お陰様で、今期も Microsoft MVP Award を受賞することができました(このアワードは毎年贈られるもので、去年一年間の活動が評価されます)。
受賞したテクニカルエリアは昨年同様に SharePoint と Microsoft 365 です。
Ai Hirano | Most Valuable Professionals
今年で21年連続受賞となりました。
今期も引き続きコミュニティへ貢献するよう精進しますのでよろしくお願いいたします。
お陰様で、今期も Microsoft MVP Award を受賞することができました(このアワードは毎年贈られるもので、去年一年間の活動が評価されます)。
受賞したテクニカルエリアは昨年同様に SharePoint と Microsoft 365 です。
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今年で21年連続受賞となりました。
今期も引き続きコミュニティへ貢献するよう精進しますのでよろしくお願いいたします。
これまで提供されてきた Android および iOS 版の Microsoft Lists アプリが廃止されます。
📅廃止予定日は2025年11月中旬です。
廃止に伴い、今後は Microsoft Lists のモバイルブラウザー エクスペリエンスへ移行することが推奨されます。モバイルブラウザーエクスペリエンスではより多くの機能を利用できまた最新の改良などのアップデートも継続されます。
2025年6月下旬
アプリ内に情報バナーが表示され、アプリの廃止が近いことまたモバイルWebエクスペリエンスへの移行を推奨することをユーザーに通知します。
2025年9月中旬
新規ユーザーはモバイルアプリをインストールできなくなります。
2025年11月中旬
アプリは新規ユーザーに対してAppleアプリストアやGoogle Play からダウンロードできないように非表示になります。既存のアプリのユーザーはアプリを開くとエラーとなります。
以上の通り、
廃止後はアプリのインストールやインストール済みのアプリは利用できくなります。
なお、モバイルアプリが利用できなくなるだけで既存のリストデータに影響はありません。Windows版のリストアプリやモバイルブラザーからは引き続きリストを利用できます。
SharePoint Framework Extensions のフィールドカスタマイザーの廃止がアナウンスされました。
2026年6月30日にSharePoint リストおよびドキュメント ライブラリのフィールドカスタマイザーはサポートされなくなります。この日を境に既存のフィールドカスタマイザーによるカスタムコードは動かなくなるため通常の列の値の表示になります。
なお、コマンドセット カスタマイザーとアプリケーション カスタマイザーは引き続き利用できます。
代替としてはリストやライブラリの列の書式を使うことを推奨しています。
テナント内のフィールドカスタマイザーをリストアップするスクリプトがPnP Samples で公開されています。
List all SPFx field customizer | PnP Samples
弊社ではSharePoint Frameworkの研修を初期リリースの2017年から行っていますが、この機能については列の書式が登場して年々使い勝手がよくなってきため列の書式とどちらがいいかを比較することが大切だという話を受講者の方にはしてきていたので、まぁ成り行きはわからなくはないです。とはいえ、列の書式だけで完全に機能が代替えできるものではなく例えば列の書式だと一部のCSSはサポートされませんし、その他にもできることは限られます。要件によってはやはりフィールドカスタマイザーも当然必要なケースもあるわけです。
この発表があってから、LinkedIn などでは長年の SharePoint 開発者からは既存のカスタマイズをないがしろにしすぎでは?というような声も上がっており、もう一度、Microsoft が廃止に関して再考することを望む声も少なくないようです。だからといって今回の発表が覆ることがあるのかどうかはわかりませんし、今のところは廃止に向けた準備を粛々と進めていくべきでしょう。
個人的には、昨今のビジネスは以前にも増してスピードがあがり、選択と集中を決断すべき速度も上がっているようですが、あまりに性急にことをすすめすぎているような気もしています。オンプレミス時代のように、すぐに「廃止」とはせず、もう少し緩やかな変化も時には大事ではないかなと思う今日この頃です。
そういえば、クラシックサイト時代はSPFxなどなく、当時はソリューションフレームワークを使った開発だとか、JSLinkを使ったりだとかしていました。あれは、あれで開発がとても複雑で面倒だった。
ソリューション フレームワークを使って、独自に "郵便番号" 列を作成して、Webサービスと連携させて自動的に住所を補填する仕組みなども作るハンズオンがあったなぁ。。。しかし、当時の開発の難易度はかなり高かった。CAML(XMLベースのSharePoint で使う定義言語)も覚えないといけないし、そもそもソリューションを展開するにもサーバーにDLLを置いたうえで、IISとかワーカープロセスのリセットしたり、、、その代わりにモダンサイトではフィールドカスタマイザーが登場という感じでしたね。サーバーサイド オブジェクトモデルから CSOM, XML Webサービス、REST API へと移り変わり。SPFx にはフィーチャーフレームワークはまだ残っているけど。TypeScript + REST API/Graph API になった。
ちなみに、JSLink に代わるのが列の書式とかビューの書式ですね。XML+JavaScript から JSONの世界へ移り変わったんですよね。あー、懐かし。
SharePoint サイトに適用するテーマがアップデートされマルチカラー対応になりました。ただし、サイトテンプレートから新規に作成するサイトは従来のテーマカラーが適用されているため、必要に応じて新しいテーマを適用しなおす必要があります。
Microsoft から提供されるテーマカラーは次の通りです。
テーマがマルチカラー対応になったことで、ページのヘッダーやフッターで色を指定できるようになります。ちなみにフッターが利用できるのはコミュニケーションサイトの場合だけです。
