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2022年6月 4日 (土)

QnA Maker を使うことで独自の質疑応答チャットボットが作れます。

QnA Maker

もともと QnA Maker はクラウドベースの自然言語処理 (NLP) サービスで、任意の質問に自分で作成したナレッジ ベース(KB)から最も適切な回答を見つけてくれます。

Power Apps や Power Automate でも QnA Maker のコネクターを使って接続できるようになっています。

QnA Maker - Connectors | Microsoft Docs

さて、この QnA Maker ですが、2025年3月31日をもって廃止になります。QnA Maker の新しいリソース作成は 2022年10月1日以降作成できなくなります。

QnA Maker ⇒ Azure Cognitive Service for Language

QnA Maker サービスは単独でのサービスは終了するものの、すでに Azure Cognitive Service for Language の一部として提供されています(もともと Cognitive Service の一機能ではありましたが)。今後はこれを使っていく必要があります。
既存の QnA Maker のナレッジベースがある場合は移行ガイドを確認して手続きします。

QnA Maker ナレッジ ベースをカスタム質問と回答に移行する - Azure Cognitive Services | Microsoft Docs

※自分自身では検証用に SharePoint に関する QA を対応できるといいなとDBを作っていたのですが、せっかくなので移行ではなく改めて新しい環境にDBを構築してみる予定でいます。

Azure Cognitive Service for Language では次の6つの領域があります(2022年6月4日時点)。

  • 情報を抽出する
  • テキスト ベースのコンテンツを要約する
  • テキストを分類する
  • 質問に答える
  • 会話について
  • テキストを翻訳する

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QnA Maker と同等なものは「質問に答える」ですね。言語サポートには日本語も含まれています。

質問応答とは - Azure Cognitive Services | Microsoft Docs

ところで QnA Maker は初期のころに触ったまましばらく放置してしまっていたのですが、改めてドキュメントを見ると昔はできなかったことが多く改善されているんですね。例えば回答をリッチテキスト形式で表示できるようになっていて記述には Markdown が使えるようになっていたり。

ナレッジ ベースの編集 - QnA Maker - Azure Cognitive Services | Microsoft Docs

問い合わせ対応にかかる時間を少しでも減らすために

ちなみに Microsoft 365 が利用できる環境であれば、簡単な質疑応答なら Microsoft Search の「ブックマーク」や「Q&A」機能も使えます。よく質問される手続きなどは、この機能を使ってたとえば「出張の手配」といったキーワード検索されれば、SharePoint 内の所定のサイトのリンクをバナー広告のように画面上部に表示したり、直接申請フォームを表示することなどが可能です。

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ブックマーク機能を利用
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Q&A機能

ただし、これはあくまでも Microsoft 365 内での検索結果として得られるものであり、独自のアプリやチャットボットなどと組み合わせて利用する場合は Azure Cognitive Service for Language がよさそうです。もともと QnA Maker には SharePoint 上のドキュメント ライブラリに格納されている QA集のファイルを読み込んでナレッジベースとして利用する仕組みもありました。

SharePoint ファイル - QnA Maker - Azure Cognitive Services | Microsoft Docs

色々な組み合わせ方をもっとしっかり学ばないといけないなぁと思う今日この頃でした。

ご参考まで!

2022年5月25日 (水)

2022年5月25日深夜(日本時間) より Microsoft Build 2022 が始まりました! 

 

私が視聴する予定のセッションを、せっかくなのでリストアップしておきます。

今回私のテーマとして考えてるキーワードは

Microsoft 365 (SharePoint/Teams) + Power Platform + AI 

各セッションは https://mybuild.microsoft.com/ja-JP/sessions から確認できますが、英語のセッションもタイトルを日本語に訳してくれているので従来よりも探しやすくなっています。

また、多くのセッションが日本語の同時通訳が用意されているのもうれしいポイントですね。

ということで、ご参考まで。

Microsoft Build オープニング

Microsoft CEO の Satya Nadella 氏によるオープニング キーノートです。

 

[オンデマンド]

[コネクションゾーン] 日本語

2022年4月28日 (木)

SharePoint General FileManagement

SharePoint 上のドキュメント ライブラリに格納されているファイルをクリックすると編集権限がある場合は、直接ブラウザー上で編集モードで開く仕様になっています。

