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2022年6月18日 (土)

座談会-min

2022/6/16 に Microsoft MVP の有志による一夜限りの座談会を開催しました。

座談会: Microsoft Teams のファイル管理について語ろう! - connpass

平日の夜遅い時間にも関わらずイベントにご参加いただきました皆様ありがとうございました。今回はチャットも行いたいということで参加者数に上限を設たのですが、当初は300名ほどの定員で十分おつりがくるくらいだろうと思っていたのですが蓋を開けてみれば450名を超える方々にご登録いただきました。補欠枠が出てしまったことは大変心苦しく思っております。ただ、そこに対して録画を後で見るからとキャンセル待ちの方に席を譲ってくださった方もいて、皆様の温かい気持ちには本当に感謝いたします。

さて、なんといっても今回の私の思い付きでやろうということになった座談会に快くご協力いただいた登壇者の皆様、ありがとうございました。

また、座談会当日に会議チャットを盛り上げてくれた Microsoft MVP 仲間の太田さん ( Ota Hirofumi Microsoft Teams 踏み込み活用術(@hrfmjp)さん / Twitter) もありがとうござました!

イベントでは夜遅くまで私の主人も裏方として協力してくれました。ありがとう

録画

さて、ということで当日ご参加いただいて復習したい方、当日やむなくご参加いただけなかった皆さまに録画を公開いたしました。何かお役に立てばと思います。

資料

座談会で使った資料も共有します。資料は一部訂正しております("編集"アクセス許可レベルが追加されたのは SharePoint Server 2013 でした!) 

なお、今回のイベントは一夜限りであり、今のところ次回の開催予定は全くありません。より詳しく知りたい方は弊社研修へのご参加をお待ちしております

【オフィスアイ株式会社】Microsoft 365 関連研修コース (office-i-corp.jp)

座談会の内容の補足

Teams 内のチャットでファイルをアップロードすると自分の OneDrive for Business にアップロードされ共有リンクが生成されます。共有リンクの機能自体は SharePoint でも OneDrive for Business でも共通で共有リンクは4種類あります。

  • すべてのユーザー … 外部共有をサイトで許可していると選択できる
  • 組織内のすべてのユーザー… 同じテナント内のユーザー全員という意味で、組織内の全員と共有できるリンク
  • 既存のアクセス権を持つユーザー … 従来からあるリンクで、他の共有リンクとは少し趣が異なる。サイトやライブラリ単位での権限をベースにリンクを生成するため、このリンクが不用意に知られても実質サイトやライブラリの権限で保護される
  • 特定のユーザー… 共有相手として名指しのユーザーらとだけ共有できるリンク
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共有リンクのオプション

組織の既定値はたいてい「組織内のすべてのユーザー」となっているのでチャットでのファイル共有もこの設定のリンクが作られることが多いです。ただし自分で共有リンクの種類は変更できます。下記の記事でも触れているので併せてどうぞ。

座談会の話の中で共有リンクの有効期限の話がありましたが有効期限が指定できるのは、あくまでも「すべてのユーザー」の共有リンクを使う時で、このタイプだと社内、社外ともに文字通りだれでも閲覧もしくは編集(編集オプションをオンにしている場合のみ)ができるわけです。このタイプの共有リンクを生成するときだけ有効期限を指定できます。ですが、そうそう社外共有はできないようになっており、サイト単位で許可しないとこのリンクは生成できないようになっています。ですから、いつでも有効期限が設定できるわけではない。場合によるわけです。

社外向けにも利用できる「すべてのユーザー」タイプの共有リンクを使えるようにする場合は、利用者に対して有効期限について説明をしっかり行い、ついでにこの4つのオプションの違いも説明できるようにしておくのが良いと思います。OneDrive for Business の場合は、基本的には次の3つを使うことになります。

  • すべてのユーザー  ※許可されていれば
  • 組織内のすべてのユーザー
  • 特定のユーザー

「既存のアクセス権を持つユーザー」はSharePointサイト向けで、権限管理に詳しくないと利用は難しいため除外しています。これに加え、チャットでの共有は「チャットに参加しているユーザー」というリンクオプションも追加されます。

