2007年12月

2007年12月20日 (木)

マイクロソフトさんのベンダー資格として MCP 試験というものがありますが、 MOSS 対応の試験があります。何事においてもそうですが、人は 「いつまでに、どうなっていたいか」 を明確にした目的意識を持つことで、向上していけるのだと思っています。そういった意味で、試験への合格を励みに製品学習に取り組むことは非常に有益なことだと言えます。試験の範囲などの詳細については下記 URL で確認してください。

もちろんMCPは公的な資格ではないので資格をとらないと何かできないというものではありません。が、ある程度MOSSの製品知識を身に付けたあとに、客観的に自身のスキルを測ることができます。

とはいえ、せっかく受けるのであれば合格したいと思うのは人の常です。そこで、事前にどういった学習をしておけばよいのかのポイントをご紹介したいと思います。なお、手前味噌ですが、「ひと目でわかるSharePoint Server 2007」をご利用いただくと、一定の学習効果が期待できます。


<<学習ステップ>>

その1. 「"ひと目でわかる SharePoint Server 2007" で学習する」

検証環境を構築して、「ひと目でわかる SharePoint Server 2007」 で基本機能を網羅する。このときEnterprise Edition の機能である、InfoPath Form Services や Excel Services についても学習する。

その2. 「"ひと目でわかる~"には網羅されていない機能について学習する」

試験範囲となっている検索、ビジネスデータカタログ、アップグレードインストール、SharePoint Designer 2007 などは、書籍では深く触れることができませんでした。書籍範囲外のところについては別途学習する必要があります。

なるべくお金をかけないなら、TechNetやMSDNなどで独学する方法があります。TechNetサイトもしくはMSDNサイトからリンクされているバーチャルラボでは、オンライン上で実機を使った動作検証ができるのでお勧めです。その他にも、マイクロソフト パートナー企業向け無償セミナー(mstep) なども有用です。

TechNet  … ITPro (システム管理) 向け技術情報サイト
MSDN … Developer (開発者) 向け技術情報サイトなお、MSDN サイト内のMSDNライブラリには様々なドキュメントがあります。
Mstep … マイクロソフトパートナー企業向けの無償セミナー

お金をかけてでもより深いところまでしっかりと学習されたいなら、教育ベンダーが実施している有償セミナーを利用して補うとよいと思います。

教育ベンダの有償トレーニング一覧
http://www.microsoft.com/japan/office/2007/sharepoint/training.mspx

その3. 「オンラインの模擬試験を受ける」

マイクロソフトさんの MCP 試験に関するサイトで模擬試験が公開されています。受験前にぜひ受験してみてください! 自分の弱いところがわかります。だいたい200点以上は取りたいところです。

対応模擬試験: http://www.microsoft.com/japan/learning/mcp/itpro/skillcheck/default.mspx


以上、3ステップを踏まえれば、合格点までは到達できると思いますので、これから受験される予定の方は頑張ってください!

なお、MCP 受験の申込はプロメトリック社が行っています。受験の申込は受験予定日より3営業日前までに申し込む必要がありますので注意してください。

プロメトリック社: http://www.prometric-jp.com/

続きを読む »
2007年12月18日 (火)

MOSS サイトの見栄えを変えたいというご要望はとても多いと思います。MOSS サイトの見栄えは、Webブラウザを使うか、SharePoint Designer 2007 を使って変更するかのいずれかです。

特に、サイトのレイアウトなどをガラッと変えたい場合は、SharePoint Designer 2007 を使用してマスタページを変更する必要があります。マスタページは ASP.NET 2.0 Web アプリケーション開発をされたことのある方ならおなじみのもので、平たく言えば複数のWeb ページから参照することで同一の見た目になるようにしてくれるものです。MOSS でも既定のマスタページが利用されているため、サイト内全体の見た目を大幅に変更するには マスタページを変更する必要があります。

ただし、マスタページの編集は、直接 MOSS で使用している Web アプリケーションファイルそのものを編集することに他ならないので、 MOSS の初心者には非常に難しい作業だといえます。

マスタページを編集するために最低限必要なスキルセットは以下の通りです。

  • MOSS のサイト構造(リスト、ライブラリ)を十分に理解し、基本操作はできる
  • MOSS の文書管理機能 (チェックイン/チェックアウト, バージョン管理、承認) を理解している
  • HTML, CSS の基礎知識がある

