カテゴリ「Microsoft 365 Copilot」の20件の投稿 Feed

2026年6月27日 (土)

Microsoft Purviewでは、データ損失防止(DLP) の制御を Microsoft 365 Copilot と Copilot チャットに広げ、AIが生成した応答に影響を与える外部ソースのコンテンツがもたらす可能性のあるプロンプトインジェクションのリスクを低減させます。

今回ロールアウトされる新機能ではCopilot がプロンプト処理中に外部送信者からの電子メールをグラウンディングデータとして利用できないよう管理者が除外できるようになります。

この機能を有効化すると、Copilot は既存のライセンスおよびポリシー管理に従って、信頼できる Microsoft 365 内部のデータソースだけを用いて応答を続けるようになります。

📅ロールアウト

  • パブリックプレビュー:2026年6月初旬~下旬
  • GA: 2027年1月下旬から12月下旬

適用対象

Microsoft 365 Copilot (プレミアム)または Chopilot チャットを使っている組織

構成

Microsoft Purview 管理ポータルから、データ損失ポリシーを作成する際に場所として「Microsoft 365 Copilot および Copilot Chat」を選択します。既定ではすべてのユーザーとグループが対象となるため、必要に応じて適用範囲を変更します。

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ルールを作成する際に、条件としては「電子メールの受信元」選択すると「組織外のユーザーが項目として表示されます。操作で「処理の追加」を選択すると、"Copilot によるコンテンツの処理を制限する" が選択肢に表示されるためこれを選びます。「ナレッジソースにアクセスしています」を選択します。これでブロックされるようになります。

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これで組織の許可ドメイン外の送信者からメールを受信したことをポリシーが検知すると Copilot はそのメールをグラウンディング・要約・引用から除外するようになります。なお、このポリシーで評価するのは電子メールのメタデータだけです。送信者のドメインをテナントで許可しているドメインと比較します。メールの本文が調査されるわけではありません。

ちなみに許可されたドメインとは、Exchagne 管理センターの「メールフロー」>「承認済みドメイン」に表示されるドメインです。

参考

Microsoft Purview DLP for Microsoft 365 Copilot and Copilot Chat | Microsoft Learn

2026年6月17日 (水)

Microsoft の CEO のSatya Nadella氏が X(旧Twitter)に興味深い記事を投稿されているので、少し解釈の補足も加えながら翻訳したものを置いておきます。

[引用元] XユーザーのSatya Nadellaさん: 「A frontier without an ecosystem is not stable」 / X

エコシステムを伴わないフロンティアは持続しない

私は AIドリブンな経済の中で企業の将来について実に多くのことを考え続けてきました。

この変革はこれまでのあらゆるプラットフォームのシフトとは異なります。過去、我々はデジタルシステムを用いて人の能力や価値を高めてきました。しかし、人とデジタルシステムが互いに学習しあい、認知を循環的に高め続ける「真の認知ループ」が本当に実現したのは今回が初めてです。このことは非常に衝撃的なものです。私たちが組織内における"仕事"というものをどうとらえるのかという、その概念そのものが変わるからです。

この変化の中で、真に問われているのは、デジタルツールやシステムの使い方ではありません。重要なのは、AIモデルが人や組織の専門性を吸収しつづけコモディティ化する世界において、組織がどう学び、知識財産を築き、差別化し、生き残っていくかという点です。

あらゆる企業は、私が人的資本(human capital)とトークン資本(token capital)と呼んでいるその2つの資本を築いていく必要があります。人的資本はその人の持つ知識、判断力、関係性、創意工夫やパターン認識で構成されます。一方でトークン資本はその組織が構築し所有するAI能力(つまり、モデルが吸収した組織の専門性)そのものです。

重要なのは、人的資本はトークン資本のようにコモディティ化して価値が薄まることはないという点です。人的資本は積み上げるほどに、独自性と価値が高まり、より価値のあるものにしかなり得ません。私は、人のエージェンシー(agency: 主体的な判断や行動)こそがトークン資本を成長させるドライバー(原動力)だと信じています。人は、大きな目標を掲げ、領域をまたいで点と点をつなぎ、関係を築き、何が本質的なパターン(意味のある兆しや構造)なのかを見極めます。人による指示がなければ、計算は堂々巡りになってしまいます。

