カテゴリ「Microsoft 365 - SharePoint」の364件の投稿 Feed

2022年6月16日 (木)

拙著の「ひと目でわかる Microsoft 365 SharePoint 運用管理編」の 第5章で扱っているファイルのバージョン管理について訂正があります。手元の第1刷だとP384 ~ P385 あたりの内容です。

ドキュメント ライブラリではバージョン管理の設定があります。チームサイトとコミュニケーションサイトで軽微ではありますが違いがあります。

これまでてっきり、どちらのサイトもまったく同じだと思い込んでしまっていたのですが、昨日何気なく研修中にデモを行っていて気が付きました

違いは次の通りです。

設定 チームサイト コミュニケーションサイト
バージョン管理しないよう設定する × (必ずバージョン管理する)  〇 (無効化できる)
保持できるメジャーバージョン数 100~50,000     1~50,000

チームサイトの場合の設定画面は次の通りです。

2022-06-15_13-51-15

コミュニケーションサイトの場合の設定画面は次の通りです。

2022-06-15_13-55-22

なお、バージョン管理を有効化できるかどうかと保持できるバージョン数のみに違いがあるだけで、それ以外は基本機能は同じです。

このようにコミュニケーションサイトではバージョン管理そのものを無効化できますが、これを行うとライブラリの復元機能が使えなくなるので注意してください。

2022年6月 7日 (火)

座談会

Microsoft Teams のファイル管理について Microsoft MVP の有志で語り合う座談会イベントを開催します。一夜限りのイベントです。

座談会の目的

Microsoft 365 および Power Platform の Microsoft MVP メンバー5人で、Microsoft Teams 上でのファイル管理についてどういう使い方をするとよいのかを語り合います。

ことの発端は、2022年4月ごろのTwitter 上でのとある情報発信。Microsoft Teams のチャットとチャネルでファイルの格納先が異なるという話が盛り上がりを見せていました。この話題には個人的にも興味があり、そこから5月にかけて Microsoft 365 でのファイル管理のありようについて Twitter で色々と問いかけてみることにしたわけです。よくよく話を追いかけていくとMicrosoft Teams ではファイルの格納先がどうしてこのように分かれているのか? さらには OneDrive や SharePoint の関係性がよく理解できていない方も少なくないことがわかってきました。

そこでMicrosoft MVP の有志のメンバーに声をかけてそれぞれが持つ知見を共有できるよう、座談会への参加を呼び掛け実現するに至りました。

この座談会では、次のようなトピックを取り上げていきます。

  • OneDrive と SharePoint の位置づけとは?
  • 格納先がなぜ分かれるのか?
  • チャットとチームの違いとは?
  • 組織としてファイル管理はどう考えていくとよりベターなのか?
  • SharePoint リスト/Microsoft リストとファイル管理の関係性

など多岐にわたって話す予定です。せっかくなので、Microsoft Teams × OneDrive × SharePoint が持つ魅力をメンバーで熱く語りたいと思っています。 Power Platform (Power Automate や Power Apps ) を使っているユーザーの方も、Microsoft Teams や OneDrive, SharePoint の知識は欠かせません。そうした方々にもきっと役立つ内容になる筈!

対象者

Microsoft Teams を日ごろ利用しているユーザーの方や導入を支援する情報システム部やDX部門の方々など

日程

2022/6/16 21:00~23:00  (参加費: 無料)

実施方法

Microsoft Teams の会議機能を使って行います。事前に Connpass よりお申込みください。

座談会: Microsoft Teams のファイル管理について語ろう! - connpass

座談会メンバー

Microsoft MVP のメンバー5人で登壇します。(順不同)

  • やまさん (Microsoft MVP for Business Application)
  • りなたむさん (Microsoft MVP for Business Application)
  • 目代さん (Microsoft MVP for Office Apps & Services)
  • 太一さん (Microsoft MVP for Office Apps & Services / Microsoft MVP for Business Application)
  • 平野愛 (Microsoft MVP for Office Apps & Services)

 

ということで、是非、皆さんご参加ください。今回、定員を設けておりますので先着順です。お申込みはお早めにどうぞ。

2022年6月 4日 (土)

QnA Maker を使うことで独自の質疑応答チャットボットが作れます。

QnA Maker

もともと QnA Maker はクラウドベースの自然言語処理 (NLP) サービスで、任意の質問に自分で作成したナレッジ ベース(KB)から最も適切な回答を見つけてくれます。

Power Apps や Power Automate でも QnA Maker のコネクターを使って接続できるようになっています。

QnA Maker - Connectors | Microsoft Docs

さて、この QnA Maker ですが、2025年3月31日をもって廃止になります。QnA Maker の新しいリソース作成は 2022年10月1日以降作成できなくなります。

QnA Maker ⇒ Azure Cognitive Service for Language

QnA Maker サービスは単独でのサービスは終了するものの、すでに Azure Cognitive Service for Language の一部として提供されています(もともと Cognitive Service の一機能ではありましたが)。今後はこれを使っていく必要があります。
既存の QnA Maker のナレッジベースがある場合は移行ガイドを確認して手続きします。

QnA Maker ナレッジ ベースをカスタム質問と回答に移行する - Azure Cognitive Services | Microsoft Docs

※自分自身では検証用に SharePoint に関する QA を対応できるといいなとDBを作っていたのですが、せっかくなので移行ではなく改めて新しい環境にDBを構築してみる予定でいます。