ちなみに、編集モードで直接開きたくない場合はプレビューで開くと良いという話は、以前の記事👇でも紹介しました。

SharePoint: ファイルを更新することなく閲覧だけするには? (SharePoint Technical Notes) (weblogs.jp)

さて今回は、直接デスクトップ版で開きたいという話。

これはドキュメント ライブラリ単位で設定すれば、「このライブラリは既定でブラウザーで開く」「このライブラリはデスクトップ版で開く」というようにコントロールできるようになっています。

設定はまず、管理権限のあるユーザーがドキュメント ライブラリにアクセスした状態で歯車をクリックし、[ライブラリの管理]をクリックします。

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次に「全般設定」の「詳細設定」にアクセスします。

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「クライアント アプリケーションで開く」を選択して、[保存]します。

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これだけで既定値が変わります。ライブラリ内のファイルをクリックする直接デスクトップ版で開くようになります。

ただし、あくまでもライブラリ単位の設定であり、Excel の時だけデスクトップ版で開くといったファイルの種類ごとに挙動を買えるような設定はできません。

マクロやVBAを使う Excel ファイルなどだと、いったんWeb版で開いてから直接編集というのは少々面倒に思うでしょうから、こうした方法をとるのも一つでしょう。

ですが、「そもそも、なんで最初からデスクトップ版で開くようにしていないんだ!」という声も時々聞かれます。ファイルサーバーの感覚が根強いとそうなりがちです。ちなみに、初期のころの SharePoint は Office の Web版がなかったので直接開くような動きでした。が、これをあえて変えた。なぜか?

最初から目的のファイルがすぐに見つかっていれば、そういう挙動が既定値でもいいかもしれません。いきなり編集するより、目的のファイルを探してまずはさっと閲覧することの方が一般的には多いのです。

ファイルを直接デスクトップ版で開くというのは、動作としてはデスクトップ版のアプリを起動し、そこに SharePoint 上にあるファイルのデータを読み込んで表示しているわけです。これにはどうしても少し時間がかかる。ですが、ブラウザー版ならかなり高速に表示できます(無論、組織によっては環境の問題でブラウザー表示が遅いというところもあるかもしれませんが、みんながそうなわけではありません。意外とさっと開きます)。

そんなわけで、何でもかんでもデスクトップ版で開くのが必ずしも正解ではなく、適材適所で設定を変えてみてくださいね。

Hitome-m365-sharepointちなみに、この話は拙著の『ひと目で分かる Microsoft 365 SharePoint 運用管理編』のP337~にも記載しています。

 

 

 

2022年4月22日 (金)

Best Practices - File management

ファイルの格納場所のおさらい

Microsoft Teams を使っているとチャットするときにファイルを共有するとファイルは OneDrive for Business に、チーム内でファイルを共有するとチームが接続される SharePoint サイトにファイルが格納されます。またチームに接続されていない SharePoint サイトでもファイルを共有できます。つまりファイルの格納場所は結果的に3種類あるわけです。

  • OneDrive for Business
  • Microsoft 365 グループに接続された SharePoint チームサイト
  • 単独の SharePoint サイト (大抵はコミュニケーションサイト)
    ※下位互換のためにグループに接続しないチームサイトも作れはするがここでは度外視

Hitome-m365-sharepointこの辺りの関係性がわからないという方はぜひ、拙著の「ひと目でわかる Microsoft 365 SharePoint 運用管理編」(日経BP社) をご一読ください(結構なボリュームです)。関連するのは次の章です。

  • 第1章…Microsoft 365 の SharePoint の利用を始める前に
  • 第2章…SharePointサイトに関する基礎知識を身に付けよう
  • 第3章…チームサイトの基本的な使い方をマスターしよう
  • 第8章… OneDrive for Business を使いこなそう
  • 第11章… Microsoft Teams と組み合わせて利用しよう

 

使い分けを考える前に

3つの格納場所があることに関して「ややこしい、1か所にすればいいのに」という話もありそうです。

ですが、以前のブログでも書いたように、

SharePoint Technical Notes : SharePoint のファイル管理機能をどう使っていくべきか? (lekumo.biz)

