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2025年1月30日 (木)

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※2025年9月25日に一部修正・追記しました。

これまでユーザーアカウントは削除せず、OneDrive を含むライセンスをはく奪しているような場合は OneDrive のストレージは作成されていれば、そのまま無課金で温存されていました。むろん、ユーザーアカウント自体を削除すると OneDrive のストレージは30日(既定)でごみ箱に移動され、最終的には93日経過すると削除されます。

しかし、削除されることなく放置されたままの OneDriveはセキュリティやコンプイアンスのリスクをもたらしたり、ファイルの混乱や重複を生じるといった問題を抱えていました。

2025年1月27日以降は、こうした OneDrive のアカウントに対してのポリシーが変更され厳密な管理が必要になります。きちんと管理しない場合はいずれ自動的に削除されるかもしくはアーカイブされることになります。アーカイブされる場合、アーカイブ中はストレージ料金が追加で発生しますし、再アクティブ化する場合も料金が発生します。

なお、このアップデートはこれから数か月間にわたり段階的にロールアウトされることになっています。

2025年2月17日⇒2025年7月28日(延期された)より前からライセンスが付与されていないアカウントのタイムライン

📅2025年4月25日⇒2025年9月26日に延期

この日までに、すべてのライセンスのないアカウントが読み取り専用モードへと移行します。管理者は、この日以降に確認することが推奨されます (※これより前だと状態が不完全な可能性がある)。

📅2025年5月15日⇒2025年10月29日に延期

この日までに全てのライセンスのないアカウントはアーカイブモードへと移行されます。管理者は、この日以降に確認することが推奨されます (※これより前だと状態が不完全な可能性がある)。

2025年2月17日⇒2025年7月28日(延期) 以降にライセンスが付与されなくなったアカウントのタイムライン

アカウントは60日後読み取り専用モードとなり、93日後には基本的にごみ箱に移動します。

基本的にといっているのは、訴訟ホールドの対象になっている場合やアイテム保持ポリシーが適用されているOneDrive に関してはアーカイブされるためです。削除釣れるのはアイテム保持ポリシーが適用されていない OneDriveです。アイテム保持ポリシーは Microsoft Purview から管理者が設定する必要があります。

読み取り専用モードとは?

読み取りモードになるとファイルは引き続き表示およびダウンロードできますが、新しいファイルをアップロードしたり既存のファイルに変更を加えたりすることはできません。

読み取り専用モードに移行したOneDriveにアクセスするには、OneDrive のライセンスを付与しなおすか、PowerShellコマンドを使ってサイトのロックを解除する必要があります。

アーカイブ

アーカイブされるとファイルの表示、ダウンロード、編集はできなくなります。アカウントは実質凍結され、OneDrive データにアクセスできなくなります。 

アーカイブされたのOneDrive アクセスしようとすると次のようにエラーメッセージが表示されます。

Archive

ここまでを一度まとめましょう。

まず、ライセンスのない OneDrive のアカウントを特定した場合にとる措置は基本は次の2つです。これらの措置をほったらかしにしてしまうといつの間にかアーカイブされたり削除されたりします。

  • ライセンスをきちんと付与して管理する

  • 削除する

ライセンスを付与する

ライセンスを付与する場合は、OneDriveがアーカイブされる前にそのOneDrive の持ち主のアカウントに対してMicrosoft 365 サブスクリプションを割り当てます。

アーカイブされている場合で、所有者として関連づけられているユーザーがある場合は、そのアカウントにライセンスをきちんと付与することで24~48時間以内に再アクティブ化されます。この場合は再アクティブ化に料金は発生しません。この場合は再アクティブ化に必要な課金を有効化する必要はありません。所有者のアカウントがすでに削除ずみであるなどで存在しない場合は、アーカイブされたOneDriveを再アクティブ化して必要なコンテンツは SharePoint サイトや他のアクティブなライセンスを持つ OneDriveへと移動させます。

OneDrive アカウントを削除する

アーカイブ前は、ライセンスのない OneDrive を削除するには組織からユーザーを削除し、さらにデータを削除することになります。ユーザーの完全削除は次のいずれかで行えます。

  • Microsoft 365 管理センター

  • PowerShell

  • Microsoft Graph API

ライセンスのないアカウントを削除すると OneDrive アカウントとファイルの両方がごみ箱に移動され、93日後に完全に削除されます。

アーカイブ後の場合は、再アクティブ化せずにアーカイブされた状態のままアカウントを削除できます。

状況 OneDriveの保持期間 備考
Microsoft 365ユーザーアカウントを削除 既定で30日 SharePoint管理センターで変更可能。保持ポリシーがあれば延長される。
ユーザーは有効だがOneDriveライセンスを削除 93日後にアーカイブまたは削除 保持ポリシーや訴訟ホールドがなければ最終的にはごみ箱へ。

