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2009年11月21日 (土)

SharePoint Server 2010 の構成を知る上で考慮しておきたいポイント

SharePoint Server 2010 は SharePoint Server 2007 の場合とで構成上大きく異なる点は、これまでは基本的に単一のファーム内でSharePoint サーバーを構成していたのに対し、SharePoint Server 2010 では複数ファーム構成を組めるよう、柔軟に対応できるようになった点です。つまり、今後のクラウドなどを考慮し、ホスティングなどがしやすくなっているということです。この変更に伴い、共有サービス プロバイダという概念がなくなり、サービス アプリケーションという新たな概念に変更されました。サービス アプリケーションについては、別の記事で説明します。

「GUI ベース」と「PowerShell」 による2つのセットアップ方法

従来通りのGUIベースのインストールの他に PowerShellによるインストールが可能となっています。GUIの方が直感的に操作できますが、PowerShellが利用できると構成情報などをスクリプトとして構成することとなるため、後からセットアップ構成が確認しやすいというメリットがあります。また、障害復旧時なども、事前に用意したスクリプトを再利用することなどもできるようになります。

事前設定の簡略化

これまでインストールを始める前のIISや.NET Framework の準備などが大変でしたが、これを軽減できるよう考慮されています。これはExchange Server 2010も同様ですが、セットアップ前に必要となるコンポーネントなどを自動的にインストールおよび構成してくれます。一部のコンポーネントはWebサイトからダウンロードする必要があるため、セットアップ時にはインターネットに接続しておくことをお勧めします。

パブリック ベータ (Beta 2 ) セットアップ時の注意事項

現状のパブリック ベータ(Beta 2)は製品版ではないこともあり、一部のHotFixを適用しなければ、インストールが正常に進まないので注意しましょう。

現在、私の環境はファーム構成でセットアップしていますが、下記の資料によく目を通さずにいたため、いろいろと躓きました。セットアップ前によく読んでおいたほうがいいです。
http://technet.microsoft.com/ja-jp/library/cc262485(office.14).aspx

ちなみに、私が躓いたところを備忘録として記載しておきます。事前に次のものをインストールしておかないと、インストール中エラー表示が出てしまい、先に進めなくなります。

  • SQL Server 2008 P1 利用する場合は、"SQL Server 2008 Service Pack 1 の累積的な更新プログラムパッケージ2((http://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=165962&clcid=0x411) "をインストールする必要があります。
  • Windows Server 2008 SP2 の場合は、"[FIX WCF でトランスポートのセキュリティやメッセージの暗号化なしのトークンの認証をサポートするメソッドを提供する修正プログラムは, .NET Framework 3. 5 SP1 (英語)」(http://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=160770&clcid=0x411)"をインストールする
  • Windows Server R2 の場合は"[FIX WCF でトランスポートのセキュリティやメッセージの暗号化なしのトークンの認証をサポートするメソッドを提供する修正プログラムは, .NET Framework 3. 5 SP1 (英語)」(http://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=166231&clcid=0x411) "をインストールする

さらに、、、

Windows Server 2008 R2 と Windows 7上にパブリック ベータをインストールする場合は、もうひとつHotFixが必要です。詳しくは下記のSharePoint Team Blog を参照してください。

http://blogs.msdn.com/sharepoint/archive/2009/11/19/installation-notice-for-the-sharepoint-server-public-beta-on-microsoft-windows-server-2008-r2-and-microsoft-windows-7.aspx

SharePoint Server 2010 Beta 2 のインストール手順

SharePoint Server 2010 Beta 2 のシングル サーバー構成のインストール手順は"おりば~ず"さんがサイトに公開してくれています。http://sharepoint.orivers.jp/reference/Lists/SharePoint2010/DispForm.aspx?ID=3

基本的にファーム構成インストールもシングル サーバー構成インストールも SharePoint Server 2007でのインストール手順と変わりません。

私のデモおよび検証環境はファーム構成インストールにして、以下のような2台構成でセットアップしています。

  •  ドメイン コントローラ兼 Exchange Server 2010   
  •  SharePoint Server 2010 兼 SQL Server 2008 SP1   

今回の記事はここまで。

2009年11月20日 (金)

