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2023年5月 2日 (火)

Power Apps を使ってSharePoint リストのカスタム フォームを作成するとき既定では「既定の環境」にフォームが作成されます。

Power Apps 管理用のPowerShellコマンドを使えば、任意の「運用環境」にカスタムフォームを作成できるようになります。SharePoint リストのカスタム フォームの作成環境とそれ以外を分けて容量の管理、ポリシー管理などを管理したいというようなケースではこうした設定も必要になるでしょう。

設定変更における注意点

カスタム フォームの作成先の既定の環境を変更するには、指定先は「運用環境」である必要があります。また、作成先環境を指定したとしても既存のカスタム フォームが新たな環境に移動されることはなく、そのままです。

また、新たに指定した環境をユーザーが利用できるように「環境作成者 (環境メーカー: Envrironment Maker)」の役割を各ユーザーに対して付与する必要があります。既定の環境のままであれば、この役割の付与はすべてのユーザーに対して自動的に行われますが、新規に指定する場合は自動では行われないため運用方法を考えないといけません。たとえば、新規に追加したユーザーアカウントに対して必ずこの環境のロールの追加もするといったようなルール策定です。 さらに、既定の環境の場合はそもそも環境の削除ができませんが、それ以外の環境の場合は環境は削除しようと思えばできてしまいます。この場合、当然、この環境に含まれるカスタム フォームも一緒に削除されます。

PowerShell コマンドで指定する

Power Apps の管理者用コマンドの基本的な利用方法は下記のリンク先を参照しましょう。

PowerShell のサポート - Power Platform | Microsoft Learn

では PowerShell コマンドに移りましょう。次のコマンドを実行して既定のカスタム フォームの作成環境を確認します。

Add-PowerAppsAccount

#SharePointカスタムフォームが作成される環境の取得
Get-AdminPowerAppSharepointFormEnvironment

これにより既定の環境を使っているかどうかがわかります。既定の環境名は Default- で始まります。20230501_093656

環境を変更するためのコマンドは Set-AdminPowerAppSharepointFormEnvironment を使用しますが、環境名を指定する必要があります。名前はGUIDで指定する必要があるため、まずは既存の環境の一覧を確認し目的の環境の名前を把握します。

Get-AdminPowerAppEnvironment コマンドを使用します。

#環境の一覧 (運用環境のみ)
Get-AdminPowerAppEnvironment | Where-Object {$_.EnvironmentType -eq 'Production'} | Select-Object -Property EnvironmentName, DisplayName, EnvironmentType

コマンドを実行すると、運用環境の情報が一覧できます。

20230501_104207

設定を変更していきましょう。この例では5e0b10a0 で始まる環境を指定します。次のコマンドを実行します。

#既定のカスタムフォームの作成環境を指定する (ここでは環境名は伏せています)
Set-AdminPowerAppSharepointFormEnvironment -EnvironmentName '5e0b10a0-*************' 

最後に既定のカスタムフォームの作成先の環境が変わったことを確認します。

20230501_100130

設定が反映されるまで少し待ってから、新規に SharePoint リストのカスタム フォームを作成してみましょう。環境が既定の環境ではなくなっていることがわかります。

20230501_103050

管理センターからも確認してみましょう。環境のリソースに保存した SharePoint リストのカスタムフォームがあることが確認できます。

20230501_103154

元の状態に戻すには、次のコマンドを実行します。

#既定の環境に戻す
Reset-AdminPowerAppSharepointFormEnvironment
#SharePointカスタムフォームが作成される環境が既定の環境に戻ったことの確認
Get-AdminPowerAppSharepointFormEnvironment

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2023年4月19日 (水)

下記のリンク先の記事によると、従来 SharePoint Syntex のシートライセンスを別途購入していないと利用できなかった下記の機能が、この夏(2023年)、Microsoft 365 E3, E5, A3, A5 のユーザーへと移管されることになったそうです。

  • コンテンツ クエリ
  • ユニバーサル アノテーション
  • アクセラレーター
  • タキソノミーサービス
  • ルール

Microsoft recognized as a Leader in Forrester Wave for Content Platforms - Microsoft Community Hub

結果的にユーザーごとに必要になっていた SharePoint Syntex は2023年7月1日に廃止され、その代わりに Microsoft Syntex の pay-as-you-go モデル(従量課金モデル)に移行されることになりました。

