よく 私は DEMO 環境を構築するときにMOSS と DC を同居させて、とにかく1台で DEMOができるようにします。で、先日この環境からどうしても DC を切り離す必要がありました。その時に、トラブルに見舞われましたので問題の再現方法と対処策を書いておきたいと思います。
DC を切り離し作業 (ここは一般的な手順であるため概要程度にとどめます)
- 別のPCに Windows Server 2003 をインストールし、DC に昇格
- MOSS と同居している DC から 新しいサーバーにFSMO を移動
- MOSS と同居している DC を削除
3.の手順後、MOSSのサイトにアクセスすると全くサイトにアクセスできない状況になります。これはMOSS で利用しているアプリケーションプールで使用している アカウントが所属しておくべきグループに追加されないことが原因です。以下の手順がMOSSの復旧策です。
- MOSS サーバー上の "IIS_WPG" ローカルグループにアプリケーションプールで使用しているアカウントを追加
- DC 上のローカルグループである "WSS_WPG" にアプリケーションプールで使用しているアカウントを追加
- 最後に、IIS の管理ツールを使用してアプリケーションプールのワーカープロセスを再起動
最後のワーカプロセスの再起動では、管理サイトと共有サービスプロバイダのものもも忘れずに再起動しておきます。管理サイトのアプリケーションプール名は通常、"SharePoint Central Administration v3 " 、共有サービスプロバイダ のアプリケーションプール名は通常は "SharedServices1" です。
ちなみに、上記トラブルシューティングを見てもわかりますが、MOSS を理解するにはシステム管理者の方も開発者の方も最低限、IIS の基本的な管理方法と アプリケーションプールやワーカプロセスといった用語はキーワードとして理解しておくといいと思います。これらの用語については、別の回に取り上げるようにしたいと思います。