2009年12月15日に、日本ユニシス様が主催者となり、AvePoint Japan様と弊社オフィスアイ株式会社とが共催させていただく形で "SharePoint Server 2010" に関する無償セミナーを開催いたします。詳細は下記の通りです。

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セミナー名 : 「スペシャリストが明かす"先だし" SharePoint Server 2010 秘話」

■開催日時 : 2009年12月15日(火)13:30 ~17:00 (13:00開場・受付開始)
■開催場所 : 東京ステーションカンファレンス 5階(東京ステーションシティ サピアタワー内)
東京都千代田区丸の内1-7-12 サピアタワー

詳細およびお申込み先 : https://evesys.unisys.co.jp/public/seminar/view/564/

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登壇者は、日本ユニシス 西田さん、AvePoint Japant 上月さんと山崎の3名で、1時間程度ずつお話をさせていただく予定です。

今月末に開催されるマイクロソフト主催の SharePoint Conference 2009 とは、またちょっと切り口の異なる SharePoint Server 2010 の捉え方や事前準備すべきことなどについてお話をする予定です。ご興味のある方はぜひ、ご参加くださいませ(なお、登録は先着130名様までとなっておりますので、お早めにご登録ください)。

2009年11月17日 (火)

ようやくBeta2 を入手できるようになりました!

MSDNおよびTechNet 会員は、本日からSharePoint 2010 Beta 2 のダウンロードができるようになっています。

とはいえ、サーバーの検証環境をインストールするにはハードウェアの要求スペックが高く、メモリも最小推奨で8GB4GB検証環境では最小は4GBで大丈夫なようです。)ですのでちょっと大変です。。。Exchange 2010も最低でも推奨は4GB要りますしね。。。

(Windows Vista または Windows 7 に構築する "SharePoint Developer Workstation"環境だと推奨メモリは最低2GBとなっているのですが、まずはサーバー環境を構築して検証する必要があるため、またしばらくは手をつけられません)

これからハードウェアの強化を行い、今夜にも、ダウンロードしてセットアップ始めます。

(2009.11.20 追記)

パブリック Beta のダウンロードも開始されました。

http://technet.microsoft.com/ja-jp/sharepoint/ee263917.aspx

2009年10月27日 (火)

更新が遅くなりました。10/19からラスベガスで開催されていた SharePoint Conference 2009 も10/22 までの期間で無事に閉幕し、私も日本に帰ってきました。色々と情報はありますが、まずは、現地で更新できなかった内容をフォローしておきます。

セッション数

カンファレンス開催期間中に実施された SharePoint セッションは 250 以上で、セッションによっては内容的には若干重なる部分もあったりするのですが、それでも日本ではなかなか得られない情報量です。内容は、やはり開発者向けのものが多かったです。システム管理をされる方にとってはちょっと情報が少な目であるように感じるかもしれませんが、まだベータ段階であることを考えると、製品の機能コンセプトをまず理解してもらうことや、新しい機能を利用した活用シナリオをイメージしてもらうにはカスタマイズの余地がどの程度かなのを知ることが重要となるため、開発コンセプトから始まる話が多いのはそういうものだろとう思っています。いまはまだ新機能や新たな機能拡張部分をいかにきちんと動かせるかが課題であると思います。パフォーマンス調整などの部分はどうしても最終調整のほうになってくるようですから、管理などに関する情報は今後徐々に増えてくると期待しています。

なお、セッション数が大変多いため、同じ時間に聞きたい内容が3,4 セッション重なってしまい、毎時間次はどれを聞きに行こうかと選択に迷い続けました。こうした状況であるため、今回のカンファレンスでは、セッション後48時間以内にストリーミングとPowerPoint のスライドを公開してくれるようになっており、少しずつ聞きそびれたセッションを時間のあるときにじっくりと聞けるようになっていますので、これは助かります(Post Conference DVD なんかですと、2ヶ月くらいかかりますからね。。。つい聞きたかった内容を忘れてしまうんですよね。。)

出展社数

カンファレンスの出展社数は約130社でした。会場は、朝食、昼食、Coffee Break タイムの会場と同じ場所になっており、食事ついでに展示場に寄れるようになっていました。各社とも、色々なノベルティを出されていて、非常に活気がありました。

