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2023年8月 5日 (土)

ビデオ編集ソフトである Clipchamp (クリップチャンプ)は、遡ると2021年9月にマイクロソフト社に買さ収され、そのときに 将来的にMicrosoft 365 のラインナップに加わるというアナウンスは当時からされてきていました。

🔗 クリエイターの力となる Clipchamp が Microsoft の一員に

現時点(執筆時は2023年8月5日)では、個人利用アカウントである Microsoft アカウント(MSA: Microsoft Account)で無償の利用ができます。これがやっと Microsoft 365 の商用ライセンスのラインナップに追加されることになったのです! 正式に組織として利用できる。

このことはMicrosoft 365 管理センターのメッセージセンターに情報が届いていました。

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メッセージセンターの内容を踏まえて、以下に簡単にまとめておきます。

📌ロールアウト

2023年8月下旬から10月中旬まで 

📢対象

  • Microsoft 365 E3 / E5
  • Microsoft 365 Business Standard / Business Premium

🎞️動作環境

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  • Edge または Chrome ブラウザー上で動作。
  • OneDrive for Business と SharePoint ドキュメント ライブラリ上の新規および編集メニューから利用できる。
  • Office.com のアプリランチャーから Clipchamp アプリにアクセスできる
  • 組織としての追加設定は不要であり既定で有効化される

※Windows 10 / 11 では Windows 用のClipchampアプリが含まれているが、現時点では個人利用の Microsoft アカウントでのみ利用できる。そのため、必要に応じてWindowsアプリはグループポリシーエディターを使って無効化できる。

現在、Microsoft Stream には簡易ビデオ編集機能が用意されていますが、このフル機能が Clipchampでは使えるようになります。たとえば、OneDrive や SharePoint 上に保存されるビデオの編集や結合などができるほかに、テキストのオーバーレイ、スクリーンまたはWebカムなどでの録画なども可能。

Clipchamp の製品概要: 
Introducing Microsoft Clipchamp: Unlock the power of video at work | Microsoft 365 Blog

FAQ:
職場アカウントで Microsoft Clipchamp にアクセスする方法 - Microsoft サポート

FAQ を見ると現在すでに個人用で利用できる Clipchampですが、商用テナント向けに関しては最初のリリース時点では同等の機能がすべて商用製品に組み込まれるわけではないようです。

含まれない機能は次の通り。

  • ブランドキット
  • ストックビデオ
  • オーディオと画像
  • テキストの読み上げ
  • 自動キャプションまたは字幕
  • 高度なタイトルと注釈

Stream との関わりは?

組織アカウントで利用する Clipchampではエクスポートしたビデオは自動的に Stream (SharePoint) 上にアップロードされることになります。ですから、SharePoint または OneDrive for Business 上での再生については従来のビデオ再生と同じ挙動になるということですね。従来の機能に加えて既存のビデオの編集機能も加わるということ。

まとめ

ビデオ作成をよく行う方にとっては、手軽に使えるようになれば Clipchamp の利用は朗報ですね。あとは、SharePoint 側で新しい Stream 用のWebパーツが出てくれば、ビデオ専用ポータルが本当に手軽に作れそうです。

2023年7月26日 (水)

Microsoft 365 管理センターのメッセージセンターに届いた内容によると、表題通り Microsoft 365 ログインユーザーの顔写真の扱いが変わります。

ロールアウト期間は比較的長く 2023年8月中旬から2024年3月下旬まで です。

ふり返り

変更点を確認する前に、そもそも現時点で Microsoft 365 のログインユーザーの顔写真はどのように扱われているのかを確認しておきましょう。

SharePoint のプロファイル画像の保存先

SharePoint にアクセスすると右上に顔写真が表示されます。この情報は個人のプロファイル画像として管理されています。

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プロファイルは Delve から表示や編集ができますが、Delve をホストしているのは SharePoint です。元はプロファイル画像というのは個人用サイトのホストサイトコレクションに格納されるようになっています。このサイトは特殊でSPSMSITEHOST#0 テンプレートから作成されます。個人用サイト コレクションとは OneDrive for Business が利用するサイトコレクションのルートサイトコレクションに当たります。

