2017年5月22日 (月)

SharePoint Server 2016 の製品サービス ポリシーの更新

Microsoft の Stefan さんのブログによると "SharePoint Server 2016 の製品サービス ポリシー" が従来の SharePoint とは大幅に異なるとのこと。

Updated Product Servicing Policy for SharePoint Server 2016

まず、 SharePoint Server 2016 ではサービス パックをリリースする予定はない ということです。

これに伴い、メインストリーム サポート期間中は毎月 CU または PU をリリースします。原則はベースラインとなる PU から 1年間ごとにサポート期間が変わるため、平たく言えば、最新の CU または PU を継続的に適用する必要があるということです。

製品サービスポリシーのタイムラインは次の通りとなっています。

SharePoint Server 2016 Support End Date
RTM (16.0.4351.1000) – April 2017 Public Update 4/30/2018
May 2017 Public Update – April 2018 Public Update 4/30/2019
May 2018 Public Update – April 2019 Public Update 4/30/2020
May 2019 Public Update – April 2020 Public Update 4/30/2021
May 2020 Public Update – April 2021 Public Update 4/30/2022
May 2021 Public Update – all future Public Updates 7/14/2026

SharePoint 2013 までは 「Windows OS レベルのパッチ適用はするが、SharePoint のパッチ適用は全く行わない」という方針をとっている企業も多いようです。しかし、SharePoint Server 2016 では更新プログラムのサイズも小さくなり、ゼロダウンタイムパッチングも可能になりました。またクラウド上の SharePoint Online ほど急速には変化しないものの、適宜機能拡張も行われているため、段階を経ながら SharePoint Online に近い環境を手に入れることができます。そういった観点からも、SharePoint Server 2016 では更新プログラムの適用を積極的に行っていく運用体制づくりが欠かせなくなっています。

コメント

愛さん

いつも有用な記事をありがとうございます。
SharePoint Server 2016 では更新プログラムの適用を積極的に検討しないとですね。

しかしながら、例えば、「メモ掲示板」のようにSharePoint Onlineで利用できなくなった
機能が、オンプレのSharePoint Serverでも、更新プログラムの適用により利用できなくなる
ケースもありそうでしょうか?

いけぽんさん、お返事が遅くなってすみません。

SharePoint Online で利用できなくなった機能は、SharePoint Server 2016 でも利用できなくはなっていますが、今のところ更新プログラムにより事前通告なく特定の機能が利用できなくなるということはないようです。「メモ掲示板」は廃止予定であることは随分前からアナウンスされていましたし。

マイクロソフト社も SharePoint Online にせよオンプレミスにせよ、機能が利用できなくなる時には前もって予告してから、段階的に利用不可にしています。"急に使えなくなった" というフレーズはキャッチ―なので、流布しやすいのですがそうした情報に振り回されないでくださいね。

ただ、"前もって" というのがどの程度の猶予になるのかという話はあると思います。

とにかく、大きな変更は "Feature Pack" の適用時に起こるので、SharePoint 2016 では秋に予定されている Feature Pack でどういったアナウンスがされるのかは注目しておく必要がありそうです。

仮に廃止予定の機能があったとしても、それをアナウンスするタイミングとみるべきで、すぐに使えなくなるということはないでしょう。そこで何か利用できなくなる機能があるのであれば、猶予がどれくらいになるのか、という話になると思います。

そもそも急に使えなくしてしまったら、大クレームになることは想像に難くなく、クレーム対応も会社としては大きなコストで"損"になりますしね。そこは考えていると思いますよ。