膨大な情報量を1か所に格納すると大事なものもそうでないものなども入り乱れることになり探しにくくなります。ファイルに関わらず量が増えれば小分けにするというのはよくやる話。結局、ファイルサーバーではこの小分けにしていく手法として、長年 "フォルダー" を使って仕分けてきたわけですが、その問題点については前回の記事で述べました。

ですから、せっかく最初から分かれている3つの器をうまく使い分けたいのです。

仕事でユーザーはどういった性質の情報をどのように利用しているのかをしっかり考えることが大切。「えー、そんなの考えたくない」という人もいるのは事実ですが、部屋の整理整頓と同じで、片づけなくてもまぁなんとかなりますが、うまいぐあい整理整頓されているほうが特に仕事をするうえでは機能的であることは間違いないでしょう。

OneDrive for Business の立ち位置

OneDrive for Business は OneDrive と名前がついていますが、一般消費者向けの OneDrive と学校や企業組織向けの OneDrive for Business とがあり、ブランドは同じですし、ぱっと見た目も似ていますが中身は別物です。

書籍にも書いていますが、慣れていないと見分けがつきにくいんですが決定的な違いはURLです。一般消費者向けは onedrive.live.com で、OneDrive for Business は sharepoint.com になっています。

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OneDrive for Business は SharePoint がベースになっている仕組みで、オンプレミスの時代は SharePoint 内のサイトの一種で「個人用サイト(My site)」と呼ばれていました。これが SkyDrive に名前が変更されたのですが、商標の関係からのちに OneDrive というブランドに変わったという経緯があります。

ですから、OneDrive for Business は 個人用途のSharePoint サイトです。とはいえ、ユーザーが利用するものであるため、SharePoint の持っている機能の一つであるファイル管理機能を中心に利用できるようにしているわけです。サイトを開くと一見すれば、自分用のフォルダーが用意されているように見えるようになっている。けれど、実際は Microsoft Lists のリストも格納できたりと、機能面で細かくみればやっぱり SharePoint サイトではあります。

さて、話を戻しましょう。

ユーザーにとっては、OneDrive for Business はクラウド上にある自分専用のファイルの置き場所です。共有しなければ自分しかアクセスできない。個人のPC内にしまい込まれて、埋もれがちだったファイルをクラウドに格納するように動線を変え、PCを買い替えてもコンテンツの移行が必要なく、最低限1TBの大容量がインターネット越しにいつでも使えるようになったわけです。

ただ、契約上の一つのルールとして、ユーザーごとにに紐づけて管理しているので、そのユーザーが退職してそのユーザー分のライセンスがはく奪されるとその人の OneDrive for Business は削除されるというのが基本ルール。

こういうと「えっ、Microsoft が勝手に消すなんて!」と思う方も少なからずいるようですが、必要があれば SharePoint サイトに移せば勝手には消えないですし、無駄に容量が増え続ければストレージの管理コストも増大していきます。基本は削除されるというのは大して問題ではないでしょう。おそらくこれまでだって、社員が会社を辞めれば、特殊な業務を除いては PC 内のデータもすべて吸い上げて、ファイルサーバーに格納するというようなルールになっていることは少ないのではないかと思います。だから、本質的には従来とあまり変わらない。

厳密にいえば、ライセンスがはく奪されるてもすぐに消え去るわけではなく、既定では30日間は残ります。つまりその間の猶予がある。この間に、任意のユーザーに管理権限を委譲できるので、その間に必要な情報を取り出して別のところに共有することもできます。また、設定によっては最大10年間は削除せずに残すこともできるようにはなっています。様々なニーズに対応すべく、色々と選択肢は用意されているのです。

Microsoft Teams と OneDrive for Business 

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Microsoft Teams で「チャット」を使ってファイル共有ができますが、「チャット」を使うとファイルは共有した人の OneDrive for Business にファイルが格納され、そこから共有リンクが生成されるようになっています。メールと違って添付ファイルではなく、単なるリンクになっているのがポイント

メールみたいに添付されればいいのにと思う人もいるでしょうけれど、ファイルを修正したりするとまた添付しなおしになり、最新版がわからなくなる。。。というメールの課題が再現されるので、あまりよろしくない。それよりはどこかに格納しておいてリンクで共有したほうが、下手にファイルが増殖しないという側面も忘れてはいけません。

