2025年8月

2025年8月11日 (月)

Microsoft はセキュア フィーチャー イニチアチブ(SFI)の一環として、Microsoft Purview が SharePoint や Exchange などの Microsoft 365サービスに接続するコマンドレットの保護を強化しています。ちなみに、SFI(Secure Future Initiative) は Microsoft が2023年に開始したサイバーセキュリティ強化のための全社的な長期プロジェクトであり、目的は Microsoft 製品やサービスが最高水準のセキュリティ要件を満たすことにあります。

2025年8月31日から、セキュリティ&コンプライアンス PowerShellを使って特定の電子情報開示(eDiscovery) 関連のコマンドレットを実行するときに新しい接続パラメーターが要求されることになります。

ちなみに、Purview ポータルを通じて電子情報開示にアクセスするユーザーに対しては特に影響はありません。

準備

従来の機能を保持したまま最新の認証標準に準拠するために Exchange Online PowerShell v3.9.0以降を必ず使う必要があります。電子情報開示に関連する次のコマンドレットを実行する際には -EnableSearchOnlySession パラメーターを必ず含める必要があります。

なお、これらのコマンドレットは証明書ベース認証(CBA)との互換性を保持したままです。

20250811_205140

プライベートチャネルの機能強化が行われるに伴い、2025年9月下旬から2025年12月末にかけてワールドワイドのクラウドに対しプライベートチャネルの移行が計画されています。

New enhancements in Private Channels in Microsoft Teams unlock their full potential | Microsoft Community Hub

今後の変更点

成長する利用状況をサポートしコンプライアンス管理を単純にするために、プラウベートチャネルはグループのメールボックスを使うようになります。これまではメッセージは個々のユーザーのメールボックスに格納されていました。

Photo制限の緩和

次の機能の制限が緩和されます。

機能 現在 今後
チームあたりの最大プライベートチャネル数 30 1000
プライベートチャネルあたりの最大メンバー数 250 5000
会議のスケジュール × サポートされる
簡単化したコンプライアンス ユーザーレベル グループレベル

プライベートチャネルがグループペースのストレージと整合性をとるために、コンプライアンスポリシー(保持ポリシー、訴訟ホールド、DLP, 電子情報開示) がチームレベル(Microsoft 365 グループ)で適用できるようになります。

それぞれのチャネルごとに別々に適用する必要があったポリシーをチームのグループに一括適用できます。

そのためプライベートチャネルが移行される前に、プライベートチャネルに適用してきたポリシーがチームのグループポリシーに適用されるようになることを確認しておくことが重要です。ユーザーメールボックスに適用されている既存のポリシーは適用され続けますが、移行後は新しいプライベートチャネルのデータはグループメールボックスのポリシーで統制されることになります。

移行期間 (Migration)

移行期間において、プライベートチャネルのデータはユーザーのメールボックスから徐々にチームのグループメールボックスへと移動されます。マイグレーション期間中でもプライベートチャネルは利用は可能です。各テナントでマイグレートションのタイミングは異なります。

進捗を確認するには新しいPowerShellコマンドが利用できるようになっており、マイグレーションが始まっているのかもしくは完了しているのかを確認できます。

最新情報は、冒頭で共有したTech Community ブログに追記されていくそうです。