QnA Maker を使うことで独自の質疑応答チャットボットが作れます。
もともと QnA Maker はクラウドベースの自然言語処理 (NLP) サービスで、任意の質問に自分で作成したナレッジ ベース(KB)から最も適切な回答を見つけてくれます。
Power Apps や Power Automate でも QnA Maker のコネクターを使って接続できるようになっています。
QnA Maker - Connectors | Microsoft Docs
さて、この QnA Maker ですが、2025年3月31日をもって廃止になります。QnA Maker の新しいリソース作成は 2022年10月1日以降作成できなくなります。
QnA Maker ⇒ Azure Cognitive Service for Language
QnA Maker サービスは単独でのサービスは終了するものの、すでに Azure Cognitive Service for Language の一部として提供されています(もともと Cognitive Service の一機能ではありましたが)。今後はこれを使っていく必要があります。
既存の QnA Maker のナレッジベースがある場合は移行ガイドを確認して手続きします。
QnA Maker ナレッジ ベースをカスタム質問と回答に移行する - Azure Cognitive Services | Microsoft Docs
※自分自身では検証用に SharePoint に関する QA を対応できるといいなとDBを作っていたのですが、せっかくなので移行ではなく改めて新しい環境にDBを構築してみる予定でいます。
Azure Cognitive Service for Language では次の6つの領域があります(2022年6月4日時点)。
- 情報を抽出する
- テキスト ベースのコンテンツを要約する
- テキストを分類する
- 質問に答える
- 会話について
- テキストを翻訳する
QnA Maker と同等なものは「質問に答える」ですね。言語サポートには日本語も含まれています。
質問応答とは - Azure Cognitive Services | Microsoft Docs
ところで QnA Maker は初期のころに触ったまましばらく放置してしまっていたのですが、改めてドキュメントを見ると昔はできなかったことが多く改善されているんですね。例えば回答をリッチテキスト形式で表示できるようになっていて記述には Markdown が使えるようになっていたり。
ナレッジ ベースの編集 - QnA Maker - Azure Cognitive Services | Microsoft Docs
問い合わせ対応にかかる時間を少しでも減らすために
ちなみに Microsoft 365 が利用できる環境であれば、簡単な質疑応答なら Microsoft Search の「ブックマーク」や「Q&A」機能も使えます。よく質問される手続きなどは、この機能を使ってたとえば「出張の手配」といったキーワード検索されれば、SharePoint 内の所定のサイトのリンクをバナー広告のように画面上部に表示したり、直接申請フォームを表示することなどが可能です。
ただし、これはあくまでも Microsoft 365 内での検索結果として得られるものであり、独自のアプリやチャットボットなどと組み合わせて利用する場合は Azure Cognitive Service for Language がよさそうです。もともと QnA Maker には SharePoint 上のドキュメント ライブラリに格納されている QA集のファイルを読み込んでナレッジベースとして利用する仕組みもありました。
SharePoint ファイル - QnA Maker - Azure Cognitive Services | Microsoft Docs
色々な組み合わせ方をもっとしっかり学ばないといけないなぁと思う今日この頃でした。
ご参考まで!
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