本当の価値は、最良のモデルを選ぶことではなく、モデル上に人的資本とトークン資本が複利的に積みあがる学習ループを構築することにあります。皆さんは、仕事から離れたり、仕事を辞めることができますが、学びをやめることはできません。企業の未来は、人とAIの双方で学びを循環させ、その学びを組織全体にわたって複利的に増大させていく能力にかかっています。

これからの企業に必要なのは、新しい「構造的なアプローチ」です。それは企業は自社の知的財産をしっかりと守りながら、人とAIとが主体的に学びあい、絶えず進化を続けるシステム(エージェンティックなシステム)を構築することです。企業は、汎用モデルを入れ替えてでも、自社の学習システムに組み込まれた"ベテラン社員のような"専門性を失わないようにするべきです。

これは、これからの時代において、企業がどれだけ自社の"制御力"と"主権(独立性)"を保てるかを試す重要な局面です。

組織は自身のもつ業務フロー、組織に特化した知識、長年の経験から培ってきた判断力をAIシステムに置き換え、使うたびに性能が上がっていくAIシステムへと転換していく必要があります。企業内部の評価では、モデルが自社のビジネスにとっての重要な成果に対して、モデルが本当に改善しているのかを捉えるべきです(単なる外部のベンチマークではなく)。企業内部の強化学習環境は、社内の実際の業務データ(トレース)を使って、モデルを強化していくべきです。組織内に蓄積されてきた知見(institutional memory)がナレッジベース化されることで検索できるようになり、結果的にトークンの消費も節約できるようになります。

この学習ループは、企業にとって新しい知的財産になります。私はこれを「丘に登り続ける機械」のようなものだと考えています。そして、多くの資産とは異なり、このループは複利的に積みあがっていきます。業務フローが改善されるたびに、よりよいトレーニング信号が生まれ、それが企業固有の暗黙知の蓄積を加速します。これを早期に構築した企業は、どれほど新しいモデルが登場しても、他が簡単にはまねできないような優位性を持つことになります。

私たちが最も望まないのは、あらゆる業界の企業が、目にするすべてのものを飲み込む少数のモデルに価値を明け渡してしまうような世界です。もし、価値がほんの一握りのモデルに集中するなら、政治経済はそれを容認しません。産業全体を空洞化させるようなAIの未来に、社会的な許容は存在しないのです。

グローバル化の初期に何が起きたのかを思い出してみてください。アウトソーシングによって、産業経済が丸ごと空洞化しました。GDPの数字は表面上はよく見えても、雇用の喪失は現実であり、その影響はいまも続いています。私たちは、その構造をAI時代に持ち込むべきではありません。少数のAIシステムが経済的リターンを独占し、その一方で産業全体の知識が足元からコモディティ化されてしまうような未来を再び招いてはならないのです。

私の見解では、私たちが優先すべきなのは、単なるフロンティアモデルではなく、フロンティアエコシステムを構築することです。そうすることで価値があらゆる企業、産業、国へと広く行き渡るようになります。そこでは、すべての組織が自らの学習ループを持ち、その組織に蓄積された知見(institutional knowledge)をコード化し、人的資本とトークン資本が複利的に積みあがっていく仕組みを自分たちで所有できるようになるのです。

これは私の信条です。プラットフォームは内部で取り込む以上の価値を、その上に生み出せるものであるべきで、そしてすべての企業が継続的にイノベーションを起こし、自分たち自身で価値を築いていけるような世界であるべきだという考え方です。

それが実現すれば、企業は自社のためにも、周辺を取り巻く経済のためにも価値を生み出せるようになります。従業員は自らの専門性がAIによって拡張され、誰もが同じように判断できるようになり、その判断が組織全体に広がることを目にするでしょう。そしてその利益は企業や周辺のコミュニティに蓄積されていきます。

