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2018年2月 1日 (木)

SharePoint Online では、Wiki ページに代わるページとして "サイト ページ" が利用できるようになっています。従来のWikiページも利用できるのに、なぜ、これまでのWikiページでなく新たに "サイト ページ" が利用できるようになっているのか? そんな疑問を持ってい方もいらっしゃるでしょう。

従来の Wiki ページはページ間のハイパーリンクは素早く作れるものの、細かいデザインは HTML や CSS を知らないといまいちしっくりこないのも事実です。他にもレスポンシブ Webデザインになっていないといった課題があります。新たな "サイト ページ" は、だれでも見栄えよくコンテンツが作成できるのが一番のメリットです。これまでとは逆に HTML や CSS を直接操作させないようになっています。HTMLなど知らなくても見栄えのよいページを素早く作成できる。レスポンシブ Web デザインに対応しているがために、段組みを変えても、コンテンツ配置が追従するため見栄えの修正がほとんどいりませんし、ドラッグ&ドロップでの修正だけです。

Wikiページの仕組みの基礎は開発フェーズから考えると2010年より少し前です。8年ほどの歳月というのは技術の移り変わりも大きく、HTML5 や CSS の導入も進んできており新しいアークテクチャーを使った仕組みに切り替えていく必要があるというのは自明でしょう。

サイトぺ―ジを利用するには

ところで、サイト ページを利用するには、サイトのフィーチャーの一つである「サイト ページ」がアクティブになっている必要があります(以前、記事に書いた気もしますが念のため)。

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これがアクティブならチームサイトの "サイトのページ" ライブラリ (既定のWikiページライブラリ)からサイトページが作れます。ですから、SharePoint のサイト全体がモダンUIになっていなくても利用できます。これをトップページとして差し替えることもできます。

欲しいWebパーツが出そろってくるのはもう少し先

Webパーツも新しいものとなり、従来にはないパーツもあります。

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ただし、現状としての難点はリストやライブラリのリストビューWebパーツが、プレビュー状態であること。また、動作しない機能が結構あり使い勝手はまだまだです。また検索結果Webパーツやスクリプトエディタなどもありません。つまり、基本的に高度なカスタマイズはせずにページを作成していくことになります。

カスタマイズするなら、ユーザーレベルなら「列の書式」といったノンコーディングでのアプローチ(列の書式は現在 JSONを記載する必要がありますが、いずれはノンコーディングになっていきます)、パワーユーザーから開発者までが対象となる PowerApps の利用、JavaScript コーディングできる方は SharePoint Framework / SharePoint Framework Extensions を使って対応していくことになります。

とはいえ、リストやライブラリなどのWebパーツの配置をせず、単純に社内向けニュースページを作るとかブログ記事がわりに利用するなどすれば、使い勝手は非常によいです。これはこれとして、全く新しい機能として受け入れてみて、今現在、利用できるWebパーツをどう使っていこうかと考えて見るもの良いと思います。

自動保存、フィードバック、統計情報、ページ間のリンク生成

いくつか便利な点を紹介しましょう。サイト ページは自動保存されます。Wikiページのように保存し忘れた! といったことが起きません。また、既定では画面下部に "コメント" 機能があり、手軽にフィードバックできます。なお、近々、機能が追加され "いいね" が押せたりや統計情報としてページ単位のビュー数が見れたりというこれまでになかった機能が搭載されます。詳しくは下記のページを参照のこと。

SharePoint pages and image editing updates in Office 365

At Ignite 2017, we announced the next wave of innovation coming to SharePoint pages to provide faster time to creation, enhanced control of text and images, increased promotion options, commenting and likes, and visibility on how your content is doing. You are in control of your message. Create it a...

 また、ハイパーリンクの挿入が面白い。既に作成しているサイトページへのリンクを作成するときに検索できるようになっています。これなら、Wikiのようにページの間のリンク生成に "[[" "]]" を使わなくてもよいですし、グッと使いやすくなっています。

他にも画像のトリミングなどもできるようになっており、うまく利用するととても便利です。

モダンUIは新しいバージョンの SharePoint

時の流れは、SharePoint 2013 → SharePoint Online へと変遷してきており、オンプレミス環境では SharePoint 2013, SharePoint 2016 そして今年は SharePoint 2019 のリリースが予定されています。これまでの流れを見ると SharePoint は殆どマイナーバージョンアップといったところでしたが、モダン UI は結局のところ SharePoint の大幅なメジャーバージョンアップです。モダン UI にリストやライブラリ、ページ単位で切り替えていくことは、つまりは段階的に SharePoint のバージョンを上げていくことです。

モダンUIにしか新機能が投入されないというのは、まさにそうした過渡期にあるわけで、利用者側も運用者側もこうした意識をもって新機能に対応していかなくてはいけません。

「新しい機能 = 慣れないので使いにくい」

という単純な図式ではなく、従来の方法が果たして"是" だったのか、という根本を考えて対応していく必要があります。温故知新でもあり、今後の情報共有の在り方をどう転換しようとしているのかという視点で評価していくことが重要でしょう。なお、新機能は継続的に更新されているため終わりがなく「よし、もうこのタイミングで新画面に切り替えよう」というタイミングの見極めが大切になるわけですが、それには情報収集も欠かせませんね。

2018年1月22日 (月)

SharePoint Onlineでは昨年末ごろより、PowerApps を使った SharePoint リストフォームのカスタマイズができるようになっています。まだこのあたりの情報はあまり発信されていないようなので、本ブログで取り上げていきたいと思います。

とはいえ、そもそも PowerApps をご存知ない方もまだまだ大勢いらっしゃると思います。

PowerApps って?

