SharePoint Server 2016 Preview の検証環境を作成するための手順が下記の通り公開されています。
この手順に沿いながら、検証環境を構築した際の手順を記載していきます。基本的に SharePoint 2013 と変わらないのですが、若干の違いはあるため、以前のバージョンとの違いに違い部分はコメントを追加しています。
環境情報
私の手元では、Windows Server 2012 R2 ベースの Hyper-V 環境に構築します。SharePointの構築をする事前構成は次の通りです。
- Active Directory ドメインを構築ずみ。ドメイン名: contoso.com
- ドメインコントローラー(DC) は独立したサーバー(ちなみに、DCには証明機関ロールを追加しており、エンタープライズ証明機関として動作するように設定済み)
- SharePoint が利用するデータベース管理システムとして、SQL Server 2014 を別途構築(TCP接続の有効化とFirewallは SharePoint サーバーから接続できるよう構成済み)
- SharePoint Server 2016 をインストールするサーバーは Windows Server 2012 R2 を使用。ドメインに参加させておく。
事前準備ウィザード
SharePoint Server 2016 のセットアップに事前に必要なモジュールのインストールやセットアップを行うためのウィザードをインターネット接続をした状態で実行します。
- Splashをクリックし、スプラッシュ画面起動する
- 「Install software prerequisites」をクリックする。
- [次へ]をクリックする。
- 「I accept the terms of the License Agreement(s) 」をチェックし、[次へ]をクリックする。
- インストールが始まる。
- [完了]をクリックするとシステムが再起動される。
- システム再起動後はログオンすると、自動的にプロセスが継続実行される。
- Installation Complete と表示されたら、[完了]をクリックする。
以上で、事前準備は完了です。ここから先はインターネット接続はなくても構いません。
SharePoint Server のセットアップ
続いて SharePoint のセットアップを行います。
- 再び、Splashをクリックし、スプラッシュ画面を起動する
- 「Install SharePoint Server」をクリックする。
- プロダクトキーとして評価用に提供されている NQTMW-K63MQ-39G6H-B2CH9-FRDWJ を入力する。
- 「I accept the terms of this agreement」チェックボックスをオンにし、[Continue]をクリックする。
- インストール先のディレクトリを確認し、必要に応じて変更する。[Install Now] をクリックする。ちなみに、以前のバージョンまでは、ここで[完全]または[スタンドアローン]の選択画面が表示されていたが、SharePoint Server 2016 ではスタンドアロン インスト―ルはサポートされなくなったため、単純にディレクトリの指定のみとなった。
- インストールが開始される。
- インストールが終わると次は[製品構成ウィザード]の実行が必要となるが、言語パックをこのタイミングで適用しておきたいので、一旦ウィザードは終了させるため、[Run the SharePoint Products Configuration Wizard now.]チェックボックスをオフにし、[Close]をクリックする。
- Exit をクリックする。
言語パックのインストール
ダウンロードしておいた日本語言語パックをインストールします。
- 日本語言語パックのインストーラー内にある setup.exe を実行する。
- [「マイクロソフト ソフトウェア ライセンス条項」に同意します]チェックボックスをオンにし、[続行]をクリックする。
- インストールが開始される。
- インストールが完了する。続いて製品構成ウィザードを実行するために、「SharePoint 製品構成ウィザードを今すぐ実行する」チェックボックスをオンにしたまま[閉じる]をクリックする。
製品構成ウィザードの実行
製品構成ウィザードを実行することで、SharePoint 管理サイトなどが構築されます。
- 先ほどの手順の続き。Welcome to SharePoint Products が表示されたら、[Next>]をクリックする。
- 警告が表示されたら、[はい]をクリックする。
- [Create a new server farm] を選択し、[Next>]をクリックする。
- 事前準備したSQL Server のサーバーインスタンスを指定する。構成データベース名は既存の SharePoint_Config のままとする。ファームアカウントは事前に Active Dirctory上に準備している contoso\spfarm というアカウントを使用する。[Next>]をクリックする。
- パスフレーズとして任意の文字列を指定する 例)Password! など。 パスフレーズは2台目以降のSharePoint Server を追加するときに必要となる合言葉のようなものなので、2台目以降をインストールする予定があれば、覚えておく必要がある。
- サーバーロールを指定する。ここでは Single-Server Farm を選択する。※サーバーロール指定は、SharePoint 2016 の新機能であり、MinRole と呼ばれる。SharePoint 2013 などでは、サーバーロールは基盤管理者が数あるサービスから選択して、特定のサーバー上で実行する必要があり、環境によってまちまちだった。新たに導入される MinRole では、ロールを指定することで、必要なサービスが自動的に用意されるようになっている。従来通り、任意に開始するサービスを選びたい場合は、Custom を選べばよい。[Next>]をクリックする。
- サーバー全体管理サイト用のポート番号として、提示される番号を受け入れるか、任意に指定する。また認証プロトコルを指定する。[Next>]をクリックする。
- 設定内容を確認したら[Next>]をクリックする。
- 構成が開始される。
- Configuration Successful が表示されたら、構成は完了である。[Finish]をクリックする。
- サーバー全体管理サイトが表示される。
サーバー全体管理サイトの表示変更
日本語表示に切り替えます。この手順は SharePoint 2013 と変わらないため、詳細が分からない方は拙書などを参考にしてください。
- 歯車アイコンをクリックし、[Site settings]をクリックする。
- Site Administrationセクションにある Language settings をクリックする。
- Alternate Language として、Japanese を選択し、必要に応じて Overwrite Translation を Yes にする。[OK]をクリックする。
- 日本語で表示される。
ここまでで基本設定は完了です。
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