SharePoint のドキュメント ライブラリで共有されているファイルをブラウザー開くとき、編集権限があるとただ閲覧したかっただけでも開いただけで自動保存され自分が更新したことになる。そのため更新日が変わり更新者名に自分の名前が載ってしまうという経験をする方も少なくないでしょう。
回避策
回避策は単純で閲覧だけしたいなら、ファイルの...から[プレビュー]をクリックすることです。プレビューをクリックすると SharePoint が搭載しているビルトインのビューアーでファイルを表示できます。これた文字通りビューアーなので直接は編集できません。編集する必要があれば、[開く]メニュー等から適切に操作していきます。
直接開いたときにいきなり自動保存されないようにできないか?
とまぁ、ここまでの説明だと「えー、面倒。ファイルサーバーみたいに保存しなければそのまま閉じられるようにしてほしい」と思うこともあるでしょう。
ですが、ここには Microsoft 側の紆余曲折があるので、それを知れば少しは腹落ちするのではないかと思います。
そもそも初期のころは編集権限があったとしても、ファイル名をクリックしたときのブラウザ表示の挙動は「読み取り」モードでした。ただ、これにより多くのユーザーが「編集できないんだけど?」と問い合わせてくることが多かった。編集するには[編集する]をクリックしないと編集できないわけです。そこで、既定値を編集権限があったらいきなり編集モードで開くように変えた。
そうすると次に、「じゃあ、自動保存させなきゃいいじゃないか」という声も聞こえてくる。ですが、よく考えてみてください。ブラウザーで編集しているとき、つい癖でうっかりとブラウザーごと閉じてしまうことはありませんか? そうすると、自動保存されていなければ、すべてが水の泡。そうした誤操作防止の意味合いも含め「自動保存」になっているわけです。この話はブラウザーに限った話ではなく、デスクトップ版の Office を利用している場合でも自動保存できるようになっていますね。ただ、デスクトップ版の場合は自動保存のオンオフができるのが違いではあります。ブラウザー版は編集権限がある人に対しては自動保存はオフにはできません。
実質的には単に閲覧しただけで、仮に更新者が上書きされたり更新日が変わったとしても内容に変化はないわけで、実害はほとんどないはずです。それよりもせっかく、長い時間かけて書いたのに保存されていなかった方が業務に対するネガティブインパクトが大きい。
そんなこんなの紆余曲折があり現在に至っています。もちろん、私は開発者ではなく単に経緯を見てきたユーザーにすぎませんが、こうした状況を踏まえてひと手間かかりますが、単に閲覧したいだけなら「プレビュー」機能を使いましょう!
お世話になっております。
最近記事をよく拝見させてもらっております。
一点、ホーム画面の購読タブをクリックすると、
小生のブラウザ(MirosoftEdge最新バージョン)では文字化けして表示されます。
ご確認頂けますでしょうか?
宜しくお願い申し上げます。
kauzto0817さん
「購読」のRSSフィードですね。確かに Edge (Chromeでも)文字化けしているようです。TypePad さん側の問題なので私の方では何ともできませんが、ただ、FeedLab アプリや Edge のアドオンの Feedly Notifier などのRSSリーダーから読み込む分には問題なかったです。
なるほどプレビューで閲覧すれば良かったのですね。とても参考になりました!ありがとうございます。また,どうして閲覧しただけで更新者になってしまう仕様になっているのか疑問に思っていましたが,Microsoft側の紆余曲折を教えてもらって「確かにその通りだわ」と納得しました。丁寧な説明にも感謝です♪
たまたま見かけました
不意な編集を防ぐのでしたらドキュメントの設定で、ドキュメントを編集する前に必ずチェックアウトするを設定しておけば 基本的にチェックアウトしないで開くのは閲覧モードで開くようになると思います
ただしょっちゅう編集する必要があるフォルダでしたら面倒になるかもしれませんね
ドキュメントライブラリを複数作って使い分けても良いかも知れません。設定はドキュメントライブラリ単位で変えられるので。
私も社内規程とかの公開標準文書を入れておくのをチェックアウト必須にしています。
しぶやさん、コメントをありがとうございます。確かに、チェックアウトを強制するのも一つの方法ですね。
ただ、チェックアウトの機能は本来はバージョン管理を厳密に行う際に自分だけが編集できるよう排他制御をかけるためのもので、不用意に利用すると共同編集ができなくなりますからその点は要注意ですね。チェックアウトの機能は古いバージョンの SharePoint から備わっているもので、昔は今のようなリアルタイムの同時編集はできませんでした。その後、同時編集機能が登場し、さらにバージョン管理も既定で行われるように変わりました。昔はバージョン管理はライブラリごとに設定する必要があり、既定ではバージョン管理されていなかったのです。そのため、チェックアウトはバージョン管理を厳密に行い際にセットで利用を勧めることも割と多かったのですが、チェックイン忘れの課題などもあったりで、きちんと運用ができるチームなり部門での利用がよさそうに思っています。
ただ、例を挙げていただいた通り更新頻度の低いであろう社内規程などは、版管理がきちんとできるのが望ましく同時編集することも少ないと思いますので、そういった設定がされていれば、確かに不用意な編集は防げますよね。ぜひ、うまく利用してもらいたいです。