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2008年3月11日 (火)

ようやく MOSS に関する新たな日本語の書籍が発売になったようです!

出版元は日経BPソフトプレスさんです。
http://ec.nikkeibp.co.jp/item/books/A00700.html

これは、すでに発売されている 「Office SharePoint Server 2007 Administrator's Companion」という英語の書籍の日本語翻訳版です。それぞれ価格は 約6,000 円で、上下合わせると 約12,000 円です。

余談ですが、(2008/3/11 現在) Amazon のサイトは下巻のページに書籍タイトルの誤植があり、「SharePoint Server 2007 オフィシャルマニュアル 下」などで検索してもうまくヒットしないと思います。そのうち修正されると思いますが、今は「Microsoft Office SharePoint Se (3) 」と入力するとヒットします。

私自身「Office SharePoint Server 2007 Administrator's Companion」を参考にすることも多く、早く日本語で出版されることがあればよいのにとは思っていたのですがよかったです。さらにより詳細でかつ守備範囲の広い書籍がでたことで多くの方が MOSS の製品学習に取り組みやすくなるのではないでしょうか。

MOSS 製品が出て1年強立ちます。「ひと目でわかる~」は RTM がでてすぐに執筆に掛りそれこそ大みそかもお正月も徹夜続きで執筆して、ようやく出版にたどり着けたのがちょうど1年前です。それからもう1年経つのですね。早いものです。「ひと目でわかる~」は拙筆ではありまして Amazon のコメントなど見るとわたくしにとって非常に反省すべきコメントも多く寄せられていますが、製品が出てすぐのタイミングで日本語での情報はすぐにはでないだろうと踏んで、限られた時間とページ数の中で精一杯可能な限りお伝えしたい情報は含めたつもりです。そのため多くの方にご利用いただき、かつ各種MOSS関連セミナーにご参加くださった方々のフォローアップ資料として情報提供させていただくことはできたのではないかと自負しております。

ようやくこのように新たに日本語の本がでることになり、「ひと目で~」の書籍は、当初の目的は果たし終えたような気がして感慨無量です。

今後も引き続き日本語の書籍が増えるとよいですね。

2008年3月10日 (月)

Search Server 2008 に関する情報をご紹介しておきます。

概要

以前おりば~ずさんが下記ブログに記事を書かれていますが、
「SharePoin Developer」http://sharepoint.orivers.jp/blogs/orivers/archive/2007/11/20/search-server-2008.aspx

Search Server 2008 はベースは SharePoint であり、
フェデレーション機能を利用することにより 企業内の DB 検索ができるようになったり、 MSN や Yahoo といった OpenSearchに対応した検索エンジンにクエリを送信し検索結果をSearch Server 2008 の検索結果と統合して表示できるようになっています。SharePoint Conference 2008 のキーノートでは、Search Server 2008 の検索結果を Silverlight で加工して、検索結果のうち気になるものをいくつかドラッグアンドドロップによりピックアップして別のペインで詳細を見るといったような機能拡張のデモを行っていました。単純に検索しておわりというだけではなく、検索結果のカスタマイズも視野に入れたソリューション開発というのも重要なポイントになりそうです。

またマイクロソフトさん公開されている 公式 サイトもあります。より詳しい Search Server 2008 については、そちらのサイトを参照されるとよいと思います。
http://www.microsoft.com/enterprisesearch/serverproducts/searchserver/ (英語)

評価版および RTM のダウンロード開始

3/6 付で以下の通り製品版の評価版などがそれぞれ日本語にてダウンロードできるようになっているようです。

【Search Server 2008 試用版】

無償提供される Search Server 2008 Express は RTM がダウンロードできるようになっています。

【Search Server 2008 Express】

まだ、ほんの概要を知った程度であるため、これから折を見て時間を作って環境を構築して、いろいろと機能を探ってみたいと思います。ご興味を持たれている方もいらっしゃるため、また追って記事を投稿するようにします。

ドキュメント ライブラリを使用していて、ビューを使って並び替えなどを設定する場合にフォルダにもプロパティを持たせられると、特にプロパティを使用してグループ化する際などに便利だと思うのですが、ファイルにプロパティを持たせるようには設定できないのでもどかしい思いをしていました。

