2021年5月 4日 (火)

Microsoft 365 Virtual Marathon 2021 - 無事に終了しました

Microsoft 365 Virtual Marathon 2021 は無事に終了することができました。ご参加いただいた皆様、ありがとうございました。楽しんでいただけたでしょうか? 

日本時間の 2021/4/27 1:00 AM ~ 4/29 9:00 AM 過ぎまで実に3日間という長丁場でしたが何とか全員が完走できました。

私の方は、去年に引き続き日本語トラック(Japanese Marathon) のとりまとめ役(Lead) を担当させていただきました。あくまでもグローバルイベントであり、日本語での実施分を担当というか分担したわけですが、この期間中、300 を超えるセッションが世界で同時に開催され、どれも非常に興味深いものばかりでした。言葉の壁がなければ、タイトルを見ても、どれも見逃しがたいものばかり。これらがコミュニティ主催イベントであり、すべて無償で賄われたというのは本当に素晴らしいことだと思います。

今回の実施内容を簡単に振り返っておきましょう。7言語での開催となりましたが、参加した国は総数が 115 カ国。このうちの1つが日本ということになりますね。参加者数は 5,150名。日本から延べ約560名ほどの方がご参加いただいたようです。もっとも参加者が多かったのが USA で 1,000名以上参加していたようですが、次が日本、3位は僅差でメキシコという順位でした。こうしたオンラインでの学習への取り組みに日本から非常に熱心に参加しているのが見て取れるようです。

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実施されたセッション数は全部で 285 。セッションの登壇リクエスト自体は 570 もあったようですが、そこから最終的には285 に落ち着いたということです。セッション数とほぼ同じ数のスピーカが登壇し、その数が 280 名、うち女性が 65 名。

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なおセッション内容の内訳は次の通り。Power User 向けのセッション内容が多かったようです。Microsoft Teams もかなりの割合を占めていますね。その次が Power Platform。次の SharePoint とほぼ同率です。日本語トラックでは、Power Platform が過半数を占めていたので全体と比較すると少しトレンドが見えてきそうです。

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ちなみに、日本語トラックで用意したアンケート(英語版を日本語訳したもの) も111名の方から回答をいただき、イベント全体およびセッションの満足度は4.8 とほとんどの方が満足いただける結果となりました。アンケートへのご協力もありがとうございました!

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謝辞

まず最初にグローバル運営チームの皆さんへ。今年もこうした素晴らしいイベントを企画し、実施してくださったことと、このグローバルチームに日本も招き入れてくださったことを心より感謝しています。特に Executive Producers の皆さんは3日間、シフトを組みながら寝ずの対応をしてくださいました。前回のイベントでも火山を上るような大変さだとおっしゃってましたが、今回はそれを上回る長時間だったので、本当にタフだったと思います。

Executive Producers の皆さん

Joel Oleson 氏, Ryan Schouten 氏, Galen Keen 氏,  Jef Willinger 氏, Sharon Weaver 氏

※特に、Joel, Ryan, Galen には日本語トラックとしても直接、非常に多くのサポートをいただきました! 

バナー画像やスライドテンプレート作成などのデザイン担当

Jana Babáčková … 日本語のバナー作成も柔軟に素早く対応してくださいました
 
他にも各言語トラックのリードの皆さんをはじめ、ボランティアの方々も100名近く参加されました。また、Jeff Teper 氏をはじめとするMicrosoft 社員の方々も Keynote で登壇されたり、セッションを実施されるなどこうしたご協力もあって非常に充実した内容のイベントになったと思っています。

日本語トラック (Japanese Marathon) チームの皆さんへの謝辞

今回も多くの日本語トラックチームの方にご協力いただきました。この場を借りて改めてお礼を申し上げます。

イベントへの登壇は、登壇だけが仕事ではなく、モデレーターやイベントの告知なども手伝っていただきました。事前の打ち合わせのために休日に時間を取っていただいたり、日中は皆さん仕事をしているので、夜間なども含めて密にコミュニケーションをとったり。時には相談相手もしてくださったり。皆さん、ご多忙な中、積極的にご協力いただけたことも本当にありがたいなと思っています。