各機能の概要を確認しておきましょう。

コンテンツ クエリ

まずコンテンツ クエリですが、ライブラリにサイト列が追加されていれば、高度な検索が手軽にできるというもので、ライブラリ内に多くのドキュメントがある場合に難しい検索クエリを覚える手間が減ります。契約書などを検索するときに、任意のキーワードと組み合わせて、契約日の列の値で「いつから、いつまで」と範囲指定した検索などが容易にできるようになります。


20230419_163016

ユニバーサル アノテーション

PDFファイルなどにブラウザーから注釈を書き込む機能です。書き込むといっても直接ファイルを変更するわけではありません。詳しくは下記の記事を参照してください。

SharePoint Technical Notes : Syntex: PDFなどに注釈する (ユニバーサル アノテーション) (lekumo.biz)

アクセラレーター

チームサイトに対して素早く Syntex 機能を利用できるようにするための契約書管理や売掛金のサイトテンプレートを適用できるようになるというものです。

20230419_165847

タキソノミーサービス

用語セットの利用状況のレポートなどを管理者が利用できるようになるということですが、この記事だけだと詳細は未だよくわかりません。

ルール

ライブラリへのファイル保存時に列の値によってファイルの移動やコピーなどができる機能であり、Power Automate は必要としません。詳しくは下記の記事を参照してください。

SharePoint Technical Notes : SharePoint: ルール機能を使ったドキュメントの移動とコピー (lekumo.biz)

まとめ

個人的にこれはとてもインパクトのある変更だと感じています。より多くの人が手軽に新たなドキュメント管理機能が使えるようになれば、ドキュメント管理に課題を抱えている組織に対して私としても提案できる選択肢が増えることになります。

Microsoft Syntex のライセンスを持っているユーザーは SharePoint および OneDrive for Business に格納されているPDFファイルおよび TIFF形式のファイルにハイライトや注釈を書き込めるようになりました。この時、元のファイルは変更されません。この機能は Universal annotations (ユニバーサル アノテーション)と呼ばれます。

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2023年1月よりロールアウトが開始されており、2023年2月10日現在、このテナントで利用できるようになっています。当初は PDF と TIFF のみとのことですが、順次対応を拡大するとのことで、試すと *.ai ファイルも注釈を書き込めました。

実際の動作👇

この機能は、裁判の証拠や記録として保存するために文書を変更する必要がある場合でも、情報を呼び出したり、簡単にメモを取ったりする必要があるような法的環境で特に有用です。

[参考]

Microsoft Syntex: December updates and a 2022 wrap-up - Microsoft Community Hub

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2023年4月12日 (水)

以前、2023年2月10日付けの記事で、OneDrive for Business だけでなくSharePoint のドキュメント ライブラリから「ファイルを要求」できるようになったという記事を書きましたが、アップデート情報があったので、改めて記事にします。

SharePoint Technical Notes : SharePoint: ファイルの要求 - 社外からファイルを送付してもらおう (lekumo.biz)

軽くおさらい

この機能は社外のユーザーから指定したフォルダーにファイルを直接送信してもらう機能であり、フォルダーそのものは相手には見せないようにできるのがメリットです。そもそも社外にライブラリなどを公開するにはサイト単位で外部に共有できるように指定をする必要があったのですが、この機能を使うと社外への共有はさせずに「ファイルをもらうことだけ」ができます。

20230412_180812_2 [関連記事]

変更点

2月時点では OneDrive for Business 側から操作しないと「ファイルの要求」ができなかったのですが、2023年4月12日現在、SharePointのドキュメント ライブラリから直接指定できるようになりました! 

20230412_175233

公式情報

公式情報は下記の Tech Community に記事が公開されています。

Request external files into SharePoint document libraries (microsoft.com)

必要な設定

必要な設定に関しては前回の記事に書いた通りで、基本的にはテナントレベルのSharePoint管理者が共有ポリシーを「すべてのユーザー」に変えて、「[全員] リンクの有効期限とアクセス許可のオプションを選択します。」のフォルダー設定を「表示、編集、アップロード」にしていれば既定で設定は有効になっています。

無効にしたい場合は SharePointの管理者シェルで設定することになります。また「ファイルの要求」メニューが表示されない場合はテナントレベルでオフになってしまっている可能性があるためこれも PowerShellで確認および有効化する必要があります。

また、テナントレベルで有効にしつつ、特定のサイトでしか利用できないように制御することも可能です。これも PowerShellで設定します。

詳しくは下記のリンクを参照してください。

SharePoint または OneDrive でファイル要求を有効にする - SharePoint in Microsoft 365 | Microsoft Learn