2025年2月17日⇒2025年7月28日(延期)より前にライセンスが削除されている OneDrive に関しては勝手に削除されることはなく、放置しているとアーカイブされ、その間課金されることになります。復元する際にも課金されます。ちなみに、アーカイブされている OneDrive の復元には Microsoft 365 アーカイブの事前設定が必要です。お金がかかるならそのまま削除しようか? ということにもなるかもしれませんが、その場合はアーカイブ状態のまま削除もできます。

また2025年2月17日以降は、保持ポリシーや訴訟ホールドの対象でない場合は93日以上放置していれば削除されるということです。

条件 アクション
保持ポリシーや訴訟ホールドの対象 ライセンスの削除から 93 日後に自動的にアーカイブされます。アーカイブの復元をするためには Microsoft 365 アーカイブの設定が必要になります。
保持ポリシーや訴訟ホールドの対象外 ライセンスの削除から 93 日後にごみ箱に移動され、その後完全に削除されます。

アーカイブされたアカウントからの料金

ライセンスのない OneDrive がアーカイブされた放置していると(※アーカイブされたアカウントが保持ポリシーや訴訟ホールドの対象である前提)、削除されることのないまま毎月のストレージに対する料金がかかります。また再アクティブ化の際にも料金が発生します。

アーカイブされたアカウントに対するストレージ料金は $0.05/GB/月です。また、再アクティブ化する場合は $0.60/GBが適用されます。

なお再アクティブ化は一時的なもので、再アクティブ化後の30日以内にライセンスを付与しなおすか、削除するのかを決める必要があります。削除するのであれば、OneDrive にアクセスできるようになっているので急ぎ重要なファイルなどを SharePoint サイト等に移動させます。再アクティブ化しても30日経過すれば再び自動的にアーカイブされてしまいます。

ゴミ箱からの復元

アーカイブされず93日後にごみ箱に移動された OneDrive アカウントは復元することも可能です。復元すると自動的にアーカイブ状態になります。その後、再アクティブ化を行うという流れです。アーカイブされることになるため料金が発生するわけです。

なお、ごみ箱に移動されたOneDrive アカウントは93日間保持された後に完全削除されます。

ライセンスのない OneDrive を特定する

ライセンスのない OneDrive を特定するには SharePoint 管理センターから「レポート」>「OneDrive アカウント」の順にアクセスします。この画面で保持ポリシーが適用されている OneDrive アカウントやライセンスのないアカウントなどを特定できるようになっています。

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画面下部の「詳細を表示」をクリックすると対象となるユーザーアカウントが表示され、ここから削除ができるようになっています。

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列の説明

ここでは一覧に含まれる列のうち、わかりにくい列について補足説明します。

「ライセンスなし」

この列はライセンスがなくなった日時です。

「次の理由によりライセンスされていません」列

一覧の列のうち「次の理由によりライセンスされていません」列には、ライセンスがない理由が書かれています。次の4つの値があります。

  • 所有者なし

    • OneDrive アカウントに割り当てられている所有者がおらず、このアカウントに関連付けできるライセンスがない状態

    • Entra ID に所有者に該当するユーザーアカウントが存在しない(完全削除されている)状況であると考えられる

  • 所有者が Entra ID から削除されました

    • 割り当てられていた所有者が削除されたため関連付けられたライセンスがない状態

    • Entra ID 上には所有者に該当するユーザーアカウントが削除状態にあるが、Soft-deleted user となっていて削除されても30日間は復元可能であり、内部的にはまだ存在はしていることになる

  • 管理者によってライセンスが削除されました

    • Entra ID にアカウントは存在するが、そのアカウントからライセンスをはく奪した状態。例えば、別のユーザーにライセンスを付け替えた場合なども含まれる

  • 重複するアカウント

    • 複数の OneDrive アカウントに所有者が関連付けられている状態。

「以下により削除が禁止」

一覧の列のうち「以下により削除が禁止」列には、ライセンスがない理由が書かれています。次の4つの値があります。

  • アイテム保持期間(Retention period)

    • グローバルな OneDrive の保持期間にあるため削除できない。一般的にはEntra ID アカウント削除後に30日間保持されるがその期間にあるということ。この場合は「削除のスケジュール」列に削除予定日時が追加される

  • 保持ポリシー (Retention policy)

