2024年7月

2024年7月12日 (金)

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Microsoft Teams の録画の保存先はチャネル会議以外の場合は、これまで会議の録画を始めた人の OneDrive (Business) でした。ですがアップデートにより、保存先が会議の開催者の OneDrive へと変更されました。

ロールアウト

このアップデートは一般提供としては、2024年6月中旬~6月下旬までとなっています。

特に設定は必要なくロールアウトされると自動的に挙動が変更されます。ただ、2024年7月12日現在、Microsoft Roadmap を見るとまだすべてのテナントでロールアウトが完了しているわけではないようです。

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録画の保存先を従来通りの録画開始者の OneDrive に指定できるのか?

この挙動は、一時的に上書き可能で、管理者がPowerShellを使ってユーザーレベルポリシーであるTeamsRecordingRollOutPolicyを変更することで、従来通り録画の開始者のOneDriveアカウントに録音を保存し続けることができます。例えば、既存のワークフローを移行する必要がある場合や、Teamsアカウントに委任権限がある場合などです。

ただし、ロールアウトから3か月後にはこのオーバーライドポリシー(ポリシーの上書き)は停止されるということなので注意してください。

ファイルへのアクセス権

会議の開催者の OneDrive に格納されるようになった場合でも、共同開催者として指定されているユーザーは「編集可能な共有リンク」が生成されるため、ファイルのダウンロードや編集などが可能です。たとえば、OneDrive の「共有」から「あなたと」タブをクリックすると、共有されているリンクを確認できます。

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Microsoft Viva Engage ではディカッション、質問、賞賛、投稿に加え、新たに「記事」を投稿する機能が加わりました。記事は下書き保存やスケジュールによる自動投稿もできます(自動公開する場合は、最大15日前まで指定可能)。

この機能は、2024年3月に発表されました。関連記事は次の通りです。

Articles now available in Viva Engage - Microsoft Community Hub

この機能を利用することで、ニュースレターやブログなどの長い記事も、見出し、分割線、インラインおよびカバー画像などを利用できるようになっています。20240712_222414

たとえば、次の図に示すように、記事の途中に画像を挿入することもできます。

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記事は、ストーリーラインやコミュニティに投稿できます。また、Viva Engage モバイル アプリを使用すると、記事を表示できます (ただし、作成はできません)。

応答性の高い設計により、TeamsWeb、モバイル アプリ間で Viva Engage の一貫した外観が保証されます。 分析ダッシュボードで、他の個人メトリックとの記事エンゲージメントを把握することも可能です。

記事は下書きとして保存しておくこともできますし、指定した日時に自動的に投稿することもできます。自動公開する場合は、最大15日前まで指定できます。

ライセンスについて

記事を作成するには、従業員が Vivaスイートまたは 従業員コミュニケーション & コミュニティ (C&C)のいずれかのライセンスを取得している必要があります。ですが、記事の閲覧、反応、返信だけなら、Microsoft 365 の既存ライセンスだけで利用できます

SharePoint のニュースとの住み分けは?

すでにSharePointのニュースによってエンゲージメントとリーチが得られるのであれば、そのまま利用を続けて利用しましょう。

しかし、たとえば、SharePoint サイトを使っておらず、従業員がガイド、ニュースレター、ブログ記事を簡単に使いたい場合や、より高度な分析や従業員からのリアクションを求める場合は、Viva Engage の記事がお勧めです。

使い方

基本的な使い方についてはビデオで解説しています。

2024年7月11日 (木)

お陰様で今年も Microsoft MVP を再受賞することができました。

今回はカテゴリが新たに改変され、Microsoft 365 と SharePoint の2つのカテゴリでの再受賞となりました。SharePoint での再受賞は久しぶりです。

また、念願かなって大台の20年連続受賞となりました!

20年連続は一つの目標ではあったので、今年は受賞できるかどうか本当にドキドキでしたが、無事に受賞できてよかったです。

さて、これでここまでの MVP受賞歴は以下の通りです。

  • Microsoft MVP for Microsoft 365, SharePoint (July 2024-) 👈 New!
  • Microsoft MVP for M365 Apps & Services (July 2022 - June 2024)
  • Microsoft MVP for Office Apps & Services (July 2018 - June 2022)
  • Microsoft MVP for Office Servers and Services (Oct 2015 - June 2018)
  • Microsoft MVP for SharePoint Server (Oct 2011 - Sep 2015)
  • Microsoft MVP for SharePoint Services (Oct 2004 - Sep 2010)

