現在、Microsoft リストは新しい UX がロールアウトされています。これがロールアウトされるとSharePoint サイト側でリストを新規に作成すると、Microsoft Lists アプリにリダイレクトされるようになります。ちなみに、既存のリストでも Microsoft Lists アプリで開くようになります。
※2023年7月20日現在の情報です。
[ロールアウト情報]
- ターゲットリリーステナント: 2023年7月下旬~8月上旬
※Twitterでもつぶやきましたが、うちのテナントは7月上旬にはきてはいました。ですが、正式にはちょうど今頃ということですね。 - 標準リリーステナント: 8月上旬~10月上旬
同じテナントでもユーザーによってロールアウト状況はまちまちになるかもとのこと。
利点
この新しいUXでは次のような利点が享受できます。
- アイテムの追加や編集画面が画面中央にポップアップされ、画面を広く使える
- 操作の結果が画面下部にポップアップするので見やすい
- 複数ユーザーで同時編集したときに編集箇所がリアルタイムでわかる
- 列のタイトルに列の種類を示すアイコンが表示される
- 新しい評価列が追加できる
- グループ化とグループ化の解除が容易 (どの列でグループ化しているのかが簡単にわかる)
- 横スクロール時に左端の列が固定される
- ビューの削除メニューがわかりやすくなった
- アイテムを追加するときに「新規」ではなく「新しいアイテムを追加」メニューになっている
新しくなった基本的な使い方をビデオにざっとまとめてみました。
✨重要!
さらにリスト内の5000アイテムを越えている場合、従来は並び替えがうまく機能しなかったのですが、これがきちんと動きます!!
ルールのトリガー条件 ※2023年7月24日追記
ルールのトリガー条件も新しくなります。従来は次の4つでした。
- 列自体が変更されたとき
- 列の値が変更されたとき
- 新しいアイテムが作成されたとき
- アイテムが削除されたとき
このうち「列自体が変更されたとき」と「列の値が変更されたとき」とが統合されて「列のデータが変更した」となり、全部で3つになります。
- 列のデータが変更した
- 新しいアイテムが作成されたとき
- アイテムが削除されたとき
注意点
次のものは新しいUXは未対応です。
- SharePoint Framework extensions をインストールしているリスト
- PowerApps で SharePoint フォームをカスタマイズしているリスト
- 承認フローがあるリスト
- プレイリスト
ただし、上記以外のリストでもいくつかの機能の消失や不具合も見られます。気が付いている範囲でリストアップしておきましょう。
- ビュー上の画像列をクリックしても拡大されなくなった
- 詳細ウィンドウがないので複数アイテムを選択して列の一括編集ができない
- ビューの書式が崩れる
- 既定でギャラリー表示オプションがない
- ギャラリー表示のビューを作っても、カードデザイナーがない
これらはゆくゆくは解消されていくのかなとは思っています。
ですが、現状では場合によっては従来のUXに変更したいこともあります。では従来のUXに変えるにはどうするのか? これは簡単で画面右上の [アクセスの管理]横にある矢印アイコンをクリックすることです。マウスホバーすると「サイトで開く」と表示されます。
サイト単位での機能のオフ
また、テナントのグローバル管理者や SharePoint 管理者はPowerShellを使えば、サイト単位で新しいUX の機能を使わないように制御できます。
Set-SPOSite -Identity <サイトのURL> -ListsShowHeaderAndNavigation $true
SharePoint 管理シェルは最新版の 16.0.23814.12000 を使って設定してみたところ、左側が抑制済み、右側は既定のままとなりました。
[追記 (Sept 21, 2023)]
PowerShellを使わずとも、リストの設定ページからも設定できるようになりました
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