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2009年6月18日 (木)

マイクロソフト Tech Fielders コラムに SharePoint に関するコラムを寄稿させていただき、本日その前編が公開されました。前後篇の全2回です。

前編はあまりテクニック的な話ではなく、SharePointに関する考え方など思いつくままに書いています。後編は落とし穴として気をつけたい技術的な内容も踏まえる予定で、現在執筆中です(おそらく月末には公開されると思います)。よろしければ、ご覧くださいませ。

また、内容としては、現在SharePointを利用されている方、または利用しようと思っていらっしゃる方がSharePointはどう扱っていくとよいのかについて私なりの基本方針書いているものですので、「そうだよなぁ」と共感いただけたり、または別の観点などお持ちの方など意見交換できればと思っております。そういったご感想がありましたら、こちらのブログまで気軽にお寄せいただけると幸いですconfident

2009年5月29日 (金)

これまでSharePointのメンテナンスでも重要となる、コンテンツ データベースのインデックスの再構築は自動的には行われませんでした。しかし、Windows SharePoint Services 3.0 および SharePoint Server 2007 Services Pack 2 から、タイマージョブが更新され、毎日自動的にコンテンツ データベースのインデックスが再構築されるよう改善されています。

具体的には以前から存在するタイマージョブである「データベースの統計」の処理内容がUPDATEされています。詳細は以下のMicrosoft TechNetの記事に書かれてします。http://technet.microsoft.com/ja-jp/library/cc678870.aspx

上記サイトから、当該個所を引用します。

Office SharePoint Server 2007 SP2 をインストールしている場合 :

  • このジョブでは、フル スキャンを実行するのではなく、実行されるたびにキー テーブルをサンプリングしてクエリ最適化統計データが更新されます。

  • SQL Server 2005 または SQL Server 2008 を実行している場合、ジョブが実行されるたびに、コンテンツ データベース内のすべてのインデックスが再構築されます。

  • SQL Server 2005 または SQL Server 2008 の Enterprise Edition を実行している場合、ジョブによってほとんどのインデックスがオンラインで再構築されます。

  • SQL Server 2005 または SQL Server 2008 の Standard Edition を実行している場合、ジョブによってインデックスがオフラインで再構築されます。

  • SQL Server 2000 を実行している場合、ジョブによってインデックスは再構築されません。

    なお、「データベースの統計」が処理されるタイミングは、stsadm.exeから変更可能です。詳細は以下のURLを参照してください。
    http://technet.microsoft.com/ja-jp/library/cc424963.aspx

    ※注意※
    2009.5.25現在、SharePoint Server 2007 の SP2 をインストールすると、製品版であっても評価版ライセンスに切り替わってしまい180日経つとユーザーがサイトにアクセスできなくなる問題が発生しています。詳細は次の過去の記事をご覧ください。

    2009年5月27日 (水)

    ドキュメント ライブラリにあるファイルは一元管理しつつ、ファイルのリンク情報のみを別の場所で管理したい場合があります。このような時には、ライブラリに「ドキュメントのリンク」アイテムを使用すると便利です。

    ただし、既定ではこのアイテムは作成できるようになっていないため、ドキュメント ライブラリ上で次の手順を実行します。

    1. 「ドキュメント ライブラリの設定」ページにアクセスする。
    2. 「全般設定」セクションにある「詳細設定」リンクをクリックする。
    3. 「コンテンツタイプの管理を許可する」を"いいえ"から"はい"に変更し、[OK] をクリックする。→ドキュメントライブラリの設定ページに「コンテンツ タイプ」セクションが表示されるようになる
    4. 「コンテンツ タイプ」セクションにある「 既存のサイト コンテンツ タイプから追加 」リンクをクリックする。
    5. 「ドキュメントへのリンク」コンテンツタイプを追加し、[OK] をクリックする。

      Adddocumentlinkcontentstype

      [図.「ドキュメントへのリンク」コンテンツタイプの追加]
    6. ドキュメント ライブラリに戻り、[新規]ボタンをクリックすると、「ドキュメントへのリンク」が作成できるようになる。

      Documentlinkitem

      [図.「ドキュメントへのリンク」アイテムの表示]

    このアイテムは次のような情報を入力します。

    Createdoclink1
    [図.アイテムの作成-step 1]

