2019年4月

2019年4月12日 (金)

弊社で Office 365 や SharePoint のナレッジを提供している「オフィスアイ ラーニング ポータル」は従来クラシックサイトで構成していました。

現在これをモダン化すべく SharePoint ハブを使ってサイト構造を粛々と作り変えている最中です。これからサイトを再構築しようと考えている組織も少なくないと思います。そんな方の参考になれば。

今回はカスタム リストをサイトページとして再構築するという話をしましょう。

カスタム リストからサイト ページヘ

SharePoint Online 上でこれまで カスタム リストとしてナレッジを蓄積しているものがあり、これをモダン サイト化すべく、サイトページへと切り替えていっています。

Office アプリケーションに関する Tips 集から手を付けています。こうしたナレッジは Wikiページは発行ページで作成しておくこともできたのですが、こうしたページは記事がたまっていくと一覧性が悪かった。そのため一覧性を重視するべく、カスタムリストで作っていたわけです。複数行テキスト(リッチテキスト) 列を使ってました。これをモダンサイト上のサイトページ(実際にはニュース)に切り替えていっています。

特にツールは使わずに手動で対応中。数がそれほどまだ多くなかったこと。また、ついでに内容を確認して必要があれば情報をアップデートする必要があることが理由です。

ちなみに今回モダン化するにあたり、メインサイト内にこのリストを作成したいたのですが、これをサイトとして分離しました。具体的にはコミュケーションサイトとして新たにサイトを作成してハブに関連付けています。モダンサイトではサブサイトは使いません。特に SharePointハブはサブサイト構成を前提としていません。そのため、他のコンテンツに関しても同一サイトにあったリストをサイトとして切り出したり、サブサイトにしていたところを新たにコミュニケーションサイトとして作り直してハブに関連付けたりしてます。

Transform-CustomList

さて、今回のトピックスに戻りましょう。リストをサイトページに作り直したことで、どういった変化があったのか?

従来の仕組み 

クラシックサイトでは下図のようにカスタムリストでナレッジを提供していました。見た目だけはモダンモードにしていますが、もともとはクラシックなカスタムリストを使っていたわけです。

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カスタムリストは手軽ではあるのですが、難点としては、リンクを掲載したり、動画を追加したり、全体的なデザインの体裁をとるといったことに、それなりに手間がかかるうえ、手間をかけた割に見栄えが今一つしっくりこない。

またどの程度閲覧されたのかわからないという問題もあります。もちろん、検索 サービス API を使えばアイテムごとのクリック数というのは取得できるのは周知のところだと思いますが、コンテンツを書き溜めていくことに注力したく、そんな手間をかけていられません。

また新着情報を伝えるのが手軽ではありません。リンクをメールで送るという方法しかなく、ユーザーの目を引くには「タイトル勝負」といったところもあります。

サイトページとして内容を再構築

新しいサイトにサイトページとして各Tipsを再構築してみたのが下図です(まだ、すべてを移し替えられてはしませんが)。

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最新コンテンツをすぐに確認してもらえるように、単なるサイトページではなくニュース記事として投稿しています。そのためニュースWebパーツやモバイルでも最新コンテンツが確認できるようになりました。改善されたポイントをピックアップしてみましょう。

作り手の観点

  • 各コンテンツごとに閲覧数が確認できる
  • リストとは異なりページに Webパーツが配置できるので見栄えのするページ作成がリストよりも楽にできる(メンテナンス性がよい)
  • ページのコピー作成ができる
  • メール送信がすぐできる
  • 「いいね」などの反応が確認できる
  • コメント機能によりユーザーとコミュニケーションが取れる

閲覧者の観点

  • リストよりも画面の幅が広くみやすい
  • ビジュアルを提供することで内容をイメージしやすくなった
  • レスポンシブデザインになったのでモバイルからも参照しやすい
  • 「いいね」やコメント機能によりフィードバックがしやすい

また閲覧数をもとに「強調表示されたコンテンツ」Webパーツを利用すれば、「人気がある Tips 」を手軽に提供することもできます。

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蓄積されていくニュースを分類する方法については昨日のブログ記事を参照してください。

本記事がモダンサイト化の参考になれば幸いです。

2019年4月11日 (木)

SharePointモダンサイトではWikiページに代わり、サイトべージを使って様々な情報ページを作成します。ページが増えてくると、各ページをカテゴリごとに分類して表示したくなるでしょう。そもそも Wikiページのころとは異なり、「サイト内に複数の Wikiページライブラリを作成して分類する」というアプローチがサイトページでは使えません。サイトページは各サイトの「サイトのページ」ライブラリ、1箇所に作成されるためです。ですから、このライブラリ内でいかに仕分けていくか、がポイントです。

分類方法

サイトページではヘッダー領域に「タイトルの上のテキスト」を設定できるようになっています。これをページの分類に利用できます。もちろん、「サイトのページ」ライブラリにカスタム列を追加することもできます。ただし、この方法は実際に試しに使ってみましたが、案外、設定が手間でページ作成後に分類を指定するのを忘れがちです。その点、この「タイトルの上のテキスト」はページ作成の一環としてそう忘れることなく指定できるように思います。

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このようにして作成したページ群を一覧表示するために、「サイトのページ」ライブラリのビューをうまく調整(カスタマイズ)して、ページの一覧を見やすく設定し、同時に「トピックスのヘッダー」列を表示するようにします。この列が先ほどの「タイトルの上のテキスト」です。この列を使えばフィルター条件にも使えるうえ、グループ化もできます。例えば次のように一覧表示します。既定の「すべてのページ」をもとに「カテゴリ別」という名前のビューを作成して調整しています。

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Webパーツ接続機能を使ってプレビューする

この「サイトのページ」のビューをもっと使い勝手良くするために、次のようなサイトページを作りました。

左側に「ドキュメント ライブラリ」Webパーツを配置し、「サイトのページ」ライブラリを指定します。右側に「埋め込み」Webパーツを配置。そして埋め込みWebパーツを左側に配置したドキュメント ライブラリ Webパーツに接続します。

埋め込みタグの側には次のような Iframeタグを書いています。幅や高さは適宜調整してみてください。

<iframe src='[$FileRef]' height=400 width=300 />

詳しい手順は次のビデオ(音声なし)を参照してください。

Teams にタブとして追加してみる

せっかくですから、このページをTeamsにタブとして追加してみましょう。Teams 内でももちろんきちんと動作することが分かります。