では"ルート サイトコレクション" とは? これは、例えば、https://<ドメイン名>.sharepoint.com というURLがルートのサイトコレクションです。余談ですが、昔は Microsoft 365 テナントを契約すると既定でこのURL直下にチームサイトができていました。ですが現在は既定でコミュニケーションサイトが用意されるようになっています。通常はこれ以外にチームサイトやコミュニケーションサイトを別途、追加作成していくことになりますが、その際には管理パスといって "teams" や "sites" などの配下にサイトが作られるわけです。例えば、https://contoso.sharepoint.com/teams/team01 とか https://contoso.sharepoint.com/sites/contracts などです。

これらは最初から共有されることを前提にしたチームサイトやコミュニケーションサイトの話です。これとは別に OneDrive for Business に代表される個人利用を前提としたサイト群が存在します。これをホストするルートが個人用サイトのホストサイト(ルート)であり、https://<ホスト名>-my.sharepoint.com/ です。OneDrive for Business はログインユーザーごとのこのURLを共通に持つように各サイトコレクションが作られることになります。個人用のサイトをホストする場合の管理パスは "personal" と決まっています。ですから、例えば、adelev@officeidev.onmicrosoft.com というUPNを持つユーザーがいたとすると URLは https://officedev-my.sharepoint.com/personal/adelev_officeidev_onmicrosoft_com となります。最後の部分はユーザーのUPNから取得しているわけです。

ユーザーフォトライブラリ

さて、肝心の顔写真ですが、SharePoint 側のプロファイルに画像をアップロードするときの格納先はユーザーフォトライブラリです。これは、個人用サイトのホストサイトコレクションに作成されます。ライブラリ名は "User Photos (ユーザーの写真)"。この個人用サイトのホストサイトコレクションには https://<ホスト名>-my.sharepoint.com/のURLで直接アクセスしようとしても個人の OneDrive にリダイレクトされてしまいますが、例えば直接ライブラリのURLにアクセスすれば確認はできます。

https://<ドメイン名>-my.sharepoint.com/User%20Photos/Forms/AllItems.aspx

ここに Profile Pictures というフォルダーが作成されており、この中に各ユーザーの顔写真が3つのサイズで生成され保存されます。

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Exchange のメールボックス

さて、Microsoft 365 では画像の保存先は SharePoint 側で管理されるユーザープロファイルだけではありません。Exchange のライセンスがある場合は Exchange 側のメールボックスにもプロファイル画像が格納できるようになっています。

Exchagne 側での写真の追加・管理については下記のリンク先を参照してください。

この2つの場所にある画像を裏ではうまく同期しています。24時間に1回だけ Exchange Online と同期するようになっています。

同期プロセスの詳細については下記のサポート情報が参考になります。

今後の変更点

メッセージセンターの内容からの要約です。


現時点では Exchange のライセンスを持たない場合で、ユーザー自身がプロファイル画像を変更できるのはSharePointに古くから用意されているプロファイル編集画面からのみです。

https://<ドメイン名>-my.sharepoint.com/_layouts/15/editprofile.aspx

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これ以外は基本的には編集することができないため、管理者がEntra ID (旧Azure AD)側から画像をアップロードする必要があります。20230726_114241_2

すでに説明した通り Exchange のライセンスがあれば同期されるものの、ライセンスがないため画像がそれぞれ異なったままになってしまう。たとえば、SharePoint 側で連絡先カードを表示すると SharePoint側で管理されているプロファイル画像が表示されますが、右上のコーナー側の画像は異なります。

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この "ちぐはぐ" な状況を解消するために、今後 SharePoint 側は Microsoft People System (MPS)から MS Graph エンドポイント経由で取得した画像を表示するように変更されます。ちなみに、Exchange のライセンスを持っているユーザーについては機能的な変更はありません。

このアップデートにより、プロファイル画像の一貫性を保つために SharePoint 側からの画像アップロードを無効化され、MPS の一か所からのアップロードのみとなります。

先ほど紹介したSharePoint 側の昔からあるプロファイルの編集UIからはアップロードができなくなるとのこと。他にもパーソンイマーシブ UI から編集やアップロードができなくなるとメッセージには書かれているのですが、Person Imersive UIとは写真編集用のページで PersonImmersive.aspx というものがあったのですが、昔の話でこれ自体は今は利用できないはずなんですよね。この部分はあまり気にしなくていいようにも思います。

その代わり SharePoint のページ右上にある Universal Me コントロール を使って画像をアップロードすることを求められるようになるそうで Delve から写真のアイコンをクリックして変更もできるとのこと。 Universal Me コントロールとはSharePoint サイトにアクセスしたときに画面右上に表示される顔写真アイコンをクリックしたときに追加や変更できる画像コントロール部分のことを指しているようです。

