カテゴリ「SharePoint 2010」の86件の投稿 Feed

2012年9月19日 (水)

SharePoint Server 2010 でユーザー プロファイルアプリケーションを構成する際に、Active Directory上のユーザー情報のプロパティのいくつかを SharePoint ユーザー プロファイル側のプロパティとマッピングします。これのあと、ユーザープロファイルの同期を構成することで定期的に Active Directoryから SharePoint側に情報がコピーされてきます。この情報が個人用サイトのプロフィールととして公開されるほか、人の検索に用いられたり、ログインユーザーの表示名に利用されたりします(※アクセス権限管理には利用されません。この情報は別に保持します)。

なお、既定では全プロパティ情報は Active DirectoryからSharePoint側に情報がコピーされますが、設定を変えることで一部のプロパティは SharePointからActive Directoryへと書き込むことができます。たとえば顔写真のデータは個人用サイトのものが最新であると考え、これを Active Directoryに書き戻すようにしたりします。この情報は Outlook 2010 や Lync 2010 上で利用できるようになっています。

UPA-04

既定でマッピングされているプロパティの一覧を確認するには次の資料が参考になります。

この設定はサーバーの全体管理サイトから行います。

UPA-01


UPA-02

UPA-03

ユーザープロファイルのプロパティに関しては次の情報も参考になります。

上記のように、SharePoint 側のプロパティ情報を確認するのは比較的簡単です。では、Active Directory側ではどのようにプロパティ情報を確認するのでしょう。Windows Server 2008 および Windows Server 2008 R2 がベースとなっているドメインコントローラー上は、Active Directory アカウント管理用のツールである「Active Directory ユーザーとコンピュータ(dsa.msc)」から確認できます。このツールを起動し、[表示]>[拡張機能]をオンにすることで、ユーザーアカウントのプロパティに「属性エディター」タブが表示されるようになります。

UPA-05

UPA-06

さらに、こうした属性の詳細な定義は「Active Directory スキーマ」管理ツールで定義れており、データ型などを確認できます。ただし、このツールは管理者が不意に設定変更しないように既定では利用できないため、コマンドプロンプトから次のコマンドを実行しておく必要があります。

> regsvr32.exe schmmgmt.dll

これを追加したら、コマンドプロンプトに "mmc" と入力しスナップインコンソールを起動します。[ファイル]>[スナップインの追加と削除]をクリックし、このツールを追加します。

UPA-07

UPA-08

UPA-09

user クラスにユーザーに関する属性一覧が表示されており、属性の詳細は左ペインの属性内に定義されています。なお、このツールは Active Director 管理の上級者向けツールであるため、参照のみの目的で利用することをお勧めします。

 

 

 

2012年9月18日 (火)

SharePoint では「日付と時刻」型のデータは内部的に数値として値を保持しています。たとえば、次のようなテストをしてみます。

カスタムリストを作成し、Number という名前の列を、数値型として追加します。

Number

次に集計列として Date という名前の列を追加し、Number 列を参照し結果を日付と時刻として表示するようにします。

Date

列が追加できたらリストのNumber列に下記のように追加し、テストしてます

Data-Result

結果からわかるとおり1日-24時間は数値としては"24/24=1"に相当します。つまり、6時間は "6/24 = 0.25" となるわけです。ですから、1時間は (1/24) で算出できるということですね。

これを利用した例として本記事ついて説明します。ある日付のフィールドにたとえば「開始日」列にU.S時間が入力されているとします。日本の時刻を算出するため集計列を使って表現すると9時間差とすると、次の式となります。

=開始日 + (9/24)

そもそも、SharePoint では時々時刻がU.S時間で表現されてしまうケースがあります(バグだとおもわれますが)。たとえば、前回の記事でご紹介した、ドキュメントセットでも、時刻フィールドがU.S時間となってしまいます。こうしたケースに対処する一つの方法として有効な手段です。

ご参考まで。

■その他の参考記事

http://blog.pentalogic.net/2010/05/calculated-columns-adding-hours-onto-a-date-field/

2012年9月14日 (金)

SharePoint 2010 には RSS ビューア Web パーツがあります。これを使うとインターネット上の最新ニュースなどを手軽に表示できるようになります。SharePoint Online でも利用できます(2012/9/15訂正 この記事のすべての画面ショットは SharePoint Online を使ったものだったのですが、昨日再び試すとRSSビューアが利用できなくなっていました。以前から SharePoint Online では RSSビューアがなかなかサポートされずにいたので、ようやく利用できるようになったか、と喜んだのですが束の間でした。正式に使えるようになったら、改めてご案内しす。ということで、基本的にこの機能はオンプレミス環境でのみ利用できます)2012年10月現在、SharePoint Online でもサポートされるようになりました。

利用方法は任意のページにRSSビューアーWebパーツを追加して、ツールウィンドウを開き、プロパティを編集するだけです。※ニュースのタイトルだけでなく、本文の一部も取得したいときは「フィードのタイトルと説明を表示する」チェックボックスをオンにします。

RSSViewer

Google や BING から "SharePoint" に関するニュース記事を取得する

Google や BING のニュース記事から SharePoint に関する記事を入手するには次のようにURLを指定します。

■Googleの場合
http://news.google.com/news?hl=ja&ned=us&ie=UTF-8&oe=UTF-8&output=rss&q=Sharepoint