これこそが、企業が自社とより広い経済に価値をもたらす方法です。そしてそれが、私たちがともに築くべき安定した均衡状態なのです。

以下は、上記の内容をもとにChatGPTにインフォグラフィックを作ってもらいました。ご参考まで。

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2026年6月 1日 (月)

2026年3月頃から Microsoft 365 Copilot に関して新しいラベルが登場しています。特に、アドオンライセンスとして提供されてきた Microsoft 365 Copilot ですが、2026年5月1日より Microsoft 365 E7 が登場することで、アドオンではなく標準ライセンスに含まれるようになります。つまりアドオンとは限らなくなりました。

そこで、従来のアドオンライセンスにあたるライセンスを保持している場合は、容易に区別できるように M365 Copilot (Premium) という表記が使われるようになってきています。一方で、Copilot Chat までしか利用できない Microsoft 365 ユーザーは、条件により M365 Copilot (Basic) または Copilot Chat (Basic) と表示されます。単に表示上の話だけでなく機能差もあります。

  • M365 Copilot (Premium)
  • M365 Copilot (Basic)
  • Copilot Chat (Basic)

違いを見極めるポイントは、Word/Excel/PowerPoint/OneNote 内で Copilot Chat が使えるかどうか(=アプリ内の Copilot Chat が利用可能か)です。

なお、この記事は2026年6月1日現在のものであり、今後、変更される可能性があります。必ず公式情報で確認するようにしてください。

M365 Copilot (Premium) とは

Microsoft 365 E3/E5/Business Standard/Business Premium などのライセンスを持っているユーザーが追加で購入できる有料のアドオンライセンス、もしくは Microsoft 365 E7 のライセンスがあればこの機能は含まれています。

Work IQ などの Microsoft 365 Copilot のフル機能が利用できます。

  • Microsoft Graph 上の組織データを横断的に参照(メール、予定表、Teams チャット、会議録画、SharePoint/OneDrive のファイル など)
  • Work IQ を利用可能
  • Researcher/Analyst エージェントを利用可能
  • 最新モデルへの優先アクセス、高速応答、ピーク時の安定性の保証
  • Word / Excel / PowerPoint / Outlook / Teams / OneNote では、AI が統合された体験

M365 Copilot (Basic) とは

M365 Copilot (Basic) は、Copilot Chat を利用できる状態を示す表示ラベルのひとつです。

主に、Word/Excel/PowerPoint/OneNote 内でも Copilot Chat が利用できる状態のときに、この表記になります(標準アクセス)。

Copilot Chat (Basic) とは

Copilot Chat (Basic) も、Copilot Chat を利用できる状態を示す表示ラベルです。主に、Word/Excel/PowerPoint/OneNote 内の Copilot Chat が利用できない状態のときに、この表記になります。

たとえば、Microsoft 365 Copilot ライセンスを追加できないMicrosoft 365 E5 Developer 環境(例:ライセンス数 25)では Copilot Chat (Basic) 表記になることがあります。また、2,000 シートを超える企業テナントで Microsoft 365 Copilot ライセンスを持っていないユーザーも、同様にこの表記になるケースがあります。

Basic 表示のときに使える範囲(表記が分かれる基準)

項目 Copilot Chat (Basic) M365 Copilot (Basic)
表示される条件 Word/Excel/PowerPoint/OneNote 内の Copilot Chat が利用できない Word/Excel/PowerPoint/OneNote 内の Copilot Chat が利用できる
条件の例 Microsoft 365 E5 Developer 環境/2,000 シート超の企業テナントで Copilot ライセンスなし 2,000 シート未満の商用テナントで Microsoft 365 Copilot のライセンスなし
Word/Excel/PowerPoint/OneNote 内の Copilot チャット 利用不可(または制限あり) 利用可(標準アクセス
※優先アクセスはできず、パフォーマンスの保証はありません
Copilot Chat アプリ 利用可 利用可
Outlook 内の Copilot Chat 利用可 利用可
組織データ(Work IQ など) 利用不可(Microsoft 365 Copilot ライセンスがないため) 利用不可(Microsoft 365 Copilot ライセンスがないため)
2026年5月23日 (土)

