2018年7月18日付けの PowerApps ブログ記事では "アプリの再発行" を推奨することで、パフォーマンスの改善と追加機能が利用できるようになるとのこと。
Republish your apps to get performance improvements and additional features
With the PowerApps platform, you can build great apps and deploy them to your end users, but sometimes you make an app and don't update it for many months. When you open the app in the studio, it reflects all the performance improvements that the PowerApps team made in the past since the last time you opened the app in the studio.
アプリの再発行の必要性
以前のブログ記事でも紹介した通り、開発環境が Web ベースに一本化されていらい、Webブラウザー上でのアプリ開発は非常にスムーズになりました。初期の PowerApps は開発時のレスポンスが非常に遅く、お世辞にも「サクサク」アプリが開発できるとは言えませんでしたが、現在は推奨スペックの PC 上であれば、Edge や Chrome を使うことでストレスなくアプリ開発ができるようになってきました。
特に今年に入って加速度的に新機能や機能改善が行われてきています。新機能としては、たとえば、まだ試験段階ではありますがリッチテキストエディタコントロールが利用できるようになりました。こうした背景から、一度作成したアプリも定期的に見直しをすることで、「今までは別の方法をとっていたけど、もっとスマートな方法が利用できるじゃないか! 」とか、「今まで欲しかった関数が、ようやく使えるようになっているぞ」といった発見もあるはずです。
そもそも PowerApps の資料を見ていると次のような文言が書かれています。
作成したアプリが警告なしで動作を停止した場合、過去 6 か月以内に更新または再発行をしていないことが原因である可能性があります。 この問題を解決するには、アプリを更新または再発行して PowerApps の最新バージョンと同期します。その後は、最後に公開してから 6 か月以内にアプリを更新または再発行することを継続して行うようにします。
少なくとも6か月おきには再発行を行った方がよさそうです。
ちなみにアプリは発行時の PowerApps のバージョンで固定されます。つまり勝手に最新バージョンに上がることはないということ。これが再発行することでアプリも最新バージョンに自動更新され、バグ修正やパフォーマンス改善なども反映されるようになっています。上記記事によると、例えば SharePoint サイトに埋め込んでいる PowerApps アプリも以前は 1秒以下で実行できるものが全体の40% 程度だったものが、再発行することで 80% 程度まで向上しているようです。
またPowerAppsアプリは自動的にバージョン管理されているため、以前のバージョンの状態に容易に戻せます。
ということで現在のところ、定期的な再発行を保守・運用に組み入れていく必要がありますが、将来的には自動再発行機能も利用できるようになるようです。