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チャットにアップロードしたファイルの共有リンクオプション

いずれにしても座談会で話たように、「外部向けのリンクには有効期限を設ける」ことができるようになっているように、そもそもこうした共有リンクはあくまでもその場ですぐに閲覧してもらいたいときのもので、長く利用するものではないということが強調できるといいと思います。もちろん、外部向けのリンクが利用できない場合はこうした説明は難しいですが。

座談会の中では、個人的には「すべてのユーザー」以外でも「組織内のすべてのユーザー」や「特定のユーザー」に対する共有リンクも有効期限をつけられるようになれば「一時的なものである」という意識づけがしやすいなぁと強く思ったのですが、実際のところ「すべてのユーザー」共有リンクだけしかこうした設定がないのが悩ましいところです。

本座談会に関連する過去の記事もぜひ、あわせてご一読ください。

 

2022年6月 7日 (火)

座談会

Microsoft Teams のファイル管理について Microsoft MVP の有志で語り合う座談会イベントを開催します。一夜限りのイベントです。

座談会の目的

Microsoft 365 および Power Platform の Microsoft MVP メンバー5人で、Microsoft Teams 上でのファイル管理についてどういう使い方をするとよいのかを語り合います。

ことの発端は、2022年4月ごろのTwitter 上でのとある情報発信。Microsoft Teams のチャットとチャネルでファイルの格納先が異なるという話が盛り上がりを見せていました。この話題には個人的にも興味があり、そこから5月にかけて Microsoft 365 でのファイル管理のありようについて Twitter で色々と問いかけてみることにしたわけです。よくよく話を追いかけていくとMicrosoft Teams ではファイルの格納先がどうしてこのように分かれているのか? さらには OneDrive や SharePoint の関係性がよく理解できていない方も少なくないことがわかってきました。

そこでMicrosoft MVP の有志のメンバーに声をかけてそれぞれが持つ知見を共有できるよう、座談会への参加を呼び掛け実現するに至りました。

この座談会では、次のようなトピックを取り上げていきます。

  • OneDrive と SharePoint の位置づけとは?
  • 格納先がなぜ分かれるのか?
  • チャットとチームの違いとは?
  • 組織としてファイル管理はどう考えていくとよりベターなのか?
  • SharePoint リスト/Microsoft リストとファイル管理の関係性

など多岐にわたって話す予定です。せっかくなので、Microsoft Teams × OneDrive × SharePoint が持つ魅力をメンバーで熱く語りたいと思っています。 Power Platform (Power Automate や Power Apps ) を使っているユーザーの方も、Microsoft Teams や OneDrive, SharePoint の知識は欠かせません。そうした方々にもきっと役立つ内容になる筈!

対象者

Microsoft Teams を日ごろ利用しているユーザーの方や導入を支援する情報システム部やDX部門の方々など

日程

2022/6/16 21:00~23:00  (参加費: 無料)

実施方法

Microsoft Teams の会議機能を使って行います。事前に Connpass よりお申込みください。

座談会: Microsoft Teams のファイル管理について語ろう! - connpass

座談会メンバー

Microsoft MVP のメンバー5人で登壇します。(順不同)

  • やまさん (Microsoft MVP for Business Application)
  • りなたむさん (Microsoft MVP for Business Application)
  • 目代さん (Microsoft MVP for Office Apps & Services)
  • 太一さん (Microsoft MVP for Office Apps & Services / Microsoft MVP for Business Application)
  • 平野愛 (Microsoft MVP for Office Apps & Services)

 

ということで、是非、皆さんご参加ください。今回、定員を設けておりますので先着順です。お申込みはお早めにどうぞ。

2022年4月22日 (金)

Best Practices - File management

ファイルの格納場所のおさらい

Microsoft Teams を使っているとチャットするときにファイルを共有するとファイルは OneDrive for Business に、チーム内でファイルを共有するとチームが接続される SharePoint サイトにファイルが格納されます。またチームに接続されていない SharePoint サイトでもファイルを共有できます。つまりファイルの格納場所は結果的に3種類あるわけです。

