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続いてはSharePoint Server 2019関連情報です。SharePoint Server 2019 に関しては SharePoint Online相当に近づいてくる印象です。ただし、オンプレミスでは Microsoft Graph や AI などは当然利用できないため、機能面では Office 365 としてのSharePoint Online にやはり軍配が上がります。
SharePoint Server 2019
SharePoint Server 2019の目玉はOnline版と同様にモダンUIの導入です。モダンUIをベースとする新しいチーム サイト、コミュニケーション サイトが利用できるようになります。
リストやライブラリもモダンUI。列の書式も利用できます。
Wikiページに変わってサイト ページも利用可能に。
OneDriveの同期クライアントもいよいよ OneDrive.exeに。ついに、Groove.exe とはさよならです。
モダンUIになっているので、当然モバイル対応も強化。SharePoint モバイルアプリが利用できます。
検索機能はよくなりますが、やはり Online にはかなわないかな。という気がします。今、オンライン版は非常に高速で使いやすいので。
インフラの強化
インフラ面でも下図のようにいくつか強化されます。
ワークフロー サポート
SharePoint 2010 / 2013 のWorkflow は引き続きサポートされます。しかし、基本的には クラウドのサービスである PowerApps & Microsoft Flow を data gateway 経由で利用することになるようです。このあたりは Office 365 が有利だと言えます。Office 365 のライセンスを持っていない場合は、各サービスで単独プランが用意されているので、おそらくはそれを購入することになるのでしょう。
廃止される機能
SharePoint 2019 の廃止機能一覧は次の通りです。長年携わってきた身としては時代の大きな転換期だなぁという印象を持ちます。一つ一つについて、いろいろと語れそうです。
「廃止される機能」
- Access Services 2010 & 2013
- 集約されたニュースフィード
- カスタム ヘルプ
- InfoPath クライアント/InfoPath Form Services
- リスト Webサービス
- Machine Translation サービス
- PerformancePoint サービス
- SharePoint Designer
- サイトのメールボックス
- サイト マネージャー
「削除される機能」
- 受信メールの自動モード
- コードベースのサンドボックス ソリューション
- ダイジェスト認証
- マルチテナント
- PerformancePoint サービスと Visio サービス内での Silverlightレンダリング
- SQL レポーティングサービスの統合モード
- Power Pivot
- Power View
ちょっと前まで SharePoint で BI をやろう! という話が合ったのですが、もう時代は Power BI。SharePoint が担ってきた一つの役割が終わりを告げます。また、Access Services や InfoPath に関して PowerApps がゲームチェンジャーでしょうね。これが後継となります。PowerAppsをもう少し進めていけば Common Data Service との組み合わせが待っています。Machine Translationも Microsoft Flow と連携させれば、もはやサービスとして SharePointにビルトインする必要はないわけで。そして、ようやくコードベースのサンドボックス ソリューションも削除されます。開発の手法はサーバーサイドから SharePoint Frameworkを中心としたクライアントサイドヘと加速していき、時代はクラウドへと本格的に進んでいくのかなぁという気がしています。
開発面
モダンUIが投入されたことで開発についても SharePoint Onlineと同等になってきます。モダンUIのカスタマイズでは SharePoint Frameworkの利用が必須であり、クライアントサイド開発になります。クラシックに関しては 引き続きサーバーサイドコードは使えると思います。
所見
ここまで整理してきたところで、所見を述べておきたいと思います。オンプレミスを使うメリットはカスタマイズの柔軟性でしょう。とはいえ、時間とコストをかけてオンプレミスの機能だけを拡張して作りこんでいくことで享受できるメリットは、先々考えると少なくなってくるでしょう。
3~4年かけて作りこんでいるうちに IT の技術はめまぐるしく変化し進化します。ビジネスの状況も劇的に変わってくるでしょう。待ったなしの状況で、AI やサービス連携などを視野に入れていくと自ずと Office 365 へと視野を広げざるを得ません。
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