カテゴリ「SharePoint 2010」の86件の投稿 Feed

2011年11月12日 (土)

Windows Server 2008 R2 に搭載されている Web サーバー コンポーネントである IIS 7.5 では認証設定に新機能が加わっています。最近仕事でアプリケーション開発をする機会が増えインフラ回りも知識を整理しようと思い、備忘録として記載しておきます。

IIS 7.5 では Windows 認証の詳細設定から利用できるプロバイダーとして "Negotiate" , "NTLM" ともう一つ、"Negotiate:Kerberos" が追加できるようになっています。

IIS7.5-WindowsAuth
ここで疑問となるのが Negotiate と Negotiate : Kerberos との違いです。それぞれの挙動は以下の通りです。

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Negotiate 

相手が Kerberos 認証をサポートしている場合は Kerberos を使用し、サポートされいなければ次に NTLM を使用する (※従来からの挙動です。ちなみに、よく誤解されますが、Kerberos 認証に失敗したらNTLM を試みるという意味ではありません。)

Negotiate : Kerberos

相手が Kerberos 認証をサポートしている場合は Kerberos を使用しますが、NTLM は使用しない(NTLM へのフォールバックはしない)

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繰り返しになりますが "Negotiate : Kerberos" は Windows 2008 R2 からの新機能で "Negotiatable 2" または "Nego2" とも呼ばれます。なお、この構成にする場合は、カーネルモード認証を無効化しておく必要があります。

[ Negotiatable 2 に関連する情報 ]

2011年11月 8日 (火)

SharePoint 2010 では Wiki ベースのWebページにも Web パーツが配置できますが、コンテンツ エディタ Web パーツを配置すると、Web パーツのプロパティ画面から以前のバージョンでは非表示設定にできたのに、できなくなっていることに気づきます。非表示設定が可能なのはWebパーツ領域に配置したときのみで、Wiki ベースのページは内部的に Webパーツ領域は持つもののちょっと特殊であるためオンにできないようです。

しかし、コンテンツ エディタ Web パーツはちょっとした JavaScript や スタイルシートを記述するのに便利なので非表示で使いたいというニーズがあるわけです。一見、枠線をなしに設定してやれば、非表示のように見えますが、これでは完全に非表示にはなりません。Webパーツは数ピクセル程度の矩形領域として表示はされています。

これを完全に非表示にするには、裏技的になりますが、SharePoint 2007 でも行えた

"ページのURL?toolpaneview=2"

というパラメータを指定して、従来のバージョンと同じWebパーツの追加画面を表示することで、Wiki ページ内に隠れている Web パーツ領域が表れるようになります。この方法でページにアクセスすると、Webパーツ領域は画面の最下部に表示されます。したがって、このWebパーツ領域に改めて コンテンツ エディタ Web パーツを配置してやると非表示設定ができるわけです。

  ContentsEditor

ただ、あくまでも裏技的な方法なので、アップグレード時などの障害になる可能性などリスクが潜在しているかもしれません。リスクをできるだけヘッジしておけるよう、これを設定する場合はあくまでも範囲を最少に抑え、いつでも削除できるようドキュメント化などしておくのがよいでしょう(あくまでも、自己責任で試してみてください)。

ちなみに、コンテンツ エディタ Web パーツと SharePoint Designer 2010 を効果的に使った、ごく基本的なHTML,CSS などによる SharePoint ページのカスタマイズ方法のワークショップセミナーも実施しています。3時間程度で基礎が分かります。HTMLや CSS にそれほど詳しくないけど、とりあえず、見た目を何とかしたい方などご興味のある方はお問い合わせくださいませ~。

UI カスタマイズ入門 -SharePoint Designer 2010 を用いたHTML, CSS の基本的な利用方法-

 

2011年11月 4日 (金)

SharePoint 2010 ではソーシャル機能により、あちらこちらにタグが付けられます。追加したタグは、個人用サイトのページに既定で配置されているタグクラウド Webパーツ上に表示されますが、タグクラウドWebパーツは任意のサイトに追加できます。

ただし、タグクラウドを配置しても一向にタグが表示されずにいる場合は、ルートのサイト コレクションが作成されていない可能性がありますので注意が必要です。

ルートのサイト コレクションとは、SharePoint Web アプリケーションを作成したときに指定したURLと同一のURLに作成するサイト コレクションのことです。

