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2016年3月15日 (火)

SharePoint 2016 の RTM がリリースされました! 詳しくは下記の Microsoft Office Blogs に公開されています。

ボリューム ライセンス版は 5月の初旬には利用できるようになるようです。それまではトライアル版が利用できるようになっているため、これを使っていろいろと検証するのが良さそうです。

SharePoint 関連の情報は次の通りです。

 

また、SharePoint 2016 リリースにあたり、2016年5月4日(9:30 AM PDT)~オンラインイベントが開催されるようです。サンフランシスコからライブで、キーノートを実施するほか、オンデマンドセッションなどもあるようです。興味のある方は登録しましょう。

 

2016年2月 8日 (月)

July 15, 2016

製品版の手順に書き直しました。

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オンプレミス環境で従来使われてきた Office Web Apps サーバーは、今年リリース予定の次バージョンでは名称が変わり「Office Online Server (OOS)」と呼ばれます。このサーバーは従来通り、Word, PowerPoint, Excel, OneNote をブラウザー上で表示したり編集したりできるようにする機能を提供します。

オンプレミス版の SharePoint 2016 と Exchange 2016 はOSSと共に動作するように設計されています。新たな追加機能や改善での主だったところは次の通りです。

  • SharePoint の Enterprise Edition に含まれてきた Excel Services は OOS に吸収される
  • 同時編集サポートの改善
  • パフォーマンスと安定性の改善

OOS のインストールと構成

基本的に OOS のインストール手順は従来の Office Web Apps サーバーの場合と変わりません。SharePoint 2016 や Exchange 2016 では OOS が必要になりますが、SharePoint 2013 との互換性も備えているため、既存の SharePoint 2013 と共に利用することも可能です。

インストーラーの入手

各言語パックが提供される予定ですが、現在の提供は英語版のみとなっているようです。また SharePoint 2016 は 2016年1月に Release Candidate バージョンがリリースされましたが、OOSに関しては 2015年9月リリースの Priview 版のみで、現在までに新しいバージョンは提供されていないようです。

現在製品がリリースされていますので、MSDN もしくは正規のボリュームライセンス プログラムから入手する必要があります。言語パックも提供されています。

インストールと構成手順

検証環境構築時の手順を備忘録として下記に掲載しておきます。

事前に把握しておくべき項目は次の通りです。前述の通り基本的にOffice Web Apps Server 2013 と同様です。

  • 最小ハードウェア要件は SharePoint Server 2016 と同様である
  • サポートする OS は Windows Server 2012 R2 (64bit) のみ
  • Excel Online 機能を使って外部データアクセスする場合は、外部データソースを利用するユーザーと同一の Active Directory フォレスト内に OOS を設置する
  • このサーバーには、OOS 以外のサーバーアプリケーションをインストールしない
  • ポート80, 443, 809 を利用するようなサービスはインストールしない
  • OOS にはいかなるバージョンの Office クライアントもインストールしない
  • ドメインコントローラー上にインストールしない

上記の条件を満たす Windows Server を準備したら以下の手順でセットアップしていきます。

  1. 管理者アカウントで OOS サーバーとなる Windows Server にログオンする。
  2. Windows PowerShell を使って次のコマンドを実行し、Windows サーバーの機能と役割を追加する。

    Install-WindowsFeature Web-Server, Web-Mgmt-Tools, Web-Mgmt-Console, Web-WebServer, Web-Common-Http, Web-Default-Doc, Web-Static-Content, Web-Performance, Web-Stat-Compression, Web-Dyn-Compression, Web-Security, Web-Filtering, Web-Windows-Auth, Web-App-Dev, Web-Net-Ext45, Web-Asp-Net45, Web-ISAPI-Ext, Web-ISAPI-Filter, Web-Includes, InkandHandwritingServices, Windows-Identity-Foundation
  3. 再起動のメッセージが表示されたら再起動する。
  4. 次のソフトウェアを追加インストールする。
    ※.NET Framework 4.5.2 (日本語) をインストールする際に下記のようなメッセージが表示されますが、[はい]をクリックし、インストールを続行します。最後に再起動が必要です。
    2016-02-07 7-17-57

  5. Office Online Server の Setup.exe を実行する。
    2016-02-07 9-54-19
  6. 「マイクロソフト ソフトウェア ライセンス条項に同意します」をオンにし、[続行] をクリックする。
    2016-05-11 1-22-30
  7. インストール先のドライブ等を確認し、「今すぐインストール」をクリックする。※インストールは数分で終わります。
    2016-05-11 1-23-45
    2016-05-11 1-24-05