恥ずかしながら、つい最近まで、私はてっきりフォルダにプロパティは持たせられないと思い込んでいましたが、実はできることがわかったのでご紹介します。

フォルダに任意のプロパティを持たせる

フォルダに任意のプロパティを持たせるには、カスタムのコンテンツ タイプを作成します。

【作業概要】

  1. コンテンツ タイプを作成する
  2. ライブラリに1.で作成したコンテンツ タイプを割り当てる
  3. 既定の"新しいフォルダ"メニューを非表示にする
  4. ビューをカスタマイズする

コンテンツ タイプの作成

  1. [サイトの設定] ページにアクセスします。
  2. [ギャラリー] 内の [サイト コンテンツ タイプ] をクリックします。
  3. [作成] をクリックします。
  4. "名前" に任意の名前を指定します。[親コンテンツ タイプの選択元] から "フォルダ コンテンツ タイプ" を指定し、[親コンテンツ タイプ] として "フォルダ" を選択します。残りは既定知のままで構いませんので、[OK] をクリックします。Folderwithproperty_1
  5. サイト コンテンツ タイプの設定画面が表示されるので、ここで作成したい列(プロパティ) を追加します。たとえば私は "プロジェクト名" という列を追加してみました。

    Contenttypecustomfolder

ライブラリにコンテンツタイプを割り当てる

  1. 任意のドキュメント ライブラリを開きます。
  2. [設定] - [ドキュメント ライブラリの設定] の順にクリックします。
  3. [全般設定]セクションの[詳細設定]を開き、"コンテンツ タイプの管理を許可する" を "はい" に変更し、[OK] をクリックします。
  4. [コンテンツ タイプ] セクションが表示されるので、"既存のサイトコンテンツ タイプから追加" をクリックします。
  5. 作成したコンテンツタイプを追加します。私は、作成したコンテンツタイプを "ユーザー設定のコンテンツタイプ" グループとして指定してしたので、このグループを選択元としています。
    Addcustomfoldercontenttype
  6. [OK] をクリックします。

既定の "新しいフォルダ"メニューを非表示にする

  1. [全般設定]セクションの[詳細設定]を開き、"コンテンツ タイプの管理を許可する" を "はい" に変更し、[OK] をクリックします。
  2. "[新規] メニューに [新しいフォルダ] コマンドを表示する" を "いいえ" に変更します。

ビューを変更する

以上の手順で基本的な設定は終わっていますので、最後に追加した列を表示するようビューを調整するなどします。

[図.フォルダをプロパティ名でグループ化]

Groupbyfolder

2008年3月 4日 (火)

Microsoft SharePoint Conference 2008

2008/3/3 (米時間) から 4日間、 シアトルにて SharePoint Conference 2008 というイベントが開催されており、私も日曜からシアトル入りしております。
http://www.mssharepointconference.com/Pages/default.aspx

米国での SharePoint 人気と ビルゲイツ氏に直接お目に書かれるのが事実上最後ということもあってか、このイベントは非常に盛況で、事前申込者が殺到し会場の定員オーバーで2月の初旬には早くも Sold Out になっていました。

本日は初日で基調講演がありました。今回、3000名をゆうに超える参加者となり、日本、韓国、といったアジア圏はもちろん、ロシア、ヨーロッパ諸国、南アフリカなど各国から参加しているそうです。

注目のトピック

さて、本日の基調講演でのメイントピックは、やはり "SharePoint Server 2007 のホスティング" でしょう。昨年 9 月に従業員5000人以上の企業を対象に SharePoint や Exchange のホスティングを開始するというニュースリリースは出ていましたが、今回は対象企業を拡大してあらゆる企業規模が対象となるそうで、今年末までには開始したい意向だということでした。

【関連記事】
米Microsoftが企業向けホスティングサービスを拡大、ExchangeとSharePointも提供
(Enterprise Wach : 日本語)
Microsoft to Expand Microsoft Online Services for Businesses of All Sizes
(マイクロソフト ニュースリリース:英語)

ホスティングは日本での提供は今のところわかりませんが、日本での提供も始まるのであればサーバー管理はマイクロソフトのデータセンター任せで利用できることとなり、サーバーの構築、保守管理がそもそものハードルとなっている企業の方々には朗報だと言えるのではないでしょうか。