たとえば、"SP2010" という名前のサーバーにSharePoint Webアプリケーションを作成したとすると、URLは

http://sp2010/

となります。この場合、ルートのサイト コレクションは同じく、

http://sp2010/

に作成します(実際には、http://sp2010/sites/Sales などというパスにサイト コレクションを作成することも可能ですが、これはルートのサイト コレクションとは呼びません)。もし、このURL配下に作成したサイト コレクションは実際には使わないとしても、作成だけはしておくようにするとよいでしょう。

SharePoint Server 2007 でもルートのサイト コレクションが作成されていないと、コンテンツ クエリ Web パーツから表示されるリンクをたどれないといった問題がありました(SharePoint 2010では改善されています)。 SharePoint Server 2010 になってもルートのサイト コレクションを作成しないことが原因の問題が発生しないかと、気にはしていましたが、やはりあったようですね。

 

2011年10月15日 (土)

先週の土曜に無事帰国しました。帰国後疲れとたまったいた仕事とで、なかなかブログが書けなかったのですがイベント最終日の記事を投稿します。

4日目- 最終日

いよいよ最終日。昨日までとは打って変わって、アナハイムは快晴でした。カリフォルニアらしい、カラッとした気候でとても爽やかです。

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[カンファレンス会場 3 階からの景色]

最終日は午前中までとなっていて、その代り少し午前が長くなっています。前日で帰ってしまった人もいるようで、会場の人の数はやや少ないように感じます。

今日は Denali 関連やFAST関連などいくつかのセッションに参加しました。

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[セッション中の風景(画面PowerPivot v2)]

セッションの合間には15分程度の休憩時間があります。最終日はお昼まで少し長めということもあり、おやつが配られます。菓子パン、フルーツ、チーズなどが置かれます。菓子パンは日本のものより、とてもあま~いです。会場のあちこちにスターバックス コーヒーが置かれています。私はどちらかというと紅茶派なのですが、例年になくいろんな種類のフレーパーティとかハーブティーのパックが置いてあり、ちょっと嬉しかったです。しかも結構多くの方が好んで飲んでいたようで、どこも "Hot Water" サーバーは空っぽになってました。コーヒー派は少し減っているのでしょうか?

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[開場で休憩時間に配られるおやつ]

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[休憩時間の一風景]

午前中のセッションも無事に終わると、いよいよイベント期間中の全セッションが終わりとなります。会場は一気に人気が少なくなりました。

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[帰宅の途に就く参加者。大きな鞄を抱えている人も多い]

とはいえ、実はこれでイベント自体が終わりというわけではありません。まだ展示ブースは公開されており、各社訪問者に配布したくじ引き大会などで活気に沸いています。最終日はランチボックスが提供されるのですが、参加者が展示ブースに足を運べるよう、ランチボックスの配布場所が展示ブース会場となっています。素敵な動線ですね。

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[最終日の展示ブース会場の様子。手前に積まれているのがランチボックス]

ランチボックスはベジタブルかビーフのサンドイッチボックスです。ちょっと出遅れてしまったので、ベジタブルしか残っていなかったのですが、ベジタブルって実はジャンボしいたけサンドイッチ(ピカタ)でした。巨大しいたけをパンにはさんで食べたのは初めてです。味は、、、添付のドレッシングの味しかしませんでした(^_^;)(シイタケ嫌いの人は絶対無理だろうなぁ)。これまで使っていたランチ会場は閉じられてしまっているので、みんな思い思いの場所で食べていましたよ。

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[ランチボックス。ピカタサンド、コールスロー、リンゴ一個、ポテトチップスが入っている]

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[みんな、好きな場所でランチを取っている]

ということで、あっという間にイベントも終了してしまいました。イベント後は、ポスト カンファレンス ハンズオンとしてブートキャンプが実施されました。参加するには追加料金を払う必要があるのですが、せっかくなので参加してみました。大体100名程度の方が参加されていたようです。ハンズオンの内容は Windows Azure 連携です。書籍"Developing Microsoft SharePoint Application Using Windows Azure" が配布され、その執筆者であるSteve Foxさん、それからPaul Andrew さんなどのスピーカーなどで有名な方々が登壇されてました。ハンズオンといいつつ、普通にセミナーですね。やりたい人はハンズオンをやってもいいし、質問があれば質問して、という感じです。日本のように講師が完全にリードするのとは異なり、参加者の自主性に任されています。とはいえ、ホスピタリティにはあふれており、講師の方々はフランクな雰囲気で様々な質問に答えたりしつつ、登壇者はかわるがわる様々なTips に関して説明してくださいました。英語に慣れていないので、効いているだけでもくたびれましたけど、なかなか面白かったですよ。今後、イベントに参加される機会がある方は、こうしたハンズオンにも参加してはいかがでしょうか。