そして、前回はモデレータ役の方が数名に限定され、非常に負荷が高かったので今回は前回担当していない方でご協力いただける方になるべく、均等に担当いただけるように調整しました。ちなみに、前回は清水優吾さん、溝端さん、太田さんの付加が非常に高かったのです。ですから、今年はみんなで分担できるように調整しました。とはいえ、登壇よりモデレータの方が緊張するという声も多く聞かれました。ちなみにモデレータの方の役割って何? と思われる方もいるでしょう。ざっと内容を説明すると、スピーカーの方より30分前には準備に入り、セッションが始まるとスピーカーの紹介、録画の案内、チャット上での質問のフォロー、タイムキーパー、最後の撮影担当など非常に役割が多岐にわたります。

登壇の準備だけでも大変なところ、皆さんのおかげでイベントが成功したといって過言ではありません。

  • 松本先生
    トップバッターで登壇をいただきました。内容が Office 365 の全体像を取り上げるものだったので、このセッションを全体の最初に持ってきました。おかげさまで、初心者でも入りやすい構成になったのではないかと思います。
    今回はパネルセッションへの試みも、いち早くご賛同いただき、内容およびメンバー調整も行ってくださいました。
    ありがとうございました!  
  • 目代さん
    トップバッターの松本先生に続いて目代さんに登壇いただきました。Office 365 全体から Power Platform の活用へとシナリオをつないでくださったので、この後に続く Power Platform 関連セッションへのよい流れができました。
    チャットも Twitterも拾いながら、スムーズなセッション運営は本当に素晴らしいです。パネルディスカッションへも登壇者としてすぐに手を挙げてくださいました。今回もご協力いただき、ありがとうございました。
  • 奥田さん
    前回は SharePoint のセッションでしたが、今回は Power Platform の初心者向けの内容を担当してくださいました。参加者の方からもわかりやすいと絶賛されていましたね。お忙しい中、今回もご協力をありがとうございました!
  • 中村亮太さん 
    ご自身のセッションの登壇だけでなく、Power Platform の内容でパネルディスカッションを実施してほしいという私からのリクエストにいち早く応じてくださって、セッション内容の構成とパネルディスカッションのモデレータも行っていただきました。本当に助かりましたし、パネルディスカッションの内容は、非常に興味深く、うまくいったと思います。新入社員の入社式などご多忙な中、ご無理をお願いしても嫌な顔一つせずご対応くださるので、心図よかったです。ありがとうございました!
  • 山田さん
    今回、初参加いただきました! 一度、私の研修にもご参加いただいたことがあり、そこからのご縁なのですが、Power Platform でもスペシャリストでいらっしゃって、今回は Twitter 経由でこのイベントをお手伝いするよ! と名乗りを上げていただきました! こういうのが、本当に心強くて有難いんです。さらに、パネルディスカッションにも半ば強制的に参加をお願いしたのですが、こちらも快諾したいただきました。お忙しい中、裏方もいろいろとお手伝いいただきありがとうございました!
  • 中村太一さん
    愛のある Microsoft Teams セッションをありがとうございました! アンケートでは一番、コメントが多く、非常に役立つ内容だったと大好評でした。また、お忙しいにも関わらず、裏方もお手伝いいただけるとのことで、モデレータを2度もお願いしてしまいました。しかも、インフラよりの内容で専門外のところでお願いしてしまい、不安な思いをさせてしまいました。そこは本当に申し訳なかったなと後から反省しました。されど、さすがのコミュニケーション力で、しっかりとフォローいただきました。いつも、やさしくフォローしてくださるので、多方面で助かっています。
  • 及川さん
    及川さんは本当にご多忙で、なかなか直接コミュニケーションをとる時間もなかったくらいなのですが、それでも完璧にセッションを登壇いただきました。開発者向けの内容が少ない中、特に SharePoint ネタで引き続きセッション内容を構成してくださったのはうれしかったですね。ありがとうございました!
  • 溝端さん
    前回に引き続き、多方面でサポートしてくださいました。前回はモデレータとして長時間、ハードワークを担当いただきましたので、今回は負荷を下げるべくモデレータは1セッションのみとさせていただきました。
    しかし、溝端さんのセッション内容がさすがで、セッション中もコメントで非常に参考になったとか、目からうろこだとかいう意見が多数でておりました。見ていない方もぜひ、録画が公開されたらご覧になってみてください! 
    私にとっては私の元社長ですので、割と聞きなれた「溝端節」(笑)ですが、いつもにもまして "刺さる" 内容だったと思います。実のあるイベントを盛り上げるのに一役買ってくださっているのは間違いありませんね。