ただ、共有した人が退職してしまうと、先ほどの理由で共有元がなくなりアクセスできなくなる可能性があるということです。

ですから、OneDrive for Businessはファイルサーバーの感覚で共有フォルダーとして使うのはダメです。あくまでも一時的な共有に留めるべきでしょう。

一方で「チーム」側での会話するときにファイルを共有すると、こちらはチームに接続されている各SharePoint サイトにファイルがアップロードされるので、ユーザーが退職しても関係ありません。ずっと残る。しかも基本的にはこちらは共有リンクではなく、サイト内のコンテンツへの単純なリンクで、チームメンバーは基本的に誰でも参照できる。後から入ってきたメンバーでもOK。

ちなみに、チャットの場合は必ず共有リンクで、共有リンクとは「このURLを知っている人は全員閲覧できる」とか「このURL知っている人は全員編集できる」とか「このURLを知っていて、かつだれだれさんたちだけ見れる」というような制限付きのリンクです。特殊なものなんですね。

ですから、チャットでファイル共有するときにはよ~く見るとリンクの種類が変更できるようになっています。

サイトのアクセス権限と共有リンクは別物です。詳しくは書籍にも書いていますし、私がほぼ毎月実施している「Microsoft 365 SharePoint サイト管理基礎」でも実際にデモや実習を通じて必ず説明しているところです。よくわかっていないなと不安がある方はしっかり基礎固めしましょう。

SharePoint と OneDrive for Business

「ファイルの格納先がSharePoint だったり、OneDrive だったりわかりにくい! 」という声も聞こえてきますが、やみくもにこうしたわけではなく意図があるだろうと考えるのが自然ですし、どううまく使い分けようかなとも考えたい。こういうものは特に答えはないので、「こう考えた方が、合理的だろう」という納得が出来さえすればいい。

そして、管理する情報の性質が異なるので、分けて考えた方が都合がいいだろうと個人的には思っています。

OneDrive for Business は個人の采配で自由に使えるし、共有しない限り他の人が見ることはないので気軽に使える。考えをまとめてみようとトライした仕掛途中のファイルなども置いておける。個人のPC内にはこんなファイルが山ほどあるはず。これをすべて SharePoint サイトに置くようにしていると、その人が退職してしまったときにもこうした「ごみ」が不用意に残ってしまうわけです。ユーザーが退職した後に削除されるというのは、細胞組織の「アトポーシス」みたいなもので、本当に重要な情報だけ選抜して残していくためには必要な措置だとも思うのです。

ただ、そういう話をしていると無論、「安易に消すべきではない!」という話も出てきます。それはそうです。ですが、なんでも保存では、ストレージコストも管理コストも年々増大し続けます。そのため、誰がどういう業務でどういった情報を扱っているのかを把握したうえで、必要があれば削除期限を延ばしたり SharePoint側にデータを移動したりする。さらに、Microsoft 365 コンプライアンス機能も活用して、機密情報保護、保持期限、レコード管理などしっかりと対応することです。

OneDrive の使い方の基本指針

OneDrive for Business は個人のワークスペース(一時的な作業場所)で、最終的には削除される。自分が辞めたとしても組織に共有すべき情報は SharePoint に置くというのが基本的な考え方にした方が管理がしやすいと思います。

1. 構想段階 … OneDrive 上でファイルを作成しながら考えをまとめていく

2. 確認(レビュー)や一時的な共有 … 出来上がったら他のメンバーにちょっと確認してもらうというのに Teams 上のチャットで共有する

3. 正式に公開… 正式に多くの人に公開する段階になったら、Microsoft Teams 内の各チャネルの「ファイル」タブまたは SharePoint サイトにファイルを移動またはコピーする。この流れが作れると、大事な情報だけ長期保管する方向でふるいにかけられます。

SharePoint に関して

SharePoint サイトは Microsoft Teams に接続されたチームサイトと社内ポータルとして利用する単独サイトがありますが、チームではあくまでもチームメンバー間での共有となります。公開範囲が大抵は狭い。一方で、社内ポータルとなると公開範囲は関係する複数の部署などというように広く設定することが多い。

