ビデオ編集ソフトである Clipchamp (クリップチャンプ)は、遡ると2021年9月にマイクロソフト社に買さ収され、そのときに 将来的にMicrosoft 365 のラインナップに加わるというアナウンスは当時からされてきていました。
🔗 クリエイターの力となる Clipchamp が Microsoft の一員に
現時点(執筆時は2023年8月5日)では、個人利用アカウントである Microsoft アカウント(MSA: Microsoft Account)で無償の利用ができます。これがやっと Microsoft 365 の商用ライセンスのラインナップに追加されることになったのです! 正式に組織として利用できる。
このことはMicrosoft 365 管理センターのメッセージセンターに情報が届いていました。
メッセージセンターの内容を踏まえて、以下に簡単にまとめておきます。
📌ロールアウト
2023年8月下旬から10月中旬まで
📢対象
- Microsoft 365 E3 / E5
- Microsoft 365 Business Standard / Business Premium
🎞️動作環境
- Edge または Chrome ブラウザー上で動作。
- OneDrive for Business と SharePoint ドキュメント ライブラリ上の新規および編集メニューから利用できる。
- Office.com のアプリランチャーから Clipchamp アプリにアクセスできる
- 組織としての追加設定は不要であり既定で有効化される
※Windows 10 / 11 では Windows 用のClipchampアプリが含まれているが、現時点では個人利用の Microsoft アカウントでのみ利用できる。そのため、必要に応じてWindowsアプリはグループポリシーエディターを使って無効化できる。
現在、Microsoft Stream には簡易ビデオ編集機能が用意されていますが、このフル機能が Clipchampでは使えるようになります。たとえば、OneDrive や SharePoint 上に保存されるビデオの編集や結合などができるほかに、テキストのオーバーレイ、スクリーンまたはWebカムなどでの録画なども可能。
Clipchamp の製品概要:
Introducing Microsoft Clipchamp: Unlock the power of video at work | Microsoft 365 Blog
FAQ:
職場アカウントで Microsoft Clipchamp にアクセスする方法 - Microsoft サポート
FAQ を見ると現在すでに個人用で利用できる Clipchampですが、商用テナント向けに関しては最初のリリース時点では同等の機能がすべて商用製品に組み込まれるわけではないようです。
含まれない機能は次の通り。
- ブランドキット
- ストックビデオ
- オーディオと画像
- テキストの読み上げ
- 自動キャプションまたは字幕
- 高度なタイトルと注釈
Stream との関わりは?
組織アカウントで利用する Clipchampではエクスポートしたビデオは自動的に Stream (SharePoint) 上にアップロードされることになります。ですから、SharePoint または OneDrive for Business 上での再生については従来のビデオ再生と同じ挙動になるということですね。従来の機能に加えて既存のビデオの編集機能も加わるということ。
まとめ
ビデオ作成をよく行う方にとっては、手軽に使えるようになれば Clipchamp の利用は朗報ですね。あとは、SharePoint 側で新しい Stream 用のWebパーツが出てくれば、ビデオ専用ポータルが本当に手軽に作れそうです。