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エージェントビルダーで作成する宣言型エージェントのコードインタープリターは、現在一般提供(GA)されています。

エージェント ビルダー

エージェントビルダーで作成する宣言型エージェントのコードインタープリターは、現在一般提供(GA)されています。

コードインタープリターは既定ではオフです。必要に応じて有効化します。20260522_200605

できること

Pythonコードをサンドボックス環境で生成・実行し、以下の幅広いタスクに対応しています。

  • グラフ・チャートの作成
  • QRコード・ワードクラウドなどのデータ可視化
  • 合成データの生成
  • 複雑な数学の問題の解決
  • アップロードした画像の変更(白黒化、バナー追加など)
  • Word・Excel・PowerPoint・PDF などのダウンロード可能ファイルの生成

入力できるファイル形式

Word・Excel・PowerPoint・PDF・CSV/TSV・TXT/UTF8

注意事項

生成されたファイルはセッション中のみダウンロード可能であり、セッション終了後は保持されません。

ライセンス

エージェントビルダー自体はMicrosoft 365 ユーザーライセンスで利用可能ですが、チャット時点で参照できるファイルは直接アップロードするファイル、もしくは OneDrive 内のファイルに限られます。一方で、、Microsoft 365 Copilot ライセンスがあれば、SharePoint / OneDrive, Microsoft Teams, メールなどの Microsoft 365 内のコンテンツを利用できます。

Copilot Studio

Copilot Studioのコードインタープリターは現在プレビュー段階です(2026年5月時点)。コードインタープリターではモデルはGPT-4.1をサポートしてます(※エージェントビルダーでは使用しているモデルは明記されていません)。

既定では有効になっていないため必要な応じてエージェントごとに次のように [設定] → [生成 AI] → [ファイルの処理能力] → [コードインタープリター] トグルをオンにすることで有効化できます。

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できること

構造化データファイルを対象とした分析に特化しています。

  • 統計分析・集計
  • テーブルの結合・比較
  • 予測・フォーキャスト
  • グラフ・チャートの生成

対応ファイル形式

CSV・Excel(1ファイルあたり最大16MB、最大10ファイル)

入力方法

以下の2通りの方法でファイルを渡せます。

  • チャット経由:ユーザーが会話中にファイルをアップロードして使用する
  • SharePoint ナレッジソース経由:SharePoint のドキュメントライブラリをナレッジソースとして登録し、エージェントが参照する

なお、SharePoint 上の CSV・Excel ファイルをナレッジソースとして扱う機能は 2026年5月31日より利用可能になる予定です。正式リリース後は公式ドキュメントにてご確認ください。

注意事項

生成されたファイルはセッション中のみダウンロード可能です

ライセンス

Copilot Studio ライセンス(Copilot クレジット消費)が必要です。コードインタープリターはクレジット消費量の大きい「プレミアム」カテゴリ(高度な推論モデル使用)に分類されているためです。

ただし、Microsoft 365 Copilot ユーザーライセンスを持つユーザーが対象の場合は、Microsoft 365 Copilot ユーザーライセンスのフェアユース制限の範囲内で利用できます。

2つのコードインタープリターの比較

まとめです。

 
比較軸 エージェントビルダー Copilot Studio
提供状況 一般提供(GA) プレビュー
有効化方法 [構成]→[ドキュメント、グラフ、コードの作成] [設定]→[コードインタープリター]
主な用途 汎用(分析・生成・画像編集・数学など) 構造化データの分析に特化
入力ファイル形式 Word・Excel・PowerPoint・PDF・CSV/TSV・TXT/UTF8 CSV・Excel
入力の受け取り方 チャットでアップロード チャットでアップロード または SharePoint ナレッジソース
出力できるもの グラフ・Word・Excel・PowerPoint・PDF・QRコード・加工画像 グラフ・チャート(分析結果の可視化中心)
生成ファイルの永続性 セッション中のみ セッション中のみ
ライセンス M365 Copilot ユーザーライセンスに含まれる Copilot Studio ライセンス(M365 Copilot ユーザーはフェアユース範囲内で利用可)
参考 Microsoft 365 Copilot の宣言型エージェントのコード インタープリター機能 | Microsoft Learn Use code interpreter to analyze structured data (preview) - Microsoft Copilot Studio | Microsoft Learn
2026年5月 4日 (月)