  8. [閉じる]をクリックする。
    2016-05-11 1-25-13

以上でインストールは完了です。

Excel Online 上で外部データアクセス時に Kerberos 制限付き委任の認証を行いたい場合は、サービスから Windows トークン サービスに対するクレーム (Claims to Windows Token Service) を 自動開始にしておきます。このサービスは SharePoint 側 (SharePoint 2010以降) にも存在しており、Excel Services の移管に伴いOffice Online サーバーにも配置されるようになったようです。

2016-02-07 10-02-20

続いて追加構成を Windows PowerShell で行いますが、HTTP または HTTPS のいずれかで接続できるように構成する必要があります。私の検証環境では、HTTPS での接続を行います。事前にドメインコントローラーを証明書サーバーとして構成してあるためこれを使います。※証明書発行云々は割愛

  1. インターネット インフォメーション サービス(IIS)マネージャーを起動する。
  2. 左のノードからサーバー名をクリックし、[サーバー証明書]をクリックする。
    2016-02-07 10-07-16
  3. 操作メニューから[ドメイン証明書の作成]をクリックする。
    2016-02-07 10-09-08
  4. 識別名のプロパティを入力する。
    2016-02-07 10-15-51
  5. オンライン証明機関の指定やフレンドリ名を指定する。[終了]をクリックする。
    2016-02-07 10-10-32
  6. 証明書が取得できる。
    2016-02-07 10-16-21

  7. サイト > Default Web Site の順に展開し、[バインドの編集] をクリックする。
    2016-02-07 10-13-21
  8. サイト バインドの画面で[次へ]をクリックする。
    2016-02-07 10-13-40
  9. 種類を https とし、取得した SSL 証明書を指定する。[OK] をクリックする。
    2016-02-07 10-14-00
  10. [閉じる]をクリックする。
    2016-02-07 10-14-11

IISサイトに SSL証明書を設定したら、PowerShell を使って次のコマンドを実行する。

New-OfficeWebAppsFarm -InternalUrl "https://wac2016.contoso.com" -ExternalUrl "https://wac2016.contoso.com" `
-CertificateName "OfficeOnlinePreview" -EditingEnabled

2016-02-07 10-42-47

最後に動作確認のため、次のURLにアクセスする。※サーバー名は適宜置き換える
https://wac2016.contoso.com/hosting/discovery

結果として下記のようなXMLデータが取得できればよい。

2016-02-07 10-43-46

続いて SharePoint の側から次の SharePoint 2016 管理シェルを使って次のコマンドを実行し OOS にバインドする。

New-SPWOPIBinding -ServerName wac2016.contoso.com

2016-02-08 13-04-21

Excel Online や Excel Web パーツでのスケジュールされた更新を行う場合は、次のスクリプトを実行する

$Farm=Get-SPFarm
$Farm.Properties.Add("WopilegacySoapSupport", '
"https://wac2016.contoso.com/x/_vti_bin/ExcelServiceInternal.asmx")
$Farm.Update()

以上の設定が終わったら OOS が動作するか確認します。

2016-02-08 13-41-00

Excel Services の機能が OOS に移動したので、ユーザーにとってはわかり易くなったと思いますが、管理画面がなくなり
すべて PowerShell になってしまうので、Excel Services にあまり詳しくない方にはハードルが上がったように思います。

Excel Services の単独コースを復活させようかしら?

[参考情報]

2016年1月25日 (月)

先日公開された SharePoint Server 2016 RC は、SharePoint Server 2016 Beta 2 のパッチとして提供されています。そのため、事前に Beta 2 のインストール環境を用意しておく必要があります。

詳細については下記のURLに記載されていますが、現状は英語のみでもあるため、備忘録もかねて Beta2 から RC へのアップグレード手順を記載しておきます。

検証環境について

1ファームに1台の SharePointサーバー構成にしています。使用OSは Windows Server 2016 TP4 です。また、日本語のインストール環境に English の言語パックを適用しています。

手順

  1. SharePoint Server 2016 Release Candidate Patch を入手する
  2. SharePoint Server 2016 Release Candidate の言語 Patch を入手する
  3. Patch を適用する
  4. SharePoint 製品構成ウィザードを実行する
  5. 結果を確認する

