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2018年2月21日 (水)

SharePoint Online のモダンページ(サイト ページ) には新しい Webパーツが続々と追加されて来ています。ちなみに、Office 365 グループに接続されているサイトと従来の SharePoint サイトでは利用できる Webパーツの種類が若干異なっており、Office 365 グループに接続されているサイトの方が種類が多くなっています。

さて、今回ご紹介する目新しいWebパーツががこの記事のタイトルにも記載した "Kindle インスタントプレビュー" Webパーツです。

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Kindle Instant Book Previews

"Kindle インスタント プレビュー" は正式には "Kindle Instant Book Previews" というサービスとして Amazonが提供しています。日本のAmazonサイトでは提供されていませんが、U.S ,  U.K , Canada, France など一部の国の Amazon サイトを確認してみたところ利用できるようになっています。詳しくは下記のリンク先を参照してください。

Kindle Instant Book Previews

このサービスは平たく言えば「誰かがおすすめするKindle版の書籍をオンライン上でちょっと立ち読みできるようにする」サービスです。amazon の販促ツールですね。このサービスが提供されているかどうかは、"Embed" 共有ができるようになっているかどうかでわかります。日本の Amazon サイトには今のところ提供はないようですが、たとえば U.S の Amazon を例に説明してみましょう。ここでは下記のように Kindle 版の書籍のページに右側の共有リンクの部分に " Embed" リンクが用意されています。

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Embed リンクをクリックすると埋め込みタグが生成できるようになっています。

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Amazon アソシエートを利用している場合は、ここにアソシエーションコードを追記できるようになっており、手軽に自分のブログや Webサイトで書籍を宣伝できるというわけです。

"Kindle インタント プレビュー" Webパーツ

さて、SharePoint の新しい "Kindle インタント プレビュー" Webパーツはこの埋め込みコードを利用するための専用 Webパーツです。先ほどの埋め込みコードを追加できるようになっています。早速、埋め込みコードを追加してみましょう。

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すると、あらあら? エラーとなってしまいました。サイトコレクションの "HTMLフィールドのセキュリティ" 設定に read.amazon.com ドメインを追加しておかなくてはいけないとのメッセージが表示されます。

"HTMLフィールドのセキュリティ" に登録されているドメインを確認しよう!

"HTMLフィールドのセキュリティ"はサイトコレクションの管理者が設定するところですが、Office 365 グループに接続されているサイトコレクションと、単独の SharePointサイトコレクションでは初期設定が異なります(どこかのタイミングで更新されるかもしれませんが)。Office 365 グループに接続されているサイトコレクションの設定を確認してみると、既定でこのドメインが追加されていることが分かります。

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最初の画面は単独の SharePoint サイトコレクションを利用していたため、追加設定が必要だと言われたわけです。では設定を修正して、もう一度トライ! これでうまくプレビューが表示されます。

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実際の動作イメージは次の通りです。

取り急ぎ、どんな機能なのか興味本位に確認したついでにブログ記事にしてみましたが、このサービスの日本での提供はどうなるんでしょうね? 

 

2018年2月15日 (木)

SharePoint Online でモダンUIになっているドキュメント ライブラリはちょっと前までファイル一覧を Excel にエクスポートできなかったのですが、いつの間にか 対応していますね。これができないので、クラシックUIのままにしているという方もいたと思いますが、これでモダンUIへの切り替えのハードルがまた一つクリアされたようです。

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2018年2月 9日 (金)

サイトのテンプレート化保存ができなくなるケースはこれまで、"発行インフラストラクチャー" 機能がアクティブになっている、もしくはかつてアクティブ化したことがある(今は非アクティブ)といったことが考えられます。

しかし、これだけでなく "サイトの削除" メニューがサイトの設定ページから消えてしまう事案が発生しました。同一サイトコレクション内はサブサイトも軒並み同じ状況です。

これは何事か? 