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(写真は朝食時の様子です。奥に見えているのが出展場所です)

ハンズアウト

今回は厚手のハンズアウトが配布されており、中には SharePoint 2010の概要がまとまっていたり、 ハンズオンラボのマニュアルなどが記載されており、なかなか有用でした。

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ハンズオン ラボについて

ハンズオンラボの部屋には、2台のディスプレイに接続された SharePoint 2010の実機がずらっと用意されおり、利用者は好きな時間に実機演習を行えます。2台ディスプレイがあるのは、一方がマニュアルを見るための画面となっていてもう片方が仮想マシンとなっているためです。演習自体はがIT Pro向け (システム管理者、ユーザー向け)の内容と開発者向けの教材が用意されており、だいたいどのシナリオも60分程度のもので全部で40くらいの演習シナリオがありました。ハンズオンラボは日本の場合はトレーナーがいて、参加者がいっせいに実施する形式がほとんどですが、U.S ではSharePoint Conference に関わらず TechEd でも PDC でも参加者による完全な自習形式です。もちろん、数名のトレーナーがスタンバっているので、何かトラブルやわからないことがあれば、すぐに対応してくれます。私は自分のペースで学習するのが性に合っているので、U.S.形式のハンズオンのほうが好きだったりします。

下記の写真はケータイのカメラで撮ったのであまりきれいにとれていませんが、雰囲気だけでもと思いまして。なお、会場が狭そうに見えますが、まだ右側に同じだけ席があり、おそらく200席くらいはあったのではないかと思います。

HOL 

Attendee Party

20日の夜は、参加者向けのパーティが開催されました。80's がテーマになっており、カンファレンス会場のホテルであるMandalay ホテルのプールサイドで行われました。ここで、日本から遠路はるばるSharePoint Conference にきた日本人参加者のほとんどの方にお会いすることができました。数社から来てらっしゃいまして総勢20名ほどでした(実は日本人の数がこの程度ですので、カンファレンス中は会場の広さも手伝ってあまり日本人に会うことが無かったんです。歩留まりはわかりませんが、登録者数で考えると、ざっと7000分の20ですからね)。会場は大盛り上がりで、メインステージには、バックトゥーザフィーチャーでおなじみのヒューイ・ルイス&ザ・ニュースが来ていました! 。。。といっても、実はヒューイルイスといわれても最初ピンとこず、"パワーオブラブ"の曲が始まって初めて「あー、バックトゥーザフィーチャーだ!!」となったのでした。

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(望遠でとったのですが、三脚を持ってきていなかったため、ぶれてます。。。) 

ホテルにて

余談ですが今回、宿泊したのはカンファレンス会場のあるMandalay Bay Hotel だったのですが、客室内のテレビのチャンネルに SharePoint Conference 専用チャンネルが設けられており、毎日のセッションスケジュールや事例紹介ビデオなどがひたすら繰り返し流れていました。部屋まで SharePoint Conference 一色です。最初はものめずらしくて、ずっとこのチャンネルをかけていたのですが、大体3周目くらいに入ると飽きてきてしまい、あとはCNNなどにチャンネルを変えていましたけど。。。

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観光

最終日の22日は、セッション数がぐっと減り、参加者もぐっと減り、午前中で終わりました。そのため午後は、観光に行く時間が少し取れました。ラスベガスは生まれて初めて来た場所だったので、せっかくきたのだからと少し観光に出かけたのですが、町全体がほんと派手ですね~。いくつか写真をのせておきます。

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(ライオンの口を見ると、つい頭を入れちゃう人、世界中にかならずいますね~)

夜はシルクドソレイユの "O"(オー) を見に行きました。シルクドソレイユのものはまったく見たことが無かったのですが、実際に見ると、すばらしいの一言ですね! 舞台装置といい、演技といい、音楽といい、すばらしいです。すっかり、大ファンになりました! 10:30PM開演という遅い時間ですが、会場は満席で、最後はみな、スタンディングオベーションでした!