次回のカンファレンス

気になる次の SharePoint Conference はほぼ一年後の 2012年11月12日-15日の期間でラスベガスで開催されます! 次のイベント当たりでは次期バージョンの話もでてくるかな? とちょっと期待しています。また参加できればよいなぁと思っています。今からスケジュールと予算のをやりくりしとかないといけませんね。

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[祭りの後。。。ちょっとさびしいですね]

イベント参加後の雑感

帰りの飛行機では、参加できなかったり、また聞きたいと思ったセッションの動画をダウンロードしておいたものをじっくり聞くことができました。もちろん、数が多いので全部ではないのですけれどね。次期バージョンがリリースされる前に開催されるイベントでは新機能を解説するセッションが多いのですが、今回は次期バージョン情報がない状態でしたので既存バージョンに関する込み入った内容を扱うセッションが多く、かえって頭の中の整理に役立ちました。

近頃弊社ではお客様が必要とする機能に関してピンポイントにじっくり学べる3時間程度のワークショップ セミナーをしばしば開催させていただいております。今回のセッションの内容も、新しいワークショップ コンテンツとして反映させたり、コンサルティングの際に活用していきたいと思います(もちろん、いくつかはブログにも書くようにできればとおもっています)。最近はjQuery との組み合わせた利用など気に入っているのですが、jQuery関連セッションもなかなか参考になりましたので、そんなコンテンツもぜひ作りたいなと思っています。ご期待ください!

2011年10月 7日 (金)

3日目

アナハイムは今日も雨。昨日とは違い本降りです。そのせいか少し肌寒く、厚手の長袖が必要なくらいです。

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今日は 9:00 AM - 6:15 PM までブレイクアウト セッションが続きます。明日の最終日は実質午前中までとなるためか、会場には大きな荷物を持った参加者をちらほら見かけます。おそらくホテルをチェックアウトして、今日中に帰路に着く人もいるのでしょうね。

Silverlight , 個人用サイトのブランディングなど割と UI 系のセッションを回りました。 特に Silverlight のセッションでは近くリリースされるSilverlight 5 に関するデモなどを見ることができました。聞きたいセッションのうち同時間帯で重複するものが多かったため、後で録画などを確認しないといけません。セッションの録画とパワーポイント資料は翌日にはWebにアップされるので、ダウンロードしておけば帰りの機内でも見れるので便利です。

DSC01531 [ブレイクアウト セッション会場前]

 DSC01520 [ SharePoint サイトの Branding に関するセッション]

今日のお昼はマッシュポテトとチキンまたはポークのソテーと、シンプルな味付けでまあまあでした。

DSC01528 [今日のランチ]

お昼休みは 2時間とタップりあるので、今日はハンズオンラボ会場に赴きました。会場は非常に広く、各々が好きな時間に来て好きなコンテンツを選択して、独習します。各席はデュアル ディスプレイとなっていて左に操作画面、右に手順書を表示させて実施できます。演習環境は仮想環境で、手順書はXPSファイルで作成されていました。画面が広く使えるため、手順書からコピーペーストもでき開発演習などは楽です。

DSC01529 [ハンズオン ラボ会場]

DSC01530 [ハンズオン環境。左が操作画面、右が手順書]

 さて、いよいよ明日で最終日です。これから会場に出かけてきます。

Steve Jobs 氏死去のニュース

昨日は Steve Jobs 氏死去のニュースに驚きました。会場でも iPad , Mac を使っているユーザーが非常に多く、衝撃的だったのではないでしょうか。日本でも銀座のアップルストアに多くの人が献花に訪れたそうですね。改めて Steve Jobs 氏の経歴などを記事で読みましたが、一時代を駆け抜け、もちろん悲喜こもごもはあったのでしょうが、少なくとも世間一般には成功裡に幕を閉じられたことで 本当に伝説的な存在になりましたね。人にはいろいろな人生があるものですが、自分なりにいい人生だったなと思える幕切れを迎えたいものです。そのためには 日々あまり後悔せず、そして楽しまないと。