例えばヘッダーでは従来4種類の色から選択するしかありませんでしたが、現在はサイトに適用したテーマカラーに沿って9色の色合いから選択できます。
ページのセクションの背景色もテーマカラーから14種類から選べます。
他にも、テキストエディターWebパーツやセクションのデザインアイディアでも利用できるようになっています。テキストエディターではテーマの色に沿った色を、文字色やテーブルの背景色などで指定できます。
リストとライブラリの[自動化]メニューに独自の定型的な操作を作成する、"クイック操作" が利用できるようになりました。
といってもテナントによってはロールアウトが進んでいるところで、まだ利用できないテナントもあるはずです。
クイック操作では、特定のアクションを素早く利用するための操作メニューを独自に追加できるようになります。基本的な使い方はMicrosoft サポート情報にも公開されています。
リストまたはライブラリの簡単な手順を作成する - Microsoft サポート
ただ、あまり詳細までは書かれていないためここでは少し詳しく説明していきましょう。
作成できるクイック操作はリストとライブラリとで多少違いがあります。また、選択したファイルやアイテム単位で操作できるものとリストやライブラリ全体に対して操作するものと2種類あります。
[リスト]
[ライブラリ]
リストに対してクイック操作として利用できるのは次の機能です。
リスト | ライブラリ | ||
---|---|---|---|
選択済みの場合 | 現在のリストの場合 | 選択されたファイル用 | 現在のドキュメントライブラリの場合 |
メールの下書きを書く | フローを実行する | メールの下書きを書く | フローを実行する |
Teams チャットを開始する | Teams チャットを開始する | ||
値を設定する | 値を設定する | ||
フローを実行する | フローを実行する | ||
ファイルまたはフォルダーを移動する | |||
ファイルまたはフォルダーをコピーする |
この操作では特定のユーザーに対してメールの下書きを素早く作成できます。
クイック操作を作成するときに宛先を指定できますが、そのほかにも CC や件名を指定できます。アイテム(ファイル) のリンクを本文に追加するかどうかを決定することも可能です。
ちなみに、このクイック操作は閲覧権限を持つユーザーでも利用できます。
クイック操作を作成するとアイテム選択時に[自動化]メニューにクイック操作が表示されます。ただし、同時に複数のアイテムを選択している場合はこの機能は利用できません。
クリックすると、ローカルのメーラーを立ち上げようとします。手元の環境では Web版の Outlook をPWA としてインストールしているためこれを起動しようとします。ちなみに、直接 Web版のOutlook を起動するように指定することはできないようです。
実際にOutlookを起動してみると、次のようなメールの下書きが表示され、指定したToのアドレス、件名、アイテムへのリンクが生成されていることがわかります。必要に応じて本文を追記して、メールを送信することになります。
指定したアイテムやファイル/フォルダーに対して特定のメンバーとTeams チャットを開始します。メッセージの本文にアイテムのリンクを含めるかどうかを選択することも可能です。
チャットを開始する場合は、一度に選択できるアイテムまたはファイル/フォルダーは1つのみです。複数の項目を選択している場合は、自動化メニューには当該クイック操作は表示されません。ちなみに、このクイック操作は閲覧権限を持つユーザーでも利用できます。
特定の列の値を指定した値に変更します。指定できるのは1つの列のみです。またシステム列は対応していません。
この操作はアイテムの更新を行うことになるため使用するユーザーは投稿アクセス許可レベル以上を持っている必要があります。
複数のアイテム/ファイルを選択している場合は一括で操作できます。
Power Autamate のフローを呼び出せます。
事前に Power Automate 側でSharePoint コネクターの「選択したアイテムの場合」または「選択したファイルの場合」のいずれかでフローを作成しておく必要があります。フローの作成先は「既定の環境」であることも確認しておきましょう。またユーザーはこのフローに対して実行できる権限を持っている必要があります。
フローを開始するクイック操作を作成するときには、作成したフローのIDが必要です。
実行時は複数のアイテムの同時選択はできません。アイテム(ファイル)を1つだけ選択して実行します。
リスト全体またはライブラリ全体のアイテムに対する処理を行うフローを実行することになります。
事前に Power Automate のフローを作成する必要がありますが、特定のアイテムやファイルを選択したトリガーは使えません。この操作はリストやライブラリ内のアイテムを何も選択していない状態でないと表示されないためです。フローを手動でトリガーするといったトリガーでフローを作成する必要があります。また、フローの作成先は「既定の環境」であることも確認しておきましょう。そうしないとフローIDが見つかりませんというエラーが表示されます。
この操作では選択したファイルやフォルダーを特定の場所に移動できます。任意のサイトのライブラリおよびフォルダーを指定できます。移動であるため登録者や更新者、更新日時、登録日時などは操作した日付で更新されることはありません。
複数のファイルやフォルダーを同時に移動できます。
この操作ではファイルやフォルダーを特定の場所にコピーできます。任意のサイトのライブラリおよびフォルダーを指定できます。コピーであるため登録者や更新者、更新日時、登録日時などは操作した日付で更新されます。
複数のファイルやフォルダーを同時に移動できます。
移動やコピーする際には移動先に対して少なくともアイテムの追加ができる権限以上が必要です。たとえば、投稿や編集アクセス許可レベルなどを持っておく必要があります。
この点、SharePoint Premium のライセンスがある場合はルールでファイルの移動やコピーを行えますが、移動およびコピー先に対するユーザーのアクセス権限は問わないため、例えば法定保存文書を補完するような一般には読み取り専用のサイトへの移動なども手軽に行えます。
クイック操作を作成および管理するにはユーザーが “編集” アクセス許可レベル以上を持っている必要があります。