での会話 (YouTube の画質が悪いので見えにくいですね...)

会話

それからリストフォームのカスタマイズは JSON を使う必要があり、こちらはデザイナーが用意されているわけではないよう。ここで気付くのが列のグループ化です。Status やLinked  Items といった項目でグループ化できていますね。これは既存のリストにはないところで Power Apps でこの手のカスタマイズをしていたので、便利に使えそうだなぁとは思います。ベースはSharePoint リストなので、列の条件指定で表示非表示も対応できますしね(といっても、複雑になると大変ですが)。

フォームカスタマイズ

AMA

質疑応答に関しては下記に公開されています。

https://techcommunity.microsoft.com/t5/microsoft-365-ama/bd-p/microsoft365ama

個人的に気になったところだけ、個人的な見解も含め、下記にまとめておきます。

Q.リストと CDS (Dataflex) との使い分けに関するガイドラインのようなものはありますか?

これについては下記のリンク先を参考にとの回答でした。

Benefits of PowerApps vs Teams Lists

そこに書かれている内容を抜粋しましょう。

Microsoft Lists is an app that enables Microsoft 365 users to quickly create a list that helps to collaborate with their peers to track information. It provides all the necessary capabilities and features for your users to get started to organize and track work. As always, the app is extensible for power users and makers to configure and customize the app with features built on SharePoint and with Power Platform. 

With respect to the app experiences, the apps are available in different hosts. For Power Platform Dataflex apps (new name for CDS), the apps will be only available in Teams app. However, Microsoft Lists will be available in the Lists app, SharePoint Online and within Teams app as well. 

Dataflex Pro ではなく Dataflex との比較で書かれていますが、要するにMicrosoft Lists の利点は情報の追跡をするために利用できるテンプレートが豊富にあり、すぐにリストが作れるところが優れているということでしょう。また、Dataflex は Teams 内でしか利用できませんが、リストは List アプリ、SharePoint Online, Teams アプリ内などでも利用できる点も利点と言えそうです。手軽さは リストに軍配が上がるという感じでしょうか。とはいえ、Dataflex には  Microsoft  リストと比較すると大規模データが利用できたり、細かい制御ができる点はすぐれているので、大量のデータとともに長期的な利用を考えると Dataflex に利点があるだろうと個人的には思っています。

Q.看板(Kanban)ビューはありますか? 

Kanban ビューとは、ポストイットを並べたような、カード形式の見た目のことですね。Microsoft としては重要視はしているものの、今のところロードマップには載っていないようです。ただ、いろいろと素敵にデータを可視化することは考えているとのこと。

Q.行数の上限はあるの?

ベースは SharePoint リストであるため、SharePoint リストの上限と同じ。[参考] SharePoint limits

Q.カレンダー形式のビューを持っているけど、SharePoint の予定表リストのように重ね合わせる(Overlay)ことはできる?

今のところ予定はない。

Q.法律事務所向けのテンプレートは提供されないの?

将来的には追加のテンプレートをいろいろと用意する予定であり、法律事務所向けのものも、必ず追加したいと考えているとのこと。

これまでの Microsoft Lists 関連の記事