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2025年9月に発表された SharePoint のナレッジエージェントですが、2026年3月3日付で新たに「AI in SharePoint」へと名称が変わり機能面でも大幅にアップデートされました。ちなみに、2026年4月30日時点ではこの機能はパブリックプレビューです。

これまではSharePoint 上の情報を AI を使って探したりメタデータを付与しながら整理するといったところに焦点が当たっていました。しかしAI in SharePoint では様々なタスクも実行できるようになっています。つまり、これまでのように既存コンテンツをAIで整理するだけでなく、新たにコンテンツを基盤から作成できます。

この記事では新たに追加された機能を2026年4月30日時点のパブリックプレビューをベースにまとめています。一部、イメージしやすいようにデモしているビデオを適宜追加し、公式に公開されている情報を日本語で少しまとめたりしてみました。ビデオは取り急ぎ撮影したものなので、ほとんど手間をかけていませんが、実際の操作感が伝われば十分かなと思っています。

利用条件

従来のSharePoint のナレッジエージェントの利用条件は、Microsoft 365 Copilot (Premium) ライセンスがユーザーに付与されていることと、テナントまたはサイト単位でのナレッジエージェントのオプトインを行うことでした。オプトインは組織の管理者がPowerShellを使って行います。当時の基盤モデルはGPTでした。

今回、新しくなった AI in SharePoint はすでにナレッジエージェントをオプトインしていれば、そのままの状態で新しい機能が使えるようになります。ただし、新機能は基盤モデルが Anthropic の Claude がベースとなるため、組織テナントで Anthropic をサブプロセッサーとして許可しておく必要があります。2026年3月末までのアップデートで何もしなければ既定で Anthropic はオンになるため、必要に応じて、Ai in SharePoint のオプトインをナレッジ エージェントと同様に PowerShellコマンドで有効にする必要があります。

なお、Anthropic をサブプロセッサーとして許可しない場合は、従来のナレッジエージェントと同様に GPT ベースで動作します。ただし、一部の機能は使えなくなります。

詳しい手順等については次のMicrosoft Learn の記事を参照してください。

SharePoint での AI の概要 (プレビュー) - SharePoint in Microsoft 365 | Microsoft Learn

AI in SharePoint で提供される機能

AI in SharePoint で提供される新しい機能は次の通りであり、ほとんどがAIとの対話で対応できます。つまり人間の代わりに操作を行ってくれます。

  • サイト作成
  • リスト/ライブラリ
    • リスト/ライブラリの作成・更新・削除
    • 列の追加・変更・削除
    • リストアイテムの作成・更新・削除
    • 削除したリストの復元
  • ビュー・書式設定
    • ビューのフィルター・並べ替え・グループ化のプレビューと適用
    • 列の書式設定
    • ビューの書式設定
  • 自動化・ルール
    • クイックステップの管理
    • 承認ワークフロー
    • 承認の有効・無効化
    • 承認リクエストの作成・確認・承認/却下
  • フォーム
    • リスト用のカスタムフォームの作成
  • ページ
    • ページの作成・編集・コピー
    • ニュース投稿の作成
  • 構造ドキュメントの生成
  • スキルによるAI拡張
  • その他
    • 組織図・人物情報の検索
    • バージョン履歴の確認

従来のナレッジエージェントから引き続き利用できる機能は次の通りです。

  • ページの要約
  • サイト・リスト・ライブラリ内のコンテンツに対する質問
  • ファイルの要約・比較・分析
  • 組織内のファイルやドキュメントの検索
  • 自動化・ルール
    • メール通知のルール作成・更新・削除
  • サイトの改善
    • アクティビティの少ないページの廃止
    • コンテンツギャップの検出 (検索キーワードの情報などをもとに、ユーザーが必要とするコンテンツが充足しているかを確認)
    • リンク切れの修正