もっと欲をいえば、上記のスキルセットプラス、ASP.NET 2.0 の基礎知識があることが望ましいです。

MOSS の UI カスタマイズの基礎的なスキルを身につけたい方は、1day の研修を開発していますのでご利用いただくとよいかもしれません (このブログをご覧の方の中には、ご受講いただいた方も多くいらっしゃると思いますが、せっかくなので宣伝させていただこうと思います)。

この研修は、MOSS の UI カスタマイズに関してあまり情報がない時期に、汗水たらし試行錯誤しながら作成したものです。テキスト自体、自分で調査したことをまとめたノートのようになっているため、まとまった資料としてもご利用いただけると自負しております。ちなみに、研修ではマスタページを一から作成することはしません。それをするとなると、それだけでも最低で2,3日はかかってしまうと思われますし組織ごとにほしいマスタページは異なると思われるため、作成そのものには凝ることはしません。以下のようなカスタマイズを行うには何をどうすべきかという方法論を中心にご紹介しています(それでも、カスタマイズするために最低限覚えておいていただきたいことは まる1日分はあります)。

Mossui

2007年12月17日 (月)

意外と解決方法が知られていない、グループ作業ポータル トップページにある [人の検索ボックス] の不具合をご紹介しておきます。

グループ作業ポータル トップページにある [人の検索ボックス] で検索機能が利用できないことがあります(この不具合を知らなかったため、インストールが悪いのかと何度も何度も MOSS を再インストールするはめになったという話も伺ったことがあります)。が、これは以前も書いた "ルート" のサイトコレクションに関係する一種の不具合です。(関連: コンテンツ クエリ Web パーツのエラー)
Searchforpeople_3













不具合が起こるのは、<http://moss2007/sites/TopSite/> などのルートではないサイトコレクションのみを作成している場合です。人の検索ボックスはWeb パーツです。Web パーツのツールウィンドウを見てみると、[対象の検索結果ページの URL ] が "/searchcenter/pages/peopleresults.aspx" となっています。

Searchforpeople2_2










つまり、検索ボックスにキーワードを入力しいざ検索を開始すると、ありもしない <http://moss2007/searchcenter/pages/peopleresults.aspx> に移動しようとしてしまい、結果的にそのようなページはないと言われてしまうわけです。


これを修正するには、"ルート" のサイトコレクションを作成するか、もしくは Web パーツの [対象の検索結果ページの URL ] を"/sites/top/searchcenter/Pages/peopleresults.aspx" のように存在している検索ページのURLに変更します。

2007年12月14日 (金)

本日からVisual Studio 2008 の日本語版の提供が始まったようです。MSDN では先行ダウンロード開始だそうです。今後、MOSS のワークフロー開発では、VS 2008 は欠かせません。ワークフローについても、調査しなければいけないことが山積みですが、VS 2008 でかなり開発は楽になりそうです!

マイクロソフトさんのニュースリリース
http://www.microsoft.com/japan/presspass/detail.aspx?newsid=3300

今日も SP1 がらみです。実はまだ SP 1 適用テストを行えていません(^^ゞ。早くテストしたいのですが、色々と先にやらなければならないことが多く、遅遅として進みません。ということで、SP1 を適用してみる前に SP1 に関連する資料を自分のためにも整理しておこうと思います。

先日もご紹介したとおり、最初に Windows SharePoint Services 3.0 SP1 をインストールする必要があります。その後、MOSS SP1 を適用します。なお、インストール後は、アンインストールできないようです。

WSS 3.0 SP1 の適用

SP1 の適用方法については、次の資料があります。英語です。

「Deploy software updates for Windows SharePoint Services 3.0」
http://technet2.microsoft.com/windowsserver/WSS/en/library/91649a7e-6b5a-4e5a-9ee5-51951f4b857f1033.mspx?mfr=true

大まかな手順は、次に記述している「ファーム環境での MOSS SP1 の適用」の手順で書いた内容とほぼ同じですので、先に下記内容をざっと見てから資料を読まれるとよいと思います。

ファーム環境での MOSS SP1 の適用

ファーム環境でのSP1の適用方法について以下のドキュメントがでていますのでご紹介しておきます。英語ですが、単純に SP1 の適用方法だけでなく、最新の Planing と Deploying が説明されており参考になります。