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管理者にとっての注意点

この変更に伴い、SharePoint 管理センターからユーザーに代わって画像をアップロードすることができなくなります。

[SharePoint 管理センターのユーザープロファイルの編集画面]20230726_120553_2

そのため Microsoft 365 管理センターまたは Microsoft Entra ID 管理センターからプロファイル画像をアップロードするよう求められるとのこと。

結論

つまりは、SharePoint で長年ホストされてきた ユーザー フォト ライブラリは使われなくなるということですね。

その他の気になる点 (Power Platform)

この変更によって Power Apps や Power Automate 側から画像を参照するときの挙動がどう影響を受けるのか、または受けないように調整してくれるのか。この辺りは個人的に気になっています。


原文を載せておきます。

Share Point: User experience and Image Coherence in Share Point Online (SPO)

We are currently working to improve user experience by providing a coherent profile photo experience across Microsoft 365. This primarily impacts those users of SharePoint online (SPO) who neither have an exchange license or are using Delve for uploading images. This may also impact a small number of SPO admin who upload the user profile image on behalf of the end users.

When this will happen:

We will begin rolling out this change in mid-August 2023 and expect to complete by late March 2024.

How this affects your organization:

Currently, for users who do not have an Exchange License and have uploaded multiple different images across different apps in Microsoft 365, it is likely that SPO displays images uploaded locally in SPO which will be different from User Profile images in other Microsoft 365 apps.

To ensure that the same image is available across all Microsoft 365 experiences, going forward, SPO will display images sourced via MS Graph endpoint from Microsoft People System (MPS). This implies that the image uploaded via other apps in Microsoft 365 will take precedence and get displayed in SPO instead of the locally available image in SharePoint. There is no action required from users at this point.

For users with Exchange licenses there is no functional change.

To ensure profile coherence, we will disable local uploads from SPO to mysite host and instead enable centralized uploads to Microsoft People System (MPS).

What you can do to prepare:

For all users identified above: The profile image will no longer be edited/uploaded through SPO “Edit Profile UI” experience or through “Person Immersive” UI experiences. Instead, all such users would be requested to use the “Universal Me” control available on top right corner of the Share Point Home page for uploading images. Alternatively, they can also use Delve to upload profile images.

For SPO admins: Admins who upload the user profile image on behalf of the end users will no longer be able to upload images via SPO Admin Centre. Instead, all SPO admins will be requested to upload user profile images via MAC Admin Centre or AAD admin center.

We are providing an early heads-up to ensure our customers have sufficient time to adapt to upcoming changes as we will not be able to grant any extension for this change.

2023年1月27日 (金)

SharePoint を利用する際、画像や JavaScript、スタイルシートなどの静的資産データに関しては Office 365が備えているコンテンツ配信ネットワーク (CDN) でホストできるようになっています。この CDN を Office 365 CDN と言います。CDN を利用することでダウンロードが早くなり待ち時間が短縮されるようになっています。

Office 365 CDN は SharePoint Online のサブスクリプションに含まれています。

とはいえ、Office 365 CDN の利用には事前設定が必要であり、SharePoint を使い始めている組織でもこの存在をよく知らずに使っていることも少なくないようです。CDN を使うことによる問題がなければ、少しでも高速に使えるようになるので CDN はできるかぎり構成するようにしましょう。

CDN の種類

CDN にはパブリック CDN プライベートCDN の2種類があります。

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パブリックCDN:

JS (JavaScript)、CSS (スタイルシート)、Web フォント ファイル (WOFF、WOFF2)、および会社のロゴなどの非独自のイメージに使用するように設計されています。

プライベートCDN:

画像 (PNG、JPG、JPEG など) に使用するように設計されています。

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パブリック CDN もプライベート CDN もテナントの管理者が有効化しないと利用できないものだったのですが、2023年1月23日にプライベート CDN の構成が不要になるというアナウンスがされました。

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この変更は 2023年3月上旬からロールアウトが開始され同月下旬には完了を予定しているとのこと。そのため、プライベートCDNは意識しなくても自動管理されるようになるわけです。

ですが、相変わらずパブリックCDNは明示的に指定しないと利用できないため注意してください。

CDNが有効なのか確認したい

サイトの所有者またはサイトの管理者の方は、自分が使っている環境でCDNが有効化どうかを確認するには SharePoint 診断ツールを使いましょう。Edge または Chrome の拡張機能として、このツールをインストールできます。ツールの使い方は下記に公開されています。

