2012年10月

2012年10月 3日 (水)

SharePoint 2013 ではライブラリへのファイル アップロードは画面上に直接、ドラッグアンドドロップできるようになっています。もちろん従来通りのアップロード画面からのアップロードもできます。

Sp2013-file-upload-1

※画面には「新しいドキュメントまたはここにファイルをドラッグ」と表示される

Sp2013-file-upload-2

この機能を利用するには、クライアントPCが次の条件を満たしている必要があるようです(IE 10 , Firefox, Safari, Google Chrome については動作検証済みですが、IE 8 または 9 では未テストです)。

  • Internet Explorer 10 (デスクトップ モード) ※ Windows Server 2012 の IE 10 は既定でデスクトップ モードとなっています
  • Firefox (最新版)
  • Safari (最新版)
  • Google Chrome (最新版)
  • Internet Explorer 8 または 9 の場合は、Office 2013 がインストールされている

ちなみに、ドラッグアンドドロップに対応していない場合は、「新しいドキュメント」のリンクしか画面上に表示されません。

Sp2013-file-upload-3

 

2012年10月 2日 (火)

SharePoint 2013 の検証環境をこれから Hyper-V 上に構築する方もいらっしゃると思います。Hyper-V上に構築することを前提に、まずは、環境構築におけるポイントを整理しておきましょう。

SharePoint 2013 用の検証に必要な基本システム構成は次の通りです。必要なインストール メディアをMSDNなどから入手しましょう。

  • Domain Controller
  • SQL Server 2012
  • SharePoint Server 2013
  • Exchange Server 2013 (※メール、タスク連携)
  • Office Web Apps サーバー 2013

これらに加え、Lync Server 2013 と Project Server 2013 が入ってくると一通りの機能が検証できます (Lync Server 2013 については API が強化されたので、SharePoint との親和性も高まっていて面白いのですが、これについては別途ご紹介しようと思います)。

さて、今回 Office Web Apps に関しては単独サーバーになっていますので、これまでと同様に SharePoint 2013との同居はできません。とはいえ、単独サーバーとして構成できるようになったので、SharePoint 以外でも Office Web Apps の機能の恩恵を受けられるようになっています。それから、これまで FAST Search Server は別途構築していましたが、これは逆に SharePoint Server 2013 に統合されたので、別途構築する必要はなくなりました。

システム構築の順は特に決まっているわけではありませんが、まずはSharePoint の機能を検証したいということであれば、Active Directory ドメインを構築し、SQL Server をインストールしてから、SharePoint Server 2013 のセットアップに取り掛かりましょう。これを構築してから Office Web Apps サーバーを構築します。

今回 SharePoint はマイクロブログ( Twitter などに代表される ) の機能のサポートなどもあり、最低限必要とするRAMが増えています。CPUも64bitの4コアが必要です。Windows OS は Windows Server 2008 R2 SP1 もしくは Windows Server 2012 です。 システム要件の詳細については次の資料を確認しておきましょう。

http://technet.microsoft.com/ja-jp/library/cc262485(v=office.15).aspx

検証目的でも、SharePoint 2010 と同じ 4GB ではさすがに心もとないので、1台のSharePoint に最低でも8GBのメモリを割り当てたいところです。ただ、欲をいうとAppFabric Cache Service がダウンしないように 10 ~ 12 GB 程度はあるとよいようです。

Hyper-V上に構築する場合はさらにHyper-V 設定上の注意事項があります。まず、ホスト コンピュータに最低でも 4GB 以上の RAM を割り当てましょう。動的メモリは構成しないようにします。スレッドまたはコアごとの仮想プロセッサの構成比率は1:1 となるように構成することが推奨されています(over subscription にならないようにすること)。簡単な検証環境ではこれらの点を抑えておけばよいでしょう。ただし、本格的な構成を行う場合は、下記のベスト プラクティスの資料を確認しておくようにしてください。

http://technet.microsoft.com/ja-jp/library/ff621103(v=office.15).aspx

実際のインストール手順については下記の資料を参考に行うとよいです。

http://technet.microsoft.com/ja-jp/office/jj149945.aspx#SPS-2013

2012年10月 1日 (月)

おかげさまで今年も SharePoint の分野にて Microsoft MVP アワードを再受賞することができました。2004年10月から継続して9年目の受賞となりました。次年度も継続受賞できるよう、多方面で情報提供や技術サポートをご提供できればと思っておりますので、皆様引き続きよろしくお願いいたします。

そろそろこちらのブログでも、SharePoint 2013 に関する情報を整理していきたいと思います。現在は Technical Preview (beta 2) の状態であるため、今後情報が変更される可能性があるのでご注意ください。

さて、ここから本題です。SharePoint 2013 のWeb ブラウザーのサポートは、Internet Explorer 8, 9, 10 が中心です。Office 連携機能などに ActiveX が用いられるため 32ビットが推奨されます。なお、Internet Explrer 10 については、desktop モードと Immersive モードがありますが、desktop モードでないと ActiveX はサポートされません。SharePoint サーバーの Office 連携機能を十分に利用するには desktop モードを利用することをお勧めします。

その他、現行のSharePoint 2010 と同様に一部機能的な制約はあるものの最新リリース版のSafari, Firefox, Google Chrome がサポートされています。

TechNet は現在 2012/9/18 更新版が最新ですが、日本語と英語では 64ビットサポートの情報の記載の有無があるなど差異があります。この辺は製品版が出るころに統一されるでしょう。

http://technet.microsoft.com/en-us/library/cc263526(v=office.15) [英語]

http://technet.microsoft.com/ja-jp/library/cc263526(v=office.15)) [日本語]

もっとも新しい点は、モバイル デバイス対応でしょう。iOS, Android がサポートされています。ただし、Office Web Apps を利用する場合は iOS 5.0 以降が必要ですし、Android についてはスマートフォンのみがサポートされています。タブレット版は非サポートです。

http://technet.microsoft.com/en-us/library/fp161353(v=office.15)

特に、SharePoint 2013 の BI 機能はモバイル デバイスからのアクセスでも様々な機能がスムーズに動くようになっていますので、経営層や管理職の方には魅力的だと思いますよ。