  • OneDrive for Business
  • Microsoft 365 グループに接続された SharePoint チームサイト
  • 単独の SharePoint サイト (大抵はコミュニケーションサイト)
    ※下位互換のためにグループに接続しないチームサイトも作れはするがここでは度外視

Hitome-m365-sharepointこの辺りの関係性がわからないという方はぜひ、拙著の「ひと目でわかる Microsoft 365 SharePoint 運用管理編」(日経BP社) をご一読ください(結構なボリュームです)。関連するのは次の章です。

  • 第1章…Microsoft 365 の SharePoint の利用を始める前に
  • 第2章…SharePointサイトに関する基礎知識を身に付けよう
  • 第3章…チームサイトの基本的な使い方をマスターしよう
  • 第8章… OneDrive for Business を使いこなそう
  • 第11章… Microsoft Teams と組み合わせて利用しよう

 

使い分けを考える前に

3つの格納場所があることに関して「ややこしい、1か所にすればいいのに」という話もありそうです。

ですが、以前のブログでも書いたように、

SharePoint Technical Notes : SharePoint のファイル管理機能をどう使っていくべきか? (lekumo.biz)

膨大な情報量を1か所に格納すると大事なものもそうでないものなども入り乱れることになり探しにくくなります。ファイルに関わらず量が増えれば小分けにするというのはよくやる話。結局、ファイルサーバーではこの小分けにしていく手法として、長年 "フォルダー" を使って仕分けてきたわけですが、その問題点については前回の記事で述べました。

ですから、せっかく最初から分かれている3つの器をうまく使い分けたいのです。

仕事でユーザーはどういった性質の情報をどのように利用しているのかをしっかり考えることが大切。「えー、そんなの考えたくない」という人もいるのは事実ですが、部屋の整理整頓と同じで、片づけなくてもまぁなんとかなりますが、うまいぐあい整理整頓されているほうが特に仕事をするうえでは機能的であることは間違いないでしょう。

OneDrive for Business の立ち位置

OneDrive for Business は OneDrive と名前がついていますが、一般消費者向けの OneDrive と学校や企業組織向けの OneDrive for Business とがあり、ブランドは同じですし、ぱっと見た目も似ていますが中身は別物です。

書籍にも書いていますが、慣れていないと見分けがつきにくいんですが決定的な違いはURLです。一般消費者向けは onedrive.live.com で、OneDrive for Business は sharepoint.com になっています。

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OneDrive for Business は SharePoint がベースになっている仕組みで、オンプレミスの時代は SharePoint 内のサイトの一種で「個人用サイト(My site)」と呼ばれていました。これが SkyDrive に名前が変更されたのですが、商標の関係からのちに OneDrive というブランドに変わったという経緯があります。

ですから、OneDrive for Business は 個人用途のSharePoint サイトです。とはいえ、ユーザーが利用するものであるため、SharePoint の持っている機能の一つであるファイル管理機能を中心に利用できるようにしているわけです。サイトを開くと一見すれば、自分用のフォルダーが用意されているように見えるようになっている。けれど、実際は Microsoft Lists のリストも格納できたりと、機能面で細かくみればやっぱり SharePoint サイトではあります。

さて、話を戻しましょう。

ユーザーにとっては、OneDrive for Business はクラウド上にある自分専用のファイルの置き場所です。共有しなければ自分しかアクセスできない。個人のPC内にしまい込まれて、埋もれがちだったファイルをクラウドに格納するように動線を変え、PCを買い替えてもコンテンツの移行が必要なく、最低限1TBの大容量がインターネット越しにいつでも使えるようになったわけです。

ただ、契約上の一つのルールとして、ユーザーごとにに紐づけて管理しているので、そのユーザーが退職してそのユーザー分のライセンスがはく奪されるとその人の OneDrive for Business は削除されるというのが基本ルール。

