Microsoft 365 の利用者の方化で、ときどき質問いただくのが「SharePoint で作成したサイトって認証とかなしに社外に公開できないんですか?」というもの。
結論から言うとできません。
イントラネットのポータルサイトとして利用することを前提に割り切って利用してくださいね。
ちなみに用途は少し限定的ですが、Power Platform にある Power Apps ポータル機能を使えばインターネットに公開するサイトが作れます。
- ポータル – ローコード アプリ ポータル | Microsoft Power Apps
- ノンコーディングでポータルサイト作成!PowerAppsの新機能「PowerApps Portal」とは? - 吉田の備忘録 (tyoshida.me)
- 神戸市と日本マイクロソフトが包括連携協定を締結 - News Center Japan (microsoft.com)
- Power Apps ポータルの利用を開始する - Learn | Microsoft Docs
ここから四方山話 (懐かしい人もいると思う...)
とはいえ、公開できるのかどうなのかを自力で調べていると、できるようなできないような。。。となりがちです。
なぜなら、昔の SharePoint ではできていたんです。オンプレミスの SharePoint サーバーでは、インターネット向けのライセンス (for Internet) まで用意されていたこともあります。
随分昔よく事例で取り上げていたのが、フェラーリ社がかつてインターネットに公開していた商用サイトでこれがSharePoint でできていました。2007年前後ですかね~。とても見た目のカッコいいサイトでした(もちろん、今は違うようです)。懐かしくなって色々と調べてみると古い記事も見つけました。
国内だと SharePoint Server 2013 ベースで一時稼働していたのが TOYOTA さんの GAZOO サイトでしたね。関係者の方々は、それはそれは苦労されただろうなぁと思ったくらい作りこまれていました。これはネットで検索するといまだにいくつか情報が見つかります。
- 世界初、トヨタがWindows AzureとSharePoint Serverでサイトを構築 | TECH+ (mynavi.jp)
- トヨタ、カスタマポータルの運営基盤をクラウド環境に移行へ:増加するカスタマの声をAzureで受け止める - @IT (itmedia.co.jp)
そういえば、海外の有志の方が一時期、世界中の SharePoint をベースとした商用サイトを集めたサイトを作っていて www.wssdemo.com なんていうのがありまして (WSSは Windows SharePoint Services の略)、その後、名前が www.sharepointdemo.com となり現在はWebサイト自体が消滅しています。懐かしい。探すと akimoto さんのブログにかろうじて記事が残っていました (akimoto さん、しばらくご無沙汰しています。リンクさせていただいています)。
クラウド環境でも、すごく短い期間でしたがMicrosoft 365 の前身である BPOS というサービス名だった時代に公開サイト (Public Websites) を作成する機能もあったりしました (Office 365 にブランド名が変わった後もしばらく使えていたようですが、あまり記憶がない)。
情報を探してみたら下記の公式情報を見つけました。2015年3月9日にこの機能を削除したとあります(すでに使っていたユーザーは新規には作成できないけれど、このあと最低2年間は継続して利用できるともありますね)。
SharePoint Online Public Websites to be discontinued - SharePoint | Microsoft Docs
終わりに
というように、特にオンプレミスでは複数の以前のバージョンの SharePoint を使っている組織もありますから、Microsoft が公開している資料も新旧で情報が混在しがちです。そもそも、見つけた側はこれまでの経緯を知らなければ情報の取捨選択も難しいので、「できないよ」ということを明記する記事を書いてみました!
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