2020年9月 6日 (日)

PowerPoint スライドの再利用 (SharePoint & Microsoft Search)

新たにプレゼン資料などを PowerPoint で作成するときに、過去のスライドを一部流用したいことというのは結構あると思います。

最新の PowerPoint のデスクトップ版を使えば、スライドを簡単に探せるので便利で、私のテキスト開発の業務では手放せません。具体的には次のような操作で手軽にファイルを検索しスライドを挿入できます。

ここで一役買っているのが、Microsoft Search 。Microsoft Search は AI などのインテリジェント機能を使い、Microsoft 365 全体の情報を素早く検索するための仕組みです。ユーザーは意識しなくても、検索時にはあちこちでこの仕組みが使われているため、いつの間にかその恩恵にあずかっていることになります。

Microsoft 365 内のSharePoint および OneDrive に格納しているファイルを PowerPoint アプリケーション内から素早く検索し、プレビューし、必要があればそのままスライドを追加できるようになっています。

実はこうした試みは Office SharePoint Server 2007から考えられており、当時は「スライド ライブラリ」というのもがあり、デスクトップ版の PowerPointからこのライブラリを参照できるようになっていました。現在と同じようにスライドをプレビューで閲覧できてもいたのですが、当時は技術的な課題もあり、表示の遅さなど含めて、そこまで大きく普及するところまではいかなかったように思います。まぁ、今は COVID-19の影響で Microsoft Teamsの導入も一気に進み、SharePoint が多くの方に身近になっているので、当時とは SharePoint の普及状況も段違いに違っていたので、スライドの再利用といっても、そこにたどり着くまでのハードルも多く存在していました。

またPowerPoint 自体にもスライドの再利用機能は用意されてきており、「PowerPoint スライド 再利用」といったキーワードでネットで検索すれば、様々な Tips が見つかります。公式情報は下記の通り。

別のプレゼンテーションのスライドを再利用する (インポート)

ですが、Microsoft 365 Apps の PowerPoint (for Microsoft 365)は従来に比べて検索性がよいというのが大きなメリットです。

Word, Excel, PowerPoint に Microsoft Search が統合されてきています。この利点は、現在作業しているところからほとんど移動せずに必要な情報を探せることです。ファイルの格納場所を意識せずにキーワードで検索できて、別のファイルを別途開かなくてもその場でさっと閲覧できる。ほかのファイルを探すのに、画面を切り替えたりといろいろな操作をするとそれだけでも「思考」が途切れがちです。せっかくのアイディアも、余分な作業に時間がとられることではかどらないことも。

そういう意味では、こうした機能が進化することは喜ばしいことだと思います。

情報は再利用しよう!

SharePoint でのファイル管理についてのご相談を受けることが多いのですが、どうも一つ観点として抜けがちなのが「ファイルを再利用する」ということ。ただ格納して終わりとなるものもあるでしょうが、ファイルにはノウハウ、ナレッジが詰まっています。これをできる限り、関係者の目に触れるようにし、折を見て再利用できることが大切です。

ファイルサーバーが主力の時代は、ファイルを組織単位でフォルダーにしまい込むことで、アクセス権限を設定して流出しないことに注力してきたところがあると思いますが、フォルダー構造だけでの管理では探しにくさが付いて回ってました。そうした難点を SharePoint は少しでも打破しようと色々と機能が考えられ続けています。

組織の一人一人が生産する情報は会社の宝の一つ。

それを効率よく共有して、それぞれのナレッジを豊かにしていけるようなファイル管理の視点が大切だと思います。従来からあるファイル管理の仕組みは抜本的に見直す時期に来ていますし、検索の仕組みも技術の進歩により以前にも増して使いやすくなってきています。こうした新しい技術を学び、うまく取り入れた管理も考えてみてはいかがでしょうか?

なお、弊社では Microsoft 365 の検索の仕組みをきちんと理解するためのコースをご用意しています。こうした研修なども是非ご活用ください。

 

AdobeStock_194043476 Microsoft 365 上で提供されている検索のしくみを体系的に学び 適材適所で素早く必要な情報を得られるようになります。

 

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