    Createdoclink2

    [図.アイテムの作成-step 2]

    Createdoclink3

    [図.アイテムの作成-step 3]

    上記の流れを見るとわかるように、このアイテムではリンク先として指定したドキュメントにリダイレクトするようなASP.NETアプリケーション(*.aspx)のWebページファイルを生成しています。このファイルをクリックするとリンク先のドキュメントが起動します。

    利用する上での難点としては、じかにファイル名をリンク先として指定するため、リンクしているファイル名が変更されるとうまく動作しなくなってしまいます。この点を踏まえた運用方法を検討することが大切です。

    2009年5月25日 (月)

    SharePointのドキュメント ライブラリに格納されているファイルは、クライアント コンピュータ側にOffice 2003以降がインストールされていれば、直接起動が可能です。この時、次のようなダイアログが表示されることがあります。

    Fileopendialog

    [図.ファイルを起動する際に表示されるダイアログ]

    このダイアログは、利用しているSharePointサイトのURLがInternet Explorer のインターネットオプションで、信頼済みゾーンに登録されていない場合に表示されます。こうしたダイアログ表示が不要である場合は、SharePoint サイトの URLを 「信頼済みサイト」ゾーンに登録するようにします。

    ご参考まで。

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    2009年5月15日 (金)

    SharePoint を利用する上で、システム管理者もソリューション開発者もInternet Information Services 6.0(IIS)についての基礎知識は必要です。特に、ワーカプロセスとアプリケーション プールに関する理解は重要です。そこで、今回はこのことについて触れてみたいと思います。IIS 6.0 を前提にしていますが、Windows Server 2008 のIIS 7.0上でSharePoint を動作させる場合も、実際には下位互換モードであるクラシックモードで動作するため、IIS6.0での仕組みを理解しておくことがやはり重要です。

    ワーカプロセスとアプリケーションプール

    SharePoint  Server 2007 などの ASP.NET Web アプリケーションは IIS 上のワーカプロセスというプロセス内で動作します。既定では通常、アプリケーションは1つのワーカプロセス内で動作しますが、複数のワーカプロセス上で動作させることもできます。

    ワーカプロセスは、ワーカプロセスひとつひとつを管理するのではなく、アプリケーション プール(w3wp.exe) という単位にまとめて管理します。アプリケーションプールはIIS上に複数作成できます。アプリケーション プール単位でアプリケーションがメモリを共有できるため、たとえば、AとBというアプリケーションはアプリケーションプール1で動作させ、Cというアプリケーションはアプリケーションプール2で動作させるというように設定をしておくこともできます。この場合、たとえば、Cというアプリケーションに何か不具合があったとしてもAやBのアプリケーションには影響しないように管理できます。

    アプリケーションプールとIIS Webサイトとの関係

    SharePoint サイトが利用しているアプリケーション プールは、IIS管理マネージャを起動し、サイトのプロパティにある「ホームディレクトリ」タブ内で確認できます。

    Homedirectory_3

    [図.ホームディレクトリタブ]

    アプリケーションプールの設定は、プロパティで確認をします。たとえば、「識別」タブにはアプリケーション プールに割り当てられているアカウントを確認できます。

    Apppoolid

    [図.アプリケーションプールのプロパティ]

    SharePointではアプリケーションプールに設定されているこのアカウントがコンテンツ データベースなどにアクセスをすることとなるため、むやみにアカウントを変更しないようにしてください。

    先ほど説明した通り、アプリケーションの実行環境の管理単位がアプリケーションプールです。通常は、1アプリケーション プールあたり、1ワーカプロセスが存在していますが、1つのアプリケーション プールに複数のワーカプロセスを生成することも可能です。これが Webガーデンです。

    Webgarden

    [図.Webガーデンの設定]

    さて、このWebガーデンですが、下記ドキュメントによるとSharePointではこれを利用するとページの出力キャッシュの面で悪影響がでるとのことで、既定値を変更しないようにした方がよいようです。

    セキュリティ面での考慮

    アプリケーション プールで使用するアカウントの利用については、次に示すMSDNの記事が大変参考になりますので、まだ読んでいない方は必読です。

    SharePoint のセキュリティ アカウント
    http://technet.microsoft.com/ja-jp/magazine/dd297618.aspx