とこんな感じで、SharePoint Conference 2009 もあっという間に幕を閉じました。 イベントも終わりましたし、いよいよ、SharePoint 2010 に関してもサービス提供できるようにしていきたいと思います。前回もブログで告知しましたが、こちらのブログでも情報を出して生きたいと思います。また弊社オフィスアイでも技術支援およびコンサルティングサービスをいち早く SharePoint 2010対応できるよう準備しておりますので、また SharePoint 2010 Ready となった時点であらためて告知いたします。引き続きよろしくお願いいたします。

2009年10月20日 (火)

以前の記事でもご案内しましたが、次期バージョンである SharePoint Server 2010 (ベータ) のお披露目イベントである "SharePoint Conference 2009" がいよいよ 本日より(現地時間で 2009/10/19 9:00am) からラスベガスで始まりました。これまで SharePoint 2010 に関してはプライベートのベータプログラムには参加していたのですが、本イベントまでの間は NDA のために関連情報は一切公開することができませんでした。しかし、このイベントで正式に次期バージョン情報のお披露目となり、今後は様々な次期製品に関する情報が公開できるようになります。

現地入りしておりますので、時間の許す限りホットな情報をお伝えしたいと思います。

SharePoint Conference 2009 in ラスベガス

http://www.mssharepointconference.com/

イベントは、Las Vegas の Mandalay Bay Hotel の非常に大きなカンファレンス会場で開かれています。なお、会場へ行くには、ラスベガスですから当然のように"カジノ"を経由してぞろぞろと歩いていくことになります。ですが、会場につくと、それはもう あたり一面 SharePoint 一色で、いきなり仕事モードですね。

基調講演によると今回のイベント登録者数は7000名を越えており、各国から参加しているようです。昨年実施された SharePoint Conference 2008 in Seattle では、会場の都合などもあり 3000名ほどで登録が締め切られましたが、今回は倍以上です! 展示会場に行くにも、ブレイクアウトセッションへ行くにもすごい人数で、会場は非常に熱気に満ちています。

なお、基調講演は SharePoint Conference 2009 の Web サイトで公開されるようです。また、下記のマイクロソフト サイトでは既に公開されています。http://www.microsoft.com/presspass/presskits/sharepoint/Default.aspx

余談ですが、基調講演で話がでたのですが、会場で結婚される方が2組ほどいらっしゃるそうです。SharePoint 婚ですって、、、(さすがに、憧れはしません、、、)。

SharePoint 2010について

さて、新製品に関する詳細な情報は、すこしずつ整理をしながら、継続的にブログ等で取り上げたいと思いますが、まずは主要なところを取り上げてみます。

名称

既にご存知の方も多いと思いますが、Microsoft Windows SharePoint Services 3.0 は次のバージョンは"Microsoft SharePoint Foundation 2010" となります。"Windows" の冠がとれました。また、Office SharePoint Server 2007の次のバージョンは "Microsoft SharePoint Server 2010" となりました。こちらは "Office" の冠が取れました。

パブリック ベータ版の提供時期

パブリック ベータは 11月に提供されるそうです。詳細な日付まではまだ公開されていません。

サイト管理者向けの主なホットトピックス

Webコンテンツ管理

既に TechEd などのイベントでも情報公開されていた通り、SharePoint の操作UI は全てリボン メニューになります。また、SharePoint サイトはすべてWiki サイトがベースとなっているため、画面の編集作業などがかなりスムーズにできるようになります。特に、画像の扱いは楽になりました! これまでは、画像を貼り付けるのに一旦画像ライブラリなどにアップロードする必要がありましたが、アップロードと同時に貼り付けるところまで一括操作できるようになりました。

また、これまで SharePoint サイトは TABLEタグで画面のレイアウトが構成されており、これがなかなかデザイナ泣かせだったのですが、ようやく CSS ベースとなりました。現在のインターネット上のコンテンツはほとんどが XHTMLと CSSベースとなっていますので、非常にオーソドックスな仕様になってきています。

リストの改善

また、リストやドキュメント ライブラリのビューは既定が XSLT ビューになりました。このブログでも度々取り上げていますが、これまでは ビューの詳細なカスタマイズを行うのにSharePoint Designer 2007 を使って、ビューをいちいち XSLTに変換してから列の幅を変更したりしていました。