こういうと「えっ、Microsoft が勝手に消すなんて!」と思う方も少なからずいるようですが、必要があれば SharePoint サイトに移せば勝手には消えないですし、無駄に容量が増え続ければストレージの管理コストも増大していきます。基本は削除されるというのは大して問題ではないでしょう。おそらくこれまでだって、社員が会社を辞めれば、特殊な業務を除いては PC 内のデータもすべて吸い上げて、ファイルサーバーに格納するというようなルールになっていることは少ないのではないかと思います。だから、本質的には従来とあまり変わらない。

厳密にいえば、ライセンスがはく奪されるてもすぐに消え去るわけではなく、既定では30日間は残ります。つまりその間の猶予がある。この間に、任意のユーザーに管理権限を委譲できるので、その間に必要な情報を取り出して別のところに共有することもできます。また、設定によっては最大10年間は削除せずに残すこともできるようにはなっています。様々なニーズに対応すべく、色々と選択肢は用意されているのです。

Microsoft Teams と OneDrive for Business 

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Microsoft Teams で「チャット」を使ってファイル共有ができますが、「チャット」を使うとファイルは共有した人の OneDrive for Business にファイルが格納され、そこから共有リンクが生成されるようになっています。メールと違って添付ファイルではなく、単なるリンクになっているのがポイント

メールみたいに添付されればいいのにと思う人もいるでしょうけれど、ファイルを修正したりするとまた添付しなおしになり、最新版がわからなくなる。。。というメールの課題が再現されるので、あまりよろしくない。それよりはどこかに格納しておいてリンクで共有したほうが、下手にファイルが増殖しないという側面も忘れてはいけません。

ただ、共有した人が退職してしまうと、先ほどの理由で共有元がなくなりアクセスできなくなる可能性があるということです。

ですから、OneDrive for Businessはファイルサーバーの感覚で共有フォルダーとして使うのはダメです。あくまでも一時的な共有に留めるべきでしょう。

一方で「チーム」側での会話するときにファイルを共有すると、こちらはチームに接続されている各SharePoint サイトにファイルがアップロードされるので、ユーザーが退職しても関係ありません。ずっと残る。しかも基本的にはこちらは共有リンクではなく、サイト内のコンテンツへの単純なリンクで、チームメンバーは基本的に誰でも参照できる。後から入ってきたメンバーでもOK。

ちなみに、チャットの場合は必ず共有リンクで、共有リンクとは「このURLを知っている人は全員閲覧できる」とか「このURL知っている人は全員編集できる」とか「このURLを知っていて、かつだれだれさんたちだけ見れる」というような制限付きのリンクです。特殊なものなんですね。

ですから、チャットでファイル共有するときにはよ~く見るとリンクの種類が変更できるようになっています。

サイトのアクセス権限と共有リンクは別物です。詳しくは書籍にも書いていますし、私がほぼ毎月実施している「Microsoft 365 SharePoint サイト管理基礎」でも実際にデモや実習を通じて必ず説明しているところです。よくわかっていないなと不安がある方はしっかり基礎固めしましょう。

SharePoint と OneDrive for Business

「ファイルの格納先がSharePoint だったり、OneDrive だったりわかりにくい! 」という声も聞こえてきますが、やみくもにこうしたわけではなく意図があるだろうと考えるのが自然ですし、どううまく使い分けようかなとも考えたい。こういうものは特に答えはないので、「こう考えた方が、合理的だろう」という納得が出来さえすればいい。

そして、管理する情報の性質が異なるので、分けて考えた方が都合がいいだろうと個人的には思っています。

OneDrive for Business は個人の采配で自由に使えるし、共有しない限り他の人が見ることはないので気軽に使える。考えをまとめてみようとトライした仕掛途中のファイルなども置いておける。個人のPC内にはこんなファイルが山ほどあるはず。これをすべて SharePoint サイトに置くようにしていると、その人が退職してしまったときにもこうした「ごみ」が不用意に残ってしまうわけです。ユーザーが退職した後に削除されるというのは、細胞組織の「アトポーシス」みたいなもので、本当に重要な情報だけ選抜して残していくためには必要な措置だとも思うのです。

