2025年1月15日にMicrosoftは Microsoft 365 Copilot Chatが利用できるというアナウンスをした。従来の Microsoft 365 Copilotを有償版と位置づけ、無償版の Microsoft 365 Copilot を強調することで誰もがCopilotの機能を気軽に享受でき、ユーザーの心理的なハードルを下げることにした。それと同時に、Pages の機能を使って生成した結果をページにまとめて他のユーザーと共有できる仕掛けを用意した。Pages は Microsoft Loop の技術がベースとなっており、さらにその土台はSharePointがベースとなっている。
さて、このアナウンスにより有償版の Microsoft 365 Copilotを持っていなくてもすべての商用サイトではWebの情報もしくは直接アップロードしたファイルをもとに回答を生成してくれることになった。有償版のライセンスがあれば、さらに組織内の情報としてOutlookやSharePoint, Teams などの情報も利用して情報を生成してくれる。「今日の予定は?」と聞けば教えてくれるし、重要なメールの要約も行ってくれる。誰かとの打ち合わせもプロンプトをうまく使えば、予定をセッティングしてもくれる。ファイルの探し方も大きく変わる。ファイル名や含まれるキーワードを想像して検索するのではなく、欲しい情報を具体的にプロンプトに入力することで情報を生成してくれ、また関連するファイルも提示してくれる。考えがまとまらなかったり、わからないことがあればまず、Copilot に聞く。すると嫌な顔一つせず、延々とやり取りに付き合ってくれる、そういう相棒が Copilot である。
つまり、当初 SharePoint サイトで描いてきた方向性が Copilot で実現してきているということである。一時期、SharePoint ホームで実現しようとしていた近未来的な仕組みが、あっという間に Microsoft 365 Copilot で実現できてきている。
こうした流れを受けてSharePoint ホームサイトで使われていた Viva Connections Webパーツもプレビューのまますでに廃止(2024年9月~11月5日までに廃止)となり、次はマイフィード Webパーツも、2025年3月12日をもって廃止されることになった。とはいえ、実際のところ、マイフィードWebパーツは特段使いやすくなっかったし、最近は Teams の機能も充実しているので、そもそも使われていなかったのではないかと思う。ログインユーザーにかかわりのある情報の最新情報のリンクを自律的に収集してくるという、やりたかった方向性はわかる。ただ、欲しい情報が表示されていたかというと疑問で、独自に開発を進めていたAI の性能に限界があったともいえる。