2019年3月

2019年3月24日 (日)

PowerApps でデータソースを SharePoint リストにしているとき、日付と時刻の列が空にできないことがあります。そんなときの工夫の方法は、アプリの詳細設定で実験的な機能の一つである「数式レベルのエラー処理」機能をオンにすることです。

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実験的な機能はあくまでも実験段階のものであるため、今後大幅な機能変更や機能が完全に消滅する可能性もあります。そのため残念ながら現在のところは運用環境での利用は難しいのですが、この機能をオンにすることで Blank関数を使って Null値を渡せるのです。

実際に SharePoint リストから生成した PowerAppsアプリの動作を見てみましょう。次のビデオで示している通り、日付と時刻列の値を空にできません。

キチンと空の値で更新するには、先ほどの「数式レベルのエラー処理」機能をオンにして、アプリを保存後、いったんアプリ編集を終了します。こうしないと機能が有効になりません。再びアプリを編集します。例えば、この例では日付と時刻列部分のカードコントロールの Updateプロパティの値を「DataCardValue6.SelectedDate」から「If(!IsBlank(DataCardValue6.SelectedDate), DataCardValue6.SelectedDate, Blank()) 」に変更します。これにより、次のビデオのように日付と時刻のフィールドが空として更新されたことが確認できるはずです。お試しあれ。

2019年3月10日 (日)

SharePoint Online のモダンなカスタム リストでは標準のリストフォームを PowerApps を使ってカスタマイズできます。ちなみに、リストフォームのカスタマイズではなく、PowerApps のアプリからデータソースとして SharePoint リストを利用する場合とは話が異なるので注意してください。あくまでも、リストフォームのカスタマイズです。

カスタム リストフォームの削除に関して、気になる挙動があるため情報共有しておきます。なお、管理者の方でないとあまりピンと来ないかもしれません。

SharePoint リストフォームの削除手順

リストフォームは次の手順で削除します。

当該リストやサイトを削除したらどうなる?

ところで、上記の手順を実施せずにリストやサイトを削除したらどうなるでしょうか? これが問題なのです。上記の手順を踏まえず、リストやサイトを削除すると当然 PowerApps アプリ自体は使えなくなるのですが、PowerAppsの管理センターから確認すると、一覧に残っているのです。一見、わからないのですが、よくよく作成先のURLを確認すると既に削除済みのリストやサイトに紐づいていたアプリであることがわかるという状態です。

下記の図がPowerApps管理センターで、赤枠の部分に "SharePoint Form" とあるのがリストフォームをカスタマイズした際に生成されたアプリです。

PowerAppsAdminCenter-CustomForm

リストやサイトを削除すれば、自動的に PowerApps アプリも削除されると思っていたのですが、ちょっとした落とし穴です。しかも、PoweAppsの管理センターからはリソースの確認はできますが削除はできません。管理者がアプリを削除するには PowerShellを使う必要がありますし、PowerShellを使った削除などの管理には PowerApps の Plan 2 が必要です。

ユーザーに対して特に影響はありませんが、管理者サイドからするとアプリ一覧に今後使うことのない "ゴミ" とも言える PowerAppsアプリ(厳密には SharePoint Form)がずっと残り続けるため、一覧を確認する際にはこれらの情報を省いておく必要がありそうです。なお PowerShellを使っても当該リストが削除されているかどうかはわかりません。SharePoint管理センターからもどのリストが PowerApps でカスタマイズされているかはわかりません。これも厄介な点です。

1票にご協力を

日本マイクロソフト株式会社のサポートにサポート依頼をして、本件は連絡済みですが、現時点ではリストやサイト削除時に一緒にアプリも完全削除してくれる動作ではないとのこと。サポートの方からも下記のURLに本社の開発チーム向けに改善リクエストを上げていただきました。本機能の実装に賛同いただける方は1票を投じていただければと思います。※どなたでも投票可能です。

Delete SharePoint customized form from PowerApps admin center.

We can use PowerApps to customize the SharePoint list form, but we can not delete customized forms in the PowerApps Admin Center. We need to delete them from SharePoint. Customized form will remain on PowerApps If we deleted the SharePoint list. It is causing trouble in management because there is n...

SharePoint リスト フォームは PowerApps でカスタマイズできるようになっています。

どんなものができるかということですが、過去に公開した記事や Twitter に投稿した内容を含め、いくつか例がたまってきたので並べてみます。一部は作り方を載せていますが、掲載していないものもありますが。

[PowerApps] 事例 - SharePointリストで管理する受講者履歴

弊社では定期的に Office 365 および SharePoint 関連の研修を行っていますが、受講する方が過去にどういったコースを受講していただいたかなどを確認するために、「受講履歴」を Shar...

 

2019年3月 9日 (土)

SharePoint のモダンサイトではカスタム テーマを作成できるようになっています。

作成したテーマはテナント全体で共有する設定であるため、テーマの登録は SharePoint Online の管理者である必要があります。

が、登録してしまえば、サイトの所有者やデザイン権限を持っいるユーザーはサイトごとに好きなテーマを適用できます。

詳しくは下記のURLを参照してください。

SharePoint サイトのテーマ

試しにいくつかカスタム テーマを作成して適用してみました。テーマは "和" 。和の色味でいくつかしっとりしたデザインにしてみました。少しでも参考になれば。

Theme-01

Theme02

Theme03

Theme04

Theme05

おまけで宣伝

サイトのデザイン、カスタマイズなどを扱っている研修コースは下記のリンク先を参照してください。

「オフィスアイ オリジナル研修」 SharePoint Online モダン ポータルサイトの設計・デザイン・展開 ワークショップ

ちなみに、弊社のオフィスアイ ラーニング ポータルでは上記で紹介した各デザインの JSONスキーマを公開しています(For Developerプランのみ)。

2019年3月 7日 (木)

モダンサイトでサイトページを作成するとき最近気に入っているレイアウトの使い方をご紹介します。

セクションのレイアウト

今のところ私が気に入ってよく使うのが、3分の1が左の列というレイアウト構成です。このレイアウトにして左側には章ごとの見出しのみ書いておきます。右側に本文というパターンですね。詳しくは下記のビデオで確認してみてください。音声はありません。

この構成のセクションを繰り返していき、メリハリが足りないときにはセクションの背景に色を指定します。この構成だと見やすく、しかも画面サイズを小さくしても、見出しが担保されます。使いやすい構成だと思うのでお勧めです。

画像などについて

ところで、画像Webパーツの取り扱いについて少し補足を。このWebパーツの扱いが最初慣れないのではないかと思います。このWebパーツは配置すると、その列の幅いっぱいに表示されます。クラシックサイトの利用経験がある方は特にサイズを指定したくなるところでしょうが、レスポンシブ Webデザイン対応を考えると下手にサイズ指定はしない方がよい。もちろん、将来的にはもしかしたら細かいサイズ指定などができるようになるかもしれませんが、今の SharePoint サイトはとにかくエンドユーザーでも手軽に使えるように変わってきています。従来のサイトのように、あまり細かい設定があると、結局ユーザーが覚えきれないというところもありました。そういう意味ではユーザーフレンドリーだとも言えます。

ということで、まずはレイアウトの仕方で工夫するのが得策です。