おまけ: アップロード画面の違い

OneDrive for Business から共有する場合と比較すると、共有するときはアップロード画面に要求している本人の名前が表示されましたが、SharePoint の場合は「<サイト名>のメンバー」と表示されるようになっており個人を特定するようにはなっていません。

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2月時点ではまだ未完成だったんですね。やっと、SharePoint から直接操作できるようになったので、うまく活用したいところです。

2023年4月 7日 (金)

Microsoft 365 で OneDrive や SharePoint の検索をするときに、さっき削除したばかりのファイルが検索結果にまだ出てきてしまうということがあります。これは検索インデックスにしばらく情報が残ってしまうため。とはいえ、通常は数分程度で検索結果からも削除はされます。ちなみに、この現象は Google でも同じように起こります。

私たちが日々 SharePoint などで検索できるよう、検索のための情報が定期的に作成されています。どこにどんな情報があって、そこにはどういった言葉が含まれているのかなどが登録されているのです。この情報は検索インデックスといいます。

Photo

このインデックスを定期的に更新するプロセスが検索クロールという処理です。Google などの他の検索エンジンでも検索クロールが定期的に行われています。

Microsoft 365 の場合はテナント全体で共通の検索インデックスがあり、ここには情報を保護するためにアクセス権限の情報も含まれています。

Microsoft 365 内では検索クロールのタイミングは特に公開されていませんが、新しくファイルなどを使いすると早ければ1分くらいで検索結果には表示されるようになるので、かなりの頻度でクロールされているようです。新規作成だけでなく、「消した」という情報のアップデートもクロールのタイミングで行われるため時差が生まれるのです。

さて、冒頭の削除したのに検索結果に表示されてしまうかもしれないという問題ですが、もし検索結果に削除済みのファイルなどが表示されたとしても、実際には実体は削除済みなので検索結果をクリックしてももう存在しないと言われるはずです。

20230407_154904

なお削除したコンテンツがどのくらい残っているのかはタイミングによります。実験すると数分で検索結果からも消えてくれることが殆どです。

アクセス権限と検索

SharePoint (および Microsoft Search)での検索結果はログインしているユーザーが持っているアクセス権限が反映されます。そのため閲覧できないコンテンツは検索結果には表示されません。自分には検索結果として表示されているファイルやページなどでも、他のユーザーにはそもそも表示されていないこともあります。

情報を漏えいしないためにも権限管理については、ユーザーといえども基本的な理解はとても重要です。

また、うっかり機密情報をうっかり共有してしまう場合に備えるファイルは秘密度ラベルという設定をすれば暗号化することも可能です。暗号化することで特定のユーザーしかファイルを開くことができないような制限ができます。秘密度ラベルの定義は組織全体で事前設定が必要なので、すぐに利用できない組織もあるでしょうし、すでに利用しているところもあると思います。なおファイルは暗号化すると検索ではヒットしなくなるというトレードオフもあり、うまく使い分けないと生産性は下がります。

秘密度ラベルに関しては弊社で研修も行っているのでご参考まで。

【オフィスアイ株式会社】Microsoft Purview コンプライアンス入門~Microsoft 365 ファイルおよびメールに対する機密情報保護と情報ガバナンス~ (office-i-corp.jp)

検索インデックスからの強制削除

かなり前はクロールに非常に時間がかかっていたため削除したコンテンツがしばらく残ることもよくありました。そのため、どうしても迅速に検索結果からも削除したいコンテンツがあれば、URLさえわかれば組織の管理者に依頼することで、検索インデックスから当該URLを削除してもらうこともできます。

SharePoint 管理者(※サイトの管理者ではなく、組織全体の管理者相当の管理者) は次の場所から検索インデックス内の特定のURLの情報を削除できます (下記の操作画面はオンプレミスのサーバー時代からあるものです)。ただ、前述した通り、現在は素早く削除情報もインデックスに反映しているようなので、数分程度待てば消えているはずです。どうしても消えていない情報があれば試してみるといいと思います。

  1. SharePoint 管理センターにアクセスする。
  2. [その他の機能]>[検索]の[開く]をクリックする。

    20230407_155129

  3. [検索結果の削除]をクリックする。

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  4. 削除したいURLを入力して[今すぐ削除]をクリックする。

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 補足: ごみ箱について

ごみ箱は最初から検索インデックスの対象外なので、クロールされてもインデックスに含まれることはありません。したがって、検索結果には表示されません。