こうしたことを踏まえて、全体的なイメージ図を作成してみました。ピラミッドはデータ量をイメージしており、組織が長期間しっかりと管理すべき情報(大事な情報は宝石のアイコンです) はふるいにかけて、選択的に管理していくようなイメージです。

もちろん、あくまでもこれが正解というわけではないですし、これ以外に既存のファイルサーバーをどうするとか、Yammer はここには組み入れていないけどどうなるとか、色々と気になるところもあると思います。詳しくは弊社の研修へどうぞ。

とにかく、これをきっかけに自分なりのイメージを描いてもらえるといいなと思います。

OneDrive  SharePoint  Teams

ちなみにこの図は Twitter でも共有していて、多くの方に共感をいただいたようで共有してよかったなと(画像は Twitter の方が画質がいいかも)。

さて、こうしたことを考慮しながら、各組織でどのようにしたら効率よく情報共有し、管理も行き届くだろうかということを社内がディスカッションしてみてくださいね。難しいと感じるかもしれませんが、ファイル管理には多くの人がかかわるので、どのシステムを使っていても色々と考えるべきことが多いものです。

関連コース

先ほど文中でも述べましたが、ここまでの内容はほんの一部で私の頭の中にあることすべてはブログには書ききれませんし、やはり体系立てて書いている拙著をまずはしっかりと読んでいただけるのが一番いいと思っています。

さらに、定期的に実施している研修では書籍には書ききれない内容や最新情報なども盛りだくさんにお話しします。質疑応答も一人一人とじっくり行います。ぜひ、ご利用くださいねー

2022年4月15日 (金)

SharePointFAQ

Microsoft 365 の利用者の方化で、ときどき質問いただくのが「SharePoint で作成したサイトって認証とかなしに社外に公開できないんですか?」というもの。

結論から言うとできません

イントラネットのポータルサイトとして利用することを前提に割り切って利用してくださいね。

ちなみに用途は少し限定的ですが、Power Platform にある Power Apps ポータル機能を使えばインターネットに公開するサイトが作れます。

ここから四方山話 (懐かしい人もいると思う...)

とはいえ、公開できるのかどうなのかを自力で調べていると、できるようなできないような。。。となりがちです。

なぜなら、昔の SharePoint ではできていたんです。オンプレミスの SharePoint サーバーでは、インターネット向けのライセンス (for Internet) まで用意されていたこともあります。

随分昔よく事例で取り上げていたのが、フェラーリ社がかつてインターネットに公開していた商用サイトでこれがSharePoint でできていました。2007年前後ですかね~。とても見た目のカッコいいサイトでした(もちろん、今は違うようです)。懐かしくなって色々と調べてみると古い記事も見つけました。

国内だと SharePoint Server 2013 ベースで一時稼働していたのが TOYOTA さんの GAZOO サイトでしたね。関係者の方々は、それはそれは苦労されただろうなぁと思ったくらい作りこまれていました。これはネットで検索するといまだにいくつか情報が見つかります。

そういえば、海外の有志の方が一時期、世界中の SharePoint をベースとした商用サイトを集めたサイトを作っていて www.wssdemo.com なんていうのがありまして (WSSは Windows SharePoint Services の略)、その後、名前が www.sharepointdemo.com となり現在はWebサイト自体が消滅しています。懐かしい。探すと akimoto さんのブログにかろうじて記事が残っていました (akimoto さん、しばらくご無沙汰しています。リンクさせていただいています)。

クラウド環境でも、すごく短い期間でしたがMicrosoft 365 の前身である BPOS というサービス名だった時代に公開サイト (Public Websites) を作成する機能もあったりしました (Office 365 にブランド名が変わった後もしばらく使えていたようですが、あまり記憶がない)。

情報を探してみたら下記の公式情報を見つけました。2015年3月9日にこの機能を削除したとあります(すでに使っていたユーザーは新規には作成できないけれど、このあと最低2年間は継続して利用できるともありますね)。

SharePoint Online Public Websites to be discontinued - SharePoint | Microsoft Docs

終わりに

というように、特にオンプレミスでは複数の以前のバージョンの SharePoint を使っている組織もありますから、Microsoft が公開している資料も新旧で情報が混在しがちです。そもそも、見つけた側はこれまでの経緯を知らなければ情報の取捨選択も難しいので、「できないよ」ということを明記する記事を書いてみました!