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原因をあれこれ探っていると、昨年から使えるようになった "サイトコレクションのアプリカタログ" を利用できるように設定したからでした。

検証用に設定しておいたのをうっかり忘れていたのですが、「サイトの操作」セクションにどのサイトも「サイトの削除」さえ表示されないのは困りますね。

ということで、以下のコマンドを実行し、サイトコレクションのアプリカタログ機能を削除たら治りました。

Connect-SPOService -Url "<テナント名>-admin.sharepoint.com
$site=Get-SPOSite "<目的のサイトのURL>"
Remove-SPOSIteCollectionAppCatalog -Site $site

ちなみに、このコマンドを実行しても、トップレベルサイトの "SharePoint用アプリ" 自体は消えないんですね。使えなくはなったみたいですが。

それから、試し忘れましたが、「サイトの操作」メニューからは"サイトの削除" リンクは消えていましたが、「サイトの管理」セクションの "サイトとワークスペース」(サイトのURL//_layouts/15/mngsubwebs.aspx) にはサブサイト一覧が表示されていたので、サブサイトは消せたかもしれません。検証したら追記しておきます。

 

SharePoint Patterns and Practices で公開されている SharePoint PnP PowerShellを使って SharePoint Onlineにアクセスするときのトラブルシューティングを備忘録として記載します。とはいえ、私の環境が少し特殊なので、あくまでもご参考まで。

まず、私の環境がどのように特殊なのかという説明から始めましょう。手持ちの複数の Office 365 テナントにアクセスする必要があるため、Internet Explorerでアクセスしているテナントと EdgeやChromeでアクセスするテナントを分けて利用しています。で Edge や Chrome でアクセスしているアカウントは MFA (多要素認証)を使ってMicrosoft Authenticator を使った認証を組み合わせています。

さてここで Edge でアクセスしている方のテナントに前述の PnP PowerShellで接続したかったのですが、MFA を利用している場合は次のようにコマンドを実行します。

Connect-PnPOnline -Url <サイトのURL> -UseWebLogin

この "UseWebLogin" パラメータが大切で、これを指定することでブラウザーを使ったユーザー認証ができMFAの認証コード送信などができるようになります。しかし、今回これがうまくいかなかった。認証ウィンドウが表示されたかと思うとすぐに閉じ、下記のようなエラーが表示されてしまうのです。

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Connect-PnPOnline : リモート サーバーがエラーを返しました: (403) 使用不可能
+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++

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さて、解決策ですが、そもそも認証ウィンドウは IE が起動するようになっている。つまり、すぐ消えたウィンドウはIEが提供しているようです。そのため、まずIEの側をサインアウトします。ただし、サインイン時に"認証情報を継続利用" するように指定していたため、これも消します。キャッシュされている認証情報の削除にはコントロールパネルから "資格情報マネージャー" を起動し https://login.microsoftonline.com/ が対象になっている IE でログインしていた時のアカウント情報を削除します。

ここまでそろえたうえで、上記のコマンドを実行するとうまく MFA を使った認証が通ります。

2018年2月 2日 (金)

SharePoint Online で利用しているクラシック UI が近く更新され、ページのドキュメント モードが新たに切り替えられます。

ドキュメントモードはヘッダーに記載するメタデータで指定されています。オンプレミスのSharePoint 2013 や 2016および現在の SharePoint Online のクラシックUIのページには次のように記載されています。IE開発者ツールなどで確認できます。

<meta http-equiv="X-UA-Compatible" content="IE=10"/>

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何のための設定かといえば、Internet Explorer や Edge を対象にブラウザーのバージョンが上がったとしても、Internet Explorer 10 相当の機能だけで動作させることで動作保証しようというものです。SharePoint 2016 も SharePoint Online のクラシックUIももとは SharePoint 2013 がベースになっており、この製品が開発された当時は Internet Explorer 10が最新ブラウザーであり、これをターゲットに動作するように製品が作られていたわけです。

Webブラウザーのバージョンが上がっても動作に問題がないよう、新機能や更新された機能を抑制するための設定です。

しかし、これがかえって足かせとなり、JavaScript の挙動なども制限されていたのも事実です。SharePoint 2013/2016 および Online のクラッシックUIでは、ECMAScript5 でサポートされている機能しか利用できません。ECMAScript6 以降で利用できる letキーワードの利用、テンプレート文字列、定数なども利用できません。多くの組織のWebブラウザーのバージョンが IE 11になっているにもかかわらず、SharePoint では最新技術を使った開発ができず、ある意味、開発効率も制限されていたということになります。

このドキュメントモードが Edge モードに切り替わります。ECMAScript6 以降が利用できるようになると言えます。このアップデートの展開時期は、2018/2/14 (バレンタイン!) から月末までです。もともとこの切り替えの話は昨年末までに行われる予定だと発表はされていたのですが、ずれ込んだようですね。

ちなみに、SharePoint Online のモダンUIページやリスト、ライブラリはすでにモードは Edge になっています。

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何らかの理由で切り替えたくないという場合は、SharePoint Designer 2013 を使ってマスターページを修正するか、PowerShellで変更することができるとのことです。