2015年9月 3日 (木)

SharePoint Server 2016 Preview - Excel Services

SharePoint Server 2016 から Excel Services サービス アプリケーションがなくなります。Excel Services は SharePoint Server 2007 からあるもので、Enterprise Edition でのみ利用できた機能です。といっても、誤解してはいけないのですが、Excel Services 相当の機能が使えなくなるというわけではありません。Office Online Server (旧 Office Web Apps Server) がこの機能を提供するように変更されるという意味です。

ちなみに、Office Online Server も Preview が提供される予定ですが、現時点ではまだリリースされていません。

ところで、Excel Services ってなんでしたっけ? という方もいらっしゃると思います。少し整理しておくと、そもそも SharePoint Server 2007のころはまだ、Office Web Apps (Office Online) はなく、Word , Excel , PowerPoint などをWebブラウザー上で表示したり、編集したりする機能はありませんでした。ただし、Enterprise Edition に搭載される Excel Services を使うと、Excel ファイルをWebブラウザー上で表示できるようになりました。Excel Services の位置づけはレポート機能でした。したがって、編集はサポートされません。Excel Services で提供されるその他の機能は次の通りです。

  • Excel Web Access Webパーツの提供 (Excel ファイルのグラフや表の部分のみをWebパーツとしてページに配置し、ダッシュボードページを作成できた)
  • Excel Services API の提供 (Excel 関数を使ってビジネスロジックが組まれているファイルをSharePoint上のライブラリに共有しておくと、外部アプリケーションから特定のセルに値を渡し、Excel 側で計算してもらい、計算結果だけを外部アプリケーションに還すということができます。ビジネス ユーザーのノウハウの再利用につながるというシナリオ)
  • 外部データベースと連携した Excel ファイルをブラウザー上で表示できる

SharePoint Server 2010 から Office Web Apps が登場し、Excel Apps (Excel Online) も組み合わせて利用することで、上記の機能にプラスして、Webブラウザー上での編集が可能になりました。逆に Excel Apps のみであれば、単純に Excel ファイルの Webブラウザー表示と編集のみであり、上記箇条書きのような機能は利用できません。

こうした機能の違いにより、オンプレミスで Excel Services が使える場合は、Excel ファイルの表示処理は、既定のExcel Apps ではなく、Excel Services で開くよう Windows PowerShell で設定変更することもあります。

しかし、SharePoint Server 2016 ではこうした煩わしい機能の違いを意識しなくても、Office Online Server に一連の機能が統合されるようになったと言えるわけです。

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