    • Purview の保持ポリシーや訴訟ホールドがアカウントの削除を阻害している状態

  • Entra ID でアクティブな所有者 (Owner active in Entra ID)

    • OneDrive アカウントの所有者が Entra ID でまだアクティブな状態にあるため削除できない状態

  • ごみ箱から復元された (Restored from recycle bin)

    • IT管理者によってサイトのごみ箱から復元されたアカウントであり、自動的には削除されることはない状態

  • アクティブなロック (Active lock on account)

    • IT管理者がアクティブな読み取り専用またはアクセスできないロックを適用している状態であり、自動的には削除されない。

    • SharePoint 管理センターのレポートからも削除できない

    • IT管理者はPowerShellを使ってこのアカウントからロック状態を削除するかもしくはこのアカウントを直接削除する必要がある

  • 以前のロックまたは他の状態変更(Previous lock or other state chagned)

    • このアカウントは以前ロックされていたか他の管理者による操作によって状態が変更されており、その結果、自動的にアカウントが削除されないようになっている。 

再アクティブ化の準備

レポート画面右上の「請求を有効にする」をクリックすると、SharePoint Premium の従量課金サービスの管理画面に遷移します。

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この「ストレージ」>「アーカイブ」をクリックすると SharePoint サイトのアーカイブ設定と「ライセンスのない OneDrive アカウントの管理」設定画面が表示されます。OneDrive の側をオンにすることでOneDriveのアーカイブと復元ができるようになります。

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参考情報

2024年12月10日 (火)

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2024年11月28日~11月30日まで3日間の日程で開催した Japan Microsoft 365 コミュニティ カンファレンス 2024 が無事に終了いたしました! 

Japan Microsoft 365 コミュニティ カンファレンス 2024 - connpass

オンライン開催

11月28日~29日の2日間は、Microsoft Teams を用いたオンライン開催で800名を超える方の登録者数となりました。実際、イベント中もリアルタイムで300~400名近い方がコンスタントにご参加くださっていたようです。皆さん業務時間のお忙しい中でもを縫って部分的にご参加いただいたり、あるいは有給休暇をとってご参加くださった方もいらっしゃったようです。

ご参加いただいた皆様、ありがとうございました!

現地開催

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11月30日 (土曜) は、日本マイクロソフト社の会場をお借りして午後から有志によるパネルディスカッションを行いました。

↓会場入り口の受付の様子。各コミュニティのステッカーなども配布されていました。

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司会進行はりなたむさん(りなたむ(Ryota)@ITの町医者👨‍⚕️(@Rinatamu_ITDR)さん / X) が担当してくださいました。第一部と第二部の2部構成で実施し、前半第一部は Microsoft 365 の管理者向けの内容、第二部は利活用に関する内容で実施。

現地開催は録画は一切しないため、ざっくばらんに話もできます。

メインのパネラーは次の通りです。

  • 第一部: 国井傑、Hebikuzure、ふらり、Seafay (敬称略、順不同)

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  • 第二部: きぬあさ、なかい、コルネ、みかん、やまさん、たな、よう、松本典子、ぺぺ(敬称略、順不同)

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それぞれ事前に Microsoft Forms を使って参加予定者の方に事前の質問を募集していましたが、イベント開始までに集まったのは10個もないほど。ですが、りなたむさんが Slido を使用して現地でも質問を受け付けるように準備してくださっていて、その場で参加者から質問がどんどん追加されていき時間いっぱいでさばききれないくらいの多くの質問が寄せられました。同じトピックスでも異なるパネラーからの異なる観点からの意見を聞くことができたり、時には参加者の方が飛び入りで解説や考察をしてくださったりと大盛り上がりでしたね。特に参加者として会場に来ていた Yugo SHIMIZU (清水 優吾)(@yugoes1021)さん / X さん、キレッキレのアドバイス、すごくよかったです☺

ちなみに、第一部と第二部の間はおやつタイムで、OnTime の (Toshi Okamoto(@okamomoba)さん / X ) さんからの美味しい栗どら焼きの大量に差し入れをいただきました! 噂には聞いていたのですが、いやーおいしかったです🥰

462556543_591829406582150_482194406 [現地参加者との記念撮影]
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[現地開催の運営スタッフ一同]

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オンライン開催のフォローアップ情報

ここからはオンライン開催についての情報です。

📝セッションの資料

一部のセッションを覗いて各セッションのスピーカーの方が各自、使用したスライドを共有してくれています。下記のリンク先から閲覧できるようになっていますのでご利用ください。

Japan Microsoft 365 コミュニティ カンファレンス 2024 - オンライン開催 - 資料一覧 - connpass

🎥録画

録画をYouTubeに公開しました(※一部セッションを除く)。

https://youtube.com/@japanmodernworkconference

💬皆様からのセッション アンケート

セッションアンケートでは多くの方からコメントを寄せていただきました。ご協力をありがとうこざいました!