SharePoint Online のページ診断ツールを使用する - Microsoft 365 Enterprise | Microsoft Learn

※私の執筆した「ひと目でわかる Microsoft 365 SharePoint 運用管理編」の P533 ~でもパフォーマンス診断方法として触れています。CDN に関してはあまり言及できていませんでしたけど。

このツールを実行すると、パブリックCDNが有効でない場合は次のように表示されます。

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ちなみに、ツールをインストールしたら SharePoint サイトにアクセスしているブラウザーを閉じるかタブを閉じて再度アクセスしないと診断ツールを起動するときに「これはSharePoint ページではない」とのメッセージがでてきます。

📗参考情報

Office 365 CDN に関する詳細情報は下記のリンクを参照してください。

2022年11月11日 (金)

Microsoft 365 の OneDrive for Business では以前からフォルダー自体を共有することなく、指定したフォルダーに社内外からファイルのアップロードのみをしてもらう機能として「ファイルの要求 (Request files)」があります。この機能を使えば、フォルダー内は相手に見られることがないので非常に便利です。

操作画面を少し補足したビデオを作ったのでどうぞ。

ファイルが届くと自動的にメールで通知もしてくれます。

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Microsoft MVP 仲間の中村 太一さんによるご協力

この説明は拙著の「ひと目でわかる Microsoft 365 SharePoint 運用管理編」をお持ちの方は 、P581~書いていますのでご確認ください。

とても便利な機能ですが、テナントレベルでの事前設定が必要です。つまりは IT部門側でいくらかお膳立てしてもらう必要があるわけです。設定がされていない場合はたとえ「ファイルの要求」メニューが表示されたとしても、次のようにエラーとなります。

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しかし、この設定に必要な要件がともすればセキュリティレベルが下がりかねないため、組織にとってはなかなか受け入れにくいものだったのです。参考までに、以前の設定は同じく書籍の P831に書いていますので、そちらもどうぞ。

ですが、朗報です! 最新のアップデートによりセキュリティレベルを下げることなく利用できるようになりました。設定は下記の公式情報に書かれています。

ファイル要求を作成する - Microsoft サポート

ですが、少々わかりにくいので整理していきます。ということで、ここからは管理者向けです。

設定の詳細

OneDrive の社外共有を許可する場合

OneDrive for Business 上のファイルやフォルダーをユーザーが社内外の不特定多数と共有したい場合は、テナントレベルで共有ポリシーの設定から 「すべてのユーザー」にしておきます。これだけでユーザーはファイルの要求機能を OneDrive 上から利用できます。もし、この設定になっていれば特になにもする必要はありません。

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既定ではこの設定のみで不特定多数の社外との共有が許可されるのですが、下記のように共有ポリシーで外部共有を許可するユーザーを制限することもできます。

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ただ、この設定には組織によってはいくつかの課題も。まず、そもそも SharePoint 側の外部共有のレベルも同時に「すべてのユーザー」に外部共有するように設定しておく必要があるのです。そうしないと OneDrive 側は「すべてのユーザー」に設定できません。無論、この設定はガスの元栓のようなもので、実際にはこれに加えてさらに各 SharePoint サイトの共有設定を外部共有を許可するように指定しないと、気軽に社外に共有はできないのでこれだけでセキュリティレベルが下がるわけではありません。また、ファイルの要求機能のみを利用させたいのに、フォルダーやファイルを社外に共有する機能も追加されることが懸念されることもありました。

そこで新たに追加されたのが次のオプションです。

OneDrive の社外共有を許可しない場合

OneDrive for Business の外部共有レベルを「すべてのユーザー」に設定することなく、ファイルの要求機能が使えるようになりました。ただし、新機能はPowerShell コマンドで設定する必要があります。最新の SharePoint 管理シェルを使うようにしてください。

1. まず、SharePoint 管理センター上の共有ポリシー設定で「[全員]リンクの有効期限とアクセス許可のオプションを選択します]でフォルダーの設定を「表示、編集、アップロード」にしておきます。必要に応じて共有リンクの有効期限も設定しておくとよいでしょう。

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ところでこの設定を行うには SharePoint の共有設定を次のように「すべてのユーザー」にしておく必要があります。ここで、「あれ、結局、不特定多数への社外共有も許可しないとダメなのか!」と思う方もいると思いますが、そうではありません。

