カテゴリ「Microsoft 365」の81件の投稿 Feed

2024年5月17日 (金)

Microsoft 365は検索機能を更新し、特定の自然言語ベースの検索サポートを2024年7月1日以降、廃止します。ただし、キーワードベースの検索機能は引き続き利用可能です。とはいえ、もともと日本人はキーワード検索が主流だったのでさほどインパクトはないとは思います。

Updates to natural language-based search in Microsoft 365 - Microsoft Support

ここからは個人的な見解です。もともとMicrosoft Search は Bing.com で培ってきた自然言語検索と SharePointが長年培ってきたキーワード検索とを包括的に使えるようになっていました。Microsoft Search は SharePoint だけでなく、Outlook, Teams などでも利用されてきたのです。ですが、ここにきて自然言語ベースの検索をやめてキーワード検索だけにするという発表があったということは、Microsoft Copilot for Microsoft 365 との差別化が進むということでしょう。Copilotはセマンティックインデックス検索を導入して、プロンプトからユーザーの指示の意図を推測して検索するという全く新しいタイプの検索を行います。従来の自然言語での開発は中止して、Generative AI へと全面投資することではないかと思います。

2024年5月15日 (水)

Microsoft Forms のフォームへの回答結果が Excel ファイルと同期する機能がプレビューとしてロールアウトされる話については以前、記事を投稿しました。

SharePoint Technical Notes : Microsoft Forms: Excel とのライブデータ同期のサポート(プレビュー) (lekumo.biz)

[関連情報] Introducing Forms data sync to Excel - Microsoft Community Hub

2024年5月15日現在で確認したところ、すでにこの機能が予定通りロールアウトされてきているので改めて機能についてまとめておきたいと思います。

おさらい

まずはおさらい。新機能は次の通りです。

  • フォーム/クイズのページ上で自分の OneDrive 内に Excel ワークブックを作成できる
  • フォームへの回答はこのワークブックに自動的に同期される
  • ワークブックを Excel for the web で開いている間は新しい回答も自動的に同期される
  • Excelの共同編集者も Excel for the web 上で同期された回答を受け取れる

注意点は次の通り。

  • ライブデータをトリガーできるのは Excel for the web 上に限定される。データをデスクトップアプリで分析したい場合でも自動的に最新情報を受け取りたいのなら Excel for the web でファイルを開いておく必要がある
  • フォームはフォーム、Excel は Excel で別々に権限は管理することになる。要するにFormと同期するようにしたExcelファイルの編集者がその フォームの作成者になるわけではないということ

既存のグループフォームと Excel 用フォームも引き続き使えますが利用しているテクノロジーは古く、最終的にはすべてのフォームの種類が新しいソリューションへと徐々に移行する予定とのこと。

個人用フォーム/クイズの場合

個人用フォーム/クイズの場合は、「応答」タブで結果を表示するときに「Excel で結果を開く (プレビュー)」ボタンが表示されます。これをクリックするとここまでの応答を含む Excel ファイルが OneDrive (Business)内に作成され、同期が開始されます。作成場所は OneDrive 直下で、フォームと同じ名前のファイルが作成されます。

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作成された Excel ファイルを開くと、同期されていることを知らせるアクションバーが表示されます。

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実際の挙動は下記の通り。

グループ フォームの場合

グループ フォームの場合はフォームで初めて「Excel で開く」をクリックすると新規にExcel ワークブックが作成されます。作成先は、チームサイト内の「ドキュメント(Shared Document)」です。

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ちなみに、別ファイルとして保存する場合は、「Excel で開く」の横の三点マーク (...)をクリックし、「すべての回答を新しいブックへ同期する」を選択すると新規にExcelブックを作成して同期します。ファイル名は末尾に "1" などの数値がつき、一意になります。

クイズの対応は?

なお、現時点ではグループの場合は「クイズ」は Excel との同期は行われません。

ファイル名の変更

個人用、グループ用ともにファイル名は変更可能で、同期は引き続き行われます。

以上です。また GA された時に、何か変更点があれば記事にします。

2024年5月 7日 (火)

Excel の Copilot を使うと1回のプロンプトで複数の数式列候補を生成できます。 

たとえば、名前が含まれている列で空白を挟んで姓と名が分かち書きになっているとき、「名前の列を姓と名に分割してください」とプロンプトすると姓と名の二つの列を生成して分割する式を提案してくれます。 20240507_142435

ただし、対象は必ずテーブルになっていなくてはいけません。

また特定のテーブルや列を指定するときにはメンションする必要があるとのことで、この場合は列ですから @列名 を指定しないとうまく回答してくれません。


YouTube: Microsoft Copilot in Excel: 数式列を提案する

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米マイクロソフト社が公開している記事で Copilot の導入に関する興味深い記事が公開されました。

AI Data Drop: The 11 by 11 Tipping Point (microsoft.com)

記事によると、Microsoft が Copilot for Microsoft 365 を利用している 1,300ユーザーへの調査を行った結果、"11" というマジックナンバーが浮かび上がってきたそうです。 

AIにより、1日11分の時間短縮ができることでAIは役に立っていると感じる。また、1日11分の時間短縮を11週間利用し続けることで、生産性、仕事の楽しさ、ワークライフバランス、会議への出席回数を減らすという4つの主要な成果を改善できると答えたそう。 

これが 11×11の転換点であり、スモールステップを継続しつづけることで少しずつ習慣を変えそれが定着していく。 

ユーザーひとり一人に1日11分 Copilot を使って何かしらの業務を短縮できることを考えて貰い、行動してもらう。これを11週間促すことで、四半期足らずで AI の習慣が身につくようになるということです。

2024年5月 2日 (木)

2024年4月に導入された機能で Help me create: 作成をサポートしてください が追加されました。

Latest updates for Microsoft Copilot - Microsoft Support

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やりたいことを具体的に説明したうえで、下書きを生成し、どの Microsoft 365 アプリを使うのがコンテンツに最適なのかを提案してくれます。基本的な使い方はビデオで確認できます。


YouTube: Copilot にやりたいことを伝え下書き作成とともに適した Microsoft 365 アプリを提案してもらおう

※この機能は 2024年5月時点ではエンタープライズ ユーザーのみが利用できます。

この機能はLLM(大規模言語モデル)を使って必要なコンテンツの初期の下書きの作成を支援してくれるだけでなく、コンテンツに適した Microsoft 365 アプリを提案してくれます。

生成されたテキストは選択したアプリ (Word、Excel、PowerPoint) にコピーされます。それ以外の場合は、生成されたテキストを手動でコピーして貼り付ける必要があります (Forms、OneNote、Lists、Sway、Loop、Viva エンゲージ)。 

この機能はテキストベースのLLMに基づいているため、生成物したい対象が文字でなくビデオや画像などの場合は生成できないため、単純にアプリの推奨のみを行います (Clipchamp、Visio、Stream、PowerBI、Whiteboard)。