Azure AD を管理するのに PowerShell をよく使いますが、従来の MSOnline モジュール (Azure Active Directory PowerShell v1) は廃止予定となっており、これから新規にスクリプト開発をする際には新しい AzureAD モジュール (Azure Active Directory PowerShell v2) を使っていくようにしたほうがよいでしょう。とはいえ、まだ AzureAD モジュールでは利用できない機能もあるため、まだ MSOnline モジュールも使うことがあります。※使い分ける必要があるのは厄介ですが、仕方ありません。
たとえば、 削除した Office 365 グループの復元をするには、この AzureAD モジュールが必要です。
従来の MSOnline モジュールとの大きな違いは、 Graph API が実装されていることです。(これは勝手な推測ですが) この新しい実装により Office 365 グループのように Azure AD にグループを作成するだけでなく、同時に関連するSharePointサイトを作成し、Exchange Online 上にメールボックスを作成しているようなケースでも、これら含めて復元できるようになるということであるようです。
詳しくは下記を参照してください。
Overview of Azure PowerShell
An overview of Azure PowerShell with links to installation and configuration.
Office 365 グループの復元についての注意
ところで、このAzureADモジュールですが、モジュールが General Availability リリースと Public Preview リリースと2種類あります。
2017/4現在だと下記の通りです。
- Azure Active Directory V2 PowerShell Module - Public Preview Release 2.0.0.110
- Azure Active Directory V2 PowerShell Module - General Availability Release 2.0.0.109
機能的な違いがあるため気を付ける必要があるのですが、必ずしも GA のものがよいわけではありません。前述の Office 365 グループの復元に関しては Public Preview を使う必要があります。理由は、記載されている "Get-AzureADMSDeletedGroup" などのコマンドがないためです。GA からは削除されているようですね。しかし、本格運用はともかく、まずは検証したいということであれば、今のところPreview を使うしかないわけです。
このようにサポートされているコマンドに違いがありますので、利用するコマンドは果たしてどちらがよいか、確認するようにしましょう。
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