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ここで設定しておくことに意味があります。このファイル要求の設定に関わりがあるのが SharingCapability というプロパティです。このプロパティの値が ExternalUserAndGuestSharingとなっていないとファイルの要求機能は動作しません。もしも次のように SharePoint も OneDrive も共有レベルを最も制限された設定にすると、この値は Disabled に変わります。

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これではファイルの要求をしようとするとエラーとなってしまうのです。そこでいったんは SharePoint のレベルを「すべてのユーザー」に指定しておきましょう。これでExternalUserAndGuestSharing になります。

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さて、この状態だと SharePoint サイトの社外共有は元栓は開いている状態にはなります。ただ、次の2.で説明するコマンドを組み合わせることで、外部共有を制御できます。

2. SharePoint と OneDrive の共有設定を変更します。まずは Get-SPOTenant コマンドを使って現状がどうなっているのかを確認しておきましょう。全ユーザーのOneDrive に対する設定は OneDriveSharingCapabilityというプロパティです。

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既定では ExternalUserAndGuestSharing となっているはずですが上記ではこれを私がすでに Disabled に変更しています。この設定を変更するには下記のコマンドを実行します。

#すべての OneDrive
Set-SPOTenant -OneDriveSharingCapability Disabled

この設定はSharePoint 管理センター上で行う設定と同じで管理センター側でも変更結果を確認できます。

OneDrive 連動

OneDrive for Business 側はユーザーごとに外部共有を制御する設定がありません。そのためテナントレベルでの一括設定になります。ですから、 (※2022/11/12 訂正と以下追記 : 前川さんからご指摘いただきました! 感謝)

ちなみに、OneDrive の共有ポリシーはテナントレベルで「既存のゲスト」以上に設定しておけば、ユーザーごとに共有レベルを変更することは可能です。たとえば、次のように設定しておくとします。

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ユーザー単位での OneDrive の Microsoft 365 管理センターのアクティブなユーザーから行います。

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ここで余談を2つ。まずは一つ目。個人の外部共有のポリシー設定はSharePoint管理センター側での共有ポリシーのレベルが「既存のユーザー」以外なら表示されますが、どのレベルにしていても表示される項目は同じです。一見するとどの設定にしていてももしかして匿名ユーザーの外部共有を指定できてしまうのでは? と思うのですが、管理センターよりも制限が緩い設定を選んで保存しようとすると怒られます(エラーになる)。

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そしてもう一つ。SharePoint管理センター側での共有ポリシーのOneDrive側のレベルが「自分の組織内のユーザーのみ」だと、そもそも Microsoft 365 管理センターのアクティブなユーザー上には項目が表示されません(※実は当初、この設定にしているのを忘れていて、あれ、個人設定ってできなくなっているなと勘違いしてました)。

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[共有ポリシーの設定項目が非表示]
 

話を本筋に戻します。

Disabledにすることで社外への共有はさせずに、ファイルの要求だけを許可することができるようになります。もちろん、外部共有が必ずしも "悪" ではなく、必要があればパートナー企業などとのやり取りにそもそも外部共有が必要なケースもあるでしょうし、機密情報を漏えいしないように考慮するならこれ以外に  Microsoft Purview のコンプライアンス機能を用いてファイルへ秘密度ラベルを適用するとか、DLP(データ損失防止ポリシー)を利用するといったプラスアルファを考慮する必要があります。

さて、一方の SharePoint サイトはサイト単位で外部共有を許可するかどうかを指定できます。既定ではサイトの種類に応じて既定値が決まっています。

⚒️ サイトの共有設定を変更する - SharePoint in Microsoft 365 | Microsoft Learn

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基本的には従来通り、個々のサイトで社外との共有をさせるかどうか、また共有させるならどのレベルまで許可するのかなどを決めて設定することです。ただし、全SharePoint サイトに対して共有設定を一括変更したい場合は、CoreSharingCapabilityというプロパティを使います。これにより必要に応じて共有レベルを変更できますし、さらに強制できます。その代わりサイトごとの設定はできなくなるので注意しましょう。外部共有レベルをどのように決めるのかが組織内で決まっていなかったり、テナント管理者側で不意にサイトのセキュリティを変えてしまうことがないようにしたりする予防策としては有効でしょう。

⚒️ Set-SPOTenant (Microsoft.Online.SharePoint.PowerShell) | Microsoft Learn

既定ではこの値は ExternalUserAndGuestSharing となっています。

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これを次のコマンドで Disabled にしてみましょう。

