2019年8月

2019年8月30日 (金)

SharePoint Online では新機能として記事のタイトルにある Organization Assets Library が提供されています。Microsoft 365 Roadmap によると執筆時点では、現在ロールアウト中となっているため、まだ利用できない組織もあると思いますのでご注意ください。

Microsoft 365 Roadmap (ID:33594)

Organization Assets Library とは何か?

組織のアセットライブラリは、サイトページを作成している際に画像などを利用したいときに使う設定です。実際に設定してみたのが下記の図です。画像WebパーツやファイルビューアーWebパーツなどに画像を指定する際に、下記のようなファイル選択画面が表示されますが、メニューに通常はない「所属している組織」が表示されていることが分かります。

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通常だと「最近使ったファイル」や「アップロード」、「サイト」などを選択すると思いますが、この機能を利用すれば組織が決めた特定のライブラリから画像などを素早く選択できます。たとえば、組織のロゴなどここにアップロードしておくとよいでしょう。

ただし、この機能はあくまでも SharePoint Online の管理者が設定するものであり、設定されていなければメニューは表示されません。

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設定方法

設定には SharePoint Online の管理者が PowerShell を使って設定します。詳しくは下記に情報が公開されています。

組織のアセットライブラリを作成する

すべてのユーザーが使用できるように、写真やロゴなどの画像を一元的に保存および管理する必要がある組織では、1つ以上のドキュメントライブラリを "組織のアセットライブラリ" として指定できます。 If your organization needs to store and manage images like photos or logos centrally for all your users to use, you can specify one or more document libraries as an "organization assets library." これにより、ユーザーが SharePoint サイトやページを作成するときにこれらのアセットを簡単に追加できるようになります。 This makes it easier for users to add these assets when they create SharePoint sites and pages.

留意点 

※2020/4/20 内容をアップデート

組織のアセットライブラリは任意のドキュメント ライブラリを指定できます。

設定したライブラリはテナント全体で共通利用することになります。組織のアセットとして指定したサイトコレクションが最初に反映されまで24時間以上掛かることもあります。

組織のアセットライブラリは任意のサイトコレクションを指定できるものの、指定できるサイトコレクションは組織で1つのみ。そのサイトコレクションに複数のライブラリを用意し、それぞれ組織のアセットライブラリとして指定できます。ただし、最大で30個まで。

ですから、このライブラリは組織のロゴ用とか、このライブラリは製品ロゴ用とか、いくつか用途別に用意できるということ。

つまり事前準備として、組織のアセットライブラリをホストする専用サイトコレクションを作成して、各ライブラリに対するアクセス権限を適切に設定し、全社員に読み取り権限で公開し、アセットを管理する特定のユーザーやグループだけに編集アクセス許可レベル以上を付与するとよいです。

そして、SharePoint Onlineの管理者がそのライブラリをコツコツとPowerShellで組織のアセットとして登録すれば、あとはライブラリに必要なファイルを各自アップロードするだけで全社に画像などを展開できるようになります。