リスト列の参照が、複数列が対象となり、リレーション設定できるようになっています。他方のリストの値を参照していて、参照もとのリストアイテムが削除されると、参照しているアイテムも同時に削除したり、または残すよう設定できたりします。

さらに、アイテム数の上限が増えました。1リストあたり5000万アイテムまでサポートできます。ただし、現行バージョンと同様に表示結果として返されるアイテム数が大きくなるにつれアイテムの表示は遅くなってしまうため、既定では、ユーザークエリで返されるアイテム数の上限値が 5000アイテムに設定されています。既定値の確認および変更は Web アプリケーション単位で設定でき、 "リソースの調整" という設定画面から行えるようになっています。

サーバー管理者向けのホットトピックス

PowerShell によるシステム構築・管理

SharePoint 2010 のインストールや管理は PowerShell から行えるようになりました。いくつかのコマンドレットがあらかじめ用意されています。もちろん独自にコマンドレットを作成することも可能です。PowerShellを様々な場面で利用できると、スクリプトベースで構築できるため、特にサーバーの再構築などには前回の構築時と同じスクリプトを実行すればよいなど、様々なメリットがあります。

ちなみに、現在の SharePoint でも一部の管理操作は PowerShell で行えます。たとえば、以前このブログにもお問い合わせのあった、SharePoint 上のADグループの表示名変更などは SharePoint API 経由でメンテナンスする必要があり、この操作を PowerShell スクリプトを組んで実行することなどが可能です。ただし、既定のコマンドレットはないため、基本的には自分で作成する必要があります。

共有サービスプロバイダから"Web アプリケーション サービス"へ

現在 SharePoint Server 2007 にある"共有サービスプロバイダ"はなくなり、"Web アプリケーション サービス" に変わります。Web アプリケーションごとに必要なサービスのみを利用できるようになります。この変更で特に重要なのは、複数のファーム間でサービスの共有ができるようになったことです。検索に関してもアーキテクチャが変更され、インデックスサーバーの冗長構成なども可能になっています。また、FAST Search Server 2010 との連携などにより、検索機能の強化ができるようになります。

開発者向けのホットトピックス

Windows 7 上での開発

開発者の方には朗報です。次期バージョンよりクライアント OS 上でのソリューション開発ができるようになります。Windows 7 または Windows Vista SP1上に SharePoint Foundation または SharePoint Server 2010 のインストールができます。ただし、64bit 版のOSが必要であり、スタンドアロンのインストールのみがサポートされます。また、クライアントOS上にインストールできるのは、開発用途のみであり、実運用では利用できませんので注意が必要です。なお、クライアント環境に SharePoint をインストールできないようにグループ ポリシーで制御できます。

Visual Studio 2010

ソリューション開発ツールには SharePoint Designer 2010 と Visual Studio 2010 とがあります。SharePoint Designer は色々と変更点が多いため別途説明する機会を設けるとして、Visual Studio 2010 について概要説明しておきます。大きな変更点としては、これまでVSeWSS で提供されていた機能が標準搭載となり、さらに Web パーツのビジュアル開発ができるようになっています(現在もマニュアル設定すれば、ビジュアル開発は可能です)。なお、SharePoint 2010 では、Developer Dashboard というページが追加されており、Web パーツを配置した後、ページのパフォーマンス情報が画面上で確認できるようになっています。また、ソリューションの展開はすべて WSP (Windows ソリューション パッケージ) ベースとなっており、フィーチャーとして展開できるコンポーネントにも変更があるので注意しなければなりません。

SharePoint Designer 2010 および Visual Studio 2010 は、現行のSharePoint Server 2007 および Windows SharePoint Services 3.0 には対応しません。あくまでも、SharePoint 2010 専用のツールだということですね。


。。。と、ちょっとだけ書いておこうと思ったのですが、ついつい長くなってしまいました。現行の製品より更に機能が増えているため、各機能の詳細や使い方、新たにできるようになった点、変更されていない点などは、今後ブログ等で少しずつご紹介していくようにします。

なお、明日は、Attendee Party なども開催されるようですので、その模様などをお伝えできればと思います。