目次

  1. Updated Planning Guidance To Consider Before Moving To Service Pack 1
  2. Deploying Service Pack 1
  3. Update Guidance For Maintaining System Performance
  4. Updated Guidance For Monitering
  5. Known Issues And Troubleshooting

ご一読されるとよいと思いますが、なにせ英語なので、どんなことが書かれているかを一部要約してご紹介します。

SP1 のインストール (P15 ~)

1. 事前準備

更新プログラムをインストールし、SharePoint 製品とテクノロジ構成ウィザードを実行に必要となる権限を確実に用意するには、SharePoint 3.0 サーバーの全体管理サイトのアプリケーション プールのID をフロントエンドWeb サーバーおよびアプリケーションサーバーのローカルのAdministrators グループに追加し、そのアカウントでログオンします。ちなみに、最小限必要となる権限は次の通りです。

  • MOSS を実行しているローカルコンピュータの Administraotrs グループのメンバであること
  • SQL Server 内では、SharePoint で使用する全データベースへのアクセス権限があり、Database Creators サーバーロールと Security Administrators サーバーロールを持っていること

2. インストール

ファーム内のすべての SharePoint サーバーで Update ファイルを利用できる状態にしておいて、最初に[SharePoint 3.0 サーバーの全体管理] サイトをホストしているフロントエンドWebサーバーから更新します。その後、アプリケーションサーバー、残りのフロントエンドWebサーバーの順に更新していきます。なお、一度に一台ずつしか実行できないので注意が必要です。(手順は資料と一緒ですが、要約しているので番号自体は資料とは異なります。)

  1. すべてのフロントエンドWebサーバーでWWW Publishing サービスを停止して、ユーザーからのアクセスを切断する。
  2. WSS 3.0 の更新プログラムをファーム内の全サーバーにインストールする。※更新プログラムインストール後、SharePoint製品とテクノロジ構成ウィザードは実行してはいけない。
  3. MOSSの更新プログラムをファーム内のすべてのサーバーにインストールする
  4. 更新プログラムのインストールが終わったら SharePoint 製品とテクノロジ構成ウィザードを開始する。
  5. ファーム内でのインストールに関するダイアログが表示されたら、OKはクリックせずにそのままにしておく。
  6. アプリケーションサーバーと残りのフロントエンドーサーバーでも5.と同様のダイアログが表示されたら、SharePoint 3.0 サーバーの全体管理サイトをホストしているWebサーバーで途中まで進んでいたインストールを最後まで行う。
  7. SharePoint 3.0 サーバーの全体管理サイトをホストしているWebサーバーの更新プログラムの適用がきちんとなされたかを確認する。
  8. ファーム内の残りのサーバーを一度に一台ずつ、途中まで進んでいたインストールを最後まで進めていく。
  9. すべてのサーバーに更新プログラムが適用されたら、WWW Publishing サービスを手動で再開する。

その他

その他に以下のような内容が書かれています。

  • P1-2.  コンテンツ DB について
    パフォーマンスの観点および管理面の問題から、100GBを超えるコンテンツ データベースを使用することはお勧めしません。できるだけ、1つのコンテンツDBに1つのサイトコレクションを格納するようにして、100GBを超える場合は別のコンテンツDBに新しいサイトコレクションを作成するようにした方がよいです。
  • P28. 大きなファイルの扱いについて
    既定でアップロードできるファイルサイズの上限は50MBですが、最大は2GBまでです。 また、ユーザーが25MB を超えるような非常に大きなファイルを利用する場合は、ローカルディスクに保存して利用させるようにしましょう。このとき、ファイルのドロップダウンメニューにある [送信] - [コピーのダウンロード] は利用せず、ファイルを右クリックして保存するようにすべきです。[コピーのダウンロード] は、フロントエンド Web サーバーのメモリを消費してしまうためです。その他にも、このような大きなファイルを参照する場合はサーバーに負荷がかかるため、エクスプローラビューは利用しないようにした方がよいでしょう。
  • P29. パフォーマンスを考慮したリストの利用について
    1フォルダやリストのルートあたり、2000以上のアイテムを格納しないようにしましょう。

など。こんな情報が書かれています(すでにご存じの内容もあるかと思いますが、、、) 。

それにしても、もっとインストールが簡単だといいのにと思います。。。トラブルもなく、スルッと適用したいものですね。

続きを読む »