せっかくなので結果を Power BI でまとめて共有します(アンケートはすべて匿名で集めています)。このPower BI レポート化は りなたむさんがもともと作成してくださっていたものを公開用に一部を私の方でデザインなどアレンジを加えたています。一から作るアイディアが一番大変なところで、りなたむさんにはとても感謝しております。ありがとう、りなたむさん。

各セッションを視聴された方の意見からそれぞれのセッションの魅力も伝わってくると思います。録画を公開ししまたが、20以上のセッション数で、どのセッションを見ようかなと迷うこともあると思いますがアンケートの結果を踏まえて特定のセッションから見始めるのもおすすめです!
※一部、運営側の判断で非表示にしているコメントもありますがご了承ください。

Japan M365CC2024 のセッションアンケート結果

謝辞

今回、Microsoft 365 の大規模なコミュニティイベントをやりたいね、とX (旧 Twitter) でなにげなく投稿したところから始まり、多くの方に支えていただくことで実現できました。最初に、やろう! とすぐに乗ってくれ、あれこれ実施方法など相談させていただいた村地さん(hebikuzure rené(@hebikuzure)さん / X)や目代さん、中村太一さん、やまさん、また日本マイクロソフト社の会場の手配だけでなく現地開催を支えてくださった吉川さん(Naokuni Yoshikawa(@nayoshik)さん / X)、森口さん(Rie Moriguchi(@Rie_Moriguchi)さん / X)、服部さん((26) Yuki Hattori | LinkedIn)、ありがとうございました。

今回のイベントのロゴとバナーは表田さん(あきら(@akira_365)さん / X)、松本さん(のりじ🐰Noriko Matsumoto(@nori790822)さん / X) とで作成してくださいました! お陰様で、とても素敵なものになりました。

スピーカーや運営側スタッフとしてサポートしてくださった皆さんは次の通りです(順不同)。

以前ワールドワイドのコミュニティイベントである Microsoft 365 Virtual Marathon で一緒に運営やスピーカーを担当してくださったやまさん、中村太一さん、きぬあささん、表田さん、もくだいさん、karamem0さん、国井さん、りなたむさんは今回もメンバーとしてご協力いただきました。お陰様で、安心して運営を行うことができました。日本独自でもやりたいね、といっていたことがようやくかないました。

また前回のイベントではスピーカーとしてご協力いただいたり、今回、初めて一緒に運営も含めてサポートいただいた皆様、お陰様でセッションの内容も非常に多様で魅力的なコンテンツをご提供いただきありがとうございました! 

オンラインのスピーカーの皆さんは録画の公開にあたり、運営側として各自で編集を受け持っていただきました。お忙しい中、休日や深夜の対応を本当にありがとうございました。また各ビデオのチェックなどを取りまとめてくださったたなさん、ふらりさん、よーさんのお三方のご協力があって、早い段階での録画の公開にこぎつけることができました! 有難うございました!

※あと家のことをフォローしてくれたうちの家族にも感謝です。

多くの方に支えられ、また多くの方に「楽しかったです! またやりましょう」といっていただいたのが本当にうれしかったです。至らないところも多くあったと思いますが、

皆さま、改めてありがとうこざいました! 重ねて御礼申し上げます。

また折を見て実施するかも? その際にはよろしくお願いいたします。

2024年11月 2日 (土)

現在、Microsoft 365 内の OneDrive (Business) には EnableHoldTheFile グループポリシーがありますが、2025年4月上旬~下旬にかけてこのポリシーが削除されます。このロールアウトは自動的に行われるためロールアウト前に管理者が対応べき操作はありませんが、どのように変更されるのかを管理者は把握し、ユーザーにアナウンスするなどの対応が必要になります。

このポリシーは Office ファイルの同期中の競合を処理するためのものです。 EnableHoldTheFileポリシーを明示的に有効化している場合は同期の競合が発生した場合にマージするか両方のコピーを保持するのかを指定できていました。

[参考] IT 管理者 - OneDrive ポリシーを使用して同期設定を制御する - SharePoint in Microsoft 365 | Microsoft Learn

このMicrosoft によるポリシーの削除前にからすでにEnableHoldTheFile ポリシーを無効化していて、ポリシー削除がロールアウトされる前だとOneDriveは競合を見つけるとそのコピーを自動作成します。そのため、ユーザーが競合をマージすることを選択する代わりに、自動的に非常に多く作成されるコピーを管理しなくてはならなくなる可能性があります。