ドキュメント ライブラリの作成および編集

ドキュメントライブラリを AI を使って作成および編集できるようになりました。列の追加や編集、ビューの追加、ルールの追加なども可能です。特に列に関しては日本語で列名を指定しても内部列名を適切な英語に変えてくれます。むろん、自分で決めた英語表記がよければそれを支持すればその通りに列を作成してくれます。ライブラリの場合は後述の「オートフィル列」を作成してくれるため、列の値はドキュメント内の情報を利用することができます。

操作ビデオを公開していますが、長めなのでお手すきのときにどうぞ。

リストの作成および編集

リストの作成もAIとのやり取りで行えます。またアイテムの追加や修正、削除なども対話を通じて操作できます。

オートフィル列の利用

オートフィル列はナレッジエージェントから引き続き利用できます。ちなみに、Microsoft 365 Copilot のライセンスがなくても、Microsoft 従量課金を設定しておけばオートフィルの機能は利用できます。これは SharePoint Premium (旧 Microsoft Syntex)時代からある機能であるためです。Microsoft 365 Copilot ユーザーは従量課金の設定をしなくても使えるということですね。ただ、パブリックプレビューの段階ではあるため、詳細な価格体系などは未定です。

ページやニュース投稿の記事の編集

ページやニュース投稿を対話しながらAIが記事を書きます。下書きの作成をしてもらい、その内容を適宜指示しながら校正していきます。たとえば、次のようなやり取りが可能です。

  • 書きたい内容の概要などをざっと書いて下書きを作成してもらう
  • 文章の置き換えを指示する
  • 箇条書きできなく、文章として読みやすく改善してもらう
  • 表にまとめる/表の行列の入れ替え/表の分割などをしてもらう
  • 文章の整合性のチェックしてもらう

ただし、ページ編集時にはAIはWork IQ を使って社内にある情報は参照するものの、インターネット経由などで情報を広範囲からは取得できません。そのため必要があればあらかじめ Researcher などで下調べして資料をWordやPDFなどにまとめておき、OneDrive などに格納しておくことをお勧めします。なお対話画面では OneDriveや SharePoint に格納されているファイルを参照させて、その内容をもとに記事を書くよう指示できます。

他にも注意事項がいくつかあり、ひとの手で調整する必要がある部分もあります。例えば次のことはできません

  • ローカルファイルのアップロードはできない
  • 画像の生成はできない
  • 特定の画像を挿入することはできない

ちなみに、現時点で参照できるファイルの種類は次の通りです。

  • Word
  • Excel
  • PowerPoint
  • PDF

操作している様子をビデオでご紹介しています。ご参考まで。

サイト作成

自然言語を使って「どんなことがしたいのか」を対話していくことでサイトを作成できるようになりました。内容に応じてページ、リスト、ライブラリなどの構造も提案してくれます。生成プランを確認したうえで承認するとサイトが作成されます。

なお、サイト作成は最大30分かかります。進行中はブラウザーは閉じないようにします。

新しい SharePoint のUXでは、ビルドメニューにプロンプトが用意されており、サイトの目的を記載します。

AI in SharePoint を使ったサイト作成の様子は次の通りです。

構造ドキュメントの生成

定型文書となっているWord ファイルを読み込ませてライブラリのフォームを作成できます。ユーザーはフォームに必要情報を入力して送信するとその内容が流し込まれたWordファイルまたはPDFファイルがライブラリ内に作成されます。

フォーム内の各フィールドはWord内のフィールドと連携しますが、SharePointリストとも連携できます。この辺は SharePoint Syntex 時代のコンテンツアセンブリと同じようなコンセプトですね。

なお、2026年4月時点では、元となるWordファイルは英語でないとうまく認識してくれないことが多く、フォーム作成後にWordテンプレートを修正したくてもエラーになってしまいます。日本語での実用的な利用は少し先になりそうです。

どんな使い方ができるかはエラーの起きない範囲でデモを作成しているので参照してください。

SharePoint のAIに教える

SharePoint の AI 機能はパブリック プレビューに数千の組織が参加しているそうですが、このプレビュー期間を通じてMicrosoftに寄せられたフィードバックで特に多かったのは、AI が組織の「仕事の進め方」をより深く理解できるようにすることでした。