その他の情報について

今年に入って SharePoint 関連のイベントとして、米国ではすでに 2月にOffice Developer Conference 2008 が開催されていますが、こちらはメインターゲットが開発者であり、SharePoint Conference 2008 が ITPro向けとされています。ですが、SharePoint Conference でも開発者向けの内容も数は少ないながらも意外とあるようです。2月の Office Developer Conference 2008 には参加し損ねてしまったので、今回のカンファレンスでは Search Server 2008 および Search Server 2008 Express でのエンタープライズ検索や SharePoint の Silverlight の利用などの情報を収集する予定です。

帰国後になると思いますが、収集した内容についてはブログなり、セミナーなりでご紹介できればと思っています。

2008年2月27日 (水)

SharePoint には通知機能があり、新しいアイテムの投稿や変更があった場合などにメールで知らせてくれます。

通知されるタイミング

通知のタイミングは次の3つがあります。

  • すぐに通知する
  • 日に一度通知する
  • 週に一度通知する

このうち"すぐに通知する" は、"すぐに" と言いつつ既定では5分のインターバルがあります。通知のタイマージョブは5分間隔で実行されます(ワークフローテンプレートを利用した際のメール通知も同様です)。パフォーマンスの面からこうした仕様になっているようです。

このインターバルはstsadm.exe を使って変更できます。とはいえ、間隔が短ければ短いほどデータベースの呼び出し回数が増えることになるため、パフォーマンスが低下する可能性があります。たとえば、MSDNの「Joel Oleson's Blog SharePoint Land 」ブログの中で Joel Oleson さんは、パフォーマンスを最重要視するのであれば30分間隔にすることを勧めています。つまり、インターバルを変更する必要がある場合は、パフォーマンスを考慮しつつ、組織の事情に合わせて最善のタイミングへとチューニングする必要があります。

[構文例]
stsadm.exe -o setproperty -propertyname job-immediate-alerts -url URL -propertyvalue "every n minutes between 0 and 59"
(※propertyname は pn 、propertyvalue は pv でも可)

例) stsadm.exe -o setproperty -pn job-immediate-alerts -url http://moss2007/sites/top -pv "every 10 minutes"

このコマンドについては、おりば~ずさんのブログでも言及されていましたのでこちらも参考になります。http://sharepoint.orivers.jp/blogs/orivers/archive/2007/01/25/63.aspx

※なお、以前、コマンドを実行しても通知の頻度が変更されないことがあったのですが、 "Windows SharePoint Services Timer " を再起動するときちんと反映されるようになりました。このサービスは、Windwos Server 2003 「管理ツール」の「サービス」管理コンソールもしくは net stop/start コマンドを使用して再起動できます。ご参考まで。

イベントの記録

通知設定後はアイテムの変更などの記録があってはじめて通知メールが生成されるはずですが、それはいったいどこに記録されているのでしょうか? その情報はコンテンツDBの内部にあります。

通知ではコンテンツDB内の "EventCache" テーブル、 "EventLog" テーブル、"EventBatches"テーブルが使用されています。

関連しそうなストアドプロシージャを調べてみると "proc_AddEventToCache", "proc_AddEventToCacheForDeleteRestore","proc_DeleteEventLog","proc_GetEventDataAndSubscriptionFilters" などがありました。

変更情報はまず EventCache テーブルに書き込まれ蓄積されていきます。そしてタイマージョブのタイミングで 通知が生成される際に EventCacheテーブル、EventLog テーブルと EventBatches テーブルが更新されます。

既定では変更ログは15日間残るようになっています。ですから、EventCacheテーブルなど見ても、今日の日付からさかのぼって15日間しかデータがないことが確認できます。期限の切れたログエントリがある場合は毎日実行されるタイマージョブが削除します。なお、この15日間という期間は、Webアプリケーション単位で変更可能です。

変更ログの保持期間の変更

  1. 「SharePoint サーバーの全体管理」の「アプリケーション構成の管理」を開きます。
  2. [SharePoint Web アプリケーション構成の管理]セクションにある[Webアプリケーションの全般設定」をクリックします。
  3. [Web アプリケーション]セクションで設定を変更したい Web アプリケーションを指定します。
  4. [変更ログ]セクションで保持期間を変更します。

    Changelog


参考:
Joel Oleson's Blog SharePoint Land (英語)
Microsoft SharePoint Developer Documentation Team Blog (英語)