  • 玉井さん
    初参加いただきました。数少ないインフラ系のセッションを担当いただきました。Power Platform や Developer 系が集中してしまいがちで、インフラ系のセッションで登壇していただける方は本当に貴重です。私もかつてはオンプレ時代に少しインフラ系もやっていたのですが、セッションを聞いて最近はそんなことになっているのか、と非常に参考になりました。
  • 国井さん
    前回に引き続き、登壇いただきました。安定のセッション内容で初日のトリを務めていただきました。本来だとあのないようだと有償ですね。いつもながら質疑応答が秀逸で、その部分も含め私自身も非常に勉強になりました。また、今回はモデレータも引き受けてくださいました。助かりました!
  • 篠原さん
    今回も登壇いただきました。Developer 系の内容が少ない傾向となっていたので、非常に貴重なセッションの一つでした。またモデレータ役を担ったり、パネルディスカッションにも登壇していただくなど、大活躍で、大変助かりました! 
  • 大川さん
    初めて参加いただきましたが、1月の勉強会でご一緒させていただいたので、イベントでご一緒するのは2回目です。
    Azure AD の認証回りは、学習するのに心理的なハードルを感じている方は少なくないと思います。非常に貴重なセッション内容だったと思います。大川さんにもモデレータも引き受けていただきましたが、本当に助かりました。
  • 高尾さん、小島さん、松井さん
    松本先生からの声掛けで、開発者からの目線で Power Platform を取り上げてみたいという試みでパネルディスカッションが行われました。その参加者が松本先生と高尾さん、小島さん、松井さんの皆さんです。パネルディスカッションは参加しやすいようにと、ランチタイムセッションとして実施したのですが、お茶の間から気楽に座談会を聞く感覚で、あちこちに派生していく話を聞くことができ、個人的には大満足でした。開発者として今後、どうなっていくだろうかというような話が特に印象的でした。開発者の方は、いろいろと思うところがあったんではないかと思います。オンラインでなかったら、お酒でも差し入れたい雰囲気で、いつまでもいろんな話を伺えそうな様子でしたね。とはいえ、チームメンバー間では「本当に時間内に終わるのか!? 」とドキドキしていたのも事実です(笑)。あと、次の登壇予定の太田さんが準備のために手を上げたら、松本先生が「はい、太田さん!」てあててしまったのは大笑いしました。意図せず、なごみの時間になりましたが、お忙しいところご参加いただき、ありがとうございました。
  • 長尾さん
    今回、初参加となりました。セッション前夜に話そうとしていた内容に関する大きなアップデートを見つけ、そこから内容を全面的に構成しなおしてセッションに臨むという非常事態でしたが、本当に心中、穏やかでなかったと思います。ですが、蓋を開けてみれば内容は実に見事でTwitter でも多くの人がインパクトを受けてつぶやいていた記憶があります。本当にさすがでした! そんな中、パネルディスカッションやモデレータの役割も担当していただき、ありがとうございました! 
  • 太田さん
    溝端さん同様、前回はモデレータとして長時間、ハードワークを担当いただきましたので、今回は負荷を下げるべくモデレータは1セッションのみとさせていただきました。それでも、connpass へのページ作成、宣伝、セッション中のフォローなど非常にきめ細かいサポートを常にしていただき、毎回ありがたいなぁと本当に思っています。セッション内容も SharePoint の Tips 系で私にはない切り口で、さすがだなぁの一言ですね。アンケートも非常に役立ったという内容のものが数多く寄せられていました。
  • きぬあささん
    今回、初参加となりましたが、私個人としても非常に大好きな Office Scripts の内容でセッションを持っていただけて、とても嬉しかったです。内容も期待通りで、非常にわかりやすいものでした。そして何もよりも、すべてがとても丁寧で綿密に準備されていて、本当に頭が下がる思いです。万が一を考えての録画だとか、質問があまりでなかったことを想定して、ご自身で質問も用意しておくなど、ほんとうに用意周到で素晴らしかったです。そしてなんといっても聞き心地のよい声質! 癒されました(笑)。ご協力いただきありがとうございました。
  • 小尾さん
    去年に新人研修のさなかの登壇をお願いすることになり、申し訳ありませんでした。ご多忙にもかかわらず、Power Automate に関する有用な情報をご提供いただき、非常に助かりました。

Special Thanks

今年も Power BI でセッション情報を閲覧しやすくツール作成してくださった Microsoft MVP の 清水優吾さん。とても助かりました、ありがとうございました!!!