1. SharePoint Server 2016 Release Candidate Patch を入手する

次の URL から、RC のパッチを入手します。

複数のパッチがダウンロード可能ですが、必要なのは "SharePoint Server 2016 Release Candidate Global Patch.zip" です。

2016-01-25 7-07-31

2. 言語 Patch の入手

続いて、各言語ごとのパッチを入手します。

私の検証環境では、日本語と英語の 2つをダウンロードしています。2つで、31.5MB程度です。

2016-01-25 7-13-25

3. Patch の適用

各Patchは zip となっているため、これを展開しておきます。まず、SharePoint Server 2016 Release Candidate Global Patch を展開し、sts.msi を実行します。

2016-01-24 14-45-59

ちなみに、手元の検証環境では下図のように AppFabric キャッシュ サービスを閉じるようメッセージが出ました。ここは[OK] で進んで問題ありません。

2016-01-24 14-53-04

次に言語のパッチを展開し、wssmui.msi を同様に実行します。

2016-01-24 15-06-29

パッチのインストールが終わったら、SharePoint サーバー全体管理サイトにアクセスし、[アップグレードと移行]>[更新プログラムの状態の管理]をクリックし、各パッチが適用されていることを確認します。

2016-01-24 16-18-42

4. SharePoint 製品構成ウィザードを実行する

スタートメニューから、SharePoint 製品構成ウィザードを実行します。
2016-01-24 16-28-41

[次へ]をクリックします。
2016-01-24 16-30-36

[はい]をクリックします。

2016-01-24 16-30-46

[次へ]をクリックします。

2016-01-24 16-30-58

ウィザードが開始されます。この処理はしばらくかかります。

2016-01-24 16-31-05

ウィザードが完了します。

2016-01-25 3-49-51

5. 結果を確認する

製品構成ウィザードが終わったら、各設定を確認しておきます。SharePoint のサーバー全体管理サイトにアクセスし、[アップグレードと移行]>[アップグレードの状態]にアクセスし、"成功" となっていることを確認します。

2016-01-25 3-52-06

同様にSharePoint のサーバー全体管理サイトの[アップグレードと移行]>[データベースのアップグレードの状態の管理]にアクセスし、状態が "対応は不要です" となっていることを確認します。

2016-01-25 3-53-10

さらに、SharePoint のサーバー全体管理サイトの、[システム設定]>[このファームのサーバー管理]にアクセスし、構成データベースのバージョンが "16.0.4327.1000" となっていることを確認します。ちなみに、Beta 2 ではこのバージョンが "16.0.4306.1001" でした。

2016-01-25 4-01-05

最後にサイトを確認します。パッチ適用前に作成したサイトコレクションのサイト(右)とパッチ適用後に作成したサイトコレクション(左)です。新たに作成したサイトコレクションの方は、サイドリンクバーに "ごみ箱" が表示されています。今回のRCでは、SharePoint 2010 のころと同様にサイドリンクバーに "ごみ箱" 表示が復活します。

2016-01-25 6-49-51

まだ、細かいところまでは確認していませんが、まずはこの環境をベースに調査を始めていくことになりますね。

以上ご参考まで。

 

2016年1月23日 (土)

SharePoint Server 2016 の Beta 2 が昨年11月にリリースされましたが、2016/1/20 に Release Candidate がリリースされました!

着実に製品版リリースに近づいていますね。

製品版リリースが近づいているようなので、これから、SharePoint Server 2016 の調査に本格的に取り組みますので、適宜こちらのブログでもご案内していきます。ということで、まずはご案内まで。

2015年12月 1日 (火)

新しいマイクロソフトの新しいサービスである Microsoft PowerApps の情報が正式に公開されました。今年の初夏に一部では情報リークがあったのですが、正式な情報は待たれるところでした。

このサービスは、Office に似た操作感で素早くビジネス アプリを作成できるものです。ワークフローを自動化するビジュアルデザイナーなども提供されるようです。Office 365, Dynamics CRM, OneDrive, オンプレミスのSharePoint、SQL Server, Oracle DB, SAP などとも接続可能とのこと。

おそらく、SharePoint ユーザーにとっては、これまでの InfoPath や SharePoint Designer の代替えに近い新しいソリューションになると期待しているものです。

現在は機能限定版のプレビュー版の利用申し込みを受け付けているところですので、詳細については色々と使ってみてこのブログなどでご紹介していきたいと思います。

[公式サイト] http://www.PowerApps.com

ソリューション概要や開発者向けの情報はChannel 9 に公開されています。