ポリシー削除後

ロールアウト後にはこのポリシーの削除後され、Word, Excel, PowerPoint でファイルが競合した際にどのバージョンを選ぶのかユーザーが選択できるようになります。このグループポリシーに関連付けられているエクスペリエンスはすべてのテナントで有効になります。

ユーザーが Word, Excel, PowerPoint ファイルを開く時に同期の競合があれば、それを解決するようユーザーは要求されます。そこでユーザーはファイルのどれを保持するかを選択できるわけです。もし競合が解決できない場合は、バナーには「ファイルのコピーを保存する」または「変更を破棄する」のいずれかが表示されます。

PowerPoint でファイルを選択するためのユーザー通知は次のようになります。

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「ファイルのコピーを保存する」または「変更を破棄する」のユーザー通知は次の通りです。

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情報ソース

この情報はMicrosoft 365 管理センター内のメッセージセンターの Message ID: MC922630 です。

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2024年10月11日 (金)

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Microsoft 365 に関わる有志でコミュニティ イベントを開催することになりました! 

Microsoft が主催するイベントとは異なり、実際の企業のユーザー視点だったり、国内の企業を支援する立場から Microsoft 365 を業務で利用するユーザーの方に役立つ情報をお伝えします!

イベントはオンライン開催を2日間実施し、1日のみ対面式でのイベントを日本マイクロソフト社の会場をお借りして実施します。

  • オンライン開催(Microsfot Teams): 2024/11/28-29
  • 対面式: 2024/11/30
  • 参加費: 無料

イベントにご興味を持った方はぜひ下記のリンク先より登録をお願いいたします。

スタッフおよび登壇者全員がボランティアでの開催となりますので、参加者の方もぜひ、イベントの盛り上げにもご協力いただけると幸いです。

ちなみに、登壇者を現在募集中ですが、続々と興味深い(楽しそうな)ブレイクアウト セッションの企画が上がってきています。11月になったらセッション一覧やタイムテーブルの詳細などを公開します。

↓登録はこちら。

🔗Japan Microsoft 365 コミュニティ カンファレンス 2024 - connpass


2024年9月26日 (木)

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Power Automate では整数または倍精度浮動小数点数などの数値データを扱えます。

たとえば、変数を追加する際にこうしたデータ型を指定できるようになっています。次の画面は英語表記ですが、Integer(インテジャー)が整数、Float(フロート)が倍精度小数点数です。

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計算する

ではこうした数値データを使って計算を試してみましょう。たとえば、10÷5 を計算します。式としてはdiv関数を用い、「div(10,5)」となります。

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結果は2です。

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小数のある割り算

では、小数のある割り算を行ってみましょう。11÷5 を計算するため式は「div(11,5)」とします。

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結果は2.2 となるはずですが、2 となっています。

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整数同士の計算となり、結果は整数部分のみしか返ってきません。そのため小数が返ってくることもあることを前提にするために最初から11と5の数字を倍精度小数点数として扱いましょう。これには float関数を使います。式は「div(float(11),float(5))」です。

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結果は2.2となりました!
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ということで、結果が小数になる場合は変数として用意する場合もFloat型として宣言しておく必要があることがわかります。

ちなみに小数は16桁まで扱えます。次の図は割り切れない 1÷3を行っているところです。

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四捨五入

さて、小数を扱う場合、パーセントに置き換えるときなど四捨五入が必要なことがあります。これはどうやるのでしょうか? 試しに次のように 270÷366 を計算してみましょう。

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結果は次の通りで「0.7377049180327869」が返ってきます。

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ではこれを100分率にするためにmul関数を使って100倍し、整数のみにするために formatNumber関数を使います。式は「formatNumber(mul(div(float(270),float(366)),100),'###') 」です。

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結果は 74 となったことがわかります。もともと100倍すれば、73.77... だったわけですから、小数点第一位で四捨五入されたことがわかります。

丸め誤差

倍精度小数点数を使えるということですが、当然、丸め誤差が生じます。試しに「add(float(0.1), float(0.2))」を計算します。

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すると結果は 0.3 ではなく「0.3000000000000004」となります。20240926_154235

そこで利用したいのが decimal 関数です。変数を初期化する際には decimal は選択できないため式の中で利用する必要があります。式を「add(decimal(0.1), decimal(0.2))」とします。

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これにより結果は0.3 となります。

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まとめ

ここまで見てきたように Power Automate フローの中で演算を行う際にはデータ型に注意し、適切な型を明示して利用する必要があることがわかります。