ただ、そういう話をしていると無論、「安易に消すべきではない!」という話も出てきます。それはそうです。ですが、なんでも保存では、ストレージコストも管理コストも年々増大し続けます。そのため、誰がどういう業務でどういった情報を扱っているのかを把握したうえで、必要があれば削除期限を延ばしたり SharePoint側にデータを移動したりする。さらに、Microsoft 365 コンプライアンス機能も活用して、機密情報保護、保持期限、レコード管理などしっかりと対応することです。

OneDrive の使い方の基本指針

OneDrive for Business は個人のワークスペース(一時的な作業場所)で、最終的には削除される。自分が辞めたとしても組織に共有すべき情報は SharePoint に置くというのが基本的な考え方にした方が管理がしやすいと思います。

1. 構想段階 … OneDrive 上でファイルを作成しながら考えをまとめていく

2. 確認(レビュー)や一時的な共有 … 出来上がったら他のメンバーにちょっと確認してもらうというのに Teams 上のチャットで共有する

3. 正式に公開… 正式に多くの人に公開する段階になったら、Microsoft Teams 内の各チャネルの「ファイル」タブまたは SharePoint サイトにファイルを移動またはコピーする。この流れが作れると、大事な情報だけ長期保管する方向でふるいにかけられます。

SharePoint に関して

SharePoint サイトは Microsoft Teams に接続されたチームサイトと社内ポータルとして利用する単独サイトがありますが、チームではあくまでもチームメンバー間での共有となります。公開範囲が大抵は狭い。一方で、社内ポータルとなると公開範囲は関係する複数の部署などというように広く設定することが多い。

こうしたことを踏まえて、全体的なイメージ図を作成してみました。ピラミッドはデータ量をイメージしており、組織が長期間しっかりと管理すべき情報(大事な情報は宝石のアイコンです) はふるいにかけて、選択的に管理していくようなイメージです。

もちろん、あくまでもこれが正解というわけではないですし、これ以外に既存のファイルサーバーをどうするとか、Yammer はここには組み入れていないけどどうなるとか、色々と気になるところもあると思います。詳しくは弊社の研修へどうぞ。

とにかく、これをきっかけに自分なりのイメージを描いてもらえるといいなと思います。

OneDrive  SharePoint  Teams

ちなみにこの図は Twitter でも共有していて、多くの方に共感をいただいたようで共有してよかったなと(画像は Twitter の方が画質がいいかも)。

さて、こうしたことを考慮しながら、各組織でどのようにしたら効率よく情報共有し、管理も行き届くだろうかということを社内がディスカッションしてみてくださいね。難しいと感じるかもしれませんが、ファイル管理には多くの人がかかわるので、どのシステムを使っていても色々と考えるべきことが多いものです。

関連コース

先ほど文中でも述べましたが、ここまでの内容はほんの一部で私の頭の中にあることすべてはブログには書ききれませんし、やはり体系立てて書いている拙著をまずはしっかりと読んでいただけるのが一番いいと思っています。

さらに、定期的に実施している研修では書籍には書ききれない内容や最新情報なども盛りだくさんにお話しします。質疑応答も一人一人とじっくり行います。ぜひ、ご利用くださいねー

2022年2月26日 (土)

主に学校などの教育機関向けの機能として用意されているのが「監視ありチャット機能」です。商用テナントでも利用できます。

これは教師がその場に居合わせなければ、生徒同士でチャットできないようにするための機能です。チャットそのものをオフにしてしまうと不便であるため、監視役として先生がその場で立ち会うことを条件に生徒間でチャットを許可するわけです。

チャットの権限の役割をユーザーに割り当てる

チャットの権限には次の3つがあります。

すべての権限 (Full permission)

どのユーザーともチャットを開始できるため、他の先生やスタッフ、生徒全員とチャットできるということです。監視役の教育関係者にこの役割を割り当てます。

限定された権限 (Limited permissions)

完全な権限を持つユーザーおよび限定された権限を持つユーザーとはチャットできますが、制限されたユーザーとはチャットを開始することはできません。この役割は、生徒へのアクセスは監視下だけに限定され、他のスタッフや教育関係者へは常にアクセスできる立場スタッフに最適です。

制限付き権限 (Restricted permissions)