セッション カレンダー - powered by Microsoft Power BI

 

以上、日本語トラック(Japanese Marathon) のメンバーの皆さんでした。至らないところばかりの私の運営を多方面から支えてくださいました。皆さんが頑張ってくださる中、自分のセッションは途中、通信トラブルが発生するなどして、道半ばで悔いが残るものになってしまいましたが、どこかでリベンジしたいと思っています。が、他の皆さんに大きなトラブルがなかったので、そこが本当に救いでした。

その他の情報

Joel Oleson 氏からのアナウンス

Joel Oleson 氏が中心となって、前回と今回とで引き続き企画、運営まで行われました。彼は Microsoft MVP でありかつ  Regional Director としての役割も担っています。

ブログに今回のイベントについての記事が公開さているので、ぜひこちらも読んでみていただければと思います(英語ですが、苦手な方は翻訳ツールを使って読んでみてくださいね)。

Microsoft 365 Virtual Marathon 2021 Insights » Collabshow.com

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この記事に書かれているイベントから得た教訓が興味深いものだったので、少しここに日本語でかいつまんでおきますね。

  • Teams のチャット機能を使ったスパム投稿(アスキーアートやいかがわしい内容) を行った数百件発生。当人をブロックしても数秒後には別アカウントでコメントを再開。そのため、しばらく会議でのコメントをオフにした。その後、スパマーは戻ってこなかったようで、コメント機能を再開できた。
  • 60時間連続の会議を設定してみたが、継続できるのは24時間まで。ルームが24時間に達すると、ゲスト発表者がルームから追い出され、リセットされる。
  • 会議の録画ができるのは、テナントにログオンしている発表者に限定される。そのため、録画できるユーザーが限定されると録画開始と停止の面倒を見るのが大変だった 
  • Microsoft Teams デスクトップアプリだけでなくモバイルからも参加者から発表者へと昇格させられたのは非常に便利だった。また、デスクトップアプリでは 4っの会議に同時に接続できるが、モバイルの場合は1つだけに限定される
  • 参加方法がわかりにくかったようで、60時間の間に145枚のサポートチケットが発生した。参加方法を明確にすることはもちろん、サポートチケットの処理方法、サポート方法などを事前にしっかりと計画する必要がある。
  • イベント期間中、Microsoft Teams の世界的な障害が発生した。問題発生時には Webページにアラートを公開するなど、バックアッププランやバックアップ用のコミュニケーション方法を計画しておく必要がある。← ※日本語トラックは Facebook の Messenger をバックアップ用に使っていました
  • 大規模イベントを運営するにはまとまった時間を割いてくれる優秀なボランティアを確保することが重要。セッションスピーカーは比較的容易に集まるが、ボランティアやモデレーターを集めるのはとても大変。
  • 今回はアメリカ大陸、APAC, EMEA の3つのエリアに分けてそれぞれの8時間の枠の中から、好きなエリアを選んで登壇できるようにしました。こうすることで、タイムゾーンの調整が楽に行えるようになった。←※日本語トラックは独自に私の方で権限をもらって調整しました。前回は日本語トラックは2つでしたが、今回 1つになり2日間にわたり実施できたので、時間調整は比較的楽でした
  • イベントの主催者が参加者を発表者に引き上げるというやり方がうまくいくのか心配していましたが、400名以上がインタラクティブに会議に参加していても特に問題は発生せず、うまくいきました。Live イベント機能を使わずに大規模な Teams 会議を実施することに成功したわけです。今後登場する Teams のウェビナーと参加者の登録機能に期期待している。

録画の公開先

今回のイベントの録画は当初、有償にしようかという話も出ていたのですが、結局は無償公開されることになりました。前回のイベントのサイト同じく下記の YouTube チャネルにアップロードされる予定です。

http://bit.ly/M365VMVideos

ただし、有志によりコツコツと 300近いセッションの録画を内容を確認してから公開していくので、気長にお待ちいただければと思います。前回もこの作業が非常に大変だったので、少し関係者に還元できないかということで有償化も話に上がっていたのですが、この部分も完全にボランティアとして行われます。アップロードを待つ間、去年のセッションの録画も400以上公開されているので、せっかくの機会ですし、多言語も含め閲覧してみてはいかがでしょうか。

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