もともとPowerAppsは Microsoft 社が提供するクラウド サービスの一つで、モバイルアプリ作成ツールです。とはいえ、PowerApps自体がモバイルアプリでもあります(ややこしい)。PowerAppsというアプリ内に複数の業務アプリ等を展開できるようになっています。

[iPadの例] PowerApps for iOS

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このサービスは、Office 365 Enterprise E1,E3,E5 などのプランに付属していきているサービスであるため、追加費用なく利用できます(プラスの費用を払うことで高度な管理や機能が使えたりもしますが、基本的な機能はプランに含まれています)。ただし、多くの組織では機能検証が終わっていない、またはこれから検証するなどで、管理方針が定まらないため、ほとんどのユーザーに開放していないのが実情のようです。

SharePoint と関連させられますが、もともとは単独アプリとして利用できるようになっており、例えばモバイル端末に展開するとその端末の座標および地図データなどを表示できます。

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こうしたアプリは基本的に Excel 関数と似たような関数だけで作成するため、ほぼコーディングなく作成できます。上記のアプリも15分程度で作成できます。

SharePoint リストフォームのカスタマイズ

さて、このPowerAppsですが、SharePointリストフォームのカスタマイズにも利用できるようになったという冒頭の話に戻ります。SharePoint Online のカスタム リスト (モダンUIのみ) が対象です。こうしたカスタマイズは従来だと Infopath 2013 を使ったりしていましたが、ご存知の通り InfoPath 2013 で開発終了となり、現在のところ 2026年07月14日 までが延長サポート期限となっています。この後継が PowerApps です。

今回はSharePointリストのカスタマイズで最もニーズが高い機能の一つである「選択肢同士の絞り込み」をPowerAppsを使って実装してみました。

[動作イメージ]

具体的な手順は YouTubeに公開していますので、参考にしていただければと思います。説明しながら操作しているので、なんだかんだと、30分程度かかります(今、風邪をひいているので少々鼻声ですが、ご容赦ください)。

手順は上記の通り公開していますが、細かい理屈は30分では説明できないため端折っています。そのため気になるところはご自身で調べていただくか、もしくはPowerApps を本格的に学んでみたい! という方はぜひ弊社のコースをご利用ください(商魂たくましくてすみません)。国内で昨年10月よりいち早くコース提供を始め、多くの方にご受講いただいています。毎回、"こんなことできないの" とか "ここが分かりにくい" といった質問をお受けしていますので、弊社もノウハウがたまりつつあります。可能であれば業務PCやモバイルデバイスをお持ち込みいただき、その環境にアプリを構築していくので、作ったものを社内ですぐにデモンストレーションできたりと満足度の高いコースになっています。

[オフィスアイ オリジナル研修] SharePointユーザーのためのMicrosoft PowerApps & Microsoft Flow入門

オフィスアイのオリジナル研修である「SharePointユーザーのためのMicrosoft PowerApps & Microsoft Flow入門」の案内ページです。

ということで、まずは第一弾でしたが、PowerAppsでのカスタマイズの実験を個人的にいろいろと試しているため、「今こんなことができるよ」という内容の記事を順次公開していこうと思います。手順を動画で撮影して公開するとそれなりに時間がかかるので、毎回は動画は公開しません。悪しからず。。。

2018年1月13日 (土)

Office 365 ロードマップを確認していたら、2018/1/12 付けで 開発中の「新しいSharePoint Online 管理センター」に関する情報が更新されていました。

2018/1/22 から First Release に対してロールアウトを開始だそうです。

現在プレビューを申し込んだテナントにしか展開されてませんし、まだステータスは In development ではありますが、もともと2018年1月にリリース予定でしたから、より広く利用できるようになりそうです。最初は利用できる機能は少ない状態になるでしょうが、正式にリリースされれば、時間とともにより機能が充実していく予定となっています。

楽しみですね。

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以前書いた関連記事はこちら

2017年12月22日 (金)

SharePoint Online を利用していてかつ多要素認証 (MFA) l利用している場合は、SharePoint Designer 2013 を使ってワークフロー開発などをするために SharePoint サイトにアクセスすることがあると思いますが、通常のユーザー名とパスワードでは認証が通りません。

MFA を使っている場合は、アプリケーション パスワードを指定する必要があります。アプリケーション パスワードは Outlook 接続に必要だったりしますが、SharePoint Designer 2013 の場合も同様です。

アプリパスワードの取得方法については下記を参照してください。

Office 365 のアプリ パスワードを作成する

2 段階認証を使用する場合に、Office 365 に接続するプログラムのアプリ パスワードを作成する方法について説明します。

2017年12月20日 (水)

Office 365 ProPlus は、常時インターネット接続する必要はないものの、30日ごとに最低1回はインターネットに接続する必要があるとのこと。この接続でユーザーが持っている Offie 365 サブスクリプションの状態を確認するそうです。30日を経過してインターネットに接続しなかった場合は、機能制限モードになります。もちろん、またインターネットに接続してきちんとサブスクリプションが確認できれば通常モードで使えるようになります。

ということで、頻繁にインターネット接続しないような利用形態では、Office Professional Plus 2016 を利用するなど従来のライセンス認証のアクティベーション方法をとった方が好ましいと言えます。

機能制限モード(reduced functionality mode) って? 

ところで、機能制限付きモードとはどんなものでしょうか? このモードになると既存ファイルの閲覧や印刷はできるものの、新規にファイルを作成したり、編集したりできなくなります。このモードになると次のようなメッセージが表示されるようになります。

78aa59b0-8772-4ba2-8094-bfeb65602ab7 ※英語版の場合

[参考] About Office 365 ProPlus in the enterpriseエンタープライズでの Office 365 ProPlus について

[参考] Overview of licensing and activation in Office 365 ProPlus