RSS-Google

■BING の場合
http://www.bing.com/news/search?q=SharePoint&p1=&format=RSS&mkt=ja-JP

RSS-BING

いずにれしても "q=" にキーワードを指定しているのがポイントです。ここに検索したいキーワードを入力しているわけです。

 

 

2012年9月13日 (木)

SharePoint では定期的に累積的な更新プログラム(CUと呼びます)が公開されていますが、2012年2月のCUではユーザー情報のインポート速度が改善されているようです。未チェックだったので、備忘録として公開しておきます。

http://blogs.msdn.com/b/sharepoint_jp/archive/2012/04/23/user-profile-service.aspx

2012年9月 6日 (木)

SharePoint 2010 にはドキュメント セット呼ばれる機能があります。複数のファイルをまとめて管理するためのフォルダーのようなものです。SharePoint のドキュメント ライブラリでもファイル サーバーと同様にフォルダーを作成できますが、ドキュメント セットと異なるのはプロパティを共有できるかどうかです。フォルダーにカスタム プロパティを設定しても、中に格納するファイルに同一のプロパティが設定されるわけではありません。しかし、ドキュメント セットの場合はドキュメント セットという入れ物自体にプロパティを設定すると、中に格納するファイルにも同じプロパティを適用できます。

この機能を利用して、たとえば議事録などを管理できます。

作り方

  1. サイトの管理者としてWebブラウザーを使ってサイトにアクセスします。
  2. [サイトの操作] > [サイトの設定] をクリックします。
  3. ギャラリー セクションにある [サイト コンテンツ タイプ] をクリックします。
  4. [作成]をクリックします。
    議事録01
  5. 名前に "議事録" と入力し、親コンテンツ タイプの選択元を "ドキュメント セットのコンテンツタイプ" に変更します。最後に[OK]をクリックします。
    議事録02
  6. 次のような画面が表示されます。
    議事録03
  7. 列セクションにある [サイト内の新しい列から追加]をクリックします。
  8. 列名に "開催日時" と入力し、情報の種類を "日付と時刻" にします。日付と時刻の形式は "日付と時刻" を選択します。
  9. [OK]をクリックします。
  10. 再び、列セクションにある [サイト内の新しい列から追加]をクリックします。
  11. 列名に "終了予定時刻" と入力し、情報の種類を "日付と時刻" にします。日付と時刻の形式は "日付と時刻" を選択します。
  12. [OK]をクリックします。
  13. 再び、列セクションにある [サイト内の新しい列から追加]をクリックします。
  14. 列名に "開催場所" と入力し、情報の種類を "1行テキスト" にします。
  15. [OK]をクリックします。
  16. 再び、列セクションにある [サイト内の新しい列から追加]をクリックします。
  17. 列名に "開催日時(japan)" と入力し、情報の種類を "集計値" にします。数式に "=開催日時-(9/24)" と入力し、この式から返されるデータの種類を "日付と時刻" にします。また、日付と時刻の形式を "日付と時刻" を選択します。
  18. [OK]をクリックします。
  19. 以上で、列セクションには次のように表示されます。
    議事録05
  20. 上の方にある[設定]セクション内の[ドキュメントセットの設定]をクリックします。
    議事録06
  21. 共有列として "説明"、"開催日時", "開催場所" を選択します。
    議事録07
  22. ウェルカム ページの列として "開催場所" と "開催日時(japan)" を追加します。
    議事録08
  23. [OK] をクリックします。

以上で基本設定は終わりです。あとは、既存のライブラリにこの設定をひもづけて利用します。ひもづけ方は次の通りです。引き続きサイトの管理者として設定します。

  1.  Webブラウザーを使って目的のライブラリにアクセスします。ここでは共有ドキュメントを利用します。
  2. ライブラリタブの設定メニューから[ライブラリの設定]をクリックします。
  3. [全般設定]セクションにある[詳細設定]をクリックします。
  4. "コンテンツ タイプの管理を許可する" チェックボックスを "はい" にし、[OK] をクリックします。
  5. [コンテンツ タイプ]セクションにある[既存のサイトコンテンツ タイプから追加] をクリックします。
  6. 議事録コンテンツタイプを追加し、[OK]をクリックします。議事録09

以上で設定完了です。

使い方

実際にライブラリにアクセスしてみましょう。

[ドキュメント]タブの[新しいドキュメント]メニューに議事録が追加されていることが分かります。これをクリックします。

議事録10

ドキュメントセットの作成画面が表示され、会議に関する情報を入力できるようになっています。必要な情報を入力し[OK]をクリックします。

議事録11
すると次の通りドキュメント セット(ファイルの入れ物)が表示されます。

議事録12
ファイルをアップロードしてみましょう。[ドキュメント]タブから[ドキュメントのアップロード]をクリックし、任意のファイルをアップロードします。アップロードが完了すると、下記のようにファイルのプロパティ設定画面が表示されます。ただし、プロパティの内容はドキュメントセット作成時に設定した内容がプリセットされていることが分かります。

議事録14

[OK]ボタンをクリックすると次のようにドキュメントセット内にファイルが追加されたことが分かります。このようにして複数のファイルをアップロードしてまとめて管理することができます。

議事録15