Azure Cognitive Service for Language では次の6つの領域があります(2022年6月4日時点)。

  • 情報を抽出する
  • テキスト ベースのコンテンツを要約する
  • テキストを分類する
  • 質問に答える
  • 会話について
  • テキストを翻訳する

2022-06-04_8-56-47

QnA Maker と同等なものは「質問に答える」ですね。言語サポートには日本語も含まれています。

質問応答とは - Azure Cognitive Services | Microsoft Docs

ところで QnA Maker は初期のころに触ったまましばらく放置してしまっていたのですが、改めてドキュメントを見ると昔はできなかったことが多く改善されているんですね。例えば回答をリッチテキスト形式で表示できるようになっていて記述には Markdown が使えるようになっていたり。

ナレッジ ベースの編集 - QnA Maker - Azure Cognitive Services | Microsoft Docs

問い合わせ対応にかかる時間を少しでも減らすために

ちなみに Microsoft 365 が利用できる環境であれば、簡単な質疑応答なら Microsoft Search の「ブックマーク」や「Q&A」機能も使えます。よく質問される手続きなどは、この機能を使ってたとえば「出張の手配」といったキーワード検索されれば、SharePoint 内の所定のサイトのリンクをバナー広告のように画面上部に表示したり、直接申請フォームを表示することなどが可能です。

2022-06-04_9-29-11
ブックマーク機能を利用
2022-06-04_9-33-03
Q&A機能

ただし、これはあくまでも Microsoft 365 内での検索結果として得られるものであり、独自のアプリやチャットボットなどと組み合わせて利用する場合は Azure Cognitive Service for Language がよさそうです。もともと QnA Maker には SharePoint 上のドキュメント ライブラリに格納されている QA集のファイルを読み込んでナレッジベースとして利用する仕組みもありました。

SharePoint ファイル - QnA Maker - Azure Cognitive Services | Microsoft Docs

色々な組み合わせ方をもっとしっかり学ばないといけないなぁと思う今日この頃でした。

ご参考まで!

2022年5月25日 (水)

2022年5月25日深夜(日本時間) より Microsoft Build 2022 が始まりました! 

 

私が視聴する予定のセッションを、せっかくなのでリストアップしておきます。

今回私のテーマとして考えてるキーワードは

Microsoft 365 (SharePoint/Teams) + Power Platform + AI 

各セッションは https://mybuild.microsoft.com/ja-JP/sessions から確認できますが、英語のセッションもタイトルを日本語に訳してくれているので従来よりも探しやすくなっています。

また、多くのセッションが日本語の同時通訳が用意されているのもうれしいポイントですね。

ということで、ご参考まで。

Microsoft Build オープニング

Microsoft CEO の Satya Nadella 氏によるオープニング キーノートです。

 

[オンデマンド]

[コネクションゾーン] 日本語

2022年4月28日 (木)

SharePoint General FileManagement

SharePoint 上のドキュメント ライブラリに格納されているファイルをクリックすると編集権限がある場合は、直接ブラウザー上で編集モードで開く仕様になっています。

ちなみに、編集モードで直接開きたくない場合はプレビューで開くと良いという話は、以前の記事👇でも紹介しました。

SharePoint: ファイルを更新することなく閲覧だけするには? (SharePoint Technical Notes) (weblogs.jp)

さて今回は、直接デスクトップ版で開きたいという話。

これはドキュメント ライブラリ単位で設定すれば、「このライブラリは既定でブラウザーで開く」「このライブラリはデスクトップ版で開く」というようにコントロールできるようになっています。

設定はまず、管理権限のあるユーザーがドキュメント ライブラリにアクセスした状態で歯車をクリックし、[ライブラリの管理]をクリックします。

2022-04-28_15-37-25

次に「全般設定」の「詳細設定」にアクセスします。

2022-04-28_15-39-00

「クライアント アプリケーションで開く」を選択して、[保存]します。

2022-04-28_15-40-15

これだけで既定値が変わります。ライブラリ内のファイルをクリックする直接デスクトップ版で開くようになります。

ただし、あくまでもライブラリ単位の設定であり、Excel の時だけデスクトップ版で開くといったファイルの種類ごとに挙動を買えるような設定はできません。

マクロやVBAを使う Excel ファイルなどだと、いったんWeb版で開いてから直接編集というのは少々面倒に思うでしょうから、こうした方法をとるのも一つでしょう。

ですが、「そもそも、なんで最初からデスクトップ版で開くようにしていないんだ!」という声も時々聞かれます。ファイルサーバーの感覚が根強いとそうなりがちです。ちなみに、初期のころの SharePoint は Office の Web版がなかったので直接開くような動きでした。が、これをあえて変えた。なぜか?

最初から目的のファイルがすぐに見つかっていれば、そういう挙動が既定値でもいいかもしれません。いきなり編集するより、目的のファイルを探してまずはさっと閲覧することの方が一般的には多いのです。

ファイルを直接デスクトップ版で開くというのは、動作としてはデスクトップ版のアプリを起動し、そこに SharePoint 上にあるファイルのデータを読み込んで表示しているわけです。これにはどうしても少し時間がかかる。ですが、ブラウザー版ならかなり高速に表示できます(無論、組織によっては環境の問題でブラウザー表示が遅いというところもあるかもしれませんが、みんながそうなわけではありません。意外とさっと開きます)。

そんなわけで、何でもかんでもデスクトップ版で開くのが必ずしも正解ではなく、適材適所で設定を変えてみてくださいね。

Hitome-m365-sharepointちなみに、この話は拙著の『ひと目で分かる Microsoft 365 SharePoint 運用管理編』のP337~にも記載しています。