#すべての SharePoint サイト
Set-SPOTenant -CoreSharingCapability Disabled

先ほどの OneDrive とは異なり共有レベル側は何も変化がありません。

SharePoint側の連動梨

しかし、サイト単位での共有ポリシーを確認すると、すべてのサイトが「組織内のユーザーのみ」になります。新規に作るサイトも同様です。

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これによりテナントレベルの SharePoint 管理者といえども、サイト単位での外部共有レベルを変更することは一切できなくなります。PowerShell (Set-SPOSite) やSharePoint 管理センター上からは一見するとサイト単位で「すべてのユーザー」設定に変更できるように見えますが、試すと結果変更されず「組織内のユーザーのみ」になります。

つまり、SharePoint 管理センター上からは一見すると外部共有できるように元栓が開いているように見えるのですが、すべての SharePoint サイトではCoreSharingCapabilityで指定した値に強制され、変更できなくなるのです。

 

3. 最後に下記のコマンドを用いて OneDriveRequestFilesLinkEnabled を True に設定します。

Set-SPOTenant -OneDriveRequestFilesLinkEnabled $true

ちなみに、私のテナントでは Get-SPOTenant を使ってOneDriveRequestFilesLinkEnabledオプションを確認したところ最初から True になっており、Set-SPOTenant -OneDriveSharingCapability Disabled コマンドだけで済むのではないかと考えたのですが、これだけでは有効になりませんでした。最後にこのプロパティを確実に True に更新するのがよさそうです。

 

ファイルの要求リンクの有効期限と削除

一度作成した共有リンクは、リンクの有効期限が設定されている場合はリンクのみの削除できないようです。その代わり有効期限が画面上に表示されます。生成したリンクは次の手順で確認できます。

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自然に期限が切れるのを待つか、急いでいるときには中のファイルを別のフォルダーに移動させて、フォルダーごと削除してしまうのも一つの方法でしょう。

有効期限が設定されていない場合は、即座に共有リンクを削除できますし、有効期限を明示することも可能です。

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なおファイルの要求リンクの有効期限は Set-SPOTenant -OneDriveRequestFilesLinkExpirationInDays コマンドで指定できます。

2022年10月13日 (木)

明日から開催される Microsoft Ignite 2022 では一部対面式となり、Spotligh on Japan として東京ミッドタウンにて日本オリジナルコンテンツを提供することになっています。私も登壇させていただく機会を得て下記の日程でTable Topics (実質、テーブルトーク。要は座談会) を実施することになりました。

Table Topics

今年 Microsoft MVP を受賞された大溪明日香さんとの対談です。ちなみに、ステージ上で話はしますが、ライブ中継もされるためリモート参加も可能です(録画予定あり)。

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日時: 10/14 金曜 16:45~17:15 (30分間)
タイトル: ハイブリッドワークにおける従業員エンゲージメントとリスキリング (Reskilling) について語ろう (delivered in Japanese) (microsoft.com)

[概要]

DX 戦略を推し進める組織が増えている中、人材の確保がますます重要になっています。従業員にとって働き甲斐があり「こういう組織で仕事できることは有難いな」と思える労働環境が大切です。そのためには業務効率化を図り、時間のやりくりを自己裁量で行える部分を増やし、ワークライフバランスをとること。例えば早く帰り、しっかりと体と心を休める時間を持つことはとても重要です。余裕を持ててはじめて相手を思いやったり、自己研鑽のために勉強をしたり、新しいアイ 
ディアも生まれやすくなったりするもの。そして業務効率を上げるために必要なのが課題意識とリスキリングです。刻々と変化する現状に甘んじることなく、課題意識を持ちそれを解決すべく新たなスキルを得る。リスキリング(Reskilling)は最近注目されているキーワードの一つであり、働き方の変化とともに新しいスキルを従業員に身に着けてもらうための取り組みです。本テーブルトークでは従業員エンゲージメントとリスキリングという密接な関係にある2つのトピックを中心に Microsoft 365 + Power Platform をどう活用していくべきなのかについて語ります。

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Expert Meet-up

また 10/13,14  とイベント会場で開催されるExpert Meet-upにも下記の時間帯で立ちますので、お時間があればお立ち寄りください

10/13 12:00 - 13:30 

Expert Meet-up: 会場でエキスパートに質問しよう (microsoft.com)

10/14 11:00-12:30

Expert Meet-up: 会場でエキスパートに質問しよう (microsoft.com)