1つのプロダクトを20年以上追い続けられるというのは幸運なことです。しかも SharePoint の場合は、Microsoft 365の各種サービスと連携する基盤ともなるため、関連情報も一通り追いかけていくことで自分の知見も広がり続けるというのは魅力の一つかなと思います。もともとは Windows Server 畑で来ていましたが、SharePoint のおかげで知識の幅は本当に広がったと思います。

ということで、引き続き SharePoint を中心に役立つ情報提供を続けていきたいと思っています。今期はやはり Microsoft Copilot in SharePoint & OneDrive が注目ですが、SharePoint Premium もぜひ広めたいです。特に誰もがかかわるドキュメント管理をより効率的に行えるよう支援したいなぁと思っています。

今期も引き続きよろしくお願いいたします。

Ai Hirano | Most Valuable Professionals (microsoft.com)

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2024年7月 6日 (土)

Web

以前の記事でもお伝えした通り、SharePoint ページ上のタイトル領域が任意になります。

SharePoint Technical Notes : タイトル領域がリニューアルへ(必須ではなくなる)! 新しいバナーWebパーツの登場 (lekumo.biz)

この機能が私の利用している対象リリーステナントにロールアウトされてきたため、改めて記事としてまとめます。

新機能

新機能の概要は次の通りです。

  • ユーザーはページ上のタイトル領域を削除できるようになり必ずしもタイトル領域を持たせる必要なくなる。
  • タイトル領域は新たなレイアウトとともにバナー Webパーツとしてリブランドされる。ユーザーはページの任意の列(全幅幅のセクションを含む)に複数のバナーを追加できる

ページのタイトル

タイトル領域が必須ではなくなったとはいえ、タイトルは検索などの目的で必要です。そのため新たにタイトル指定するコマンドメニューが左端に追加されました。タイトルは既定では空であり、これを指定せずにページの保存はできません。

ここでは、バージョン履歴も確認できます。ただ、バージョン履歴は従来通り「ページの詳細」からたどることも可能です。

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バナーWebパーツ

さてタイトル領域はバナーWebパーツに変更されました。タイトル領域を選択してコマンドバーから鉛筆アイコンをクリックすると、Banner という Webパーツのプロパティウィンドウが表示されます。

新しいレイアウトが次の通り2つ追加されているのがわかります。レイアウトオプション以外は基本的に以前のタイトル領域のプロパティのままです。

  • 作成者
  • フェード

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作成者

これを選ぶとタイトル、ページ作成者の情報と顔写真のみが表示されます。背景画像はありません。また顔写真はティアドロップ型になります。これ以外の形には変更できません。

フェード

テーマカラーが透過表示されます。背景画像は利用できますが、色の変更や透明度の調整などはできません。

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バナーWebパーツは既定では元のタイトル領域があった場所に配置されています。この部分は編集可能なセクションとなっており、チームサイトであっても全幅幅のセクションです。削除や移動が可能です。ただし、削除するとチームサイトでは全幅幅のセクションを新規に追加できないので注意してください。全幅幅のセクションを追加できるのはコミュニケーションサイトだけです。

全幅幅のセクションがなくても、バナーWebパーツは任意のセクションに複数追加できます。使い方に特に決まりはありません。ただ、使い道を考えてみるとWebパーツにはタイトルや背景画像、作成者などのプロパティがあるため、例えば、同じページ内で複数セクションを別のメンバーと分担して編集するときに、それぞれの記事を誰が書いたかわかるように見出しとして利用するなどできそうです。

なお、ページの編集は2024年7月6日現在、複数ユーザーによる同時編集はできませんが、現在対象リリーステナントから同時編集機能のロールアウトは開始されているので、もう時期、利用できるようになります。

ページのサムネイル

これまでページのサムネイルはタイトル領域の画像を既定では利用していましたが、これが必須ではなくなったわけです。さて、どのような挙動になるのか?

試すとバナーWebパーツがあり背景画像があればそれが採用されますが、それ以外はページに最初に追加された画像がサムネイルとして採用されるようです。バナーWebパーツを削除し、画像Webパーツを配置してそこに画像を追加すれば、それがサムネイルに採用されるということです。ただし、後から新規にバナーWebパーツに画像を配置するとその画像がページのサムネイルに差し替えられていました。

ページを発行する際には、念のため「ページの詳細」ウィンドウからサムネイルを確認するようにした方がよさそうです。