完全な権限を持つユーザーとだけチャットできます。完全な権限を持つユーザーが招待する会話に参加できます。

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権限の役割の割り当ては、Microsoft Teams管理センターの「メッセージングポリシー」内の[チャットの権限の役割]で行います。

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※PowerShellを使う場合は ChatPermissionRole ポリシーを使います。

監視つきチャットを設定する

チャットの役割を指定したら、テナント全体での「監視付きチャット」を有効化します。この機能は既定では無効です。Microsoft Teams 管理センターの「Teamsの設定」で「役割ベースのチャット権限」をオンにします。

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機能の検証

機能を検証するために3つのポリシーを用意しました。

  • Students…制限付き権限
  • Teachers…すべての権限
  • Staffs…限定された権限

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検証用に用意した各ユーザーは次の通り。

Students ポリシーを割り当てたユーザー

  • 浅田 裕子
  • 横田 和馬

Teachers ポリシーを割り当てたユーザー

  • Ai HIRANO

Staffs ポリシーを割り当てたユーザー

  • John Smith

生徒同士での会話を試す

横田さん⇒浅田さんにプライベートチャットを送ってみます。これは送信できません。

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生徒から先生に直接チャットする

生徒から先生へ (この場合は横田さん⇒HIRANO) の直接のチャットも禁止されます。

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先生が生徒をメンバーとしたグループチャットを開始する

先生が生徒(横田さん、浅田さん)を追加してグループチャットを作成すると、生徒同士でもグループチャット内でやり取りができるようになります。

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先生がグループチャットから退出する

先生がグループチャットから退出しようとすると、退出できないというメッセージが表示されます。監視役の人はいなくなるわけにはいきません。

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スタッフから生徒にチャットする

スタッフから直接、生徒とチャットすることはできません(この場合は、John さん⇒ 横田さん)

スタッフから先生にチャットする

スタッフは先生とはチャットできます。もちろん、スタッフ同士もチャットできます。

スタッフが生徒を含むグループチャットに追加される

スタッフが生徒を含むグループチャットに追加されると、グループチャット内では生徒ともチャットすることができるようになります。

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ちなみに、この機能はあくまでも「チャット」に限定したものであり、チーム内での会話はチームメンバー全員が閲覧できる状態となるため、チャネル内では問題なく投稿しあうことができます。

参考

監視ありチャットを使用する - Microsoft Teams | Microsoft Docs

 

2021年11月25日 (木)

Microsoft Teams の録画の保存先はチャットの場合は録画を開始した人の OneDrive for Business、チャネル内での会議はチームに関連づく SharePoint サイトです。

自分が参加した会議の録画を一覧表示したいときには SharePoint の「強調表示されたコンテンツ」Webパーツを使うと便利です。この Webパーツは検索機能を使って SharePoint サイト上から様々な情報を収集できますが、特に「カスタム クエリ」を指定することで柔軟に目的のコンテンツを取得することが可能です。表示されるカードをクリックするとビデオが再生できます。

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この Webパーツのソースとして「すべてのサイトコレクション」を指定するとサインインしているユーザーが閲覧できるすべてのサイト上のコンテンツが検索対象になります。ここには OneDrive for Business も含まれます。検索機能が利用されるときには常にアクセス権限は保持されるため、複数サイトから情報を収集するといっても見えるべきではない情報は検索結果としては表示されないことを覚えておくことが重要です。

さて、次に指定するのがクエリテキストです。ここに次のように指定することで会議の録画のファイルのみを検索機能で取得できるようになります。

ProgID:Media AND ProgID:Meeting

あとは並べ替えの条件で「最終更新日時」などにしておけば、最新の会議の録画の順に並ぶことになります。Webパーツへの表示件数もWebパーツのプロパティで指定できるため最新の録画 10件を表示するといった設定にできます。

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指定した件数以上の録画を確認したければ Webパーツに表示される「すべて表示」をクリックしましょう。


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こうしたWebパーツを SharePoint ホームに追加しておき、Viva コネクションを構成しておけば Microsoft Teams 内からもいつでも参照できます。

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[参考]

Automatically apply a retention label to retain or delete content - Microsoft 365 Compliance | Microsoft Docs