つまりサイトごとの規範や手順、プロセス、そして好まれるコンテンツの形式や表現にもっと寄り添ってほしい、ということです。

2026年4月下旬に開催されたMicrosoft 365 Community Conference では、この要望に応える新しい取り組みとして、SharePoint の AI に「何を知っておくべきか」「どう振る舞うべきか」「何を作るべきか」を教えられるようになることをMicrosoftは発表しました。

  • What to Know(覚えさせる)
    サイト固有のルール・好み・禁止事項を AI に記憶させ、同じサイトの全ユーザーに共有されるコンテキストとして使える。
  • How to Act(スキル)
    チームの業務プロセスを “再利用可能なスキル” として保存し、誰でも同じ手順で同じ成果物を作れるようにする。
  • What to Produce(生成物)
    Word / PowerPoint / Excel / レポート / ダッシュボードなど、実際の成果物を SharePoint 内で直接生成できる。

What to Know(覚えさせる)

What to Know は、サイト内で守るべきルールや好みを AI に「共有ルール」として覚えさせるための仕組みです。たとえばチャットで「Remember that our team color is purple」のように伝えると、その内容がサイトレベルで保存され、同じサイトで他のメンバーが AI を使うときにも自動的に適用されます。色の優先度、禁止表現、文体ルールなどをあらかじめ記憶させておくことで、誰が依頼してもサイトの方針に沿った回答や生成結果を得やすくなります。なお、この記憶は Agent Assets ライブラリにある Markdown ファイルとして保存されます。

How to Act(スキル)

How to Act(スキル)は、チームの業務プロセスを AI に保存して、何度でも同じやり方で再現させるための仕組みです。スキルはサイトに紐づく Markdown ファイルとして保存され、同じサイトのメンバーなら誰でも呼び出せるため、チームの作業手順や成果物の作り方を「標準化」しやすくなります。

これは単なるプロンプトの保存ではなく、SharePoint サイトに紐づく “AI の業務知識” を積み上げていく考え方です。つまりスキルは「複数ステップの業務プロセス」を AI に覚えさせ、同じ品質で繰り返し実行できるようにすることで、チーム全員が同じ手順で同じレベルの成果物を作れる状態を目指します。

スキルはチャットから作成でき、コードは不要です。プロンプトで「このサイトで使う専門的な機能」を定義すると、AI がスキル用の Markdown を自動生成してそのサイトの Agent Assets ライブラリに保存します。

  • 四半期レポート生成(財務チーム):サイトに保存されたデータを読み取り、四半期レポートの構造に沿って Word / PowerPoint / Excel などの成果物を一定の形式で生成する。
  • 過去の提案書から新しい提案書を作る(営業チーム):過去の提案書を参照し、章立てを固定したうえで製品情報や価格表を差し込み、新人でも「チーム標準の提案書」を作れるようにする。

  • プロジェクトトラッカーの標準化(PM チーム):必要な列や列の型、選択肢の値、必須項目をスキルとして定義し、「プロジェクトトラッカー作って」で毎回同じリストを生成できるようにする。
  • 情報アーキテクチャに基づくファイル整理(コンテンツ管理):メタデータ付与、ファイル名の標準化、適切なフォルダへの移動までをスキル化し、「情報アーキテクチャを AI に実装する」という使い方につなげる。

What to Produce(生成物)

What to Produce(生成物)は、SharePoint から直接、Word / Excel / PowerPoint をはじめ、レポートや可視化、インタラクティブな要約といった「実際の成果物」を生成できるようにする考え方です。さらに、生成した成果物の“作り方”自体をスキルとして保存しておけば、毎回同じ構造・同じ品質の成果物を繰り返し再現できます。

  • 「週次レポートを作って」→ 生成 → スキル化 → 毎週同じ形式で出力
  • 「過去の提案書を元に新しい提案書を作って」→ 参照元と構造を固定して、チーム標準の提案書を効率よく生成

SharePoint の AI をスキルで拡張するための具体的な手法に関しては次の資料を参照してください。